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岡田オリックス心中覚悟? 井川を獲得

 元阪神、ヤンキースの井川慶投手(32)が3月28日、オリックスに入団することが決まった。

 昨季でヤンキースとの5年契約が切れた井川は「たとえマイナー契約でも」と、米国でのプレー続行を希望していたが、どこからもオファーはなかった。井川には阪神在籍時に監督を務めていた恩師・岡田彰布監督(オリックス)が、かねてラブコールを送っており、今回それに応じた形となった。

 井川は自身の公式ホームページで、「岡田監督に熱心にお誘いいただいたこと、この時期までお返事を待っていただいたことを、とても感謝しています。また、メジャー挑戦という夢を応援してくださり、快くアメリカへ送り出してくださいました。そんな岡田監督のもとで再びプレーできることを、とてもうれしく思っております。岡田監督が掲げる優勝という目標に貢献できるよう、全力を尽くし、精一杯頑張りたいと思っています」とコメント。

 井川は97年ドラフト2位で茨城・水戸商から阪神に入団。4年目の01年に9勝を挙げて頭角を現し、02年から5年連続2ケタ勝利。03年には20勝(5敗)をマークし、最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲得。02、04、06年にはセ・リーグ最多奪三振を記録。03年(星野仙一監督)、05年(岡田監督)の阪神優勝に貢献した。国内での通算成績は190試合86勝60敗1セーブ、防御率3.15。

 06年オフにポスティングシステム(入札制度)を利用して、ヤンキースに入団。落札額は約2600万ドル(当時のレートで約30億円)、5年総額2000万ドルの大型契約を結んだ。

 しかし、メジャーでは不遇な時代が続いた。初年度の07年は14試合に登板して2勝3敗。08年はわずか2試合の登板で0勝1敗。09年からの3年間は一度もメジャーに昇格することはできなかった。ニューヨークの地元メディアやファンからは、「獲得は完全な失敗だった」と酷評された。

 ここで気になるのは、井川が果たして、阪神時代の輝きを取り戻せるかどうかだ。層の厚いヤンキースに所属してチャンスに恵まれなかった面もあるが、08年6月にマイナー落ちして以降、ほぼ4年間、レベルの高い野球をしていない点では大きな不安が残る。

 オリックスでは左の先発投手が不足しており、井川にはローテーションの左の柱としての期待がかかる。メジャーで全く通用しなかった井川が、即、日本で活躍できるかどうかははなはだ疑問。オリックスにとって、井川の獲得はいちかばちかの大博打といえよう。
(落合一郎)

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