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亀田兄弟と激闘を繰り広げたプロボクシング元世界王者・内藤大助が現役引退へ

 バラエティー番組で活躍するプロボクシング元WBC世界フライ級王者の内藤大助(37=宮田)が、現役を引退することが濃厚となった。

 引退の意向を固めた内藤は、すでに家族にはその意思を伝えているといわれる。関係者によると、11月12日午後9時からフジテレビで放送される「新ジャンクスポーツ! トーク復活祭り」で進退に言及し、引退を表明するものとみられている。

 内藤は07年7月18日、ポンサクレック・ウォンジョンカムを破り、同王座を奪取。32歳10カ月での遅咲き王者として注目を集めた。同年10月11日、亀田3兄弟の次男・大毅と初防衛戦を行い、判定勝ちを収めたが、この試合で大毅が反則行為を繰り返したため、社会問題にもなった。

 09年11月29日、大毅の兄・興毅との6度目の防衛戦に臨んだが、判定で敗れて王座陥落。この一戦の平均視聴率(TBS系列)は43.1%という驚異的な数字をマークし、改めて内藤人気の高さを示す結果となった。

 周囲からは引退を勧める声もあったが、「興毅へのリベンジ」を旗印に現役続行を決意。昨年5月9日には再起戦で勝利したものの、目標であった興毅が2階級上げて、バンタム級に転級し、モチベーションをなくしたこともあり、リングから遠ざかっていた。

 昨年12月末にはライセンス更新の手続きを取らず、ライセンスは失効。8月30日には満37歳となり、JBC(日本ボクシングコミッション)が設ける年齢規定をオーバーしていた。過去に実績がある内藤は最終試合から3年以内に再申請をすれば、ライセンス再取得が可能だが、再起はせず“事実上の定年退職”を選択したもよう。

 ボクシング界でヒール的な存在となっている亀田兄弟と激闘を繰り広げたことで、内藤の知名度は大きく上がった。遅咲きながら、世界王座を5度防衛したのも立派だ。偉大な世界チャンピオンの第2の人生に幸あることを祈りたい。
(落合一郎)

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