社会
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社会 2008年09月30日 15時00分
小沢代表“報復” 代表質問で異例の質問ゼロ作戦
29日の所信表明演説で民主党を逆質問で挑発した麻生太郎首相(68)に対し、民主党の小沢一郎代表(66)は同日夜、報復の“永久無視作戦”を決めたもようだ。麻生氏の逆質問に答えないばかりでなく、10月1日の代表質問で麻生首相へは質問をしない。真っ向対決が公然化することからも11月2日投開票の総選挙日程はほぼ確実な情勢。いよいよ国民が審判を下すときがやってきた。 首相が所信表明演説で野党に逆質問を浴びせ、これを受けた野党第一党党首が代表質問で“所信表明”する。役割が全くあべこべで、党首対決までねじれ現象を起こすことになりそうだ。 民主党は29日、麻生首相の逆質問に対して一切回答しない方針を決定。小沢代表は10月1日の代表質問で、次期衆院選の民主党マニフェストを公表するという。 これを小沢氏の“所信表明”と位置付け、あえて首相には答弁を求めない。麻生氏にしてみれば、野党からの代表質問なのに質問されないわけだから、無視されることになる。政治記者は「小沢氏のほうが器も戦略立案能力も麻生氏よりはるかに上手だったということ。所信表明で威勢よくケンカを売ったのはいいが、相手が乗ってこないわけだから、麻生氏には苦しい展開になる。小沢氏は『弱い犬ほどよく吠える』と知っている」と話した。 本来であれば、首相は所信表明でこの国をどのようにしたいかという国家ビジョンを語り、野党党首はこれに対してさまざまな角度から質問をぶつけるのが筋だ。ところが小沢氏がビジョンを熱く語るという。 「立場が逆転することで国民目線には“小沢首相”が大きく見える。麻生氏は各種世論調査の党首力で小沢氏を引き離していただけに調子に乗ったのだろうが、墓穴を掘った」(前出の記者) 麻生氏は所信表明で民主党に対し「日米同盟と国連と、どう優先劣後させようとしているか、論拠とともにうかがいたい」などと質問。29日夜には記者団に「お答えをいただけると思っている」と述べた。 鳩山由紀夫幹事長は記者団に「麻生内閣には語るべき政策がないから(小沢氏が)首相に質問しても意味がない。国会の場で、麻生氏より小沢氏のほうが『首相の器』だと示す」と狙いを説明。 麻生氏は補正予算審議に野党の協力が得られなければ早期解散・総選挙もやむなし、とのスタンスを明確にしている。11月2日投開票の選挙日程はほぼ確実となった。
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社会 2008年09月29日 15時00分
暴言辞任の裏側、中山国交相と妻・恭子首相補佐官ナゾの夫婦関係
確信犯的暴言を連発した中山成彬国交相(65)が28日辞任し、麻生政権は大きなダメージを受けた。ところが、妻で首相補佐官を務める恭子氏(68)はビミョーなフォローで夫をかばった。夫婦間でもコントロール不能であると打ち明け、笑いのネタにしたのだ。バカな夫とKYな妻。国民を愚弄するナゾの夫婦関係に切り込む。 国交相を辞任した成彬氏は、党内きってのタカ派で知られる。やり玉に挙げられた日教組や成田空港関係者、アイヌ民族関係者は激怒。閣僚ばかりか議員の資質が問われる問題発言で、総選挙対策の“見栄えのいい麻生政権”はさっそくつまづいた。元祖暴言癖の麻生首相もさぞかし頭が痛いだろう。 ところが、当の成彬氏は28日、辞表提出後の会見で反省する様子はいっさいなし。「確信的にあえて申し上げた」などと強弁し、独自の教育論をぶって薄ら笑いを浮かべたのである。 記者団から妻・恭子氏は今回の件で何と言っているかと尋ねられると、「『辞任は仕方ないわね。教育を考えるいいきっかけになるといいわね』と言っていた」と話した。 前拉致問題担当相としてらつ腕を振るった恭子氏が本当にそんなことを言ったのか?事実ならば首相補佐官あるまじき発言。暴言が“いいきっかけ”になどなるはずがないからだ。これでは成彬氏の任命責任を認めざるを得なくなった麻生首相を補佐するどころか、夫婦そろって足を引っ張ることになりかねない。 しかし恭子氏は同日、香川県内で自民党支持者らを集めた文化講演会で「中山成彬という主人がおります。お騒がせして申し訳ありません」とかまして会場の笑いを誘っていた。さらに成彬氏について「コントロールできない存在。教育問題の話は家でもしていたが、きちんと準備してからしゃべればいいのに」とかばう姿勢をみせた。本気でかばいたいのか、笑いのネタにしてごまかしたいのか分からない。 学年で4歳離れている姉さん女房の恭子氏は、群馬県内の女子高を卒業後、東大に入学。大蔵省官僚となり、同期入省の成彬氏と出会った。成彬氏もまた鹿児島ラ・サール高から東大に進んだエリート。男性に免疫のない女子高出身の恭子氏が、やたら強引な成彬氏に魅かれたといわれる。 永田町関係者は「温和な人柄の恭子氏に対し、成彬氏は過激思想の要注意人物。しかしエリート官僚だった成彬氏は恭子氏より約10年早く政治家に転身しているため、恭子氏は常に年下の夫を立てる。九州男児のツボを抑えていて、コントロールできないのではなく、あえて『しない』のでしょう」と話す。 夫婦関係に口を挟むつもりはないが、ことは政権内の問題だけに“甘やかす”のは勘弁願いたい。
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社会 2008年09月26日 15時00分
政界を引退する小泉純一郎氏に再婚説浮上
小泉純一郎元首相(66)は25日、次期衆院選に出馬せず政界を引退することを明かした。麻生内閣発足直後を狙った小泉氏らしい“サプライズ”だが、まだまだ政界への影響力を持ちながらの隠居宣言でもあった。裏事情には再婚説が浮上している。 地元横須賀で県議や市議らを集めた会合で「1回目の当選も10回目の当選も同じようにうれしかった。いままでのご支援に感謝する。引き際を大事にしたい。次の選挙には出ない」などと話した。神奈川11区の後継には二男・進次郎氏(27)を指名した。小泉構造改革路線と真逆をいく麻生内閣へのツラあてだ。 なぜ唐突に引退宣言したのか?永田町関係者は「いよいよ再婚するつもりもあるのではないか」と裏事情を読む。 「小泉氏は根っからの女好き。首相在任中はSEX封印で職責を全うしたが、小池百合子元防衛相らが再婚相手として取りあげられるゴシップ報道もあった。2年ほど前には女優の奥菜恵と赤坂の料亭で会食して、首相番記者に『きょうは奥菜さんとデートなんだ』と浮かれたこともある。韓流スターのチェ・ジウを温泉デートに誘った度胸もある。そもそも気持ちが若く、首相の座を退いたいまは、ボーリングでハイスコアをたたき出すなど肉体的にも若返っている。具体的な再婚相手がいてもおかしくない」(永田町関係者) 小泉氏は36歳で結婚、離婚するまでの4年に3児をもうけている。一般的にみても“お盛んですね”と茶化されるハイペースであり、避妊具嫌いとウワサされたこともある。さらに下ネタが3度の飯より好き。首相在任中には「年甲斐もなく夢精してしまった」と笑ったり、「相変わらず右手が恋人なんだよ」などと話して周囲をあ然とさせた過去もある。 長男の孝太郎氏(30)は俳優・タレントとして一本立ちしており、二男進次郎氏は米シンクタンクの戦略国際問題研究所勤務をへて昨年帰国。後継に決まり、再婚への障壁はなくなった。 芸能関係者は「奥菜はいま独身ですし、オヤジ好きともいわれる。相手が小泉氏かどうかは別として、電撃婚の可能性はある」と指摘。前出の永田町関係者は「小泉氏は女優の南野陽子の大ファン。孝太郎ラインで接点を持てれば…」と話す。たしかに南野にはCMプランナーの彼氏がいるものの、いまだ独身だ。 一方、全国紙の政治部記者は突然の引退の裏側を次のように解説する。 「総裁選で支持表明した小池氏が3位で惨敗したことが一因といわれている。影響力低下はショックだったはずだし、改革路線を否定する麻生首相のもとでは戦いたくないだろう。今年に入ってから地元選挙区に頻繁に戻り、かねて後継候補といわれていた愛息・進次郎氏と関係先を挨拶回りしていた。ちょっとタイミングが早まっただけ。権力に固執するタイプではないからね」 総選挙の顔になるはずだった小池氏は麻生政権で干された。閣僚ポストは用意されず、小池氏擁立に動いた中川秀直元幹事長は町村派のボス森喜朗元首相との関係修復が困難といわれる。総裁選中、小泉氏が支持表明した際に「超うれしい」と小躍りした小池氏は、人気のなさを実感させられたうえ、初の女性宰相の座を争う野田聖子消費者担当相に1歩も2歩も水をあけられてしまった。 前出の記者は「おまけに34歳の小渕優子氏まで閣僚入りし、小池氏は存在感なし。総選挙後、中川氏ともども小泉氏を巻き込んで新党結成に動くしかなくなっている。小泉氏はそんなつもりはないから、はっきりさせるためにも引退表明に踏み切ったのではないか」と分析する。 選挙区では圧倒的人気を誇る小泉氏だけに、地盤を継ぐ進次郎氏は有利な戦いになるとみられる。前出の永田町関係者は「進次郎氏は、孝太郎氏と似た顔立ちながらワイルド。性格は、常識人の孝太郎氏よりお父さんに近く政治家向き」と話す。 再婚説の行方とともに、進次郎氏の選挙戦が気になるところだ。
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社会 2008年09月26日 15時00分
小泉ジュニア選挙戦に豪華応援団が駆けつける!?
自民党の小泉純一郎元首相が25日、地元・神奈川県横須賀市で開いた支援者の会合で、次期衆院選に出馬せず、今期限りでの引退を表明した。後継者には、二男の進次郎氏を指名。間近と言われている解散総選挙で進次郎氏は父の地盤を次ぎ神奈川11区から出馬することになる。初当選の門出を飾るために豪華な選挙戦が展開されそうだという。 「父・純一郎氏のみならず、兄でタレントの孝太郎も含めた小泉家の人脈はスゴイ。純一郎氏の応援演説だけでも十分でしょうが、選挙戦の行方よりも、どんな有名人が応援に来るか、そちらも注目です」(政治記者) 進次郎氏が出馬する選挙区は今のところ“無風状態”だというが、風向きが変わることもありそうだ。 「純一郎氏が出馬することを見越して、民主党は候補者を立てないつもりだった。ところが、今回、代替わりしたことで、あっと驚く大物候補を擁立してくることもあり得る。そうなると、進次郎氏が苦戦することもあり得る」(永田町関係者) となれば、臨むところというべきか、小泉ファミリーの総力戦になるのは当然だ。 「純一郎氏は選挙運動にべったりでしょうし、孝太郎も仕事はない時には極力応援にかけつけるでしょう。それだけでも他の候補は手も足も出ない状態にさせられる」(同) それだけではない。おそらく、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのあの人気者も応援に駆けつけることが濃厚だという。 「おバカユニット『羞恥心』の上地雄輔です。孝太郎とは現在、フジテレビ系『孝太郎が行く2』で共演しているばかりではなく、プライベートでも親交があります。上地は横須賀出身で、父親は同市の現職の市議会議員とあって、小泉家にとっては百人力の援軍となるでしょう。今の勢いだと上地が出馬しても当選してしまうのではないか」(ワイドショー関係者) しかも、上地だけではないというから、豪華な選挙戦になりそうだ。 「横須賀出身で孝太郎、上地と幼なじみなのが、柔道家の井上康生と結婚したタレントの東原亜希です。その縁で井上も応援するでしょうし、上地の高校時代の野球部の後輩でレッドソックスの松坂大輔も協力を惜しまないのでは」(同)。ところで、引退後の純一郎氏はどうするのか? 「しばらくは趣味のオペラ鑑賞などで悠々自適に暮らした後、“政界のご意見番”としてテレビ出演することになる。すでに所属事務所が決まっているという話もある」(芸能プロ関係者) いずれにせよ、進次郎氏の選挙戦は大いに注目されそうだ。
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社会 2008年09月25日 15時00分
自民が民主が出馬ラブコール 衆院選の目玉 星野氏の魅力に迫る
麻生内閣が予定調和的に誕生し、政局の焦点は解散・総選挙へと移った。“どっちらけ”に終わった自民党総裁選を経て追風を意識している民主党は、政権奪取に向けて鼻息が荒い。そんな中、来たる衆院選でキーマンとなる男が、星野仙一氏(61)だという。北京五輪での采配ミスで大きくイメージダウン。メダルを取れなかったA級戦犯扱いされているかつての「燃える男」だが、今もって政党が担ぎたがる魅力はどこにあるのか? 星野氏といえば、いまだ北京五輪での“ショッパイ采配”が記憶に新しいところだが、そんな男が今、政界で引っ張りだこになっているという。 「確かに北京五輪での采配はひどいものでした。結果、国民的といってもよかった人気も一時は急落しました。しかし、完敗した後の『敗軍の将、兵を語らず』の姿勢が抜群だった。これで国民は(星野氏への)不満をすべて水に流せた。今でも衆院選候補としては目玉になりえますよ」と語るのは永田町関係者。 星野氏の政界進出といえば、過去何度も話題に上っては立ち消えになってきた。「生まれ故郷である岡山では、なにかしらの選挙があるごとに星野氏の名前が挙がるのが恒例になっています。それだけ待望論はありますね。地元に限っていえば『どんな選挙でも当選する』とも言われています」(内政に詳しいジャーナリスト) 人気者だけに、球界からの完全引退がウワサされるたびに「政界進出」が取りざたされてきた。結局ここまでどのような選挙でも出馬は実現せず、中日→阪神→日本代表と監督としてステップアップしてきた星野氏だったが、自身も「かつては『球界にいなければ、バッジをつける仕事をしていたかもしれん』と言ってはばからない時期もありました。ここ数年は『政治なんてオレに向いとらんのや』とモチベーションが下がっているようでしたが、政治家という仕事が嫌いなわけではないはずです」(スポーツ紙野球担当記者)という。 現在でも、日本テレビ系ニュース番組「ZERO」などにたびたび生出演し、野球やスポーツ以外の事件、諸問題にまで的確で誠実さのにじみ出るコメントをする姿が国民へのアピールにもなっている。しかし、自民、民主など政党がこぞって星野氏を担ぎたがるのは、何も星野氏の人柄や人気によるものだけではないという。 「実は星野氏の持つ人脈をほしがっているんです」と明かすのは前出・永田町関係者。「民主は攻勢のように見えますが、地盤がぜい弱な選挙区も多く、また目玉候補といえばほかならぬ党代表の小沢一郎くらいのもの。他にはまったくいないといっても過言ではありません。公明の組織票頼みの自民党はさらに切実で、別筋の票田がのどから手が出るほどほしいところなんです」という。“有力バック”の付いた目玉級候補となれば、担ぎたくなるのは納得できるが、星野氏の後ろ立てはそれほど強力なのか。前出・ジャーナリストが解説する。 「財界では昔から『ジジイ転がし』の異名を取る、取り入り上手で知られています。その人脈、いや金脈と言い換えてもいいのですが、彼がひと声『出る』といえば、公認政党ごと面倒を見てくれるような企業もあるでしょうね。あとはやはり、芸能人をはじめとする著名人とのパイプの多さ。もし出れば硬軟織り交ぜた有名人が応援演説に立ち、政党のアピールになること間違いなしです。また、テレビなどメディアとの関係も深いですから、ニュースで取り上げてくれる回数も多くなるはずです」 出馬が決まればこれほど“おまけ”の多い候補もいないということだ。肝心の星野氏本人の意向はまったく見えてこないが、前述の野球担当記者は「WBC監督辞退で今度こそ完全に球界を引退する可能性は高い。政界進出はかつてウワサが出た、どのタイミングよりあり得る」と読む。 星野氏の次のユニホームは「ダブルのスーツ」となるのか、注目だ。
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社会 2008年09月24日 15時00分
麻生政権でカジノ合法化か
きょう24日に麻生太郎新首相が誕生し、組閣に着手する。新政権の行方が注目される中、カジノ合法化を待ち望む全国各地の観光業関係者らは一段と熱っぽい視線を注いでいる。先週末19〜21日にかけて東京ビッグサイトで開催されたカジノ会議「ジャパンゲーミングエキスポ(JGE)」には、政局のさなかにもかかわらず、自民、民主両党から国会議員4人が出席。麻生氏の“大番頭”といわれる自民党の岩屋毅衆院議員も駆け付けたため、「麻生政権でいよいよ合法化だ」と期待する声が高まっている。 国内外のカジノ関係者約250人が見つめる中、初日19日のセミナー会場のパネルディスカッションに4人の国会議員が登壇した。 自民党カジノ・エンターテイメント検討小委員会で委員長を務める岩屋氏は「政治状況は流動的。自民、民主は天下分け目の戦いに入る。この戦いが終わるまではカジノを俎(そ)上に乗せるのは困難だが、終わったあとはしっかり乗せたい。風穴を開けられれば、成案を得るのはそう難しくないと思う」と話した。 東京都の石原慎太郎知事が“お台場カジノ構想”をぶち上げてから、はや10年。国政レベルで勉強会が開かれ、自民、民主でそれぞれ議連が立ち上がり、ようやく立法に向けた法案検討段階に入った。 しかしその作業は遅々として進まない。政治家はギャンブルの持つ負のイメージに腰が引けがちだし、ここ2〜3年、優先すべき政策課題が山積し、不安定な政権が続いていることも背景にあるだろう。 そんな中、合法化のタイミングを見計らう“詰め”の発言が飛び出した。カジノ誘致をもくろむ地方観光関係者は「岩屋さんは合法化に熱心だし、麻生新首相の側近だから期待している。総選挙が心配だけど(笑)」と目を輝かせた。 自民党からは同党カジノ議連事務局次長の伊藤忠彦衆院議員も出席。民主党の新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチーム(PT)からは、座長の古賀一成衆院議員、事務局長の牧義夫衆院議員が駆け付けた。この時期、自民、民主両党からカジノ合法化論議をリードする政治家がそろい踏みした意義は大きい。 古賀氏が「政治状況が許す時期になったとき、超党派の議連を立ち上げるチャンスだ」と気勢をあげれば、牧氏は「いよいよ正式なカウンターパートで話し合える。緊迫した情勢下のいま、東京でうろちょろしている議員はほかにいないんじゃないか。次の総選挙でよもやこの4人に間違いがあってはならない」とやって笑いを誘った。 カジノ研究に詳しい三井物産戦略研究所プロジェクトエンジニアリング室長の美原融氏は、同日夜のレセプションパーティーで「実質的にきょうが超党派議員連合のスタートだ。来年も同じ先生を呼んで法案の進み具合を検証しよう」とあいさつ。出席者から大きな拍手が沸き起こった。 そもそもカジノは、地方経済活性化や雇用創出につながる起爆剤とされる。議員の話にウソがなければ麻生政権でも小沢政権でも合法化は進む。景気刺激策を優先する麻生氏にとっては、中長期的な秘策ともなりうる。期待感は高まり、「来年、確実に法案が通ること」を祈念して乾杯した。 JGEは国内初の国際的カジノイベント。日本カジノスクール(東京・東中野)などが、国民のカジノへの理解と合法化に向けた啓もうを目的とし、アジア最大級の旅行産業展示会「世界旅行博」と同時開催した。 セミナーでは、MGMミラージュ社やメルコ・クラウン・エンターテイメント社、ラスベガス・サンズ社など世界を代表する大手カジノ運営企業5社の幹部がプレゼンテーションを行ったほか、専門家によるギャンブル依存症の研究報告、全国各地のカジノ誘致への取り組みなどが発表された。海外有力企業が顔をそろえたのは、合法化が近いとにらんだためだろう。 麻生氏か小沢氏か。解散総選挙に向け嵐が吹き荒れる中、カジノ関係者は台風一過のあとに期待している。○合法化へのカギは? 岩屋氏はパネルディスカッションで「カジノの収益は国より地方財政に資することを主たる目的にすべき。東京の石原知事や大阪の太田房江前知事が旗を振ってきたが、ひところより声がない」と地方からの世論喚起を求めた。牧氏もまた「できる限り地方から声を上げていただくことに尽きる」と同意見だった。 本紙の直撃に岩屋氏は「東京五輪招致に一点集中したいのかもしれないが、石原知事流に『国会議員は仕事が遅くてけしからん!』とガツンとやってほしい」とニヤリ。 石原知事は国の法制化待ちという一歩引いたスタンスだが、言い出しっぺだけにかつての過激な物言いが期待されているようだ。○海外企業の参加 旅行博には、メルコ、サンズのほか豪華カジノ客船のスタークルーズ社、2010年にシンガポールにカジノを開くリゾートワールド社もブースを出展。ルーレットやスロットマシンの模擬カジノのほか、ピエロのミュージカルなどカジノに欠かせないエンターテインメントの側面をアピールし、来場者を喜ばせた。
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社会 2008年09月19日 15時00分
麻生幹事長“解散封印”か
22日投開票される自民党総裁選は、麻生太郎幹事長(67)の“ぶっちぎりV”確定で急速に関心が薄れてきている。民主党はじめ野党各党は、麻生新首相が臨時国会冒頭で衆院解散・総選挙を打つと見越して対応策を講じているが、ちょっと待った!追い風がぱたりとやんだことを肌で感じた麻生氏が、解散を封印して政権運営にあたるという怪情報が飛び交っている。 10月3日解散、26日総選挙で自民・公明両党が合意したと報じられているが、麻生氏がこれをぶち壊す可能性は低くないという。 当初からデキレースと指摘されていた総裁選。国民の関心がこれ以上高まる要素はなく、永田町ではそうした空気を察知した麻生氏が解散を封印するとの情報が流れている。 「出馬当初の麻生氏が即解散・総選挙になだれ込む腹づもりだったことは間違いない。しかし、状況が変わった。あまりのワンサイドゲームになったため、国民は想定以上に早くしらけきってしまった。そのうえ米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破たんをきっかけに、金融恐慌が心配されるなど、為政者の対応力が試される局面にある。そもそも総選挙に突入した場合は民主党圧勝が予測されており、やみくもに解散などしないほうがいい、とする声は強くなっている。麻生氏が自民党惨敗の“顔”になってしまうからだ」(全国紙政治部記者) 比較的、国民に人気があるとして選挙の顔に選ばれた麻生氏が、敗戦の顔になってはシャレにならないということだろう。本人はもちろん、麻生氏に期待する勢力にとっても何のメリットもなくなる。前出の政治部記者は「安倍前首相、福田首相と麻生氏の最大の違いは空気を読む力。すなわち“逆KY力”だ」と指摘する。 「解散・総選挙は首相の専権事項。それを総裁選のさなかに“第三者”が決めるのはよろしくない。自民党三役体制を四役にねじ曲げて、新ポストの選対委員長に就任した古賀誠氏が日程調整に暗躍している。古賀氏とは犬猿の仲の麻生氏が、はいそうですかとすんなり従うかどうか?従えば随分と存在感が軽くなる。首相に選出されたあとで、あれこれ理由をつけて解散を先延ばしすることはできる」(同記者) リーマンにはじまった金融不安に加え、汚染米の不正転売問題など新政権が処理すべき課題が噴出している。すべての責任は突如辞任表明した福田首相にあるが、麻生首相誕生の瞬間から責任の所在は切り替わる。選挙熱を冷ますのは容易ではないが、こうした問題をなおざりにして政治空白を生み、そのツケを国民に背負わせる決断ができるか。 与党の合意内容は、9月末に臨時国会を召集して、麻生首相の所信表明と各党の代表質問だけを行って、解散になだれ込むというもの。「どんな内閣も発足直後の支持率が最も高い。冒頭解散への批判もあるだろうが、一時的なものだ」との判断が働いたためという。 そんなやましい考えを浮き立たせるため、民主党の山岡賢次国対委員長は与野党国対委員長会談で「補正予算を審議、議決してから解散すべきだ」とけん制。麻生氏は総裁選のなかで野党協力を前提に補正予算の早期成立を目指すと公言してきており、それでも解散するとなれば、この“協力宣言”をどう切り返すかという難しいかじ取りを迫られる。 なにごとも予想通りに物事は運ばないものだ。総裁選出馬をめぐる駆け引きが盛んだったころに比べ、全国遊説の反応は弱くお祭りムードには程遠いし、喫緊の課題も生じた。宿敵古賀誠氏はわがもの顔で選挙日程調整に奔走している。口とヘソのひん曲がった麻生氏の最終決断が注目される。
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社会 2008年09月18日 15時00分
橋下府知事が裏切り発言 “民主支持”表明
大阪府の橋下徹知事(39)がまさかの民主党支持を表明した。現段階での評価としながらも、民主党のほうに「感銘を覚える」ときっぱり。橋下氏は1月の府知事選で自民、公明両党の支援を受け当選しており、“裏切り発言”ともいえる。衆院解散・総選挙の日程調整に忙しい与党は大きなダメージを受けそうだ。 “茶髪の風雲児”が、永田町の常識より市民目線を優先した。 橋下氏は17日の記者会見で、次期衆院選に関連し「今の段階では民主党のほうが地方分権に力を入れており、感銘を覚える」と述べた。民主党が国庫補助金の一括交付金化など、具体的な地方分権案を打ち出したことを評価した発言だった。 22日投開票の自民党総裁選の焦点は、圧勝が予想される“麻生総理”を前提に衆院解散・総選挙の日程に移っている。候補者5人とにぎやかだが、事実上の勝敗が決しているせいか肝心の政策論争は盛り上がらない。しかし与党陣営には“お祭り総裁選”以外に支持率上昇を期待できる材料はない。一定の人気を持つ橋下氏の民主党支持発言は、“身内”から冷や水を浴びせられた格好だ。 橋下氏は大阪府知事選で選挙協力してくれた自公両党に多少は配慮したのか、来たる総選挙では「論理や理屈だけでは判断できないこともある」と民主党候補の応援自体は否定。それでも「自民、公明両党は民主党を上回る、国のかたちを根本的に変えるマニフェスト(政権公約)を出してほしい」と注文をつけることを忘れなかった。 策士・小沢一郎代表(66)率いる民主党は、次々と“麻生政権”を追い詰める手を打っている。 民主、国民新両党は17日、来週にも合併で正式合意する方向で調整に入った。自民党新総裁が選出される22日までの決着に向け、早急に「合併協議会」を立ち上げて次期衆院選での選挙区調整や政策協議などを急ぐ。 国民新党の綿貫民輔代表(81)は同日の記者会見で「党の基軸をきちっとしたかたちで協力できれば、という考えは持っている」と合併に前向きな姿勢をあらためて表明。両党内部にはそれぞれ異論もあるが、国民新党幹部は「政権交代の実現が一番大切だ。そこは国民新党も民主党も一致している」と述べ、最終的には調整可能との認識を示した。 小沢氏は17日夜、長崎市内で衆院選の次期について「早いと10月26日だ」と臨戦態勢に突入していると明かした。勝機ありとみて戦闘準備を着々と進めているようだ。
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社会 2008年09月17日 15時00分
麻生氏“暴言”余波 ゲリラ豪雨「岡崎市だったからいいけど」に野党猛口撃準備中
自民党総裁選(22日投開票)で優勢に立つ麻生太郎幹事長(67)の“暴言”が波紋を広げている。ゲリラ豪雨で被害を受けた愛知県岡崎市などについて「岡崎だったからいいけど…」などとやってしまった。選挙戦前から懸念されていた失言・暴言癖が飛び出したわけで、野党各党が首相の資質をめぐって“猛口撃”するのは確実な情勢だ。 麻生氏は各メディア調査で“当確”が打たれ、集中力が途切れてしまったのか?ついにというか、やっぱりボロが出てしまった。 暴言が飛び出したのは14日の日曜日。JR名古屋駅前での街頭演説で、先月のゲリラ豪雨被害について「安城や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺、全部洪水よ」などと得意げに話した。 被災先は同じ県内だけに、足を止めて麻生氏の演説に耳を傾けていた名古屋市民も不愉快だったに違いない。どんなかたちにせよ、事件、事故、災害に見舞われて「○×だったからいい」というシチュエーションなど存在しないからだ。そんなことは子供でも分かりそうなものだが、これから首相になろうという男がしゃべったわけだから住民の怒りはハンパではなかった。 豪雨被害を「いい」とされた岡崎市と同市議会は16日、麻生氏に対して「配慮のない発言は極めて遺憾」とする抗議文を送付。抗議文などによると、同市内で2人が死亡、約3000棟の家屋が床上と床下に浸水する被害が出ており、「麻生氏の発言に接し、驚きと憤りを禁じえない。災害からの復興活動を続ける岡崎市と岡崎市民を深く傷つける発言」としている。 市民からは同市役所などに“怒りの声を上げろ!”とする抗議が殺到している。同じく名指しされた安城市も、抗議文を送ったという。 一部情報によると、事態を重く見た麻生氏サイドは同日中、両市に対して謝罪の手紙をしたためたもよう。正式な謝罪を受けて両市がどのようなリアクションを取るかは手紙の内容次第だろうが、野党がこれに乗じて“麻生批判”を強めるのは必至の情勢といえる。 政治記者は「民主党を中心に、野党各党は“共同戦線”を張って新首相を追い込む戦略を練っている。国会で首相の資質を問い、総選挙では首相の暴言癖をあげつらうことになるだろう。失言、暴言の類は認識の甘さを詫びるしかないのだが、お坊ちゃま育ちで自由奔放な麻生氏にそんな芸当ができるとは思えない」と指摘する。 麻生氏は、総裁選Vのあとに大きな火種を残してしまった格好だ。
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社会 2008年09月16日 15時00分
小沢“総攻撃”次の一手 国民新党と合併協議&女子アナ擁立
民主党の小沢一郎代表(66)が総攻撃を仕掛けた!自民党総裁選(22日投開票)が地方遊説中の15日、松山市での会見で衆院選前に国民新党との合併も視野に連携を強めていくことを明言。さらに地元女子アナウンサーの擁立に動いた。東京を留守にして自民党総裁選の話題がとぼしくなってきたタイミングでの反撃開始に、次の一手が注目される。 自民党総裁選の5候補が北海道釧路、札幌両市で地方遊説するさなか、小沢氏は四国から反撃ののろしを上げた。 きょう16日に綿貫民輔国民新党代表(81)と会談を持ち、衆院選マニフェストへの日本郵政グループ各社の株式処分凍結明記など“郵政民営化見直し”に関する合意文書の調印をする予定。小沢氏は合併プランについて「時間があればその時に話してみたい」と述べた。 電光石火の合併劇が決まれば、野党反撃に政局の焦点が移る。 政治記者は「仮に合併ならずとも、国民が自民党総裁選のデキレースにしらけムードを強めているこの時期、連携強化を模索する動きはインパクトが大きい。無投票3選確定で自民党に話題をかっさらわれていた民主党は息を吹き返し、国民新党は存在感を増すウィンウィンのプランだ」と指摘する。 民主、国民新両党は衆院選に向け候補者調整を進めているが、東京21区など複数の小選挙区で競合。協力を進めるため、両党の一部で比例代表の「統一名簿」構想が出ている。小沢氏は、合併に至らない場合でも、統一名簿を含めた一層の選挙協力で“野党艦隊”を強固なものにする考えだ。 さらにこの日、松山市のホテルで地元放送局・南海放送の女子アナウンサー永江孝子氏(48)と会談し、次期衆院選で愛媛1区からの出馬を要請。同区は、自民現職で安倍内閣で官房長官を務めた塩崎恭久氏(57)のおひざ元で、永江氏は即答こそ避けたが「小沢代表と話し、心が触れ合ったところがある」と前向きな姿勢をみせた。 さらに、けさ16日のスポーツニッポンは、民主党が女子マラソンメダリストの有森裕子さん(41)に出馬要請する方針を固めたと報じている。 次期衆院選での政権交代に向け、民主党は水面下で女子アナや著名人候補といった“大物刺客”擁立をもくろんでいる。 前出の政治記者は、小沢氏の次の一手について「最も破壊力のある“爆弾”は最後に出すはず。小沢氏本人の国替え出馬がどの選挙区になるかも注目だ。俗っぽい言い方をすれば、魅力ある“対戦カード”の複数マッチメークと、大物参戦で風向きを変えるつもりだろう」と予測した。