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アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ストラスミル編

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ストラスミル

今回は、シングルモルトの中でもあまり語られることの少ない蒸留所を紹介したいと思います。

《STRATHMILL/ストラスミル》蒸留所です。では早速歴史を辿っていきましょう。

1891年 元々は製粉会社で《グレンアイラ・グレンリベット》として蒸留部門を設立、最初の生産が開始される。

1895年 イギリスのジン会社のギルビー(W&A Gilbey)社が蒸留所を買収し《ストラスミル》と改称。

1962年 インターナショナルディステリラーズ&ヴィントナーズ(IDV)に移りジェスティリーニ&ブルックスによって運営されている。
*United Wine Traders社と合併してInternational Distillers and Vintners(IDV)を設立。

1968年 ポットスティルを4基に増設、精製装置が設置される。

1972年 グランド・メトロポリタン社が同社を買収。

1997年 グランド・メトロポリタンがギネスと合併し、ディアジオ社となる。

2001年 花と動物シリーズで、オフィシャルボトリングである12年物をリリース。

2014年: ディアジオ社のスペシャル・リリースとして25年物が発売される。
*当時倉庫内に合った一番古い樽がこれだったそうです。

・・・とまぁざっくりこんな感じなのですが、客観的に見ても物語がないなぁ・・・と。

やっぱりお酒って味だけではなく、それに伴う人とかの物語がないと中々メジャーになれませんね。でもね、ここのお酒は非常に出来が良いんですよ。実は、ここの蒸留所にはちょっと面白い装置がついているのです。それは・・・《ピュアリファイアー》です。知らないですよねw

日本語だと《精留器》と言います。
《ポットスティル》から《ラインアーム》と言う管が伸びているのですが、その中央部分にこのピュアリファイアーが取り付けられている蒸留所が何個所かあります。

【スキャパ】や【トーモア】・【グレングラント】辺りが有名で、意外な所では【アードベッグ】も、この装置が付けられています。

この装置を付ける事により【フーゼル油】を減らし【エステル香】を多く含ませる事が出来るのです。この辺を、がっちり説明すると大変なので気になる方は調べてみて下さい。

ちょっと面白いですよ。

とは言え、フーゼル油って何ぞや?エステル香って???となる事でしょう。
簡単に言うとフーゼル油は昔のイモ焼酎の匂いw

味にボリュームを持たせる為には必要なのですが、あまり多いと単純に《くさい》です。エステル香は華やかな果物とか花の香りの事です。

高級感も感じられる香りなので蒸留所としては、なるべく多く入れておきたいところです。

話しによるとこの辺りの部分はポットスティルのデザインやラインアームの長さや角度で大分カバー出来る様なので、新規の蒸留所では、まず使わないそうです。

こちらは普通に美味しいモルトなので是非皆様には試して頂きたいと思います。

週に52000ℓの生産量があり《J&B》のキーモルトとして現在も使われています。優秀です。

あっ、100周年を記念してポットスティルが漆で塗られたこともあったそうですが、漆が熱に耐えられずピンクの縞々模様になってしまったそうなw

中々面白い物語がありましたねw
本日も皆様が美味しいお酒に出会えますように。

監修
Bar ADDICT

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