スポーツ
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スポーツ 2012年01月19日 15時30分
プライド捨て夢を貫いた前ヤクルト青木は“男の中の男”!?
ダルビッシュ有投手(前日本ハム)が、レンジャースと日本人選手としては破格の条件で合意する一方、米メジャーで一からチャレンジする決意を固めたのが、ブルワーズと合意した前ヤクルトの青木宣親外野手(30)だ。 青木はポスティングシステム(入札制度)を利用して、米メジャー入りを目指し、ブルワーズが250万ドル(約1億9300万円)で落札。これは、ヤンキースに落札された西武・中島裕之内野手と同額だったが、前年にポスティングでツインズ入りした西岡剛内野手(前千葉ロッテ)の落札額約533万ドルと比較すると、半額以下の極めて低い評価だった。 その上、駐日スカウトを置いていないブルワーズは、異例の入団テストを敢行。これは、青木のプライドをズタズタにしたはずだ。合意したのも、交渉期限ギリギリだった。契約は2年で、3年目は球団に選択権が付く内容で、年俸は公表されなかったが、昨季推定年俸3億3000万円より、はるかに下回るものとみられる。ただし、「かなりの額のインセンティブ(出来高)がある」といい、結果を残せば、カネも手に入る契約内容のもようだ。 青木のレギュラーは保障されていない。ブルワーズのダグ・メルビンGMは起用法に関して、「チャンスは与えるが、(ライアン)ブラウンの処遇が決まるまで確かなことは言えない」と語っている。昨季MVPの主砲ブラウンはドーピング疑惑により、開幕から50試合の出場停止で、復帰するのは5月31日以降の見通し。この間、青木は代役で左翼のポジションに入る見込みで、結果が残せたら右翼手で起用される可能性もあるが、すべては成績次第。 青木は日本国内では3度の首位打者を始め、2度の最多安打と最高出塁率、盗塁王(1度)、ベストナイン6度、ゴールデングラブ賞5度を獲得。05、10年には200安打を達成、通算打率は.329で、打者としては超一流選手。その青木に対して、こんな条件を強いてきたのだから、破談になってもおかしくなかった。同じく低評価だった中島は西武残留を選択した。それでも、プライドより夢を貫いた青木は“男の中の男”か? アメリカンドリームを実現できるかどうかは、まさに本人の腕次第となる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年01月19日 15時30分
幕下・佐久間山が序ノ口から歴代単独1位のデビュー27連勝で史上最速十両へ王手も、元学生横綱なのに特別扱いされないワケ
08年の学生横綱(「全日本学生相撲選手権大会」制覇)で、東幕下15枚目の日大出身・佐久間山(23=北の湖)が、大相撲初場所(東京・両国国技館)11日目(1月18日)で安芸乃川を押し出し、今場所6勝目を挙げ、序ノ口でのデビュー以来27連勝を飾った。これで、佐久間山は26連勝で並んでいた元小結・板井を抜き、歴代単独1位となった。今場所、あと1番残しており、全勝優勝を果たせば、来場所での十両昇進が有力となる。実現すれば、序ノ口デビュー組としては、板井らの所要6場所を抜いて、所要5場所での史上最速昇進記録となる。 ここで、疑問に思う読者諸兄も多いと思う。元学生横綱でありながら、佐久間山はなぜ特別扱いを受けていないかだ。好対照なのが、彼と同期生で10年に「全日本学生相撲選手権大会」「国民体育大会相撲競技(成年男子A)」を制した日体大出身の千代大龍(23=九重)だ。千代大龍は特別扱いを受け、昨年5月の技量審査場所にて、幕下15枚目格付出でデビュー。同場所では2連敗の後、故障のため途中休場して、番付を下げたが、翌場所から3場所連続で勝ち越して、今場所、新十両となった。現在、西十両13枚目で10勝1敗のトップタイで、優勝のチャンスも十分だ。 同じ学生横綱なのに、なぜ両力士の扱いが違うのか、それは日本相撲協会の規定にある。アマチュアで実績を残した者は、幕下15枚目格か10枚目格付出でデビューすることが可能。15枚目格は「全日本相撲選手権大会」(アマチュア横綱)、「全国学生相撲選手権大会」「全日本実業団相撲選手権大会」(実業団横綱)、「国民体育大会相撲競技(成年男子A)」(国体横綱)のいずれかに優勝した者。10枚目格はアマチュア横綱に加えて、上記のその他の3大会の1大会以上で優勝した者が有資格者。ただし、これには注釈があり、義務教育を終了した(中学卒業見込みを含む)25歳未満の男子で、その期限はいずれも優勝の日から1年間であるというもの。つまり、千代大龍は4年次の10年に2大会を制しているため、1年以内で有資格者。逆に佐久間山は2年次に優勝しているため、期限が失効しているわけだ。早い話、佐久間山が学生横綱になってから、1年以内に大学を中退して、角界入りしていれば、幕下15枚目格付出から取れたことになる。ただ、佐久間山はあくまでも卒業を優先したため、特別扱いにはならず、前相撲からのスタートとなったのだ。 幕下付出のちゃんとした規定ができたのは66年5月だが、実はそのルールはコロコロ変わっている。当時は幕下最下位格(現在は60枚目)に付け出され、これは00年9月まで続いた。当初は大学相撲の体重別で上位入賞の経験があれば、ほぼ無条件で幕下最下位格に付け出されたが、93年3月から全日本選手権ベスト16以上、または学生選手権、実業団選手権、国体成年Aのいずれかに優勝、または3位以内が2回に基準が厳格化された。年齢規定も23歳未満とされたが、後に25歳未満に緩和された。 00年9月の新ルール適用後、佐久間山と同様に前相撲から取ったのが、日体大出身の嘉風(29=尾車)。彼は3年次にアマチュア横綱となったが、卒業を優先したため、04年1月場所にて前相撲でデビュー。所要9場所で新十両、12場所で新入幕を果たしたが、幕内では伸び悩み、最高位は前頭筆頭。今場所は東前頭6枚目だ。 かくして、協会が定めたルールによって、学生時代のライバル・千代大龍に大きな差を付けられてデビューした佐久間山だが、スピード出世でいち早くライバルに追い付きたいところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年01月18日 15時30分
シーズン総括 キャンプ直前補強はあるのか? 埼玉西武編
「85」−−。ライオンズといえば、攻守に渡る堅実な野球のイメージも強かった。秋山、清原、デストラーデのクリーンアップは破壊力バツグンだったが、『西武ライオンズの黄金期』といえば、「1点を取る」以上に、「1点をやらない」スタイルだった。その野球スタイルが強く印象に残っているせいか、2011年の走攻守のデータを見直してみると、「アレ!?」と首を傾げてしまう内容も少なくない。 気になったのは、12球団ワーストの失策数「85」だ。チーム防御率3・15(4位)。チーム総盗塁数「88」はリーグ4位。盗塁数トップはソフトバンクの「180」だから、その半分にも及ばない。しかし、チーム打率2割5分3厘はリーグ2位、チーム総得点の「571」、チーム総本塁打数の「103」はリーグトップだ。本塁打と打点の二冠王に輝いた中村剛也(28)のおかげだが、『守りの野球』から『攻撃野球』に完全に変貌している…。 また、渡辺久信監督(46)にすれば、ここまで投手陣のやり繰りにも苦労させられるシーズンはなかったのではないだろうか。 まず、先発投手だが、規定投球回数に達した先発投手は涌井秀章(25)と帆足和幸(32=FAでソフトバンクに移籍)の2人。1年間を通じて、ローテーションをきちんと守ったのは「この2人だけ」ということになるが、2010年も涌井、帆足のみの規定投球回数到達だった。菊池雄星(20)、大石達也(23)の成長に期待したい。 涌井は2010年の14勝から9勝、帆足は11勝から9勝へ。ともに勝ち星を落としているが、2011年はベテラン・西口文也(39)が復調。新人王・牧田和久(27)の活躍もあり、プラス材料も少なくなかった。それでも、渡辺監督がやり繰りに苦しんだのは、クローザーが“欠落”してしまったからだ。 序盤戦は岡本篤志(30)が奮闘した。当初は前年33セーブを挙げたスコースキー(37)、復調に懸けるグラマン(34)を予定していたが、震災の影響で外国人選手は調整を怠り、岡本に託さざるを得なかった。2010年の先発要員だったミンチェ(35=許銘傑)を中継ぎに、新人で先発タイプの牧田をクローザーに配置転換して巻き返してみせたが、前半戦でもたついた分、3位争いは144試合目まで続いた。3割3分4厘まで落ち込んだチーム勝率が5割3厘7毛まで回復できたのは、9月の大逆襲があったから。同14日から引き分け2つを挟み、10連勝。その牽引役となったのはベテラン西口だった。 西口は06年6月以来となる完封(8月28日)、9月18日まで自身4連勝を飾り、それに涌井、帆足、岸が続き、ようやく先発陣の足並みが揃った。クローザー・牧田について、投手出身のプロ野球解説者がこう評する。 「アンダースローだが、バッターボックスに立つと、彼の直球は数値以上の速さを感じさせます。それが彼の持ち味なんですが、走者を背負うと、直球が遅くなる。連投になったときも直球のキレが悪くなる弱点もあり、クローザータイプではありません。臨時措置とはいえ、救援失敗で炎上するのは時間の問題だった」 39歳のベテランがローテーションの中核を託され、クローザーの適性を持たない牧田が救援にまわるなど、2011年は特異なことが多すぎた。 “特異”といえば、本塁打王・中村の記録もそうだった。自身3度目の同タイトル獲得だが、2位に23本もの大差を付けたのは史上初。中村の放った48本は2011年のパ・リーグ総本塁打454本のうち、1割強となり、その占有率でも過去最多となる。134個の三振で『三振王』ともなった(リーグタイ)。「本塁打王のタイトルを獲得した年」の中村は、必ず『三振王』ともなる。『本塁打王&三振王』のダブル受賞を3度も記録したのは、元近鉄・ブライアントと中村だけだ。 超僅差で3位に滑り込んだ最終戦はドラマティックではあったが、投手力と守備力を再整備しなければ、中村のバッティング同様、さらに豪快かつ大味なチームとなっていくだろう。もっとも、過去の野球スタイルにとらわれず、現有戦力の長所を引き出した渡辺監督の手腕は評価すべきだが…。※2012年1月の配布資料にチーム防御率に関する誤植がありました。関係者に多大なご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。
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スポーツ 2012年01月18日 11時00分
公益法人化でモメる相撲協会
相撲協会が2年後の平成25年11月末までに移行を目指す公益財団法人化で、最大の関門になっている年寄名跡問題が紛糾している。 「税金面などで優遇される公益財団法人化を目指すには、高額で譲渡されている個人名義の年寄名跡が公益性という点でどうしても引っかかる。これを修正するため、協会内に設置された公益法人制度改革委員会(委員長=放駒理事長)は、親方たちが退職する際に年寄名跡を協会に返上し、その代わりに退職金とは別に一定額の功労金を上乗せするという案を取りまとめ、親方たちに提示したんです。年寄株の協会一括管理化で、これ以外に問題をクリアする方法はないと言い切っています」(協会関係者) とはいえ、この案も問題点は多い。年寄名跡は105もあり、協会のフトコロ具合から一定額の功労金は4、5000万円が限度、と言われているが、親方たちの中には3億円以上支払って年寄名跡を入手した者もいる。この億単位の差額をどうするのか。また、名跡の持ち主は退職するときに後継者を推薦できることになっているが、最終決定は理事会がする。しかし、その際の決定基準はどうなっているのか、などだ。 「後継者指名権も一つの利権なので、中には高額の推薦料を要求する者が出てくるかもしれない。協会主脳は、そういうヤカラに厳しいペナルティーを課す、と言っているが、裏でやられると手の出しようがない。何百年も続いてきたものを一気に変えようというんだから、大変な作業なんですよ」 と協会幹部は話しているが、突きつめれば協会よりも親方たちの流す血の方が断然多い。このため、いくら協議を重ねても親方たちの合意をなかなか得られないのだ。 「監督官庁の文科省から年内に改善方針を決定するように、と厳しく言われているので、協会も必死。現執行部には任せられないので、来年1月の役員改選で新理事長が誕生するまで待とう、という親方も出て、年内にまとまるメドはついていません」(担当記者) 今年も大相撲界はトラブルに始まってトラブルで暮れようとしている。
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スポーツ 2012年01月17日 11時45分
ゴジラ松井がアノ人と一緒にロスに行く!?
松井秀喜(37)が年末年始を郷里・石川県で過ごしたのは既報通りだが、02年オフのメジャー挑戦以降、去就が決まらないで里帰りしたのは、今年が初めてである。松井は「焦り? 全然ないですよ」と語っていたが(12日)、この余裕は何処から来るのだろうか。 松井が帰国の途に着いた昨年末、興味深い一報がアメリカ国内で報じられていた。 <ダルビッシュとの独占交渉権を落札したレンジャーズとの大型契約を花道にして、ドジャース幹部に転身するようだ> ダルビッシュ有(25)の代理人、アーン・テレム氏に“転職”の可能性が出てきたという。『ロサンゼルス・タイムズ』(30日付)によれば、<新生ドジャースの球団社長に就任するかもしれない>ともあった。昨年6月、ロサンゼルスドジャースは『連邦倒産法第11章』の適応を申請している。事実上の倒産に直面した伝統球団は、大富豪のスティーブ・コーエン氏が出資する企業グループに買収される方向だ。テレム氏はそのコーエン氏の買収グループにも参画しているのだ。コーエン氏を始め、複数の幹部役員が「新社長の適任者として、テレム氏の名前を挙げている」とあった。 その一報は松井の去就にも影響を与えるのではないだろうか。 ドジャースの監督は、ヤンキース時代の松井を指導したドン・マッティングリー氏だが前任のジョー・トーリ氏も幹部として球団に残っている。 米ウインターミーティングを開催されていた昨年12月、松井に対するドジャース関係者のコメントがいくつか報じられていた。 「プロフェッショナルなベテランの左翼手が必要」(ネッド・コレッティGM/12月6日共同) 「彼(松井)ほど安定して打点を稼げる打者はいない」(マッティングリー監督/12月12日付・スポーツニッポン) 「松井は(チームが目指す)左打者獲得候補の1人。リストの上位」(球団幹部/12月12日・スポーツ専門局ESPN電子版) 米メディアの1人がこう続ける。 「ドジャースはセンターのケンプ、ライトのイーシアーのレギュラーは決まっているものの、レフトは流動的です。松井の両ヒザは完治しているとの情報はこちらでも聞かれますし、指名打者制のないナショナルリーグでも十分にやっていけるでしょう」 帰省中、松井は日本球界への復帰は「ない」と言い切っている。「マイナー契約しかなかった場合は考え直すのではないか?」との見方もあり、実際、松井は「そのとき考える」と明言を避けている。 「古巣のヤンキースが指名打者候補に考えていたポサタが引退し、松井の姓が急浮上しているとの一報も、こちらではありました。ポサタは本人の意思ではなく、球団が半ば強引に引退させています。その経緯については『松井を獲るため』という見方も、『ポサタのメンツを潰すような補強はない』という声の両方がありますが…」(前出・同) ダルビッシュとレンジャーズの契約交渉は大詰めを迎えたようだが、テレム氏はNBAの労使協定の仲介役も託されており、松井の去就問題については「手付かずになっている」そうだ。しかし、「手付かず」にできるということは、ドジャース入りの見通しが立っているからではないだろうか。※メジャー関連の球団名、人物名のカタカナ表記は『大リーグ選手名鑑2011年版』(廣済堂出版)を参考にいたしました。
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スポーツ 2012年01月16日 15時30分
福島原発事故の余波でJリーグ・名古屋グランパスにピンチ到来!
中部電力がサッカーJ1リーグの名古屋グランパスの公式スポンサーから、撤退することが濃厚となった。 福島原発事故の影響で、政府の要請に基づいて浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)が全面停止となり、中部電力の業績が悪化。12年3月期の連結決算で1100億円の赤字となる見通し。同社が赤字に転落するのは、51年の会社設立以来初で、由々しき問題。同社では広告宣伝費などを大幅に削減する方針で、グランパスの公式スポンサーからも下りる方向で検討している。グランパスの運営会社への出資は継続する予定で、将来的に浜岡原発が再開し、業績が回復すれば、公式スポンサーに復帰したい意向だ。 同社広報部によると、「決定ではない」と明言を避けているが、すでにグランパス側に撤退する意向を伝えており、今年のユニフォームが決まる今月末までに最終的な方針を決定するという。 グランパスの公式スポンサーはトヨタ自動車、中部電力、トヨタファイナンス、アイシン精機、デサントの5社。中部電力は08年からスポンサーとなり、ユニフォームの袖に社名広告を出しており、スポンサー料は数百万円から1000万円強と見られている。 グランパスは一度もJ2に降格したことがない名門クラブ。05年は14位、07年は11位と低迷したが、08年にドラガン・ストイコビッチ監督が就任すると、成績も上向き、10年にはJリーグ初優勝。昨季も好調で、優勝した柏レイソルに、わずか勝ち点1及ばず、惜しくも2位に終わった。天皇杯は95、99年の2度制している。昨季のJリーグ公式戦の観客動員数は28万4590人(1試合平均1万6741人)で、J1で4位の人気クラブだ。 やむを得ない状況とはいえ、ここ2年間、好成績を残しているだけに、クラブの財政を支える公式スポンサーが1社はずれるのは、非常に痛い事態だ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年01月16日 15時30分
八百長でクビになった元力士がアントニオ猪木の元でプロレスデビュー!
IGFプロレスリング・アントニオ猪木会長が、1月15日、会見を開き、大相撲元十両の霧の若(28=本名・岡本将之)が、2・17東京ドームシティホール大会でデビューすることを明らかにした。 霧の若は一連の八百長問題で関与したと認定され、昨年4月に日本相撲協会から引退勧告を受けて、相撲界から去っていった。昨年4月28日には、同所でのIGFの興行に、千代白鵬、旭南海らとともに来場していた。八百長問題で処分を受けた元力士が、他のプロスポーツでデビューするのは、霧の若が初めてとなる。猪木会長は「(体が)もうひと絞りできればいい。寝技の素質がある。本当は12月にという話もあった」と好評価している。 霧の若は熊本県出身で、99年3月に陸奥部屋に入門。長く幕下で伸び悩んだが、08年1月の初場所で新十両に昇進。現陸奥親方(元大関・霧島)が育てた初の関取となった。同年11月の九州場所では幕下に陥落したが、09年3月の春場所で再十両。同年9月の秋場所では最高位の十両4枚目まで昇進した。その後は10年7月の名古屋場所で再び幕下陥落。引退勧告を受けた際の昨年夏場所(技量審査場所)での番付(順席)は東幕下28枚目だった。十両在位は13場所、通算成績は310勝291敗。 IGFには大麻取締法違反(所持)で逮捕され、協会を解雇された元幕内・若麒麟こと鈴川真一が所属しているが、霧の若は鈴川と同年齢で、99年3月の春場所でともに初土俵を踏んだ同期生である。 ワケありでプロレス入りした鈴川もそうだが、霧の若も事情が事情だけに、デビューすれば、好奇の目にさらされることになる。必然的にファンやマスコミの目も厳しいものになるであろう。霧の若はまだ28歳と若く、“八百長力士”のレッテルを吹き飛ばすようなファイトを期待したいところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年01月16日 11時45分
シーズン総括 キャンプ直前補強はあるのか? 広島東洋編
14年連続−−。1997年シーズンに3位になって以来、広島東洋カープは“万年Bクラス”に喘いでいる。特定選手に敗因を押し付けるつもりはないが、主力投手陣は前年に比べ、成績を落としている。エース・前田健太(23)が前年15勝から10勝、ジオ(33)が8勝から3勝、6勝を挙げたスタルツ(32)は退団。前年34試合に登板し、6勝6敗だった篠田純平(26)は5勝7敗へ…。しかし、悲観する材料ばかりではない。2010年は規定投球イニングに到達したのは前田1人だったが、2011年はバリントン(31)、福井優也(24)も加わり、今村猛(20)、岩見優輝(24=ドラフト2位)、弦本悠希(22=同7位)といった若手も頭角を現した。新人・野村祐輔(22=明大)がそれなりの成績を上げれば、投手陣はなんとかやっていけるのではないだろうか。 2011年は『打撃陣』の脆さを痛感させられたシーズンでもある。開幕から3番を託された廣瀬純(32)が、右太股を故障で中盤戦からいなくなった。廣瀬離脱も痛かったが、今季喫した76敗のうち、「0対1」が10試合、「1対2」が6試合、「3対4」が5試合…。30敗が「1点差」で敗れたものなのだ。93年シーズンも「1点差負け試合」が「29試合」があったが、数字上では、昨季が球団史上、もっとも1点差負けが多かったということになる。 この話を広島関係者にぶつけてみると、「5番バッターの適任者がいなかったからねえ〜」と嘆いていた。 5番の人材難か…。144試合のスタメン表を繙いてみると、野村謙二郎監督(45)は、12人を5番に入れている。しかし、この12人が5番の打順で放った本塁打は僅か3本、巨人は5番打者が27本塁打を放っており、他4球団も少なくても、15本塁打以上を打っていた。打撃陣の大きな補強は、ドラフト4位の土生翔平外野手(22=早大)だけ。4季連続打率3割、3年秋に首位打者も獲得したように、「5番=長距離タイプ」のバッターではない。 時系列で2011年を振り返ってみると、4月17日には首位浮上。5月25日の西武戦で涌井に完封されると、以降は完全に調子を落とし、6月6日まで10連敗。5月26日の西武戦5イニング目から50イニング連続無失点(セ・リーグワースト)という不名誉な記録も作ってしまい、5月、6月の不振(39試合23敗)を最後まで取り返せなかった。丸佳浩(22)の成長が救いだが、57試合に登板したリリーフのサファテ(30)がいなかったら、もっと負けていたかもしれない。サファテは9月27日に故障帰国しており、シーズン終了まで元気だったら、セーブ王のタイトルは十分に狙えた。60イニング3分の2を投げても、自責点9の好ストッパーを持ちながら、1点差ゲームに弱いのは、「打撃陣の不甲斐なさ」につきる…。 古葉竹織監督時代の1979年、チーム平均打率は12球団ワーストの2割5分7厘だった。それでも、同年は優勝、日本一に輝き、昨年の落合中日もチーム平均打率2割2分8厘でペナントレースを征している。広島チーム平均打率・2割4分5厘は、79年の古葉カープよりも『下』だが、2011年データではセ・リーグ2位なのだ。統一球の影響である。 乱暴な比較になるが、79年の広島には江夏豊という絶対的クローザーがいて、昨季の中日にも岩瀬、浅尾がいた。古葉時代の足を絡めた攻撃に回帰し、継投策で逃げ切るというスタイルを徹底すべきではないだろうか。(一部敬称略)
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スポーツ 2012年01月14日 17時59分
シーズン総括 キャンプ直前補強はあるのか? 北海道日本ハム編
「被打率1割8厘」−−。2リーグ制後、2点未満の防御率を5年続けたのは、ダルビッシュ有(25=ポスティングによる米挑戦)だけである。そのダルビッシュが相手打者を2ストライクまで追い込んだ後の「被打率」が1割8厘であり、この数値は往年の江夏豊の「1割1分1厘」を上回るものである。ダルビッシュは変化球の持ち球も豊富だ。2ストライクまで追い込まれると、いかに打ち崩すのが難しいかを証明する数値でもある。 2011年の日本ハムは「ダルビッシュがチームの明暗も握っていた」と言ってもいいだろう。 ダルビッシュが『10勝一番乗り』を遂げたのが、6月30日。8月に入って、ケッペル、ウルフの両外国人投手が2ケタに到達したが、この時期、首位・ソフトバンクを僅差で追っており、チームの牽引役はダルビッシュだった。8月31日の千葉ロッテ戦で16勝目を挙げ、この時点で最多勝レースの2位投手を3勝も引き離していた。「投手タイトル独占の予感」と同時に、逆転優勝の機運も高まってきたわけだが、9月5日からのソフトバンクとの直接対決で3連敗を喫し、ゲーム差も「7」まで広がってしまった。その3連敗の敗戦投手の1人にダルビッシュも含まれていたのだ。 ダルビッシュは直接対決の第2ラウンドに先発。失点は「1」。味方打線の援護に恵まれなかっただけだが、同23日までの4試合に先発し、32イニングを投げ、勝ち星ナシ。もっとも、この4試合の防御率は「1・13」だから、不振に陥ったわけではない。しかし、ダルビッシュが『勝ち運』に見放されたのと同時に、チームは大きく失速。9月の1カ月間で6勝18敗と負け越し、逆転優勝は絶望的なものとなってしまったのである。 10月18日のチーム最終試合、先発が予想されていたダルビッシュが登板を回避した。その理由は「若手にチャンスを与えたい」(本人談)というもの。23歳の吉川光夫がチャンスをもらったが、16日時点で田中将大が19勝目を挙げている。18勝でラスト登板を譲った若手とは、田中を指していたのではないだろうか。「オレがいなくなった後の日本球界を頼む」という、思いで…。 5年連続・防御率1点台の大エースを喪失したが、投手陣の補強には積極的ではないという。ドラフト1位・菅野智之の入団交渉に失敗した(1月6日時点)。何よりも、それなりの力を持った先発投手はどの球団もトレード放出しない。ケッペル(14勝)、ウルフ(12勝)、途中加入のスケールズの残留が決定。前横浜・スレッジの帰還も決まったため、外国人選手をダブらせたくないという球団方針もあって、補強先を海外に向けることもできなくなった。斎藤佑樹に多少の上積みを期待するとしても、投手力のレベルダウンは避けられない。しかし、外国人投手ではなく、スレッジを帰還させたことで、打線に厚みが増したのは間違いない。中田翔が成長しつつあり、今季は故障した田中賢介も帰ってくる。ベテラン・稲葉、糸井嘉男、陽岱鋼…。日本ハムは99年の『ビッグバン打線』のようなビッグイニングを作れる強力オーダーを編成し、最後はクローザー・武田久が締めるというスタイルに変貌するのではないだろうか。
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スポーツ 2012年01月13日 15時30分
横浜DeNAが村田の人的補償で“お騒がせ男”藤井を獲得! 中畑監督は使いこなせるのか?
横浜DeNAは1月11日、FAで巨人に移籍した村田修一内野手の人的補償で、藤井秀悟投手(34)を獲得したことを発表した。横浜DeNAは駒不足の左の先発として期待している。 藤井といえば、かつてはヤクルトの左のエースとして活躍し、2年目の01年には14勝を挙げ、最多勝も獲得したほどの選手。そんな実績がある藤井がプロテクトからもはずされていたというのはどうしたものか。 藤井はヤクルト時代、“お騒がせ男”として名を馳せた。不倫騒動、サッカーW杯を観戦に行って風邪を引いて登板回避、交通事故、顔面付近の投球に怒ったタイロン・ウッズ(当時中日)に舌を出し殴られる、ヒーローインタビューで翌日の先発投手をばらす、母校・早大の選手に焼肉をおごりプロアマ規定に抵触、フリーアナウンサーとの車内キスを写真週刊誌に掲載される等々、グラウンド内外での騒動は数知れず。 あまりの奇行ぶりに、面倒見きれなくなったヤクルトは07年オフに藤井を放出。日本ハムに移籍したが、2年間で10勝止まり。09年オフにはFA宣言したが、どこも引き取り手がなく、本人が巨人志望だったこともあり、巨人がやむなく引き取った経緯がある。 移籍1年目の10年には7勝をマークしたが、11年シーズンはわずか1試合の登板に終わって、プロテクトからもはずされていた。 ヤクルト時代には“巨人キラー”として鳴らし、01年には巨人から5勝、通算で13勝を挙げている。古巣の巨人戦に闘志を燃やす横浜DeNA・中畑清監督は、その実績に期待を寄せての獲得だ。 巨人時代はさすがに気を遣ったのか、目立ったトラブルもなく、おとなしくしていた藤井だが、巨人ブランドからはずれることで、タガがはずれる懸念もある。藤井の2ケタ勝利は05年の10勝以来、6シーズンもない。横浜DeNAで復活できるかどうかは、中畑監督の手綱さばきにあると見ていいだろう。(落合一郎)
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ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
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大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
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珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
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生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
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猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分