興毅は昨年3試合を闘ったが、1試合のファイトマネーは約3000万円。スポンサー契約やタレント活動のマネジメントをする亀田プロモーションの社長としての給与を含め、昨年の年収が9000万円台であったことを明らかにした。
3月3日に入籍し、秋には第1子が誕生する興毅は「年収1億円を達成してみせる。お父ちゃんになるんやから、頑張らなアカン。(年収が低いと)夢がない。盛り上げるためにも大台(1億円)に乗せたい」と、今年の年収1億円突破を宣言した。
ボクシング興行の場合、主たる収入源は興行収益とテレビ放送権料。興行収益はこの不景気な時代では、頑張って営業しても大きな上積みは期待できないだろう。そうなると、やはり放送権料頼みとなる。亀田3兄弟の試合はTBSが放送しているが、局側の期待に応えるマッチメークができていないのが現状。
「興毅が年収アップをさせたいなら答えは簡単ですよ。ビッグマッチを実現させれば、放送権料をアップさせることも可能じゃないでしょうか。客入りも良くなるでしょう。そうなれば、ファイトマネーを上げることができます。今のように、勝てる相手とばかり防衛戦をやっても客も入らないし、放送権料も上がらないでしょう。そんなことは、興毅自身もよく分かっているのでは?」(スポーツライターA氏)
これまで、興毅は何度もビッグマッチの開催を口にしてきたが、実現に至っていない。2月にはV5戦で5階級を制覇したWBO世界バンタム級王者のホルヘ・アルセとの統一戦をぶち上げた。現在、9000万円台だという年収を1億円に引き上げるのは、そうむずかしいことではないはず。ビッグマッチを組んでファイトマネーをアップさせればいい。そこに踏み切る勇気あるかどうかが、1億円プレーヤーになれるかどうかの分かれ目だ。
(落合一郎)