スポーツ
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スポーツ 2011年11月12日 17時59分
亀田兄弟と激闘を繰り広げたプロボクシング元世界王者・内藤大助が現役引退へ
バラエティー番組で活躍するプロボクシング元WBC世界フライ級王者の内藤大助(37=宮田)が、現役を引退することが濃厚となった。 引退の意向を固めた内藤は、すでに家族にはその意思を伝えているといわれる。関係者によると、11月12日午後9時からフジテレビで放送される「新ジャンクスポーツ! トーク復活祭り」で進退に言及し、引退を表明するものとみられている。 内藤は07年7月18日、ポンサクレック・ウォンジョンカムを破り、同王座を奪取。32歳10カ月での遅咲き王者として注目を集めた。同年10月11日、亀田3兄弟の次男・大毅と初防衛戦を行い、判定勝ちを収めたが、この試合で大毅が反則行為を繰り返したため、社会問題にもなった。 09年11月29日、大毅の兄・興毅との6度目の防衛戦に臨んだが、判定で敗れて王座陥落。この一戦の平均視聴率(TBS系列)は43.1%という驚異的な数字をマークし、改めて内藤人気の高さを示す結果となった。 周囲からは引退を勧める声もあったが、「興毅へのリベンジ」を旗印に現役続行を決意。昨年5月9日には再起戦で勝利したものの、目標であった興毅が2階級上げて、バンタム級に転級し、モチベーションをなくしたこともあり、リングから遠ざかっていた。 昨年12月末にはライセンス更新の手続きを取らず、ライセンスは失効。8月30日には満37歳となり、JBC(日本ボクシングコミッション)が設ける年齢規定をオーバーしていた。過去に実績がある内藤は最終試合から3年以内に再申請をすれば、ライセンス再取得が可能だが、再起はせず“事実上の定年退職”を選択したもよう。 ボクシング界でヒール的な存在となっている亀田兄弟と激闘を繰り広げたことで、内藤の知名度は大きく上がった。遅咲きながら、世界王座を5度防衛したのも立派だ。偉大な世界チャンピオンの第2の人生に幸あることを祈りたい。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月12日 17時59分
2011年『12球団ペナントレース総括』 エースのお値段! 千葉ロッテ編
成瀬善久(26)、26試合登板、10勝12敗。防御率3・27。2011年シーズンの推定年俸は1億3000万円−−。 前年の勝ち星は13勝で、チーム最多。防御率は3・31だった。契約更改で1億円から「3000万円プラス」を勝ち取って、今季に臨んだ。勝ち星が3つ減ったのは大きなマイナス材料だが、1年間、ローテーションを守り抜いた。よって、今オフの契約更改は『現状維持』になるのではないだろうか。一般論として、球団は『彗星のごとく現れた20勝投手』よりも、『たとえ10勝10敗でも、4年、5年とローテーションを守り抜いた投手』の方が評価される。単年の好成績よりも『実績』…。その是非はともかく、これが日本式の査定である。 プロ野球解説者の1人は悲観的な見方をしていた。 「昨年はクライマックスシリーズ(以下=CS)、日本シリーズでの好投が評価されての『プラス査定』でした。今回は厳しくチェックされるでしょう。チームは最下位に沈み、フロントはチーム総年俸を落とす大義名分を得たようなものです」 昨年12月15日の契約更改後の会見で、成瀬自身も『3000万円のプラス査定』に驚いており、「貯金が2個しかない(13勝11敗)。内容的にも、打たれて早い回に降板した試合がけっこうあった」と、反省の弁ばかり述べていた。それでも、球団が『プラス査定』を提示した理由は、主に2つ。CSでの好投、そして「エースとしての期待」である。 だが、今季はその期待に応えられなかった試合もいくつか見られた。 6月24日の対オリックス戦、成瀬は今季と最短となる5回で降板(同時点)。09年から続いていた対オリックス戦の連勝も「10」でストップした。こういう連勝記録はいずれ止まる。本拠地・QVCマリンでの試合ではあったが、この日は『風速10メートル強』の強風にさらされ、成瀬の生命線であるスライダーが決まらず、ストレートを狙い撃ちされた。また、成瀬の弱点といえば、『被本塁打の多さ』。08年=12本、09年=14本、10年=29本。11年の被本塁打は最終的に「15本」だが、4点を献上した5回表は後藤に2ランを浴びており、一気に敗戦ムードが漂っている。『弱点』を印象づける登板は、明らかに査定のマイナス材料だ。 対戦チーム別の成績を見直してみると、今季は首位・ソフトバンク戦に4試合登板し、2勝2敗。2位・日本ハム戦が3勝1敗(5試合)、3位・西武戦が2勝2敗(6試合)、4位・オリックス戦が1勝1敗(2試合)、5位・楽天戦0勝3敗(4試合)。強力打線のソフトバンク、日本ハムに5割強の勝率を見せたのはさすがだが、下位チームに苦戦させられた。交流戦でも、最下位・横浜に0勝2敗(2試合)と負け越している。エースを登板させて下位チームに負けるのは、痛い…。千葉ロッテが最後まで浮上のきっかけを掴めなかったのは、成瀬の不振も大きい。 成瀬の今季1勝目は4月19日の対西武戦。横浜高校時代の後輩でもある涌井との投げ合いを征したが(完封)、試合後、こう語っていた。 「昼過ぎにはあまり投げたことがなかった。いい勉強になった」 エースは3連戦の初戦を託される。火曜日か、金曜日だ。つまり、大半が『ナイター』となる。しかし、今年は震災の影響でデーゲームに変更された試合も多く、同日も『平日のゲーデーム』だった。QVCマリンは風の強い球場でもある。当日は突風も激しかったが、どうも、昼間と夜間とでは風の吹く方向や質感が異なるという。中盤戦以降は連戦に次ぐ連戦…。今季は統一球による打撃陣の不振ばかりがクローズアップされたが、成瀬以外にも変則日程に苦しんだ投手がいたのではないだろうか。 10勝目を挙げたのは、8月30日。9月以降、1勝も挙げていないのだ。 7月8日、ソフトバンク打線から完封勝利(6勝目)を奪ったとき、緩急とバツグンのコントロールが光った。これに対し、10勝目の日本ハム戦は139球中74球がストレートだった。力で押したのではなく、相手打者の裏をかき、コーナーギリギリのところでストライクカウントを稼いだのだ。『技巧派』という点では同じだが、7月8日のソフトバンク戦のウイニングショットはスライダー、カーブで、8月30日はストレートだった。相手打線に応じ、決め球を変える適応能力の高さは一流だ。「負け数が多い」と切り捨てられるか、それとも、「味方打線の援護に恵まれなかった」と判断されるか…。成瀬は契約更改の席で厳しい言葉をぶつけられるかもしれない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2011年11月12日 15時00分
日本シリーズが吹っ飛んだ! TPOわきまえなかった巨人・清武代表
11月11日、巨人・清武英利球団代表兼GM(61)が、コーチ人事などを始めとした渡辺恒雄球団会長の独裁体制を告発した。ところが、当初、一蓮托生かと思われた桃井恒和オーナー兼社長(64)が、清武代表に反論したものだから、巨人のお家騒動は混迷へと向かうことになった。 もともと、渡辺会長のワンマンぶりは有名で、それを告発した清武代表の勇気は買うが、野球界全体としては、大きな迷惑を被ることになってしまった。この日は12日開幕の日本シリーズ(中日対福岡ソフトバンク)の前日で、例年通り、中日・落合博満監督(57)とソフトバンク・秋山幸二監督(49)が出席して監督会議、会見が開かれたのだ。年間最大のビッグイベントが開幕する前日に、過激な会見をやった清武代表の行為は、日本シリーズに冷や水を浴びせるような形となった。 野球界では日本シリーズ開催中は、できるだけ静観して、話題がシリーズに集中するように配慮するのが慣例となっている。それもあって、FA有資格者からの行使申請受付も、シリーズ終了の翌日からと定められているのだ。本来なら、「さあ、明日から日本シリーズ」といった調子で、野球界全体が盛り上げなければいけない日に、前代未聞の会見を開いた清武代表の行為はいかがなものか。 清武代表にも言い分はあるだろう。ヘッドコーチ残留が内定していながら、渡辺会長から2軍降格を指示された岡崎郁コーチが、契約を交わす予定になっていたのが、この日だったからという事情は分からぬではない。「日本シリーズ開催中よりマシ」との判断だったのかもしれない。しかし、清武代表が会見を日本シリーズ前日にぶつけたことで、テレビの報道番組では、この話題で持ちきり。翌日の新聞でも、シリーズの話題は隅に追いやられてしまった。 この先、メディアは清武代表、渡辺会長を追いかけて、シリーズの報道に割かれる時間、スペースが減ってしまうのは明白。地味なカードの日本シリーズより、巨人の内紛を取り上げた方が話題性があるのだから、メディアとしては当然のことで、試合のテレビ視聴率にも響きかねないのだ。 日本シリーズを吹っ飛ばしてしまった清武代表。野球界にかかわる者として、TPOをわきまえなかった彼の責任は軽くはないのではなかろうか。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月12日 13時40分
王座返上したはずの前王者が“返上無効”を主張! 混迷極めるボクシングWBC世界バンタム級王座
11月6日、東京・国立代々木競技場第2体育館での王座決定戦で、クリスチャン・エスキベル(メキシコ)を破り、WBC世界バンタム級王座を奪取した山中慎介(29=帝拳)に思わぬ事態がふりかかった。WBCによって、王座返上とみなされた前王者のノニト・ドネア(28=フィリピン)がタイトル返上を否定したのだ。 そもそも、この試合は挑戦者決定戦として行われる予定だった。ところが、試合2日前に、WBCのマウリシオ・スレイマン事務局長が「ドネアは10月の防衛戦前から階級変更を公言していた」として王座返上を決め、急きょ、王座決定戦に格上げしたのだ。ドネアからは返上届が提出されていなかったが、「家庭の事情で多忙なため、連絡が取れていない」としていた。 ところが、当事者のドネアが自身のツイッターで、「私はまだ118ポンド(バンタム級)のタイトルは返上していない。WBCであれWBOであれ(ドネアは2団体王者)、タイトル返上は自分が決めること」と返上そのものを否定したのだ。 これに泡を食ったのがWBCと山中が所属する帝拳ジム。ドネアは10月の防衛戦で、WBCからの指名試合を義務付けられていたが、「これがバンタム級最後の試合だから」と主張し、指名試合を回避し、選択試合(挑戦者を選択できる試合)に変更した。もともと、ドネアが最後の指名試合を行ったのは、09年3月で、指名試合の期限である1年はとうに過ぎており、WBCは「返上の約束」を重んじたのだ。しかも、ドネア陣営は帝拳ジムと、1階級上のWBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃との対戦交渉を進めており、帝拳側としても、キツネにつままれたような思いなのだ。 WBCのホセ・スライマン会長は「人気選手のわがまま」と不快感を示したが、山中としては冷静ではいられない状況となった。万が一、このままドネアが返上無効を主張し続ければ、事態はまさに混迷を極めることとなる。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月11日 16時56分
結局は内輪モメ? プロ野球・巨人軍 清武英利球団代表が渡邉恒雄氏を告発
プロ野球・読売巨人軍の清武英利球団代表兼ゼネラルマネージャーが11日、文部科学省内で記者会見を開き、読売新聞主筆で巨人会長の渡邉恒雄氏の言動を強く批判する声明を発表した。 清武代表によると、来季の巨人軍のヘッドコーチは岡崎郁氏と内定し、11日に契約書を交わす予定で、渡邉会長もこのことを了承していたものの、今月4日の夜に「報告なしに勝手にコーチの人事をいじくるというのは、そんなことありうるのかね」と記者団へ発言。9日には、ヘッドコーチの人事について、岡崎氏を更迭させる人事を決定。後任に野球解説者の江川卓氏と交渉していることも告げられたという。清武代表は会見で、「会社の内部統制やコンプライアンスを破ることはあってはならない」と厳しく批判。「プロ野球を私物化するような行為を許すことはできません」と語った。 しかし、「コンプライアンス上の重大な件」での会見があるということで集まった報道陣からは、「結局、清武代表と渡邉会長の巨人軍内部での内輪モメ?」「これでまた、江川さんが悪者になるじゃないの?」との声もチラホラ。憤慨する清武代表との間に温度差があった。
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スポーツ 2011年11月11日 15時30分
亀田大毅が“疑惑”の世界タイトルマッチを強行へ
ボクシングの亀田ジムは11月10日、12・7大阪府立体育会館での「亀田祭り」で、WBA世界スーパーフライ級1位の亀田兄弟の次男・大毅(22=亀田)が、同級王者のテーパリット・ゴーキャットジム(22=タイ)に挑戦することを発表した。 この世界タイトルマッチには、とにかく疑問が多い。WBA同級の正規王者は8・31日本武道館で王座を奪取した清水智信(30=金子)で、ゴーキャットジムは暫定王者だった。ところが、ウクライナでの先のWBA総会で、右眼か底骨折のため、現在、防衛戦を行えない清水を“休養王者”とし、ゴーキャットジムを“正規王者”に格上げしたのだ。清水陣営では、この措置をWBAからもJBC(日本ボクシングコミッション)からも報告を受けていないというから驚きだ。 本来、暫定王座は正規王者が負傷等の正当な理由で、しばらく防衛戦が行えない場合にのみ認定されるもの。当然、正規王者が復帰した際には暫定王者との統一戦が義務付けられる。ところが、WBAはルールを逸脱して暫定王座を乱造したため、JBCは2月に国内でのWBA暫定王座戦を認めない決断を下した。 亀田陣営は大毅と“暫定王者”ゴーキャットジムとの世界戦をプランしてきたが、暫定のままではJBCが世界タイトルマッチとして認可しない。そこで飛び出したのが、ゴーキャットジムの正規王者格上げというウルトラCだ。 ここには、亀田陣営とWBAとの密接な関係が見え隠れするのだ。スポーツライターのA氏は、「世界戦をやるにはWBAに承認料を払わなければなりません。WBAはその承認料ほしさに暫定王座を乱造しているわけです。承認料は定額ではなく、ファイトマネーに比例して支払われるようです。日本人ボクサーのなかではファイトマネーが高い亀田兄弟は、WBAにとっては“恰好のお客様”であるわけです。そう考えたくはないのですが、今回の件は亀田陣営がWBAに働きかけをした結果だということも全面否定はできません」と語る。 事実上、2人の正規王者が存在する異常事態。こんななかで、王座を奪取したところで、大毅は堂々と“世界チャンピオン”として胸を張れるだろうか。それこそ、“疑惑の2階級制覇”といわれかねない。大毅が王座を獲った場合、来春に予定される清水の復帰時に、実質正規王者同士の統一戦を行って勝たなければ、真の正規王者とは認めがたいだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月11日 15時30分
FA慰留失敗!? 新井、鳥谷、藤川が新体制に疑心暗鬼…
阪神の慰留交渉は、すでに失敗していた。新井貴浩(34)、鳥谷敬(30)がFAの残留交渉を保留している旨が報じられた。その後、和田豊・新監督(49)が秋季キャンプ地から「一緒にやろう!」とメディアを介して訴えたが、むしろ逆効果になってしまったようである。 「同じく、今季に国内FA権を取得した藤川(球児=31)についても、楽観視できません。藤川はメジャー挑戦を視野に入れており、ポスティングをお願いしていますが、球団は認めない方向で残留交渉を進めています。来季終了まで我慢すれば海外FA権も取得できるんですが、『1年でも早く』というのが藤川の希望。阪神は2年以上の複数年契約で残留契約を交わしたいと…」(球界関係者) 球団が新井に提示した残留条件は『2年5億円』だったという。07年オフ、「年俸2億円プラス出来高5000万円×4年」で阪神入りしたが、実質、2億5000万円をもらっていたのだろうか。関西系メディアによれば、「現状維持と変わらない。自分は本当に評価されているのだろうか」と新井は不安に感じ、結論を保留した。 前出の関係者は「球団の残ってほしいという思いは本当」と前置きしたうえで、こう続ける。 「阪神フロントはFA取得と同時に、シーズン中であるにも関わらず、『残ってほしい』と訴えました。その誠意と新井たちにも伝わっています。誠意の言葉を具現するのが年俸だとしたら、現状維持の金額には落胆させられます。このあと、新井が残留したら『カネ目当て』と思われます。出たら出たで、また『カネ目当て』だと思われてしまうし…。最初から『年俸はこれだけしか出せないが』と、ハッキリ伝え、そのうえで戦力としての評価している旨を訴えれば良かったんです」(同) ここ数年、阪神はフロントと現場がかみ合わないことも多い。今岡、藤本は追い出されるようにしてタテジマを脱ぎ、赤星は“強行に引退”。矢野はチームが優勝を争っていたため、引退セレモニーの機会を奪われた。今季、戦力外を通告された下柳にしても、二軍戦がラスト登板となった。12球団トップとなったチーム総年俸を削減したいとする経営方針も分かるが、これでは「チーム功労者のプライドを軽視している」と思われても仕方ないだろう。 「その一方で、大型補強を繰り返してきました。城島の年俸が4億円、小林宏が1億7000万円。生え抜きに冷たいと思われても仕方ない」(同) 近年、阪神の契約更改が長引いているのも無関係ではないだろう。和田新監督の言葉が報じられた以上、仮に新井が退団を選択した場合、虎ファンは「裏切り者!」と怒るのは必至。新監督の熱いメッセージは新井に追い打ちをかけるものと化してしまったのだ。 ライバル球団の職員がこう言う。 「鳥谷は03年ドラフトの自由枠で阪神入りした選手です。いわば、逆指名ですよね? その鳥谷に対し、各球団が調査していたのはFA獲得の可能性があると踏んだからです」 国内FA権を取得した新井、鳥谷にとって、残留、移籍のどちらを選択したとしても、割り切れない気持ちを抱えることになりそうだ。(年俸は全て推定)
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スポーツ 2011年11月11日 11時45分
鳴戸部屋にまたも醜聞 今度は新鳴戸親方に暴行疑惑!
さる11月7日に急性呼吸不全で急逝した故鳴戸親方(享年59=元横綱・隆の里=本名・高谷俊英=たかやとしひで)の通夜が、10日、千葉・松戸市内でしめやかに営まれた。通夜には新たに年寄・鳴戸を襲名した前西岩親方(元幕内・隆の鶴)、九州場所(13日初日)を控えた関脇・稀勢の里ら鳴戸部屋所属の関取4人を始め、約600人の参列者が訪れた。 そんななか、皮肉にも通夜当日に発売された「週刊新潮」が、またも鳴戸部屋の醜聞を伝えた。今度は故鳴戸親方のみならず、新鳴戸親方も弟子に暴行を加えていたと報じられたのだ。 同誌の記事によると、当時、部屋付き親方だった新鳴戸親方は、決められた時間までにちゃんこのメニューを決めなかったちゃんこ番の弟子を、ビールケースで頭を5、6発殴り、出血させたという。また、部屋を一度飛び出しながら、戻ってきた弟子の顔面を激しく殴打したと報じており、これは同部屋に所属していた元力士の証言をもとに書かれたとされる。 日本相撲協会は故鳴戸親方が5年前に、弟子を角材で殴打したことは事実と認めながらも、親方の死去により、疑惑調査の打ち切りを表明した。しかし、中川正春文部科学相は調査の継続を口にし、十両・隆の山がインスリンを注射した件も、このままでは終われそうにない。 ここにきて、さらに新鳴戸親方の暴行疑惑が浮上したとなると、協会が意図した幕引きとはいかないだろう。協会は再度、疑惑調査に乗り出す必要に迫られたといえる。次々に出てくる同部屋のスキャンダル。九州場所で大関獲りが懸かる稀勢の里にとっては、相撲に集中できぬ事態となってしまったようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月11日 11時45分
下柳発言で分かった! 星野楽天は大型補強ができない
下柳剛投手(43)への水面下でのオファー発覚後、こんな情報が交錯している。今オフ、星野仙一監督(64)は大型補強に打って出られないと−−。 星野監督が下柳獲得を狙っているのは、“本人の証言”から分かった。下柳が関西のローカルTV局のニュース番組に出演し、「キャンプに来てみないかという話はいただきました」と、コメントしたのである(10月31日)。野球協約では、12球団トライアウトの実施前に個別の交渉はできないことになっている。それを受け、楽天側は協約を遵守する旨を慌てて伝えたが…。ライバル球団の関係者は、下柳獲得を狙う一連の発言について首を傾げていた。 「今オフ、注目すべき左腕はソフトバンクの杉内(俊哉=31)、海外FA権を取得した和田(毅=30)の2人でしょう。日本シリーズが控えているから何とも言えないが、国内FA権を取得した杉内は『生涯ホークス』とはまだ正式に表明していません。和田だって、メジャーとの交渉が失敗した場合は…」 このFA権を取得した両左腕の去就は、今季序盤戦から注目されていた。一部報道では「杉内は権利行使する」と“断定形”で報じられていたが…。 しかし、働き盛りの2人のハートを射止めるには『それなりの軍資金』が必要となる。杉内の推定奔放は3億5000万円。この時点では憶測の域を出ないが、「3年12億円がスタートラインとなる」とも予想されている。3億3000万円の和田にしても、同額の獲得資金が必要となる。それに対し、推定9000万円の下柳は「現役を続けたい」との思いが強く、一般論として、年俸額にはこだわらないはずだ。つまり、杉内、和田よりも先に下柳に触手を伸ばしたということは、「楽天は大型補強の軍資金を用意していない」のではないだろうか。 「山崎武司を切って、下柳? 世代交代を進めるはずなのに矛盾していますね。下柳は練習熱心ですし、阪神の若手も尊敬の眼差しで見ていましたが…」(プロ野球解説者) また、今オフは米FA市場もビッグネームが少なく、帰還の可能性が高い日本人メジャーリーガーにしても、福留孝介はインディアンズ残留か中日帰還、黒田にしても「日本に帰るなら広島」と明言している。あとは、井川慶、五十嵐亮太などだ。エース・岩隈久志の米挑戦は規制路線であり、昨年オフのポスティング失敗によって『落札金』を入手できなかった。トレードなどの補強が本格化するのはこれからだが、やはり、星野監督は大型補強の軍資金を持っていないのではないだろうか。 「下柳は阪神時代に星野監督が呼び寄せた投手です。下柳に完全燃焼できる環境を与えようという親心かもしれません」(選出・同) 楽天フロントが『お得意の費用対効果』で、星野監督を説き伏せたのかもしれない。オフの主役と言えば、補強に長けた星野監督だった。中途半端な補強で終わるくらいなら、自前戦力の底上げに専念すべきだろう。
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スポーツ 2011年11月10日 16時00分
日本シリーズ2年ぶりに地上波全国中継復活も地方の野球ファンから落胆の声
今年の日本シリーズはソフトバンクvs中日(11月12日=福岡ヤフードームで開幕)。巨人が出ないことで、気がかりだったのがテレビ中継だ。 というのも、昨年はロッテvs中日という不人気カードとなったことも起因し、第1、2、5戦の計3試合で地上波の全国中継がなかったからだ。日本シリーズの地上波全国中継がなされなかったのは史上初のことであった。これには、テレビ局側が番組編成の関係で、提示したデーゲーム開催を中日が拒否したといった側面もあった。第1戦は中日のお膝元のテレビ愛知とテレビ大阪では中継されたものの、おおもとのテレビ東京とその系列局は放送しないという異常な現象も起きてしまった。結局、地上波全国中継がない試合はNHK BSとCS放送のJスポーツがカバーしたが、見ることができなかった野球ファンも多かった。 今年も巨人が出ないことで、野球ファンの不安も大きかったようだが、幸い7試合全戦が2年ぶりに地上波全国中継されることが決まった。放送局は1戦(12日)と3戦(15日)がフジテレビ系列、2戦(13日)と5戦(17日)がテレビ東京系列、4戦(16日)と7戦(20日)がTBS系列、6戦(19日)がテレビ朝日系列。1戦は局側の意向をソフトバンクが受け入れ、デーゲーム開催となった。BSでは2、5、6、7戦をNHK BS1、1、3戦をBSフジ、4戦をBS-TBSが中継する。 この決定に胸をなでおろした野球ファンも多いだろうが、逆に落胆したファンも全国に数多くいるようだ。というのは、テレビ東京系列が2、5戦を中継すること。周知の通り、同局は他の民放地上波4局と違い、系列局が極端に少ない。テレビ東京の系列局はテレビ北海道、テレビ愛知、テレビ大阪、テレビせとうち(岡山、香川)、TVQ九州放送(福岡)の6局だけ。この少ないネットでは視聴できない地域が非常に多いのだ。 長崎県在住の野球ファンの農業Aさん(53)は、「日本シリーズは1年に1回の大きな楽しみ。TVQなんて、長崎では映りません。まして、BSなんて受信料が高くて契約してません。NHKはなんで、BSじゃなくて地上波でやらないのでしょうか。受信料を払ってる意味がない。テレビ東京が日本シリーズを放送するのはやめてほしい」と悲鳴を上げる。(落合一郎)