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マリナーズ入団の川崎と岩隈が明暗分ける!

 FA権を行使してマリナーズに入団した川崎宗則内野手(30=前ソフトバンク)と岩隈久志投手(30=前楽天)がまさに明暗を分けた。

 「イチローと一緒にプレーしたい」とカネを捨てて、マリナーズとマイナー契約を結んだ川崎。昨季年俸は2億4000万円(推定)だったが、今季は60万ドル(約4940万円)。メジャーに昇格した場合は100万ドル(約8234万円)に上昇するもようだが、いずれにせよ大幅減。しかし、あくまでも、カネより夢を優先させた格好だ。

 川崎は招待選手としてキャンプに参加。オープン戦では12試合出場で、打率.387と好成績を挙げ、走塁、守備面でも猛アピールした。

 それが評価されて、川崎は3月22日にマリナーズが発表した来日メンバー30人に名を連ねた。マリナーズは28、29日に東京ドームで行われるアスレチックス戦で開幕戦を迎える。それに先んじて、25日に阪神、26日に巨人とオープン戦を行うが、その後に発表される開幕戦のメンバー28人に入れば、メジャー昇格の条件となる40人枠(メジャー契約)に食い込むことになる。オープン戦でのアピールぶりからいって、開幕メジャーが有力視されている。

 一方、岩隈にとっては失意の来日となった。先発枠入りを目指した岩隈だが、オープン戦では4試合12回を投げ、防御率3.75と低調。調整不足が目立った岩隈は先発5人の枠からもれ、中継ぎに回ることが決まった。岩隈は「今までほとんど(中継ぎを)やったことがないが、いい経験ができると感じたし、どんな状況でも投げられる投手になれればいい」と語ったが、金銭面でのマイナスは大きい。

 昨季年俸3億円(推定)の岩隈は、150万ドル(1億2351万円)の格安で1年契約を結んだ。その代わり、出来高は最大340万ドル(約2億7995万円)と手厚い。出来高のおもな内容は先発登板が20試合から、投球イニング数は140回から増えるにつれ加算されるシステムになっているとみられている。投球内容はともかく、先発ローテーションを1年間守れば、昨季を超える年俸が手にできるはずだった。しかし、中継ぎではいずれもクリアするのは不可能に近い。早々に先発に回らなければ、大減俸となってしまうのだ。

 そのためには、中継ぎで結果を求められるが、国内での公式戦では226登板中、リリーフはプロ初登板の際の1試合のみ。あとはすべて先発登板で、慣れない中継ぎには不安が覗く。

 岩隈は26日の巨人戦に先発予定で、開幕2連戦にはベンチ入りしない方向で、まさに顔見せ的な来日。当初は開幕2戦目での先発が見込まれていただけに、そのショックも大きい。

 明暗を分けた川崎と岩隈。厳しいメジャーでは日本での実績は通用しない。サバイバルできるかどうかは、結果を出す以外にない。
(落合一郎)

※注=為替レートは1ドル=82.34円で計算

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