スポーツ
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スポーツ 2011年11月24日 17時59分
逮捕者出した暴行事件で証言に食い違いも 管理責任問われる全日本プロレス
兵庫県警葺合(ふきあい)署が、11月22日、試合前に同僚のプロレスラーを殴って重傷を負わせたとして、傷害の疑いで元プロレスラーのTARUこと多留嘉一容疑者(47)とMAZADAこと正田和彦容疑者(36)を逮捕したことは、リアルライブで既報した通り。 TARUとMAZADAは当時、悪役ユニットのブードゥー・マーダーズ(以下、VM)に所属。容疑は全日本プロレス5・29兵庫・神戸サンボーホール大会にて、試合前に控室でVMの同僚であるスーパー・ヘイトこと平井伸和選手(41)の顔面を拳で殴打。平井選手は試合に出場したが、試合直後に急性硬膜下血腫で倒れ、重傷を負わせた疑い。葺合署によると、TARUは「日頃の態度が悪いことを注意したが、反省の色が見られず殴った」と供述しており、その仲裁に入ったとみられるMAZADAは平井選手の態度に立腹し、顔面などを殴ったもよう。 ここで問題になるのは、実行犯と見られていたTARUのみならず、MAZADAまで逮捕された点だ。同団体の事情聴取によると、実際に手を出したのは、TARUのみとされていた。VMの他のメンバーであるMAZADA、河野真幸(当時=KONO)、田中稔(当時=稔)の3人は手を出しておらず、同じ控室にいただけとされ、連帯責任として団体から無期限の出場停止処分を受けたが、処分は1カ月で解除。MAZADAも7月から戦列に復帰し、11・5&6での台湾興行にも出場したばかりだった。 葺合署によると、両容疑者は容疑を認めているといい、MAZADAに関しては、同団体による聴取と大きな食い違いが生じたことになる。それが事実であれば、同団体は罪を犯したプロレスラーを使い続けていたことになり、責任は重大。 今後は司法の場に委ねられることになるが、内田雅之社長(当時=取締役)は「真摯に受け止めたい。残念というしかない。逮捕という重い判断をされたことには後悔の念です。(MAZADAについては)止めはしたが手を出していないと判断させてもらった。MAZADA選手の逮捕はショックです」と語った。当時、社長を務めていた武藤敬司取締役も同様のコメントを残した。 今回の逮捕は平井選手の母親が10月19日に弁護士を通して告発したことがきっかけとなった。平井選手自身は重度の記憶障害が残り、現在も入院中。今後、平井選手のご家族が同団体を告訴した場合は、管理責任が問われることになる。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月24日 11時45分
“地味カード”でも終盤は盛り上がった日本シリーズ 第7戦の視聴率は同時間帯で最高!
11月12日に開幕したプロ野球の日本シリーズ(ソフトバンク対中日)の視聴率が第5戦までは低調だったことは、リアルライブで既報した通り。終盤戦の視聴率が気になるところだったが、大いに盛り上がる結果となった。 今シリーズ第5戦までの視聴率(以下、数字はいずれも平均、関東地区)は、第1戦(12日=フジテレビ系列=デーゲーム)が9.2%、第2戦(13日=テレビ東京系列)が19時以降9.1%(19時までは7.0%)、第3戦(15日=フジテレビ系列)が11.4%、第4戦(16日=TBS系列)が12.2%、第5戦(17日=テレビ東京系列)が19時以降10.6%(19時までは6.7%)と、いずれも低かった。 熱戦が続くなかで迎えた第6戦(19日=テレビ朝日系列)は14.1%と、まずまず。3勝3敗で迎えた第7戦(20日=TBS系列)は18.9%と一気にはね上がった。視聴率はどうしても、裏番組との兼ね合いになる。第7戦の場合、その裏ではNHK「江〜姫たちの戦国」(15.6%)、日本テレビ系列「世界の果てまでイッテQ!」(16.1%)、「行列のできる法律相談所」(14.3%)、フジテレビ系列「ワールドカップバレー2011男子・日本対イラン」(11.1%)などの人気番組が放送されたが、それらに打ち勝って堂々の同時間帯最高をマークした。 今シリーズは第2、5、6、7戦をNHK BS1も放送した。NHKでの放送にはCMが入らないため人気が高く、BSが視聴できる家庭では、地上波ではなくBSで見た人も多いと予想される。実質的な視聴率は地上波プラスBSとなるため、第7戦はかなりの高視聴率を記録したとみられる。 関東地区においては、極めて地味なカードと思われた今年の日本シリーズだが、熱戦を続ければ視聴率が上がることが分かった。とかく、人気低下が叫ばれるプロ野球ではあるが、今でも、その注目度は捨てたものではないという証明だろう。第7戦終了後、ソフトバンク・秋山幸二監督の勝利インタビュー中に放送が終わってしまい、TBSに苦情が殺到したというが、まだまだ熱狂的な野球ファンも多いのである。 また、今年は局地的に盛り上がったシリーズでもあった。地元の名古屋地区、北部九州地区では第1戦から高視聴率をマーク。第7戦では名古屋地区で27.7%、北部九州地区で44.4%だった。北部九州地区では秋山監督が胴上げされる際には、63.6%という驚異的な瞬間最高視聴率を記録した。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月24日 11時45分
2011年『12球団ペナントレース総括』 エースのお値段! 広島東洋編
『2年連続最多奪三振』−−。前田健太(23)は2年連続で開幕投手を務め、数値こそ落としたが、こちらも2年連続となる2ケタ勝利(10勝12敗)をおさめた。防御率2・46。ローテーションをしっかり守ったのは『プラス材料』である。2011年の推定年俸は1億2000万円。4800万円から一気に1億円の大台突破となったわけだが、今回は大幅増とはいかないだろう。「2億円に届かない」可能性の方が高い。1億7000万円台の折衝になるのではないだろうか。 今季31試合の先発ゲームを振り返ってみると、クオリティースタート(6回を3失点以内/以下=QS)が25回。QSは「ゲーム主導権を握る」。前田が投げた試合は、8割強の確率でゲーム支配できる−−。それは大きな『プラス材料』である。今季の完投試合数は「4」。昨年は「6」。単に「減った」というよりも、初完投は18試合目だった。エンジンが掛かるのがかなり遅かった。前田自身、初完投となった8月2日(横浜戦)、「早い回(マウンドを)下りたり、情けない登板が続いていたので…」と“反省”していたように、前半戦は調子がイマイチだった。 奪三振数こそ「174」から「192」にアップしたが、勝ち星、防御率、自責点等の数値は落ちた。極端に悪くなったわけではないが、「成績ダウン」の理由には、主に2つのことが考えられる。 1つは『統一球』への適応が遅れたこと。オープン戦最初の登板となった3月2日(中日戦)、「被安打2、与四球3、失点3」と振るわなかった。調整の時期とはいえ、『与四球3』が首脳陣の表情を曇らせた。前田が1イニングに3つの四球を出したのは08年8月以来で、前田は「少し滑る感覚がありますね」と“違和感”を口にした。キャンプ、紅白戦で『統一球』に触れていたはずだが、ファールやワンバウンド投球の度に、球審が新しいボールを渡す。前田はその『下ろし立てのボール』だと、「手に馴染まない」と漏らしていたのだ。以後、前田はロージンを多めに手につけるなどして、下ろし立てのボールに適応する方法を模索した。今季、カーブ、スライダー等の変化球が抜け、ボールカウントが先行するシーンがあったのは、下ろし立ての統一球による違和感である。 2つ目の理由も『違和感』だ。そもそも、前田はカープの伝統的な練習に馴染めない部分もある。広島球団の練習量が12球団トップなのは今さらだが、前田は大量の投げ込み練習を嫌う。もちろん、ブルペンでの投球数を重ねて仕上げていく投手もいるが、前田のいつも投球練習は少なめ。走り込みや基礎体力トレーニングで仕上げていくタイプなのである。統一球への適応が遅れたのもその影響だろう。しかし、それ以上に前田の調整を遅れさせたのは3月中旬、「下半身の違和感」を訴え、オープン戦の登板を回避。このころ、セ・リーグは3月25日開幕の日程を強行するか否かで揺れていた。すでに開幕投手を告げられていた前田は「強行日程」を想定し、故障明けに急ピッチで仕上げている。 この突貫工事のような“最後の駆け足調整”が、前半戦の調子を落とさせた…。 球宴以降、本来の投球を取り戻した。だが、完投能力の高い前田がリリーフ陣の助けを借りなければならなかったのはこうした『違和感』の連続によるもので、野村謙二郎が期待していた投球内容とは程遠いものとなってしまった。首脳陣が求めていた投球内容がかなり高かっただけに、査定では厳しいことも言われそうだ。 今年の沢村賞には田中将大(23=楽天)が選ばれた。ノミネートされたのは田中、ダルビッシュ有、吉見一起の3人だったが、実質は「田中とダルビッシュの一騎討ちだった」と聞いている。同賞選考委員長の土橋正幸氏は選出基準の1つである「完投試合10試合強」の改定も示唆していた。氏によれば、指名打者制の有無で、打席に立つセ・リーグ投手は代打を送られるケースが多く、完投試合数が稼げないからだという。一理あるが、選考基準が本当に改定されたら、セ・リーグ投手はハンディを与えられたようなものだ。前田には「このオレがもう1度、沢村賞を!」の気迫を見せてほしい。こちらが掴んだ情報では、球団は厳しい査定を突きつけるという。それは前田への期待の大きさでもある。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2011年11月23日 15時30分
2011年『12球団ペナントレース総括』 エースのお値段! 東京ヤクルト編
故障による戦線離脱者の続出により、ヤクルトはまさに「総力戦」でクライマックスシリーズ(以下CS)を戦った。11月6日、先発マウンドに上がったのは「中2日」の館山昌平(30)だった。6回裏、中日・井端に左翼スタンドに運ばれ、ヤクルトの今シーズンは終わった…。しかし、館山の鬼気迫る投球に感動したファンも多かったのではないだろうか。 今季の成績は11勝5敗(26試合)、防御率2.04。『クオリティースタート』(6回を3失点以内に抑える/以下=QS)は21回(先発は25試合)。数値的には「投手として絶頂期にある」と言っていい。しかし、今季の館山は故障を抱えており、“強行登板”の連続だった。去る11月11日、右手血行障害とそれに関連する右手の手術を受けた。球団発表によれば、全治4、5カ月だと言う。ある程度、前倒しされるだろうが、来季開幕戦に間に合うかどうか微妙なところだ。 また、館山は開幕直前、グラウンド外のアクシデントで右肩を脱臼していた。初登板の4月15日は「手探り状態だった」(チーム関係者)とのことで、ここに血行障害も重なった。「優勝のため、チームのために投手生命を懸けて投げ抜いた」と言っていい。 2011年の推定年俸は1億2000万円。08年オフ、「1億円プラス出来高」で3年契約を結んだため、最多勝のタイトルを獲った09年も「1000万円の出来高」を得ただけだったという。今季でその3年契約が終了した。関係者によれば、「館山は再度、複数年契約を交わしたい」とのことだが、基本ベースの金額については“不透明”だ。チーム貢献度、ここ数年の安定した成績を考えれば、2億円でも安いくらいである。しかし、ヤクルトも経営資金が潤沢な球団ではない。また、気になるのは怪我の回復具合である。 球団は「キャッチボールを始められる時期」については明言していない。「全治4、5カ月」の発表から察するに、「キャンプ序盤」、本格的なピッチング練習ができるようになるのは「キャンプ後半」と思われる。小川監督以下首脳陣は「無理をさせたくない」と配慮するだろう。よって、「来季序盤戦は館山ナシで戦う」ことも覚悟しなければならない。 つまり、館山は大幅アップを提示しなければならない功労者ではあるが、来季の戦力として計算が立ちにくい。契約更改の基本は『その年の功績』と『翌年への期待』だ。復帰メドが明確にならない今回の契約更改は、球団と館山の駆け引きが展開される。球団は来季の復帰が遅れること、手術による投球への影響も踏まえ、「複数年契約は交わしたくない」と考えるだろう。館山に限らず、選手は「将来への保障」ということで複数年契約が欲しい。一般論として、プロ野球球団はシーズン後半には各選手と契約更改の意見のすり合わせを行う。おそらく、館山も「複数年契約」の希望を伝えていたと思われる。 したがって、複数年契約を交わすのなら、基本ベース・1億円の上がり幅は微増で、出来高の幅を大きくなるのでないだろうか。20%増で、1億2000万円。但し、出来高は5000万円あたりまで幅を広げる、と。また、手術明けのシーズンということで単年契約しか交わせないのであれば、1億5000万円から1億7500万円と予想する。2億円でも安いくらいのチーム貢献度ではあったが、90年代の古田、池山、広沢たちも年俸1億円を越えてからは、2倍増はほとんどなかった…。 館山は投球術にも長けた投手でもある。スライダー、カットボールなど変化球は10種類以上を操り、今季規定投球イニングに到達した投手のなかで、与四球「29」(180回3分の2)という少なさを誇る。防御率2.04。四球の少ない投手は、守備に着く側(野手)からすれば、テンポがあるので守りやすい。来季は右肩故障の由規、青木宣親外野手のメジャー挑戦等もあり、現時点では「不安要素」を抱えながらのスタートが予想される。復帰の時期を含め、館山の存在感がさらに増すことになるだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2011年11月22日 19時20分
全日本プロレス・ヘイト暴行容疑でTARUとMAZADA逮捕
全日本プロレスの暴行騒動でついに逮捕者が出た。兵庫県警葺合署は22日、試合前に同僚を殴って重傷を負わせたとして、傷害の疑いで元プロレスラー悪役ユニット、ブードゥー・マーダーズ(以下、VM)のTARUこと多留嘉一容疑者(47)とおなじくVMのMAZADAこと正田和彦容疑者(36)を逮捕した。 容疑は全日本プロレス5・29兵庫・神戸サンボーホール大会を控えた5月29日午後、神戸市中央区の「神戸サンボーホール」会議室で、当時プロレスラーだったVMのスーパー・ヘイト選手(41=本名:平井伸和)の顔面を拳で殴り、急性硬膜下血腫の重傷を負わせた疑い。 葺合署によると、平井さんは重度の記憶障害などが残り現在も入院している。両容疑者はいずれも容疑を認めているという。
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スポーツ 2011年11月22日 15時30分
プロボクサーに転向した元K-1王者・京太郎が長島☆自演乙の実弟と対戦!
K-1を運営するFEGの経営難により、プロレスを経由してプロボクサーに転向した元K-1ヘビー級王者・京太郎(25)が、10年K-1 MAX日本王者である長島☆自演乙☆雄一郎の実弟・長島謙吾と“対戦”することになった。 10月26日に角海老宝石ジムに入門した京太郎は、現在、デビューに向けトレーニング中だが、そのB級プロテストが12・2後楽園での「角海老ボクシング〜SLUGFEST」興行で実施されることが正式に決まった。 このプロテストは異例な形で行われることになったのだ。通常、プロテストは非公開だが、京太郎のプロテストは観客に公開される。同興行の第1試合終了後に実施される予定で、いわば公開スパーみたいなものだ。しかも、スパーの相手を務めるのが、同ジム所属の長島というのだから、ファンにとってはたまらない演出。注目の新人選手のプロテストを公開するというプランは、最高のファンサービスであり、同ジムの企画は大いに評価できる。 長島はいわずとしれた“コスプレファイター”自演乙の実弟で、主にウエルター級でファイト。05年5月にデビューし、戦績は18戦10勝(9KO)6敗2分け。 日本人初のヘビー級世界王者を目指す京太郎は、大きな期待を背にプロテストに臨むが、合否は当日中に判明する見込み。合格した場合は、12・31大阪府立体育会館で行われるWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(井岡)のV2戦の前座試合で、デビュー戦が組まれる予定だ。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月22日 15時30分
2011年『12球団ペナントレース総括』 エースのお値段! 埼玉西武編
昨年度のオフは中島裕之内野手のポスティング問題に加え、エース・涌井秀章投手(25)の『年俸調停』も重なり、気苦労の多いものとなってしまった。近年、西武球団は契約更改で選手と“衝突するケース”が少なくない。球団とすれば、今年のオフこそ、年内に全てを解決させ、スッキリとした気分で新年を迎えたいと思っているはずだ。 涌井秀章(25)は成績をダウンさせた。9勝12敗。防御率2.97は昨季よりも高いが、投球イニングは前年の196回3分の1から178回3分の1に落ちた。完投した試合は前年が「6=27試合登板」、今年は「5=26試合登板」。06年から続いていた『連続2ケタ勝利』も途切れた。数値だけでは「マイナス査定」が目立つ。『クオリティースタート』(6回を3失点以内に抑える/以下=QS)は、26試合中17回。こちらは『プラス材料』である。チームで10勝以上を挙げたのは、ベテラン・西口文也(39=11勝)だけ。「9勝」と「2ケタの10勝到達」とでは、フロント、監督以下首脳陣の心象も違ってくる…。 2011年の推定年俸は2億5300万円。2点台の防御率と『QS』の多さがどう評価されるかで、減額分が変わってくる。 関係者に取材した限りでは、以下のように予想していた。前年度オフの『年俸調整』で年俸調停委員会は涌井側の言い分に軍配を挙げている。そのことを踏まえ、たとえ今回は『ダウン提示』であったとしても、その額はごく僅かで、エース・涌井との信頼関係の修復に努めるのではないか、と−−。 しかし、渡辺久信監督が今季の報告で後藤高志オーナーを訪ねた11月16日のこと。渡辺監督は報道陣にこう話している。 「先発投手が(こちらが)計算していたよりもしっかり仕事ができなかった。整備をしっかりして…」 指揮官が『敗因は先発陣』と言った以上、涌井も“厳罰査定”は免れないだろう。「2010年の推定年俸2億2000万円」以下が提示されるかもしれない。 昨年度オフの年俸調停において、同委員会は報告書のなかでこう記している。<西武球団が優勝を逃したのは、チーム全体の責任でもあり、涌井選手にその多くの責任を帰せしめているとすれば、合理性を欠く面がある> 球団OBによれば、「優勝できなかった年の契約更改は厳しい」という。しかし、特定選手(主力投手)に対し、「チーム成績」を理由に年俸を落とすのは「芳しくない」と年俸調停委員会に指導されている。涌井に減額提示をするのなら、フロントはその理由をより丁寧に説明しなければならない。涌井は今年も代理人交渉を行う予定で、交渉の際にチーム成績の話が持ち出されれば、代理人は調停委員会の指導を持ち出し、強く反論してくるだろう。やはり、交渉は揉めそうだ…。 涌井の25歳という若さを考えると、3000万円くらいの減額分は後の活躍で取り返せる。「来季見返してやる!」との気概を見せてもいいのではないだろうか。もちろん、契約更改での発言も選手サイドに認められた権利ではあるが…。 遠征先のホテルや移動中のチームを見ていると、涌井の周囲には常に人が集まっていた。同年代、後輩に強い影響力を持った選手でもあるのだ。「平穏なオフ」になるかどうかは、涌井との交渉次第ではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2011年11月21日 11時45分
カンボジアから無一文で帰国した“平成の借金王”安田忠夫の復帰はあるのか?
“平成の借金王”こと元プロレスラーの安田忠夫(48)が、カンボジアから無一文で帰国したことが明らかになった。 安田は2・4後楽園ホールでの引退興行でリングに別れを告げた。引退後は同興行を主催したSon God Cool社の斡旋で、ブラジルに渡り、農場で働きながら、相撲を教える予定になっていた。ところが、安田は同社と金銭トラブルとなって、ブラジル行きを拒否。3月1日、カンボジアのバベットへ旅立ち、カジノの従業員として従事していた。 安田の近況を報じた「東京スポーツ」紙の報道によると、カジノでの生活は破綻。安田は「だまされた。最初は楽しかったけど、一緒に働いてたメンバーも9月頭にはみんないなくなっちゃった。干される以前に仕事がない」と語っている。その後、カンボジアプロレスの旗揚げを画策したが、資金が調達できず断念。生活に行き詰った安田は、ベトナムの知人宅に身を寄せ、なんとか航空チケットを入手して、10月末に帰国したという。同紙ではIGF12・2両国国技館大会での復帰の可能性にも触れているが、安田は「プロレスには戻れないし、戻る気もない」と語っている。 そんななか、11月19日に会見したアントニオ猪木・IGF会長が、安田問題について言及した。安田との接触を否定した猪木だが、猪木側にカネを無心する連絡があったことは認めた。ただ、安田の12・2両国への参戦に関しては一笑に伏した。 とはいえ、気になるのは、大みそかに猪木がゼネラル・プロデューサーを務める「元気ですか!!」(さいたまスーパーアリーナ)が開催される点。恒例行事となった大みそかの格闘技イベントだが、今年は地上波局との交渉も難航し、主催者側としては、ひとつでも多く話題性のあるカードを組みたいところだ。 安田といえば、“元大みそか男”。10年前、総合マッチでジェロム・レ・バンナを破って、一躍ヒーローとなったこともある。ブランクがあるとはいえ、1カ月あれば、何とか格好はつくだろう。安田自身、同紙に「いい仕事がないか猪木さんに相談しに行こうかな。あの人は『来るな』って言うと思うけど」と語っていることから、両者が話し合いの場をもてば、思わぬ進展があるかもしれない。非常識が現実となるのも、猪木マジックだ。 引退したとはいえ、食っていくには安田も背に腹は代えられない。大みそか「元気ですか!!」のラインナップに、安田の名前が入る可能性はないとはいえないだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2011年11月19日 14時00分
清武GM解雇処分! 渡辺会長だけでなく、あの大物OBとも衝突していた
巨人・桃井オーナー兼球団社長が緊急会見を開き、「ナベツネ批判」を展開した清武英利球団代表兼GM(61)の解任を発表した。同オーナーは「出入り禁止」も伝えており、清武GMの告発会見は『自爆テロ』となってしまった。 その11日の告発会見以降、他球団のフロント要人、コミッショナー事務局員、巨人OBを含むプロ野球解説者たちは清武GMの発言に一定の理解を示しつつも、最後は「巨人内部のことなので…」と言葉を濁していた。要するに、清武GMの味方は1人も現れなかったのだ。渡辺恒雄・球団会長(85)は12日に発表した文書のなかで「今後の反省次第」と、同GMの処遇については“情状酌量の余地”も伝えていたが、 「渡辺会長の立場、性格からして、はらわたが煮えくり返っていたはずです。1週間も立ってから処分を下されたのは、周囲が諫めていたからです」(関係者) との意見も多く聞かれた。 解雇処分までの1週間−−。そのキーマンは桃井オーナー兼社長のようである。 桃井オーナーは渡辺会長側に立った言動を続け、解雇処分の会見でも「チームの信用を傷つけた」と清武GMを非難していた。しかし、読売関係者の1人はこう証言する。 「渡辺会長、清武GMの衝突を露見させたコーチ人事ですが、岡崎郁ヘッドコーチを留任させる、江川卓氏を招聘するといった内容以前の問題なんです。清武GMと桃井オーナーは来季のコーチ人事の組閣表を持って、10月下旬に渡辺会長を訪ねたのは事実です。同会長は組閣が出来上がっていたことに腹を立てた部分もあるようです。会長はコーチ人選の話し合いに加われなかったことにも怒っていました。もっとも、意に沿わぬ名前があったようですが…」 この食い違いが、渡辺会長の「(コーチ人事は)俺は知らん!」発言に繋がり(4日)、清武GMの「渡辺会長に了承を求めた」(11日会見)の食い違いに繋がった。 興味深いのは、渡辺会長に組閣表を否定された直後の桃井オーナー、清武GMの反応だ。同関係者によれば、先に『辞意』と『内部批判』を口にしたのは、桃井オーナーの方だと言う。渡辺会長のお怒りがよほど激しかったのか、それとも、過去にも似たような衝突があったのか、桃井オーナーは同会長と別れた後、「オレ、もう辞める」とこぼしたそうだ。 「11日の清武会見から渡辺会長が反論文を発表する12日未明までの間、同会長を諫めたのは桃井オーナーです」(前出・同) 表向きは『渡辺派』でも、裏では事態の収拾に奔走していたようだ。オーナーとしての責任もあったようだが、関係者の証言通りだとすれば、清武GMの発言は桃井オーナーの本心でもあったわけだ…。 巨人OBのプロ野球解説者がこう続ける。 「昨年の巨人納会の席でした。堀内恒夫元監督が『巨人をダメにしたのはアンタのせいだ!』と清武さんに絡んだんです。清武さんが我慢し、他出席者が堀内元監督をなだめたのでそれ以上には発展しませんでしたが…」 清武GMが巨人代表職に着いたのは、堀内氏が監督を務めていた04年途中。パートナーシップは1年半ほど。堀内氏は翌05年で退団しているが、5年以上が経っても忘れることのできない“恨み”があったのだろうか。 清武GMが“敗北”に終わった理由は1つ。今回の告発会見後、追随するフロント職員、巨人OBが1人も現れなかったことだ。 「長嶋茂雄氏も清武さんの一連の発言を非難していました」(巨人OB) 解任が明らかになった日、前日の鶴岡一成捕手(34)に続いて、大村三郎外野手(35)もFA権を行使することが決まった。高橋信二捕手(32)に関しても、「巷間言われている補強の失敗(=巨人の敗因)に対し、リベンジしたい気持ちもあるようだが」(清武GM)と、微妙な様子…。鶴岡、大村、高橋信。1球団から3人のFA行使者が同時に出た場合、史上初となる。清武GMによって、移籍加入してきた選手ばかりなのは、単なる偶然か? 「ソフトバンクの杉内、広島の栗原など巨人が興味を示していた他球団のFA取得選手の反応も違ってきました。原監督も清武GMが進めていた今オフの外国人補強について全く知らされていません。清武さんの人柄? 即実行に移る人。それを独断と受け止める人もいれば、頼りに思う人もいました」(前出・プロ野球解説者) 独断。巨人フロントには「そのタイプが2人いた」ということか…。 善くも悪くも、近年の補強は同氏が一貫して窓口を務めてきた。巨人の内部崩壊は今オフのFA市場、ひいては球界全体にも大きな影響を与えそうだ。
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スポーツ 2011年11月18日 17時59分
中日対ソフトバンクじゃダメ? 視聴率で日本シリーズが女子バレーに惨敗!
中日対ソフトバンクの日本シリーズが、女子バレーに視聴率戦争で惨敗を喫した。 11月17日、テレビ東京系列で午後6時から放送された日本シリーズ第5戦の視聴率は、午後6時からの1時間の枠が6.7%(以下、数字はいずれも平均、関東地区)、午後7時から10時14分までが、10.6%と低調だった。 一方、日本シリーズの裏で、フジテレビ系列で午後7時4分から9時49分まで放送された女子バレー(日本対ドイツ)の視聴率は17.4%で、完全に日本シリーズを食った恰好だ。 日本シリーズと女子バレー(すべてフジテレビ系列)の放送がバッティングしたのは、17日の他、13日と16日の計3回。13日は日本シリーズ第2戦(テレビ東京系列)が午後6時から7時が7.0%、午後7時以降が9.1%。女子バレー(日本対ブラジル)が午後7時4分からで16.3%。16日は日本シリーズ第4戦(TBS系列)が12.2%、女子バレー(日本対ケニア)が15.5%だった。 数字を見れば明らかなように、3回とも女子バレーの勝利。16日こそ、わずか3.3%の差だが、テレビ東京系列が日本シリーズを放送した13日と17日は女子バレーの圧勝だった。 今年の日本シリーズはカード的に地味であったため、もともと視聴率は不安視されていた。その上、巨人・清武英利代表兼GM(役職は当時=61)がシリーズ前日に、渡辺恒雄会長を告発する仰天会見を開いたため、世の関心は日本シリーズより、巨人の内紛に向いてしまい、お茶の間の視聴者の興味をそいだ感も否めなかった。 とはいえ、視聴率で女子バレーに完敗した日本シリーズ。週末の第6、7戦で巻き返しが図れるのだろうか。(落合一郎)