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ダルビッシュが野茂以来17年ぶり快挙! 日本人先発投手で2人目の球宴出場

 まさに、球団挙げての大プッシュ作戦が功を奏した。

 米メジャーのオールスター戦(7月10日=日本時間11日)に出場する最後の1人を決める「ファイナル・ボート」(34番目の男)と呼ばれるインターネット投票が、5日(日本時間6日)に締め切られ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が約730万票を獲得。ジェイク・ピービ投手(ホワイトソックス)の猛追をかわして、所属するア・リーグのトップとなり、1年目での球宴出場を決めた。

 日本人での球宴出場はダルビッシュが2年ぶり9人目で、「ファイナル・ボート」で選ばれたのは04年の松井秀喜(当時ヤンキース=現レイズ)、07年の岡島秀樹(当時レッドソックス=現ソフトバンク)に次ぎ3人目。

 特筆すべきは、日本人先発投手として球宴に選ばれたのは、95年のメジャー1年目の野茂英雄(当時ドジャース=引退)以来、実に17年ぶり2人目であること。過去に、日本人投手で球宴に出場したのは野茂の他、01、02年の佐々木主浩(当時マリナーズ=引退)、03年の長谷川滋利(当時マリナーズ=引退)、07年の斎藤隆(当時ドジャース=現ダイヤモンドバックス)、岡島とおり、ダルビッシュが6人目(野手ではイチロー、松井秀、福留孝介の3人)となる。

 ただ、先発となると、伊良部秀輝(故人)、松坂大輔(レッドソックス)、石井一久(現西武)、黒田博樹(現ヤンキース)、大家友和(元横浜)らですら出場できておらず、ダルビッシュは野茂以来の快挙を1年目であっさり成し遂げた。

 夢の舞台への登場にダルビッシュは「投票していただいた方に感謝して楽しみたい。ファンに喜んでもらえるパフォーマンスをしないと、と思っています。どういう空気でやるのか分からない。ストレートばかりなのか、普通に変化球も使っていいのか。周りの投手を見ながら、あまり打たれないようにしたい」と抱負を語った。

 ダルビッシュの「ファイナル・ボート」での選出を期待して、監督推薦からはずした自軍のロン・ワシントン監督は「ダルビッシュがオールスター選手だというのを、ファンが投票で証明した。とても喜ばしい。厳しい環境でも練習をよくするし、オールスターにふさわしい選手だ」と胸をなでおろした。

 ダルビッシュは当初、6日か7日のツインズ戦に先発予定だったが、開幕からの蓄積疲労を考慮して登板を回避。万全の態勢で、初の球宴に臨む。
(落合一郎)

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