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福留争奪戦はデキレース? 阪神強奪の切り札はアノ代理人と太いパイプ…

 「そうですか!? 知らなかった」
 ホワイトソックスが福留孝介外野手(35)に事実上の戦力外通告を伝えた(6月22日球団発表/現地時間)。今後、福留はウエーバーにかけられ、期限内に獲得に乗り出すメジャー球団が現れなかった場合、ホワイトソックス傘下のマイナー球団でプレーするか、自由契約のいずれかを選択しなければならない。だが、今回の戦力外は予想されていたことでもある。福留本人も覚悟は出来ていたらしく、すでに代理人サイドと善後策を話し合っている。

 日本の在京球団職員の1人がこう続ける。
 「福留が危ないという話は、1カ月近く前から日本国内でも広まっていました。その経緯を簡単に説明すると、ホ軍は外野手に不安要素を抱えていたんです。経験薄の中堅や好不調の激しい選手ばかりで。福留を獲得したのはその不安を補うためだったんですが、不安視されていた面々がそれなりの活躍をし、福留は自動的に『余剰人員』になってしまいました。DL入り(故障者リスト)していますが、本当は休む必要のない軽症でした」
 なのに、第一報が飛び込んできたとき、「知らなかった」と“トボけた”要人もいた。阪神・南信男球団社長である。しかし、福留に興味を示す複数の日本球団関係者は、南社長の発言を知らされるなり、「ピンと来た」と言う。やっぱり、阪神が一歩リードしている、と−−。
 その理由は簡単だ。福留の代理人はスティーブ・ヒリアート氏だ。ジョー・アーボン氏から『福留担当』を引き継いだのだが、両氏は米マネジメント会社『オクタゴン』の所属だ。『オクタゴン』と言えば、もう説明するまでもないだろう。『オクコダン』のリーダーは、アラン・ニーロ氏。氏はマリナーズ時代の城島健司の代理人であり、阪神入りまでの段取りを整えている。オクタゴンは吉本興業と一部・業務提携しており、阪神とも友好な関係を築いている。すでに阪神は福留に関する調査を終え、この福留の動向に関しては他の日本球団を一歩も二歩もリードしていると見るべきだろう。

 米国人ライターが福留の今後を予想する。
 「福留は『試合に出ること』に飢えていると思われます。外野のレギュラー争いから弾かれ、今季は僅か24試合にしか出ていません。マツイ(松井秀喜)のような復活劇は期待できないでしょう。福留は前半戦に爆発し、後半戦は成績を落とすタイプです。メジャーのトレードは7月末の期限日が近づくにつれて活発になっていくものですが、外野手や左の代打、指名打者タイプを必要としているチームは見当たりません」
 試合に出ることにこだわるならば、日本球界に帰還するのが最善といえるだろう。
 「古巣の中日が放っておくとは思えません。高木体制になって、有力OBを呼び戻すようになりましたし、オフは山崎武司と自主トレを行っています」(球界関係者)
 選手層の薄い横浜DeNAも、争奪戦に加わってくるだろう。中日時代の恩師・星野仙一監督のいる東北楽天だが、球団は身の丈経営の方針を一貫しており、今回の獲得は見送るとの見方が支配的だ。“大穴”は新球場特需の資金を使っていない広島。リーグワーストのチーム打率2割2分7厘の起爆剤としてはもちろんだが、「野村(謙二郎)監督を見殺しには出来ない」との声もフロント内に強くある。選手層の厚い巨人、ソフトバンクは静観しているため、中日がどう巻き返してくるかがポイントになりそうだ。

 「阪神は株主総会で(阪急阪神ホールディングス/6月14日)、『若手育成』の必要性を株主から意見されています。金本(知憲)に代わる大砲タイプの4番を欲しているのは間違いありませんが、福留獲得の是非に関するファンの反応を見極めるため、球団幹部が慎重な言い方をしているのでしょう」(前出・同)
 ドラフトで指名した選手がチームの主軸に育つのがプロ野球チームの理想形だ。しかし、途中加入した選手が活躍すれば、ファンも納得するだろう。オクタゴンとの太いパイプを持つ阪神の出方が注目される。

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