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ダルビッシュが米球宴に滑り込んだ本当の理由

 ダルビッシュ有(25=テキサスレンジャーズ)が両リーグ最後の『34番目の選手』として、インターネット投票によって米球宴出場が決定した。しかし、ダルビッシュ選出の経緯を振り返ってみると、米球界のインサイドワークの凄まじさを感じずにはいられない。ダルビッシュが当選会見を行った7月5日(現地時間)、次点落選したホワイトソックスのジェイク・ピービが、興味深い発言をしている。
 「1つの国、以上の投票を集めるのが難しいことを、我々は知っているよ」

 米スポーツ専門局・ESPN(電子版)はこの発言を“正当化”するように、この最後の1人枠となるインターネット投票で、04年に松井秀喜(ヤンキース/当時)が、07年に岡島秀樹(レッドソックス/同)が選出された経緯も紹介していた。「日本からの組織票」を暗に示していたが、今回はレンジャーズのインサイドワークが批難されるべきではないだろうか。
 レンジャーズは今回の最終投票でダルビッシュに「25回以上投票したファンのなかから、抽選で本拠地ゲームのスイートルーム観戦チケットをプレゼントする」企画を発表した。また、メジャーリーグファンも「アレ!?」と思ったはずだが、先発ローテーション通りに行けば、7月6日はダルビッシュが登板する順番だった。主力先発投手の1人、コルビー・ルイス(元広島)がDL入り(故障者リスト)し、苦しい台所事情にあるにも関わらず、ダルビッシュの先発を回避させたということは、球宴に備えさせるためだろう。
 米国人ライターは「チケットプレゼントはやりすぎ」としつつも、こう語っていた。
 「レンジャーズの首脳陣はダルビッシュを大きく育てようとしています。こちらではダルビッシュが登板する度にノーラン・ライアン社長(通算324勝)が称賛コメントを出しており、米球宴出場でダルビッシュに箔付けをしてやりたいとの思いもあったのでしょう」
 その米球宴出場の箔付けが今年は難しく、球団が総力を上げる理由にもなったようだ。

 レンジャーズはファン投票で、エンドリアン・ベルトレ(三塁手部門)、マイク・ナポリ(捕手)、ジョシュ・ハミルトン(外野手)が選ばれた。次に選手間投票&監督推薦でマット・ハリソン、ジョー・ネイサンの2投手、エルヴィス・アンドラス、イアン・キンスラーの2内野手が選出された。
 「先発のハリソンが今季は絶好調です」(前出・同)
 ハリソンは11勝4敗、防御率3.10、WHIP1.24、QS17回中12回(先発で6回を3失点以内に抑える)。奪三振数以外は全てダルビッシュを上回っていた。選ばれて当然の好成績をおさめていたわけだが、注目度、話題性ではダルビッシュの方が上。ア・リーグの指揮を取るのはレンジャーズのロン・ワシントン監督であり、ダルビッシュを選んでやりたいという親心と同時に、「他球団の選出選手との人数バランス」も考えていた。
 「絶好調のハリソンを選べば、まず他球団から文句は出ないでしょう」(同)
 最終選出選手は両リーグともノミネートされた5人のうちから選ばれる。ここに、ピービもボヤいた「日本からの組織票」が目論まれ、スイートルーム観戦チケットというプレゼント攻勢まで仕掛けられたわけだ。
 先の先発回避は「球宴に合わせて調整しろ」という指示も含まれていたのだろう。

 米球界ではファン投票に限らず、オールスター戦に選ばれることは大変な栄誉だという。ダルビッシュは“花相撲”のような日本の球宴しか経験していないせいか、「自分は相応しくない」なんて言い方をしたのだろう。
 「ダルビッシュは後半戦で調子を落とせば、レンジャーズの観戦チケットプレゼントの件は物議を醸し出すでしょう」(同)
 米球界の投票操作は日本とスケールが違うようだ。

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