5月29日(日本時間30日)に3Aからメジャーに昇格した松井。レイズ合流から1カ月が経過したが、なかなか松井のバットから快音が聞かれない。
7月1日(同2日)、トロピカーナフィールドでのタイガース戦で、5試合ぶりにスタメン出場(左翼)した松井は3打数2安打1打点で、6月14日(同15日)以来、今季2度目のマルチ安打、6月20日(同21日)以来の打点を挙げた。
しかし、1日現在、通算成績は79打数14安打7打点2本塁打、打率は.177で依然1割台に低迷。松井の魅力である一発となると、6月1日(同2日)以降、丸1カ月もごぶさただ。
この現状に、レイズのフリードマン編成本部長は「打者を2、3週間で判断するのは早い。長期的な視点で見たい。体はよく動いている。今後もケガ人が出る可能性はある。選手層の厚さという意味で、指名打者、外野手、代打として出番は回ってくる」と語ったが、現実的に松井を取り巻く状況はだんだん厳しくなってきた。一時は正指名打者のルーク・スコット外野手ら、ライバル選手の離脱でスタメン機会も多かったが、故障者の復帰で出場機会は激減した。
レイズは1日現在、ア・リーグ東地区の4位で、首位ヤンキースに7.5ゲーム差を付けられており、最下位ブルージェイズまではわずか1ゲーム差。いつ、最下位に転落するか分からない状況。今後、追撃態勢を整えるためには、7月31日のトレード期限を前に、新戦力を獲得する可能性も十分。そうなれば、高年齢で、かつ守れない走れない松井が余剰戦力として、弾き出される危険性もはらんでいる。
その意味でも、この7月は松井にとって、重要な打席が続く。このまま、結果が出せないようなら、福留孝介外野手(前ホワイトソックス)のように、戦力外にもなりかねない。
(落合一郎)