第20話は、権藤家当主の源蔵(森山周一郎)が亡くなり、裕一(窪田正孝)を銀行の跡取りにするために養子縁組を急いでいる茂兵衛(風間杜夫)だったが、母・八重(三田和代)のからの入れ知恵で、一転して裕一の留学を認めるという申し出をする。一方、妹の梅や御手洗(古川雄大)に、自分と世界に旅立つ裕一は大きな差があるという現実を指摘された音(二階堂ふみ)は――というストーリーが描かれた。
商業学校卒業後、音楽への道が断たれたものの、自身が作った交響曲が国際コンクールで入賞し、留学して音楽を学べるようになった裕一。ネックとなっていたのは、裕一を跡取りとして養子に迎えた伯父の茂兵衛だったが――。
「実は裕一、将来の頭取として養子になったにも関わらず、配属されたのは暇な支店。愉快な行員たちと恋バナをしたり、音楽について話すばかり。やった仕事と言えば、得意先にお金を届けるくらいでしたが、バスにお金を忘れるという大失態もやらかす始末。今回は茂兵衛が養子縁組を急いでいるにも関わらず、母からの『英語も上手くなるし、人脈も広がる』『成功は万に一つもない』という言葉にあっさり納得し、裕一の留学を許可するという展開で、これまで将来の頭取としてなんの成果も上げていないにも関わらず、わがままが許されたことに対し視聴者からは、『まず仕事を覚えさせるほうが先でしょ…』『あんなに急いでたのに1年だったらともかく5年って』『畑違いの分野を5年も学ばせるなら、なんであんなに養子縁組を急いだの?』という疑問の声が殺到してしまいました」(ドラマライター)
一方、視聴者が希望としている登場人物もいるという。それが裕一の幼馴染で、かつてガキ大将だった鉄男(中村蒼)。
「幼いころは裕一をいじめていましたが、詩を愛する心を持ち、裕一と意気投合。大人になって再会を果たした後は、裕一に再び音楽への情熱を思い出させるのに尽力しました。また、この日の放送では裕一の留学が決まったことに大喜び。課題曲を作っているという裕一に、『あんなにスランプだったのに、すごいな!』と自分のことのように笑顔を浮かべる鉄男に対し、『あの無邪気な笑顔が可愛すぎる』『妬んだり僻んだりすることなく、裕一と真っすぐ向かい合う姿に好感が持てる』という声が。今後の活躍にも期待が高まっています」(同)
ツッコミ集める展開も多いが、登場人物のキャラクターの魅力が視聴者のガス抜きとなっているのかもしれない。