スポーツ
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スポーツ 2012年07月09日 11時45分
ダルビッシュが米球宴に滑り込んだ本当の理由
ダルビッシュ有(25=テキサスレンジャーズ)が両リーグ最後の『34番目の選手』として、インターネット投票によって米球宴出場が決定した。しかし、ダルビッシュ選出の経緯を振り返ってみると、米球界のインサイドワークの凄まじさを感じずにはいられない。ダルビッシュが当選会見を行った7月5日(現地時間)、次点落選したホワイトソックスのジェイク・ピービが、興味深い発言をしている。 「1つの国、以上の投票を集めるのが難しいことを、我々は知っているよ」 米スポーツ専門局・ESPN(電子版)はこの発言を“正当化”するように、この最後の1人枠となるインターネット投票で、04年に松井秀喜(ヤンキース/当時)が、07年に岡島秀樹(レッドソックス/同)が選出された経緯も紹介していた。「日本からの組織票」を暗に示していたが、今回はレンジャーズのインサイドワークが批難されるべきではないだろうか。 レンジャーズは今回の最終投票でダルビッシュに「25回以上投票したファンのなかから、抽選で本拠地ゲームのスイートルーム観戦チケットをプレゼントする」企画を発表した。また、メジャーリーグファンも「アレ!?」と思ったはずだが、先発ローテーション通りに行けば、7月6日はダルビッシュが登板する順番だった。主力先発投手の1人、コルビー・ルイス(元広島)がDL入り(故障者リスト)し、苦しい台所事情にあるにも関わらず、ダルビッシュの先発を回避させたということは、球宴に備えさせるためだろう。 米国人ライターは「チケットプレゼントはやりすぎ」としつつも、こう語っていた。 「レンジャーズの首脳陣はダルビッシュを大きく育てようとしています。こちらではダルビッシュが登板する度にノーラン・ライアン社長(通算324勝)が称賛コメントを出しており、米球宴出場でダルビッシュに箔付けをしてやりたいとの思いもあったのでしょう」 その米球宴出場の箔付けが今年は難しく、球団が総力を上げる理由にもなったようだ。 レンジャーズはファン投票で、エンドリアン・ベルトレ(三塁手部門)、マイク・ナポリ(捕手)、ジョシュ・ハミルトン(外野手)が選ばれた。次に選手間投票&監督推薦でマット・ハリソン、ジョー・ネイサンの2投手、エルヴィス・アンドラス、イアン・キンスラーの2内野手が選出された。 「先発のハリソンが今季は絶好調です」(前出・同) ハリソンは11勝4敗、防御率3.10、WHIP1.24、QS17回中12回(先発で6回を3失点以内に抑える)。奪三振数以外は全てダルビッシュを上回っていた。選ばれて当然の好成績をおさめていたわけだが、注目度、話題性ではダルビッシュの方が上。ア・リーグの指揮を取るのはレンジャーズのロン・ワシントン監督であり、ダルビッシュを選んでやりたいという親心と同時に、「他球団の選出選手との人数バランス」も考えていた。 「絶好調のハリソンを選べば、まず他球団から文句は出ないでしょう」(同) 最終選出選手は両リーグともノミネートされた5人のうちから選ばれる。ここに、ピービもボヤいた「日本からの組織票」が目論まれ、スイートルーム観戦チケットというプレゼント攻勢まで仕掛けられたわけだ。 先の先発回避は「球宴に合わせて調整しろ」という指示も含まれていたのだろう。 米球界ではファン投票に限らず、オールスター戦に選ばれることは大変な栄誉だという。ダルビッシュは“花相撲”のような日本の球宴しか経験していないせいか、「自分は相応しくない」なんて言い方をしたのだろう。 「ダルビッシュは後半戦で調子を落とせば、レンジャーズの観戦チケットプレゼントの件は物議を醸し出すでしょう」(同) 米球界の投票操作は日本とスケールが違うようだ。
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スポーツ 2012年07月09日 11時00分
独占直撃90分 谷川貞治 K-1の裏舞台を全部話そう 〜曙スカウト裏、石井館長逮捕劇、負債30億円商標売却、ギャラ未払い問題…〜(1)
−−K-1で数々の名勝負をプロデュースしてきた谷川さんが、新たに格闘技イベントを手がけると聞きましたが? 谷川「『WARU下剋上』という地下格闘技のイベントのことですね。これは、1月に亡くなられた真樹日佐夫先生の追悼でもあるので、何かご協力したいなと思い、アドバイスをしているだけです」 −−今日は『WARU』の代表である山本ほうゆうさんにも参加していただいています。まず基本的な質問からですが、地下格闘技とはどのようなものでしょうか。そして、真樹先生の追悼イベントを地下格闘技にしたのはなぜでしょうか? 谷川「地下格闘技という言葉があまり適切じゃないとも思うんですが、力を持て余してる街の不良やらなんやらが集まって、一番強い奴を決めるというイベントです。プロの世界でメジャーなイベントがなくなり、中途半端になってる今、この地下格闘技はかなりキテる感じがする。若い人たちがやってるから、イベント全体のセンスもいいんですよ。真樹先生は30年くらい前に『腕っ節日本一決定戦』っていうイベントをやってます。これは面白かった。山本さん、あれ映画にもなりましたよね?」 山本「なってますね。そして『格闘技の祭典』に移っていきました。その流れを汲みたいというのが今回の『WARU』なんです」 −−つまり、ケンカのイベントですか? 山本「違います。腕自慢大会ですが、ルールがあるからケンカじゃない。しっかり安全面に配慮したうえで思い切りやり合うんです。これまでの地下格闘技イベントのように、客席で乱闘騒ぎが起きない配慮もします。暴力団などは会場に入れないし、参加も認めてません」 谷川「驚いたんですが、地下格闘技の団体は今、50くらいあるらしいです。それが自分たちで大会を開いて、300〜1000人くらいの会場を確実に満員にしてる。実際に観てみると面白いんですよ。街の腕自慢たちが地元を背負って戦う。絶対に負けられない剥き出しの人間味みたいなものがすごいんです。プロに比べて稚拙なところはあります。でも、それ以上に生々しい迫力がある。真樹先生は高度な技術よりもこういう試合の方が大好きでしたね」 山本「K-1に憧れて、やりたいけど今はやる場所がないっていう若者たちに場所を提供したという面もありますね」 −−谷川さんは現在、K-1にまったくタッチしていないんですか? 谷川「してないですね。'03年から株式会社FEGがK-1のイベントを運営していました。そこで僕はプロデューサーと代表取締役をしていたんですが、資金面で立ち行かなくなり、現在は破産申請を開始しているところです。K-1の商標は、石井館長からエムコムという会社に売られました。今年5月には魔裟斗がエグゼクティブ・プロデューサーに就任して、スペインで復活イベントを開催しています。僕はエムコムの会長さんとも仲良くさせてもらっていますが、こんな状況ですので今のK-1イベントにはまったくタッチしていません」 −−正道会館の創設者であり、K-1を立ち上げた初代プロデューサーが石井館長です。しかし、石井館長が法人税法違反で逮捕され、谷川さんが就任しましたね。 谷川「それが'03年ですね。それまで僕はK-1だけじゃなく、『PRIDE』のマッチメークやテレビ局との交渉もやってたんですよ。でも石井館長が逮捕されて、フジテレビがこのままでは付き合えないと。でも僕が新しい会社を作って立てば、これまでみたいに放映するよということで、やらざるを得なくなったんです。そしたら『PRIDE』が怒ってミルコ(・クロコップ)を引き抜いた」 −−就任早々からトラブルですね。 「あの年は本当に大変でした。石井館長は逮捕、『PRIDE』の森下(直人)社長は自殺、ミルコが引き抜かれて、(ボブ・)サップとジェロム(・レ・バンナ)は怪我をして選手もいない。そこで急遽、曙を引っ張ったんです」 −−どうやって引退直後の元横綱をスカウトしたんですか? 谷川「九州場所の曙をアポなしで直撃したんです。スポーツ紙の記者から『曙がグローブで練習してる』と聞きましたから。夜に着いて朝に捕まえて、昼は夢を語り合って夜に飲ませて…。翌日には契約してました。人って、誰かに相談すると余計に迷うんですよ。だから誰にも相談させず、一気に契約させました。場所中の親方ですが、会って2日後には『いつ夜逃げしますか?』っていう話をしてましたね(笑)。たまたま東関部屋が出稽古に行く日があったから、『じゃあ、この日に荷物を出しましょう』って。そして2カ月後にはサップと対戦してました」
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スポーツ 2012年07月07日 17時59分
DeNAトホホの事態 まだ75試合も残っているのに早くも自力V消滅!
セ・リーグ最下位を独走するDeNAが、まさにトホホの事態に陥った。 7月6日、ナゴヤドームでの中日戦で、DeNAは先発・高崎健太郎投手(27)が8回無失点と好投しながらも援護できず。10回裏、5番手の藤江均投手(26)が中日・和田一浩外野手(40)にソロホームランを打たれて、0-1でサヨナラ負けを喫した。 これで、DeNAは69試合を消化、22勝42敗5分けで、勝率.344となり、借金は今季ワーストの20。5位阪神とは6.5ゲーム差、首位巨人とは17.5ゲームの差が付いた。 同日、首位巨人が勝ったため、DeNAはまだ半分以上の75試合を残していながら、早くも自力Vが消滅してしまったのだ。DeNAは残り75試合を全勝で、97勝42敗5分けで、勝率.698となる。巨人はDeNAとの残り16試合に全敗しても、他のカードで全勝すれば、97勝41敗6分けで、勝率.703となり、DeNAは巨人に及ばない。 中畑清監督(58)は「頑張れば(自力Vは)復活するんでしょ。闘えるチームになっている。上を向いていく」と前向き発言。確かに今後、上位陣が勝率を落とし、DeNAが勝率を上げていけば、自力Vは復活する可能性はある。 DeNAも無策でいるわけではない。クレイトン・ハミルトン投手(30)を解雇して、メキシカン・リーグのボビー・クレイマー投手(32)を獲得。打線のテコ入れとして、元楽天のランディ・ルイーズ内野手(34)を補強。藤田一也内野手(30)を放出して、楽天とのトレードで内村賢介内野手(26)を獲得した。 ところが、この一連の補強もチグハグとの説がもっぱらだ。 某スポーツ紙記者は「楽天で大した働きをしていないルイーズの獲得は疑問です。ルイーズのポジションは一塁であるため、一塁を守っていたノリ(中村紀洋)が三塁に回り、巨人に移籍した村田(修一)の後継者として三塁にコンバートした筒香(嘉智)は、経験のない右翼に回されてしまいました。これじゃ、『筒香のコンバートは何だったの?』ということになります。本人のモチベーションも下がるでしょう。外国人を獲得するなら、外野手にすべきでしたね。貴重な内野のスーパーサブとして活躍してきた藤田のトレードには、横浜のファンも落胆しています。手薄な投手とのトレードなら話は分かりますが、内野手同士なら、藤田を放出する必要はなかったのではないでしょうか。補強がチグハグで何をやりたいのか分かりません」と分析する。 果たして、DeNAがダントツ最下位から脱出して、自力Vが復活する日は来るのだろうか?(落合一郎)
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スポーツ 2012年07月06日 16時30分
ダルビッシュが野茂以来17年ぶり快挙! 日本人先発投手で2人目の球宴出場
まさに、球団挙げての大プッシュ作戦が功を奏した。 米メジャーのオールスター戦(7月10日=日本時間11日)に出場する最後の1人を決める「ファイナル・ボート」(34番目の男)と呼ばれるインターネット投票が、5日(日本時間6日)に締め切られ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が約730万票を獲得。ジェイク・ピービ投手(ホワイトソックス)の猛追をかわして、所属するア・リーグのトップとなり、1年目での球宴出場を決めた。 日本人での球宴出場はダルビッシュが2年ぶり9人目で、「ファイナル・ボート」で選ばれたのは04年の松井秀喜(当時ヤンキース=現レイズ)、07年の岡島秀樹(当時レッドソックス=現ソフトバンク)に次ぎ3人目。 特筆すべきは、日本人先発投手として球宴に選ばれたのは、95年のメジャー1年目の野茂英雄(当時ドジャース=引退)以来、実に17年ぶり2人目であること。過去に、日本人投手で球宴に出場したのは野茂の他、01、02年の佐々木主浩(当時マリナーズ=引退)、03年の長谷川滋利(当時マリナーズ=引退)、07年の斎藤隆(当時ドジャース=現ダイヤモンドバックス)、岡島とおり、ダルビッシュが6人目(野手ではイチロー、松井秀、福留孝介の3人)となる。 ただ、先発となると、伊良部秀輝(故人)、松坂大輔(レッドソックス)、石井一久(現西武)、黒田博樹(現ヤンキース)、大家友和(元横浜)らですら出場できておらず、ダルビッシュは野茂以来の快挙を1年目であっさり成し遂げた。 夢の舞台への登場にダルビッシュは「投票していただいた方に感謝して楽しみたい。ファンに喜んでもらえるパフォーマンスをしないと、と思っています。どういう空気でやるのか分からない。ストレートばかりなのか、普通に変化球も使っていいのか。周りの投手を見ながら、あまり打たれないようにしたい」と抱負を語った。 ダルビッシュの「ファイナル・ボート」での選出を期待して、監督推薦からはずした自軍のロン・ワシントン監督は「ダルビッシュがオールスター選手だというのを、ファンが投票で証明した。とても喜ばしい。厳しい環境でも練習をよくするし、オールスターにふさわしい選手だ」と胸をなでおろした。 ダルビッシュは当初、6日か7日のツインズ戦に先発予定だったが、開幕からの蓄積疲労を考慮して登板を回避。万全の態勢で、初の球宴に臨む。(落合一郎)
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スポーツ 2012年07月06日 11時00分
香川真司マンU移籍の次は「オレ様」本田圭佑リバプール入りへ(2)
これまでリバプール入りが叶わなかったのは、CSKAへの移籍金がクリアされなかったからだ。 '10年1月、本田はCSKAと「年俸3億円で4年契約」を結んだ。CSKAはVVVフェンロ(オランダ)に移籍金900万ユーロ(当時のレートで12億円)を支払って獲得したのだが、本田との契約には「他クラブへ移籍する際は最低移籍金1600万ユーロ(16億円)」という条項が盛り込まれているという。 これまでリバプールは16億円が用意出来ず、断念せざるを得なかったのだが、事情が変わってきた。 現在のサッカー界はマンチェスター・シティーがUAEの投資会社の経営権を獲得し、プレミア優勝につなげた。バルセロナ(スペイン)やパリ・サンジェルマン(フランス)もカタールの投資会社が経営に参画、最強チームを堅持している。いずれも年間補強費は100億円を超す。 リバプールの経営陣もまた中東の投資家にクラブの売却を考えており、本田獲得の資金繰りの裏付けを得たというのだ。 一方、今年1月に「移籍金14億円」で契約寸前まで交渉が進んだセリエAのラツィオ(イタリア)は事実上消滅。セリエAは昨年来の八百長疑惑で逮捕者が50人を超え、業を煮やしたイタリアのモンティ首相は「完全に膿を出し切るには、リーグを2〜3年休んだ方がいいのでは」と話すなど、今季は開催さえ不透明。とても移籍話どころじゃないのが実情だ。 その点、リバプールは今季からロジャース新監督を迎え、これも追い風になっている。ロジャース氏は名将モウリーニョ(レアル・マドリード監督)の秘蔵っ子で、モウリーニョ監督時代のチェルシーでコーチを務めた側近。そして本田の究極の目標は「レアル・マドリードの10番」。 本田がリバプールで活躍すれば、ロジャース−モウリーニョのラインに乗ってレアル移籍への道が拓ける、という構図である。 全国紙ベテランサッカー担当記者が話す。 「マンチェスターとリバプールは、1970年代から'80年代にかけて三菱ダイヤモンド・サッカー(東京12チャンネル)で欧州サッカーを知った私たち団塊の世代にとっては、まさしく雲上のクラブ。わずか50キロしか離れていない両クラブの対戦はテレビ画面で観ていてもサポーター同士のライバル心が強く、最も燃えたぎるカード。日本のツートップがそこでプレーするようなことになれば、熟年層のサッカーブームが沸騰する。金子勝彦アナの名調子でマンU香川×リバプール本田の対決をみてみたい、というオールドサッカーファンはかなりの数がいると思います」
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スポーツ 2012年07月05日 17時58分
香川真司マンU移籍の次は「オレ様」本田圭佑リバプール入りへ(1)
ブラジルW杯アジア最終予選の6月3番勝負を2勝1分けで終えたサッカー日本代表。背番号10を背負う香川真司(23)は「自分にとって大きなチャレンジ。最初にインパクトを残す結果を出したい」とマンチェスター・ユナイテッド(マンU)入りを明言した。 そんな僚友に「自分もビッグクラブにふさわしい選手。メッシやクリスティアーノ(ロナウド)のように年間40〜50点とれるストライカーになるのが目標」とライバル心をむき出しにしているのが、CSKAモスクワの本田圭佑(26)だ。 「あれだけ強気な言葉を口にしているのは、本田のもとにもビッグクラブからオファーが届いているから。4年に一度の欧州選手権(ユーロ2012)が始まり、代理人たちはポーランドとウクライナに集結していますが、豪州戦が行われたブリスベーンにも欧州の有力代理人が来ていた。香川がプレミア・リーグに移籍するのに合わせて、イングランドのライバルクラブが本田獲得に乗り出しているのです。プレミアでは宮市亮(アーセナル)と李忠成(サウサンプトン)もプレーしており、これに日本のツートップが参戦すれば、ブンデスリーガ(ドイツ)以上の市場が出来上がる。その商品価値を誰よりも計算しているのが本田なのです」(大手広告代理店) では、本田の移籍先はどこか。本誌が入手した情報によれば、マンUと最大のライバル関係にある古豪リバプールだという。 ビートルズの出身地として知られるリバプールはロンドンから鉄道で2時間半の距離にあるイングランド北西部の港湾都市。香川が移籍するマンチェスターとは切っても切り離せない関係にある。 マンチェスターは産業革命で中心的役割を果たした都市として知られ、リバプールはその外港。マンチェスターで生産された工業製品はリバプール港から世界中に送り出されてきたのだ。経済の発展に伴い、両クラブはサッカーにおいてもイングランドをけん引してきた。 国内リーグ最多の優勝19回を誇るマンUに対し、それに次ぐのがリバプールの18回。ここ20年こそマンUに後れを取っているものの、1980年代まではリバプールがナンバー1クラブ。ただ、サポーターが国内外で暴動を起こし、フーリガン問題などがもとでマンUに主役の座を奪われていたのである。 本田のリバプール移籍情報は今回が初めてではない。「冬の移籍市場」を控えた'10年12月と、昨年12月にも「本田リバプール入り?」として英国の新聞などが報じている。 「意外かもしれませんが、リバプールではホンダの名はベッカム級の知名度があるのです。というのも、'11年5月から日本の本田技研がリバプールと3年契約でパートナーシップ契約を結んだからです。F-1を撤退しても英国ではHONDAのネームバリューはいまなお抜群で、近隣に英国工場もある。同じ名前の本田にリバプールが着目したことで本田技研はパートナーシップ契約を結んだのでしょう。HONDAのロゴ入りユニホームで本田がプレーすれば、スポンサー的にもメリットがある。まして香川が宿敵マンU入りし、相乗効果も狙える。そんな背景もあって本田のリバプール移籍が再燃しているのです」(ロンドン在中のサッカージャーナリスト)
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スポーツ 2012年07月05日 15時30分
ヤル気ないのに… 亀田興毅が井岡を挑発!
WBA世界バンタム級休養王者・亀田興毅(25=亀田)が、統一王者となったWBA世界ミニマム級王者の井岡一翔(23=井岡)を挑発した。 事の発端は井岡陣営の発言だった。6月30日、報道陣から、亀田との対戦を聞かれた井岡は「見たいと望んでもらえるカードなら、階級とタイミングさえあえば、誰とでもやりたい」とコメント。これはあくまでも、対マスコミ用のリップサービスにすぎなかったが、父でプロモーターの一法氏が「その時がくれば、うちはやりますが、相手(亀田陣営)が嫌がるのでは」と発言。 この一法氏のコメントが、一部報道に掲載されたのを知った興毅が、これに過敏に反応した。兵庫県淡路島で合宿中の興毅は、7月2日、井岡について、「いつでもやってやる。あんなレベルに負けるわけない。オレは誰もしてない日本初の3階級制覇をしてるんや。オレが一番」と激怒。興毅は「スーパーフライ級に落としてチャンピオンになって、ベルトを持って待ったるよ。そして返り討ちにしたるわ。亀田亀田って名前を出すな」と続けた。 現在、両者の階級は実に4階級もの差がある。井岡は次戦で1階級上のライトフライ級に上げることを決めているが、それでも3階級も差があり、対戦するには現実味があまりにもなさすぎる。 仮に闘うとしたならば、中間のフライ級が公平なところか。もともと、興毅はフライ級からスーパーフライ級を飛ばして、バンタム級に2階級上げており、スーパーフライ級はいわば本来の階級。ただ、その階級で、対戦の提案をしても、井岡陣営にはとても乗れない話。 そもそも、ヤル気があれば、もっと実現性ある発言になるはず。ヤル気もないのに挑発されても、井岡陣営としては困るだろう。こういった発言は、いたずらにファンの混乱を招くだけだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年07月04日 15時30分
ダルビッシュを何としても球宴へ! レンジャーズが異例のバックアップ大作戦
7月10日(日本時間11日)に開催される米メジャーリーグのオールスター戦。その出場選手が1日(同2日)に発表され、所属するア・リーグ33人のメンバーのなかに、ダルビッシュ有投手(25=レンジャーズ)の名はなかった。 監督推薦選手を選んだのは自軍のロン・ワシントン監督だが、ダルビッシュを選ばなかった背景には、ポジションや他の球団とのバランス等の理由があった。しかし、ワシントン監督には別の思惑もあったようだ。 ダルビッシュが球宴に出るためのラストチャンスが、「ファイナル・ボート」(34番目の男)と呼ばれるインターネットによるファン投票。候補選手は同リーグでは、ダルビッシュの他に、ジョナサン・ブロクストン(ロイヤルズ)、エルネスト・フリエリ(エンゼルス)、ジェイソン・ハメル(オリオールズ)、ジェイク・ピービ(ホワイトソックス)の4投手。このファン投票で1位になれば、球宴に出場できるが、ワシントン監督は「ダルビッシュなら、『ファイナル・ボート』で選ばれる」と確信して、監督推薦からはずしたとも言われている。 そこで、レンジャーズはダルビッシュの球宴出場に向け、異例のバックアップ大作戦を敢行。同軍はツイッターで大々的に「VOTE YU(有に投票しよう!)」と呼び掛け、全世界への拡散をもくろむ。同軍では投票したファンの中から抽選で、本拠地のレンジャーズ・ボールパークのスイート席に招待するプランも掲げた。 また、ナ・リーグのダイヤモンド・バックスと協力関係を敷いたことも発表。同軍からは「ファイナル・ボート」候補にアーロン・ヒル内野手が選ばれているが、両軍のファンにダルビッシュとの相互投票を呼び掛けた。 3日(同4日)、米メジャーリーグは「ファイナル・ボート」の中間結果を発表。ダルビッシュがア・リーグのトップに立っていることが分かった。投票は残すところ、あと2日で、5日(同6日)に締め切られる。ダルビッシュが自軍の大きな支援を受けて、“34番目の男”に選ばれるか、大いに注目されるところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年07月03日 11時45分
調子上がらない松井秀喜 戦力外へカウントダウン?
米メジャー・リーグ、レイズの松井秀喜外野手(38)の調子がどうにも上がらない。 5月29日(日本時間30日)に3Aからメジャーに昇格した松井。レイズ合流から1カ月が経過したが、なかなか松井のバットから快音が聞かれない。 7月1日(同2日)、トロピカーナフィールドでのタイガース戦で、5試合ぶりにスタメン出場(左翼)した松井は3打数2安打1打点で、6月14日(同15日)以来、今季2度目のマルチ安打、6月20日(同21日)以来の打点を挙げた。 しかし、1日現在、通算成績は79打数14安打7打点2本塁打、打率は.177で依然1割台に低迷。松井の魅力である一発となると、6月1日(同2日)以降、丸1カ月もごぶさただ。 この現状に、レイズのフリードマン編成本部長は「打者を2、3週間で判断するのは早い。長期的な視点で見たい。体はよく動いている。今後もケガ人が出る可能性はある。選手層の厚さという意味で、指名打者、外野手、代打として出番は回ってくる」と語ったが、現実的に松井を取り巻く状況はだんだん厳しくなってきた。一時は正指名打者のルーク・スコット外野手ら、ライバル選手の離脱でスタメン機会も多かったが、故障者の復帰で出場機会は激減した。 レイズは1日現在、ア・リーグ東地区の4位で、首位ヤンキースに7.5ゲーム差を付けられており、最下位ブルージェイズまではわずか1ゲーム差。いつ、最下位に転落するか分からない状況。今後、追撃態勢を整えるためには、7月31日のトレード期限を前に、新戦力を獲得する可能性も十分。そうなれば、高年齢で、かつ守れない走れない松井が余剰戦力として、弾き出される危険性もはらんでいる。 その意味でも、この7月は松井にとって、重要な打席が続く。このまま、結果が出せないようなら、福留孝介外野手(前ホワイトソックス)のように、戦力外にもなりかねない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年07月02日 15時30分
ダルビッシュ球宴落選の危機! 好成績なのに選出されなかったワケ
7月1日(日本時間2日)、10日(同11日)に開催される米メジャーリーグのオールスター戦の出場選手が発表され、出場確実と思われていたダルビッシュ有投手(25=レンジャーズ)の名がもれた。 1日(同2日)現在、ダルビッシュは16試合に登板、10勝5敗で、防御率3.59(リーグ14位)。レンジャーズが属するア・リーグでは、同僚のハリソンらが11勝で最多勝争いのトップを走っているが、ダルビッシュは1勝差で、これに続いており、オールスター戦選出は有力とみられていた。ところが、ふたを開けてみれば、ダルビッシュの名はなかった。 いったい何が起きたのか? メジャー球宴への出場選手の選出方法は日本同様、ファン投票、選手間投票、監督推薦で決められる。ア・リーグの指揮を執るのは自軍のロン・ワシントン監督だが、あえてダルビッシュをメンバーからはずした。 というのも、レンジャーズからは球団史上最多の7人が選ばれた。選考に当たっては、成績だけではなく、ポジションや他の球団とのバランスを考慮しなければならない。同軍の投手では11勝(3敗)を挙げている先発のマット・ハリソン、救援のジョー・ネーサンが選出された。ハリソンは勝利数、勝率、防御率のすべてでダルビッシュを上回っており、当然の選出。諸々のバランスを考えると、ワシントン監督はこれ以上、自軍の選手を選ぶわけにもいかず、苦渋の決断。この上、ダルビッシュまで選べば、それこそ、「えこひいき」と言われかねない。ワシントン監督は「ほかに選ぶべき素晴らしい選手がいた」と語っている。 ただ、ダルビッシュの球宴出場が完全になくなったのかというと、そうではなく、まだいちるの望みが残っている。それは、最後の1人を選ぶインターネット投票。これは4日間の投票期間を経て、5日(同6日)に発表されるが、その対象選手5人のうちの1人にダルビッシュが選ばれた。他の4人はいずれも投手で、ジョナサン・ブロクストン(ロイヤルズ)、エルネスト・フリエリ(エンゼルス)、ジェイソン・ハメル(オリオールズ)、ジェイク・ピービ(ホワイトソックス)。この投票でトップになれば、球宴出場が決まる。 ダルビッシュは「自分以外はいい投手ばかりで、すごくうれしい。あとはファンの方が決めることなので、ボクは静かにしています」とコメント。ワシントン監督は「最後の投票に勝つチャンスは十分にある」と話し、同僚のハリソンは「球宴にふさわしい選手。(最終投票で)選ばれるべきだし、それだけの成績を残している」と語った。 文句ない成績を残しているダルビッシュだが、ファン投票である以上、必ずしも成績通りの結果が出るとはいえない。ダルビッシュは夢の球宴出場をファンの審判に委ねることになった。(落合一郎)