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不振で2軍降格の“ヤクルトの4番打者”バレンティンにダブルパンチ! 試合中のツイートがバレて厳重注意!

 日本球界に、かつて例をみない事件が勃発した。

 ヤクルトの新(あたらし)純生常務取締役(59)は5月29日、試合中に自身の短文投稿サイト「ツイッター」を更新したとして、同球団の4番打者であるウラディミール・バレンティン外野手(27)に厳重注意を行ったことを明らかにした。新常務によると、25日の西武戦(西武ドーム)でツイッターをしたという。

 バレンティンは西武戦の試合終了10分前の25日午後8時34分、「I will never give up(私はあきらめない)」とツイート。西武ドームのロッカールームで、携帯電話を使って悔しさをつぶやいた。この試合で、バレンティンは指名打者で出場し、3打席無安打。チームは0-10と大敗した。

 29日、クラブハウスを訪れた新常務は、「昨日(28日)の夜に知りました。球団関係者の話や、ファンからも指摘があった。試合中は試合に集中するべきだし、小川(淳司)監督も『そういうことは絶対によくない』と言っていた。球団としては厳重注意を伝えた」と説明。午前中にバレンティン本人と話し合い、謝罪を受けたという。

 現在セ、パ両リーグのアグリーメント(申し合わせ事項)には、試合中のツイッターなど会員制交流サイト(SNS)使用を制限する項目はない。しかし、今後は球界全体で対策を練らないといけない問題である。セ・リーグ理事を務める新常務は、この日午前中にNPB(日本野球機構)に今回の件を報告。その上で「理事会でお詫びをして、今後のことを相談したい」とし、6月11日に行われるセ理事会や実行委員会で、試合中のSNSに関するルールづくりを検討していくことになった。

 米メジャーでは昨年4月27日のヤンキース戦で、退場処分を受けたホワイトソックスのオジー・ギーエン監督(当時)が試合中に「不当な退場だ」などと、ツイッターに書き込んだ。これが、試合中に電子機器を用いての外部との情報伝達を禁じる大リーグの規定に抵触。同監督は2試合の出場停止処分を受けた例がある。

 当のバレンティンはグラウンドでは極度の打撃不振で、チームの足を引っ張っていた。ヤクルトは28日現在、9連敗中だが、連敗中、バレンティンは28打数1安打。28日の楽天戦ではスタメンから外され、試合後に2軍落ちを通達された。29日には1軍出場選手登録を抹消され、厳重注意とのダブルパンチとなった。
(落合一郎)

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