会場は約600名の観客で満席。タナダ監督が、集まった観客を前に英語でスピーチし、主演の永山絢斗と田畑智子に強い感謝の気持ちを述べるとともに、憧れていたトロント国際映画祭に参加できた喜びを語った。
上映後の質疑応答では、この原作の映画化を決めた理由について「この小説が大好きでした。ひとつの町に色々な人が暮らしている。隣の人は果たして幸せなのか? いやそうでないかもしれない。それでも、異なる人々が共存し社会を作り上げているというところが大変魅力的だったのです」と述べた。
トロント国際映画祭は米オスカー前哨戦とも言われる北米最大の権威ある映画祭。観客賞が最高賞で、受賞すれば日本映画としては北野武監督作「座頭市」以来、史上2度目の快挙となる。