社会
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社会 2016年10月26日 10時00分
石原慎太郎「公開処刑」で豊洲新市場売却か 浮上したヤクルト、FC東京の新球場計画
豊洲新市場の「盛り土」問題で、小池百合子都知事は中央卸売市場長を事実上更迭する“粛清人事”を敢行した。しかし、東京五輪前でのこれ以上の犯人探しは都政に混乱を招くと判断。石原慎太郎元都知事を「生け贄」に幕引きを図るが、その跡地を舞台にある計画が持ち上がっている。 5900億円もの税金を費やしながら、「地下空間」に溜まった地下水から基準値を超える有害物質のヒ素、ベンゼン、水銀が検出され、移転どころか、白紙撤回すら囁かれだした豊洲新市場。小池都知事は「退職者も含めて懲戒処分などしかるべき対応を取っていく」と拳を振り上げ「公開通報制度」(内部告発制度)の新設も打ち出した。 小池都知事は14日の定例記者会見で、担当部局の岸本良一・中央卸売市場長を退任させる人事を発表。岸本氏は総務局理事に降格となり、計46人の粛清人事となった。しかし、豊洲新市場の建物を設計する業者選定に関わった塩見清仁オリンピック準備局長、2011年から'12年に市場長に就き、今年6月に副知事になった中西充氏は“盛り土疑惑”のキーマンであるにもかかわらずセーフ。この差配に小池都知事一流のしたたかな計算と今後の戦略が透けて見える。 「現在、五輪経費の見直しを手掛けている塩見氏を更迭したら、森喜朗五輪組織委員長の思うつぼ。逆に内部崩壊しかねません。中西副知事は温厚な性格で知られ、職員の信頼が厚い。更迭したら約17万人の職員を敵に回すことになり、重要な情報も知事に上がってこなくなります。そこで彼らを残し、石原元都知事が聴取を拒否した場合、参考人招致や百条委員会に呼び、公開処刑することで幕引きを図る考えなのです。都議会自民党も官製談合に発展し、逮捕者が出たら空中分解しかねない。次の都議選で内田茂幹事長は出馬せず勇退。これが落とし所」(都庁担当記者) 東京10区の衆院補選で、先の都知事選では国会議員で唯一応援してくれた若狭勝氏の当選が確実になったことで、小池都知事の関心は豊洲新市場の今後の利用法に移ったということか。 そこで急浮上してきたのが、築地市場を存続させ、豊洲を売却する計画だ。この土地の所有者はもともと東京ガス。土壌汚染が原因で東京都が豊洲から撤退するのだから、同社へ買い戻してもらうのが流れとしてスムーズという論法だ。 「東京ガスにしても、当初から跡地にホテル建設を計画していたのです。都への売却で回り道をしたが、元の軌道に戻ったと。そこで出てくるのがJリーグのFC東京で、同チームの前身は『東京ガスフットボールクラブ』です。豊洲に自前のスタジアムを建設し、FC東京が豊洲へ本拠地を移転。それに合わせてカジノや大型商業施設を作り、統合型リゾート(IR)に転用するという計画です。大手ネット物流A社が豊洲跡地買収に手を挙げていますが、そこは伏魔殿の東京都。小池都知事にしても5900億円もの事業費を犠牲にするわけですから、カジノ利権をスルーするとは思えない」(経済誌デスク) 「カジノ法案」こと「統合型リゾート推進法案」は'14年の国会で廃案になったが、今国会で再び審議入りし、成立する可能性は高い。東京都は五輪後の景気浮揚にカジノ誘致は不可欠とみており、それは自民党も同じ。安倍晋三首相の任期は東京五輪まで延長するとして、ポスト安倍を目指す石破茂元幹事長、小池氏に“カジノ”は絶対必要条件ともいえる。 「当確と思われたお台場は、カジノに消極的な舛添要一前知事が都用地を外資系企業に貸与してしまい、実現が困難になった。そこに降って沸いたのが、豊洲跡地です。カジノ議連に所属する小池都知事は、推進派の二階俊博幹事長とも良好な関係にある。有力候補だった大阪は'25年大阪万博に方向転換するようです」(都庁幹部職員) もっとも“豊洲カジノ”には、お台場カジノ計画が頓挫したフジテレビも虎視眈々だ。ヤクルトスワローズの本拠地、神宮球場は東京五輪後、隣接する秩父宮ラグビー場と場所を交換する形での建て替えが決まっている。その間、地方移転が避けられないだけに、豊洲跡地は渡りに船。視聴率の低迷で屋台骨が揺れるフジテレビだけに「豊洲売却情報」に期待感が高まっているという。 「台場エリアにカジノを含む統合型リゾートを作る提案をしたのは、フジテレビ、三井不動産、鹿島などのグループとセガサミーホールディングスのグループが中心でした。フジの日枝久会長と太いパイプがある安倍首相は、セガサミーの里見治会長兼社長の次女と経済産業省キャリアの結婚披露宴に主賓として招かれた仲。双方共同でIRに取り組めば、選定は決まったようなもの。ヤクルトの新球場はその目玉になる。首相は自他とも認めるヤクルトファン。地方移転はない」(同) 小池都知事は東京ガスへ売却しての“FC東京・カジノ”。一方、安倍首相は“ヤクルト・カジノ”。これだけカジノ化計画が独り歩きし始めたことをみても、豊洲新市場への移転中止は決まったも同然だ。
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社会 2016年10月25日 14時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第194回 新幹線整備と経済効果
新幹線整備と聞くと、反射的に反対してくる人が持ち出すヘリクツに「ストロー効果」と呼ばれるものがある。もともと、ストロー効果とは交通インフラの整備により、都市が衰退する、あるいは「発展する」ことを示す概念である。ところが、わが国では「新幹線が開通することで、地方の人口、所得などが都市部に吸い上げられる」と、主にネガティブな印象で使われ、反・新幹線プロパガンダの一翼を担っている。 確かに、ネガティブなストロー効果というものは存在する。例えば、北陸新幹線開通前、東京に本社を置くA社は金沢にも支店を置いていた。北陸新幹線が開通したことで、東京から金沢まで余裕で日帰りすることが可能になり、結果的に金沢の支店が閉鎖されてしまった、というケースである。 とはいえ、新幹線の開業効果は別に「ネガティブなストロー効果」に限らない。というよりも、ポジティブな効果の方が確実に大きくなる。 2015年3月14日に、北陸新幹線が金沢まで延伸した。開業からの半年間で、北陸新幹線利用者は約482万人に達した。前年同期に同区間の在来線特急に乗車した人と比較すると、何と3倍である。 金沢市の日本三名園の一つ兼六園の入場者数は、'15年3〜8月に167万人と、対前年同期比で4割増となった。量販店や小売店も観光客でにぎわっている。さらに金沢市では、民間資本による再開発ラッシュで沸いている。 全国新幹線鉄道整備法により、新幹線建設の費用は、国(中央政府)および当該新幹線鉄道の存する都道府県が負担することになっている。政府の公共事業により建設された新幹線が、金沢の観光、小売りサービスを活性化させ、民間の投資を引き出しているわけだ。 新幹線は「市場」と「市場」を短時間で結び付けることで、各地域の商圏を互いに拡大させる。特に、東京圏という世界最大のメガロポリスを市場に取り込むことができれば、地方経済は一気に活気づく。 東京駅から金沢駅まで、北陸新幹線で「乗り換えなし」の最短で2時間28分。結果的に、金沢のサービス産業の市場が「世界最大のメガロポリス」である東京圏に届いた。無論、多少はネガティブなストロー効果もあったのだろうが、金沢の経済全体に対し、圧倒的にポジティブな影響を与えたのが北陸新幹線の金沢延伸であった。 開通前は散々不評だった北海道新幹線も、JR北海道が9月末に発表した数字で、利用者が今年春の開通からの半年間で143万5千人と開通前の在来線の1.8倍水準を維持している。乗車率も、当初は26%程度と予想されていたのだが、実際には39%と4割近くに達した。 興味深いことに、北海道新幹線開通後も、羽田-函館の航空便の利用者は減っていない。東京-新函館北斗間が新幹線で最短4時間2分であるため、 「行きは新幹線、帰りは飛行機」 という東京圏の観光客が少なくないようだ。新幹線が新函館北斗まで届いたことで、東京圏から函館に観光に行く人々が増え、結果的に航空便の需要も拡大したのだ。最近の羽田-函館間の航空サービスの利用者増は、北海道新幹線の整備なしでは創出されなかったものだ。 函館の観光シンボルである「五稜郭タワー」の4〜9月の来場者数は、前年比で約4割増加。宿泊する客も増えており、函館としては初の外資系ホテルも進出した。 さらに注目すべき現象は、「東北地方」から函館に向かう観光客が激増している点である。 仙台から新函館北斗まで「はやぶさ」で最短2時間半。盛岡から新函館北斗まで同じく最短1時間50分。 考えてみれば当たり前なのだが、北海道新幹線が開業することで、函館は100万人都市の仙台をはじめ東北の各都市に対しても商圏を広げることになったのだ(もちろん、逆も真なりである)。 日本人の多くは、いまだに「人口が減るから需要も増えない」と勝手な思い込みをしている。日本の人口減少ペースは年間20万人台にすぎない。割合で言うと総人口の0.2%程度だ。それに対し、新幹線開通による「乗客数という需要」の拡大ペースは桁が違う。 函館の例で言えば、新幹線開通により利用客が半年間で63万人も増えたのだ。函館市の人口は約27万人。年間に換算すると、人口の4倍を超す観光客が「追加的」に函館を訪れることになる。0.2%程度の人口減など、軽く吹き飛ぶ「需要増」である。 そもそも、新幹線の整備自体が「需要」になる。さらに、新幹線開通により地域と地域を結び付けることで、サービス産業や投資において「追加的需要」が生まれる。これら函館に追加的に生まれた「半年間で63万人分の需要」は、新幹線が整備されなければ生じなかったものになる。 日本には、数字が示す事実を無視し、日本における新幹線整備を否定しようとする人が少なくない。結局、問題は日本人に染み付いてしまった「負け犬根性」なのだ。需要は「意思」に基づき、創出することが可能だ。ところが、あれこれとつまらない理由を付け(ストロー効果が! など)需要創出を否定し、結果的にデフレが深刻化。さらなる、負け犬根性に染まるという悪循環が続いている。 新幹線は、そもそも国家の基盤インフラである。新幹線は国家の安全保障、地域の発展等を意識しつつ建設されるべきで、「経済効果」ばかりを強調するのは間違っている。とはいえ、北海道新幹線は新函館北斗までの開業だけであっても、十分に「経済効果」も出ているのだ。 しかも、新幹線整備は各地域の市場を統合するという「需要面」の効果に加え、移動を短時間化することで生産性向上に貢献する。今後の日本において深刻化する「少子高齢化による生産年齢人口比率の低下」という問題の解決にもつながるのだ。 北陸新幹線にせよ、北海道新幹線にせよ、「経済効果」に限ってみても、十分な効果を出している。負け犬根性を払拭し、日本中を新幹線ネットワークで結び、「日本の各地域の市場を統合」する。これこそが、インフラ面から見た日本繁栄の道なのだ。みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2016年10月25日 10時00分
暴走老人・二階幹事長に自民党内部から不満爆発! 足元揺らぐ安倍政権
石原慎太郎元都知事が、かつて自らを“暴走老人”と称したが、自民党内に“第二の暴走老人”が出現し、軋轢を呼んでいる。その人物とは、ほかでもない二階俊博幹事長だ。 「二階氏が暴走する狙いは、自分の院政を敷くこと。そのためにまずは、“安倍首相を殺さない”策を取ったわけです」 とは、自民党中堅議員。 '18年9月までの安倍総裁任期の延長論を真っ先にぶち上げた二階氏。これには次期総裁選出馬を狙う石破茂元幹事長、岸田文雄外相らは猛反発したが、党内の大きな流れは延長論に傾きつつある。 さらに第二の暴走は、無所属衆院議員の復党画策だ。 「神奈川4区の旧みんなの党で代表を務めた浅尾慶一郎氏を、自民会派入りさせる動きがある。これには、自民神奈川県連会長の小此木八郎国対委員長代理が反対。浅尾氏は、過去2回の衆院選で自民党候補を破っていますからね」(同) 浅尾氏だけではない。二階氏は、山梨県2区で岸田派の堀内詔子議員と激しい選挙戦を展開する、無所属の長崎幸太郎衆院議員、埼玉11区で無所属当選の小泉龍司衆院議員の入党も進めている。 二階氏の狙いを自民党関係者は喝破する。 「復党者すべてを二階派に入れるつもり。今、二階派は第五派閥で、岸田派41人、麻生派39人に肉薄する37人。ここに3人加え、近い総選挙でさらに増やし第三派閥を狙う。ゆくゆくは第二派閥にし、党内のイニシアチブを完全掌握したいのはミエミエです」 第三の“暴走”は、究極の“解散権”を振りかざしている点だ。 「首相の専権事項である解散権を先取りして解散を口走り、党内ばかりか衆院全体が浮足立っている」 と自民党ベテラン議員。強引なやり口に、不満爆発なのは自民だけではない。 「かつて西松建設からの違法献金授受疑惑で二階氏を追っていた東京地検特捜部は、結局、挫折した。しかし、今や国土強靭化対策本部長となった二階氏を横目で睨みながら、特捜が今、ある疑惑を持って捜査中との情報まで浮上している。二階氏を幹事長に担ぎ上げ、東京五輪まで首相を続投したい安倍氏ですが、党内の反発に加えスキャンダルが発覚すれば、“二階天下”はあっという間に崩壊する」(同) その返り血を浴びるのは安倍内閣だ。
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社会 2016年10月23日 14時00分
人が動く! 人を動かす! 「田中角栄」侠(おとこ)の処世 第40回
閑話休題。大蔵大臣として超多忙な日々を送った田中角栄の“寸暇”は、映画であった。女性の方のモテモテは相変わらず、赤坂の花柳界あたりでは芸者など「自称・田中の女」というのがだいぶいたが、さすがに現職の大蔵大臣ともなると新たに特定の彼女をつくるというワケにもいかなかったようだった。二人三脚の政治活動「同志」としての秘書にして愛人の佐藤昭子と、2人の息子をもうけた元芸者の「神楽坂夫人」辻和子の“面倒”を見ることで精一杯。そうしたスキ間を埋めたのが、もともと大好きな映画鑑賞ということだった。当時の大蔵省担当記者のこんな証言がある。 「田中の映画好きは昭和29年ごろのまだ副幹事長時代からで、『政界一の映画好き』の声もあった。田中自身から高峰秀子の『二十四の瞳』を観て、涙が止まらなかったとも聞いている。蔵相時代でも、ちょっと時間ができると、よく記者や秘書官に『おい、みんなヒマか。映画へ行こう』と声を掛けていた。有楽町や日比谷にはよく出掛けた。そんなときの田中のいでたちは、お忍びのつもりか大きなマスクをかけソフト帽を目深にかぶってたから、かえって目についたものです。時には、どこからかフィルムを借りてきて大臣室の隣の部屋で、皆で“映画鑑賞会”をやったこともある。そのときは、『局長を全部呼べッ』と“号令”を掛けていましたね。下駄ばき、ナニワ節の田中のイメージとは異なり、特にロマンチックな映画が好きだった」 年配の映画ファンならご存じであろう『哀愁』『嵐が丘』『心の旅路』、中でも『オーケストラの少女』の主演女優、可憐な姿を見せたディアナ・ダービンには入れ込んで、つくづく「こんな女を女房にしたいなぁ」などとも言っていたそうだ。 すでに有名女優だったこのディアナ・ダービンのブロマイドは戦地でも忍ばせており、上官に発見され「国賊」としてビンタをくらったこともあったのだった。 ちなみに他で好きな女優はデボラ・カー、グリア・ガースン、ヴィヴィアン・リー、国内では吉永小百合、佐久間良子のファンでもあった。「外見は穏やかそうでポッチャリ型が田中の好み」(前出・元大蔵省担当記者)で、なるほど佐藤昭子、辻和子の愛人2人もこのタイプに属する。その上で、田中は「オレは旅の泥足をタライで洗ってくれるような女がいい。女房は家のことをしっかり守り、オレに外で存分に仕事をさせるような女が好きだ」との“田中語録”もある。一方、佐藤、辻ご両人とも、例の大きなマスク、目深な帽子のお忍び姿でやはり有楽町、日比谷での“映画デート”はやっていた。時にはクライマックスシーンのさなか、隣座席の佐藤に、「なっ、分かるだろう。オレにはお前が必要なんだ」と囁いたこともあると、これは佐藤自身が述懐しているのである。 さて、そうした中で、昭和40年6月、田中は第1次佐藤栄作改造内閣発足とともに自民党幹事長に就任した。47歳1カ月にして党のナンバー2、大番頭として国会運営から党の人事、選挙を取り仕切る立場に立った。その多忙ぶりは蔵相時代とは比較にならないものである。同時に、天下取りへの視界は、蔵相時代からさらに開けてきたようであった。田中は佐藤昭子に対し、それまでは「政治の醍醐味は首相になることではなく、政権政党の幹事長になることだ」が口癖だったが、「おい、これでオレは天下を目指せるかも知れないぞ」と口にしたのだった。 とともに、その体制を固めた。蔵相政務秘書官だった佐藤昭子を当時の「砂防会館」内の個人事務所を総括する秘書とし、党の政策担当に後にロッキード事件で逮捕された自民党職員歴のある榎本敏夫、マスコミ担当に共同通信記者から転身の麓邦明、東京タイムズからの早坂茂三を配した。麓は明晰な頭脳と政策能力に富み、早坂は文章も弁も立った。天下取りに、スタンバイの布陣を敷いたということだった。 一方、田中は毎日、夕方になるとこの事務所に立ち寄り、執務室に陣取ると好きなオールド・パーの水割りを口にした。秘書たちの報告を聞きテキパキと指示を出す一方、大部屋に移っては国会議員、新聞記者たちと談論風発することも少なくなかった。当時の田中幹事長番の記者たちが言っていた。 「元来、人との関係には几帳面だった田中は、秘書ら事務所スタッフには口を酸っぱくしてこう言っていたそうです。『実るほど頭の下がる稲穂かな、ということだ。来客には誰あろうとも丁寧な言葉を使え。お前たちの評判が悪いとオレの評判が悪くなる』と。ために、国会議員の使いで来たその秘書や警衛の人たちにも、決してぞんざいな言葉が飛び交うことはなかった」 事務所スタッフたちの緊張感も伝わってくる。すでに、自民党内はもとより野党からも一目置かれる実力者になっていた田中には、「日の出の勢いの幹事長」との声が聞かれ始めていた。(以下、次号)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材46年余のベテラン政治評論家。24年間に及ぶ田中角栄研究の第一人者。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書、多数。
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社会 2016年10月22日 16時15分
男だって鏡を見よ! 「自己修整能力」で若くて健康な体づくりを
女性は常に意識して見るものですが、男性は年齢を重ねるごとに見なくなるもの。それは、鏡です。 若い頃は髪型などを気にして見る回数も多いですが、髪の量が減って外見への意識も低下してくると、まったく見なくなってきます。顔を洗ってヒゲを剃るときぐらいかもしれません。実は、この鏡を見るという行為が健康に大いに役立つと言います。 今回は、看護師の大木アンヌさんに、鏡を見ることの健康効果についてお聞きしました。■鏡を見ることのメリット 「久しぶりに会った友人に対して、『老けたな』と思うことがあるはずです。でも、それはもしかしたら相手も思っていることかもしれません。鏡でのチェックを怠っていると、変化にも気づかず、知らず知らず老け込んでしまう場合もあります。鏡を見て気づくことはたくさんあります。シワが増えていたり、顔色が悪かったり、お腹が出ていたり。鏡を見てこうした変化に気づくことで、“自己修整能力”が働くのです」■自己修整能力とは 「鏡を見たときに感じた自分の嫌な部分を、無意識のうちに直そうとするのが自己修整能力です。すると、体調を整えたり、食生活を正したりと、悪い部分を改善しようとします。だから、鏡から目をそらしてはいけません。ことあるごとに鏡を見るようにすれば、自然と健康な状態に近づき、体型も維持できて、見た目の若さの維持にもつながります」■理想的な鏡の使い方 「できれば鏡は大きいものがいいですね。全身が映るようなものであれば、体型の変化にも気づきやすくなります。場所も、普段必ず使うようなスペースに置いておくべきでしょう。お風呂場の近くなどであれば、自然と裸の自分を目にすることになります。そのうち理想も高まり、筋肉もつけたいと思うようになるかもしれません。するとだんだんと鏡を見るのも楽しくなります。男女にかかわらず、健康で美しい体づくりには、鏡の使用はとても有効です」 不健康で老いていく自分を見たくないという気持ちも分かりますが、症状を進行させないためにも、鏡を見ることは重要なようです。ナルシストだと思われるぐらい、チェックしてもいいかもしれませんね。【取材協力】大木アンヌルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。
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社会 2016年10月22日 14時00分
仰天! バスガイドのコンパニオン化で“昭和”が消える…
「右手をご覧ください…」の車内アナウンスが懐かしいバスガイド。客はガイドさんのおみ足やバストに目をやりニヤニヤ…こうした観光地の案内を主とする接客サービスが消滅する可能性があるという。 来年3月に高校を卒業する若者たちの採用内定が、先頃スタート。選考する側の中で「年々バスガイド希望者が減ってきたが、今年は一層ひどい」と観光バス運行会社役員が嘆いている。 日本バス協会によると、2014年7月末時点でのバスガイド数は、268社で3802人。5年前の'09年7月末時点では4901人(272社)だったことから、わずか5年で1000人以上の減少だ。背景には、'00年に実施されたバス事業の規制緩和がある。 それまでは大型観光バスのワンマン運行が許可されておらず、車掌の同乗が義務付けられていた。その車掌の役割をバスガイドが果たしていたわけだが、規制緩和によって運転手のワンマン運行が認められるようになった。バスガイドはオプション扱いになり、リーマンショック以降、利用者側も経費削減の観点からオプションを注文しなくなったのである。 オプションの注文が入らなくなったので、今の10代はバスガイドの姿を見ないで育ってしまった。その結果、バスガイドに“憧れる”希望者が激減しているというわけだ。某有名バス会社では、現在採用活動中の'17年4月入社希望者がわずか数人。「10年ほど前と比べると20分の1程度になってしまった。容姿で選ぶなんて夢のような話です…」と同社の採用責任者は言う。 容姿で採用可否を決めるのは当然問題があるが、そんな余裕もないのが現況のようだ。 「大手人材広告企業のデータによると、あの『はとバス』ですら、'15年実績でたった6人。結果として、バスガイドの高齢化が著しい。さらに、美人ガイドは結婚退職してしまいますから…」(全国紙経済部記者) まさに美人バスガイドの絶滅危機だが、これをチャンスと捉え、その在籍をウリにしている商魂たくましいバス会社もある。つまり、バスガイドのコンパニオン化というわけだ。 『なんたって18歳!』の岡崎友紀に恋をしたオジさんたちにとっては、何だか切ない話である。「美バス」なる観光バスのバスガイド紹介サービスの会社もある。元モデル・元CAがバスガイドとしてデビューするというのだ。それはそれで鼻の下が伸びるが…。嗚呼、また一つ昭和が消えていく…。
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社会 2016年10月21日 18時00分
摘発! 大阪の風俗店が18歳少女に着用させていた“極小ナノビキニ”
大阪府警は10月4日、大阪市中央区のリフレ店『エイティーン』店長(35)を、風俗営業法違反(禁止地域営業)の疑いで逮捕した。 同店は表向き女子高生によるマッサージ店を装いつつ、ホームページでは「世界初! ナノビキニ導入の店」を謳っていたという。 府警が公表した同店のナノビキニは、ブラの乳首部分が3センチほどの三角形、パンツはVゾーンに幅3センチ、長さ5センチほどの三角形布地があるだけで、他はすべて“紐”という小ささであった。 セクシーランジェリーを扱うショップ店員も「ここまで小さいのはほとんど流通していない」と言う。 「水着ではマイクロビキニが極小と言われています。それだってほとんど紐ですからね。でもナノビキニはそれよりもっと小さい。果たして衣装と呼べるかどうか…」 小ささを表す単位でナノはマイクロよりもはるかに小さい。そんなナノビキニの着心地を「紐で体を軽く結ばれてる感じ」と表現する体験者がいた。もともとマイクロビキニの愛好者だという、OLの菜々さん(仮名=28歳)だ。 「マイクロビキニはもう普通にビーチで着てますよ。その勢いでナノビキニも買ったけど、これはぜんぜん違ってた。学校の身体測定で胸囲を測るときにメジャーを体に這わすでしょ。あんな感じ。あと乳輪は確実にあふれ出る(笑)。と言うか、乳首の位置が平均よりもずれてれば全部出ますね。しかも、パンツは肛門を隠しきれない。紐の幅が肛門より狭いから(笑)。その狭い幅のままVゾーンまで食い込んじゃってるから、裸のときよりも強調されるのよね(笑)」 全裸時よりも凄いナノビキニ。摘発された店舗では、18歳の女性従業員がこれを着用してマッサージ奉仕をしていたという。お縄になって当然だ。
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社会 2016年10月21日 14時00分
近鉄線車掌飛び降りは「集団パワハラや」と同情の声しきり
上司からではなく、毎日不特定多数の他人から“集団パワハラ”を受けているのに近い。9月21日、近鉄・東花園駅(大阪府東大阪市)で、電車の遅延処理に追われた26歳の男性車掌が乗客に詰め寄られた揚げ句、「もうこんな仕事やってられるか!」「死なせてくれ!」と叫び、制服を脱ぎ捨て線路へ飛び降り、その拍子に腰や胸の骨を折るという事件が起きた。 この影響で近鉄奈良線は遅延し駅周辺は大混乱。近鉄側も平謝りの状態だったが、その後、ネット上では「労災認定すべきだ」「自殺を図るぐらいに追い込まれていた」といった同情の声が殺到。そして、同業者からもこんな声が聞こえてきた。 「大きな声では言えませんが、『ああ、我慢できなかったんだな』というのが正直な話。それくらい無茶なお客さんが増えているんですよ」(某私鉄社員) さらにいくつかの現場をリサーチしてみると、確かに同情したくなるような実態も浮かんでくる。 「歩きスマホの子供を注意したら、『画面が変わっちゃったじゃないか!』と一緒にいた親に怒鳴られたこともあります。電車が入線している時にです」(JR駅員) 甲子園球場を抱える阪神電鉄では、こんな話も。 「野球のナイター帰りの電車の中は、阪神ファンも相手ファンも両方テンションが上がってますから、ちょっとしたことでケンカになる。そんなとき、仲裁に入るのが大変ですわ。『お前はどっちの味方や!』とくるしね」(関係者) 昨今では特に、外国人観光客への対応でも苦労しているという。某私鉄駅員がこう嘆く。 「電車の中で大声でしゃべったり、ツバを吐いたり。注意しようものなら向こうの言葉でまくし立ててくる。それを見ている日本人のお客さんからは『ちゃんと注意せえや!』ですからね。若手なんかは、そんな状況に陥ると混乱して、『こんなんイヤや!』と言いたくなりますわ」 文化の違う外国人ばかりではなく、日本人のモラルの低下も明らかにある。これじゃ、現場で働く職員たちの毎日は“パワハラ地獄”だ。
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社会 2016年10月21日 10時00分
豊洲新市場問題 石原慎太郎元都知事「ブタ箱」行きはあるのか
「石原氏が訴追される可能性は大いにある。偽証罪で禁錮刑。もしくは、仮に“天の声”などを発して金銭が動いていたとしたら懲役刑もありえます。とにかく言動がブレまくっている。その背景はいったい何なのかですよ」 こう明かすのは、元東京地検特捜部関係者だ。 豊洲新市場の盛り土問題を巡り、築地市場の移転を決めた石原慎太郎元都知事(84)の姿勢が二転三転。この態度が自身を徐々に追い詰め始めている。 「都のヒアリング要請を石原氏が拒否したとの報道に対し、石原氏は、『報道は間違いだ。都に協力する姿勢は変わらない』と否定したが、報道は間違いではない。石原氏は、面談や公の場でのヒアリングを拒否し、その“拒否”という言葉だけが先行しただけです」(都政担当記者) 石原氏は、面談や公の場での質疑は健康上や年齢のこともあり“ノー”とし、ペーパーでの質疑応答であれば協力するとした。しかし、そんな石原氏の姿勢を、前出の元特捜関係者はこう一刀両断する。 「寝たきりでもなく毎日散歩もできる体調なので、面談や公の場での質疑も問題ないはずだ。石原氏は突っ込んだ質問が出た際にうろたえ、追い詰められることを恐れているのではないか。だからペーパーでの質問にこだわっている」 いずれにしても、豊洲新市場を巡っては不可解なことばかりが浮かび上がっている。その一つは、土壌汚染対策に盛り土が必要という専門家会議の見解を無視し、水産仲卸売場棟など5棟の下に“地下空間”が作られた点だ。 建設工事の基本設計は日建設計が請け負った。民進党が入手した日建設計の2011年1月の都への提案書には、「盛り土は必要ない」と記載されていたという。 「最終的に、この日建設計が設計会社に選ばれたわけですが、勝手にこの段階で“盛り土不要”とやったとは思えない。同社もここへ来て、マスコミの取材攻勢に対し観念したように『都の指示で“盛り土不要”を盛り込んだ』と説明し始めた。では、その指示を誰がしたのか、指示した人物に誰が命令を出したのか。都の職員単独で判断できるわけがないのです」(都議会野党議員) 当時、豊洲新市場建設にあたっての最大の課題は、コスト削減と工期短縮だったが、盛り土をしないことで約175億円の削減、さらに工期も大幅に短縮されたという。 「都の最初の内部調査では、肝心の部分については小池都知事に伏せ、“いつ誰が”を明らかにしていない。この動きも、調査担当の都職員が、小池氏よりも恐ろしい存在を前に金縛りに遭っているとしか思えない。それが“都議会のドン”と呼ばれる自民党の内田茂都議なのか、石原氏なのか、ほかの誰かなのか。そこが徹底追及されてしかるべきです」(前出・元特捜関係者) 次に不可解なのが、膨れ上がった総事業費や談合の疑いだ。 「'11年2月の時点で3926億円だった総事業費は、'15年3月には5884億円に膨らんでいる。中でも建設費は990億円から2752億円と、3倍近くにまで跳ね上がった一方で、'13年12月に行われた建設工事の再入札では、各工事の入札には一つの共同企業体(JV)しか参加せず、しかも、平均落札率は99.9%ですからね」(前出・野党議員) 続けて前出の元特捜関係者も言う。 「なにせ、盛り土に不可解な動きがあったのは石原氏の都知事3期目('07〜'11年)。当時、石原氏は肝いりで立ち上げた新銀行東京の不良債権問題という爆弾を抱え、アップアップの状態だった。そんな中、かなり強引な政治判断で事が進められた可能性はあります」 都議会共産党は、疑惑追及の参考人招致へ向け、石原氏、豊洲の土地取得交渉を担当した浜渦武生元副知事、さらに市場関係担当の佐藤広元副知事や、歴代の市場長らの名前を記した「参考人招致要求名簿」を理事会に提出している。招致は都議会が10月13日に閉会する都合上、今会期中は見送られたが、同党は今後も強い調査権限を持ち、偽証に罰則も適用される「百条委員会の設置」を求める方針で、他の野党も足並みを揃える構えだ。 「ただし問題は、都議会の半数近い60人の都議を抱える最大会派・自民党がどう出るかにかかっている。自民党が反対すれば百条委員会はおろか、参考人招致さえも無理」(同) しかし小池氏は、この問題をうやむやにできない立場にある。 「最初の豊洲の調査結果で小池氏が“誰が指示したかは不明”と発表した直後から、都には抗議の電話が殺到したという。ここまで来たら徹底的に追及を貫かなければ自身の立場も危うくなることは、小池氏も分かっている」(同) 高い支持率を持つ小池氏が百条委員会を開くと押しきれば、来年夏の都議選の結果を恐れる自民党も反対できないはずだという。 前出の元特捜関係者は、こう断言する。 「石原氏が参考人招致を拒んだり、妙な発言を繰り返せば必然的に百条委員会への流れとなる。そこで石原氏がすべてをさらけ出すか、下手をしてブタ箱行きになるのか。逃げれば逃げるほど追い詰められる」 さらにその奥の闇が暴かれるのか…。小池氏と石原氏の動向に注目だ。
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社会 2016年10月20日 14時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第193回 世界の歴史はイギリスから動く
大変興味深いことに、世界の歴史はまずイギリスから動く。 現代型資本主義の始まりとなった産業革命は、イギリスがインド産綿製品(キャラコ)に対抗することを目的に、国内で生産性向上のための技術投資、設備投資を実施したことで口火を切った。 当時、イギリス国内の衣料品市場はキャラコに席巻されており、イギリスは綿製品について資本集約型の生産を実現するべく、莫大なお金を投じた。最終的には蒸気機関というGPT(汎用目的技術)の誕生につながり、蒸気機関車、蒸気船など、さまざまな製品が開発されていった。 帝国主義の先駆けとなったのも、もちろんイギリスである。 産業革命で綿製品の生産性を高めたイギリスは、インドに対し「自由貿易」を要求。インドを英国産綿製品の市場、および綿花の調達先として支配。インドの住民には主権を与えない、いわゆる「植民地型」の帝国主義が本格的に始まった。 そもそも“帝国主義”という言葉自体が、1878年に自由党系のイギリスの新聞が、保守党政権の対ロシア強硬外交や国内の排外的愛国主義の風潮を批判するために用いたことに端を発する。 グローバリズムの象徴であった「金本位制」を開始したのもイギリスである。 1816年にイギリスで貨幣法が成立し、ソブリン金貨について自由鋳造、自由融解を認め、唯一の1ポンド法貨として流通させることになった。ちなみに、自由鋳造、自由融解とは、金(きん)の所有者が政府に対し、相当額の金貨との交換、もしくは貨幣への鋳造を要求できるという話で、勝手に個人が金貨を鋳造、融解するわけではない。 さて、自ら率先して始めたにもかかわらず、大恐慌後に真っ先に金本位制を離脱したのもイギリスだ。 1931年に英マクドナルド内閣が、世界に先駆けて金本位制停止に踏み切ったのである。 第2次世界大戦後の「福祉国家」を始めたのもイギリスである。 第2次大戦終結直後に、イギリスで社会保障制度の拡充を示す「ベヴァリッジ報告書」が提出された。1945年に労働党のアトリー政権が成立したこともあり、イギリスは国民保険法、国民保健サービス法などを成立させ、体系的な社会保障制度を構築。医療費の無料化、雇用保険、救貧制度、公営住宅の建設などの「福祉国家」を開始する。日本を含めた西側諸国は、イギリスに倣っていった。 この福祉国家を最初にぶち壊したのもイギリスだ。 1979年にサッチャー政権が成立。現代にまで続く、新自由主義的、グローバリズム的な構造改革が始まったのである。現在のグローバリズムの祖は、アメリカではなくイギリスなのだ。 そのイギリスが、今、EUという世界で最も進んだ「グローバリズム」の仕組みに背を向けようとしている。実に、興味深いとは思わないだろうか。 厳密には、イギリス国民は移民問題に関する主権を取り戻したいわけで、別に鎖国をしたいわけでも何でもない。ともあれ、今年6月23日のEUからの離脱の是非を問う国民投票では、離脱派が勝利した。イギリスのメイ首相は10月2日にバーミンガムの保守党大会で演説し、'17年3月までにEUからの離脱交渉を始めると語った。メイ首相はEUとの離脱交渉に関し、 「戦略を練るため、すぐには交渉を始めなかったが、あまり先延ばしにするのもよいとは思わない」 と述べた。EUのルールでは、離脱表明をした国は、2年以内にEU関連の協定が失効する。メイ首相の演説の通り、'17年3月に離脱表明をするのであれば、イギリスは'19年3月末までにEUからの離脱交渉を終えなければならない。 また、保守党大会ではメイ首相の後に、離脱担当相のデービス大臣が演説し、EUから離脱することで、 「国境管理と移民数の削減を実現する」 と、語った。すなわち、来年3月から始まるEUとの離脱交渉において、イギリスにとって「実効性のある移民制限策」を実現することを最優先に掲げたのだ。 もし数年前にデービス大臣がこれらの類いのことを語ったならば、途端に「極右の差別主義者!」「レイシスト!」といったレッテル貼りをされてしまったことだろう。'15年のシリア難民の欧州への大量流入以降、世界はまさに様変わりしてしまったのだ。 デービス大臣は、 「国民投票結果のメッセージは明白だ。英国は移民に対するコントロールを強めなければならない」 と演説したが、筆者には至極当然のことに思える。もっとも、この種の発想を「当たり前のこと」としたくはない勢力があり、すでにプロパガンダが始まっている。 例えば、9月26日に『Newsweek』に載った記事のタイトルによると、「イギリス企業のCEO、76%がEU離脱受け事業の海外移転検討」とのことである。この調査は、あくまで売上高1億-10億ポンド(約130億円-1300億円)の、イギリスの大企業のCEOら100人に対して行われたものだ。 EU離脱の国民投票を受け、イギリスポンドが下落。イギリス国内の企業のグローバルな価格競争力はむしろ上昇している。また、イギリスがEUと「モノ、カネ」に限定した自由貿易協定を締結する見込みは、非常に高い。何しろ、今はEU側がイギリスに対して貿易黒字になっている。関税政策等を後退させたところで、損をするのはEU側になってしまう。 それにもかかわらず、たった100人のCEOを対象にアンケートを実施し、「イギリス企業のCEO、76%がEU離脱受け事業の海外移転検討」という見出しを付ける。日本を含め、マスコミとはこんなものだ。 いずれにせよ、これまでの人類の「歴史のパターン」が正しいならば、世界は「グローバリズムの修正」の方向に動き出したことになる。 ちなみに、この種の歴史的な動きがあったとき、最も「遅れた動き」になるのが、大抵はわが国だ。みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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