若い頃は髪型などを気にして見る回数も多いですが、髪の量が減って外見への意識も低下してくると、まったく見なくなってきます。顔を洗ってヒゲを剃るときぐらいかもしれません。実は、この鏡を見るという行為が健康に大いに役立つと言います。
今回は、看護師の大木アンヌさんに、鏡を見ることの健康効果についてお聞きしました。
■鏡を見ることのメリット
「久しぶりに会った友人に対して、『老けたな』と思うことがあるはずです。でも、それはもしかしたら相手も思っていることかもしれません。鏡でのチェックを怠っていると、変化にも気づかず、知らず知らず老け込んでしまう場合もあります。鏡を見て気づくことはたくさんあります。シワが増えていたり、顔色が悪かったり、お腹が出ていたり。鏡を見てこうした変化に気づくことで、“自己修整能力”が働くのです」
■自己修整能力とは
「鏡を見たときに感じた自分の嫌な部分を、無意識のうちに直そうとするのが自己修整能力です。すると、体調を整えたり、食生活を正したりと、悪い部分を改善しようとします。だから、鏡から目をそらしてはいけません。ことあるごとに鏡を見るようにすれば、自然と健康な状態に近づき、体型も維持できて、見た目の若さの維持にもつながります」
■理想的な鏡の使い方
「できれば鏡は大きいものがいいですね。全身が映るようなものであれば、体型の変化にも気づきやすくなります。場所も、普段必ず使うようなスペースに置いておくべきでしょう。お風呂場の近くなどであれば、自然と裸の自分を目にすることになります。そのうち理想も高まり、筋肉もつけたいと思うようになるかもしれません。するとだんだんと鏡を見るのも楽しくなります。男女にかかわらず、健康で美しい体づくりには、鏡の使用はとても有効です」
不健康で老いていく自分を見たくないという気持ちも分かりますが、症状を進行させないためにも、鏡を見ることは重要なようです。ナルシストだと思われるぐらい、チェックしてもいいかもしれませんね。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。