社会
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社会 2008年09月03日 15時00分
小泉再登板情報
福田康夫首相のゲリラ豪雨型退陣表明から一夜明けた2日、永田町は自民党次期総裁選を焦点に与野党とも対応に大わらわとなった。“本命”の麻生太郎幹事長は早くも事実上の出馬表明。“対抗馬”に小池百合子元防衛相や野田聖子消費者行政担当相が意欲をちらつかせる中、政局大好きのアノ男が浮上。小泉純一郎元首相の再登板情報を追った。 「小泉さんがこのまま麻生総理誕生を黙ってやり過ごすはずがない。福田改造内閣で派閥の領袖のほとんどが閣内に取り込まれ、小泉改革路線はなきものにされようとしている。それでも小泉さんは、安倍前首相の辞任時に福田氏後継を是認した以上、信じて黙ってるほかなかった。しかし、いまの麻生氏はあからさまに景気刺激策を最優先する考えを明言しているし、総理のイスに座るためならば悪魔とだって手を結ぶ。小泉チルドレンを中心に、いまだに党内には小泉再登板を望む声が大きい。必ず動く」と永田町関係者。“小泉の乱”が起こる可能性を示唆した。 2日午後の自民党総裁選挙管理委員会で、総裁選は10日告示、22日投開票に決定。どんな対抗馬を立てても、年内にも行われる衆院解散・総選挙に向け、国民的人気の高い麻生氏優位は変わりそうもない。しかし、“トリックモンスター”小泉元首相が動けば空気は変わる。「構造改革なくして景気回復なし!」と訴えた小泉元首相が、改革路線から脱線ぎみの現状にちょっと待った!をかけてもおかしくないというのである。 与党担当の政治記者は「確かに小泉元首相の動きは要マークだけど、本人が再登板する気まであるかどうか」とやや懐疑的ながら、次のように指摘する。 「まさか、このタイミングで福田首相が辞任するとは思っていなかった自民党は、大慌てで“小技”ばかり仕掛けている。当初は小沢一郎代表の無投票3選が決まる民主党代表選より1日早い20日投開票で調整していたが、小沢氏が3選決定でヘタなパフォーマンスを打てぬよう後ろにずらした。無投票では民主党との違いを出せないので、麻生氏に負け戦覚悟のアテ馬探しに懸命。見えすいた選挙戦では盛り上がらないのは分かっているから、効果的なサプライズが欲しいところではある」 福田首相がどう言い訳しようと、1年と持たずに安倍前首相と2代続けて政権を放り出したのは事実。国民の政治不信はぬぐいようがない。連立政権を組む公明党からは早期の衆院解散・総選挙を求められている。そんな苦境がよーくわかっているからこそ、総裁選では複数候補者による白熱した討論を展開し、本命・麻生氏の魅力を最大限引き出したうえで総選挙に臨む作戦という。 要するに、お祭り騒ぎの勢いでごまかそうというだけのこと。 一方、麻生氏に押し出されるかたちで退いた中川秀直元幹事長の動向にも注目が集まっているという。 「中川氏は小泉元首相の構造改革路線の継続を掲げ、『反麻生』の立場を鮮明にしている。小泉氏に近い小池氏を擁立し、来たる総選挙で選挙区のくら替えなど危うい立場に置かれている当選1回の小泉チルドレンを派閥横断的に結集したいところ。これに小泉元首相がどう絡むかだろう。最近はボーリングにはまっているらしく、小泉チルドレンは小泉氏にすがるようにボーリング場ですり寄っているようだ」(前出の政治記者) そもそも「政局の小泉」と呼ばれたほどの乱世好き。国民的人気はいまだに高いが、はたして、改革断行のため変人の再登板はあるか?○“麻生包囲網”恐れ慎重な態度 麻生氏陣営は改造内閣の幹事長就任をめぐって「総選挙の総裁禅譲説」が流れたため、党内の反発を招かぬよう慎重な姿勢をとっている。正式な出馬表明は告示まで控え、幹事長職を全うすることを優先する方針だ。 麻生氏は幹事長に就任した直後から、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2012年度に黒字化させる政府方針の先送りに言及。小泉氏の国債発行30兆円枠にもこだわらず、「財政出動派」の立場をとっている。 昨年の安倍前首相退陣を受けた総裁選では「麻生クーデター説」が流れて一気に“麻生包囲網”が敷かれ、福田首相に大逆転負けを喫した苦い経験がある。
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社会 2008年09月03日 15時00分
福田首相が報道陣に「完全シカト宣告」したウラ事情
退陣表明してから吹っ切れた感のある福田康夫首相は2日、報道陣のぶら下がり取材を拒否する暴挙に出た。その理由は、報道陣の質疑を「無用な雑音」とするふざけたものだった。そういえば、辞意表明会見以降、報道陣からのあいさつや呼びかけには完全シカト(無視)を決め込んでおり、なんともブザマな散り際。その裏事情とは。 ここまでくると首相の器どうこうのレベルではない。まるで反抗期の中学生だ。福田首相は2日、退陣表明を理由に、原則1日1、2回行っていた記者団のぶら下がり取材に応じない意向を内閣記者会に伝えた。拒否理由のなかで福田首相は、記者からの質疑を「無用な雑音」と表現しており、説明責任に対する首相の姿勢が問われそうだ。 その裏事情について政治記者は「首相番記者に対する嫌がらせ。いたちの最後っ屁。1日夜の緊急会見で、考えに考え抜いて述べた辞任理由が記者団に受け入れられず、厳しい質問ばかり浴びせられてカチンときたのだろう。翌朝は『おはようございます』と呼びかけても完全無視だった。プライドの高い福田首相には我慢ならなかったのだろう。しかし、大人げない」とばっさり。あきれ返っていた。 言うまでもないが、自民党総裁選を経て次期首相が選出されるまで福田氏は首相の座にある。こんな身勝手な暴挙がまかり通れば、最も重要である首相の考えや動向について、国民は知る権利を失ってしまう。「記者は嫌いだから…」なんて理由は通用しない。これは憲法で保障された権利を踏みにじることを、堂々と宣言したに等しい。 それでも首相が強行すれば、新内閣発足までの20日間以上、質疑は中止となる。 首相の意向を伝達した秘書官によると、首相は「退陣表明した以上は職務を淡々とこなしたい。無用な雑音を立てるべきではない」と話している。国内外で大事件・事故があった場合ですら「柔軟に対応する」だけ。2代連続で政権を放り出す騒ぎを起こしながら、淡々とこなさなければならない職務などない。「辞めます」と発表したからといって、その義務を放り出すとはなにごとか。 会社を辞めるときに引き継ぎをしない社会人などめったにいない。嫌々であっても職務と責任を全うするのが、残された人間に対する配慮というものだろう。 ぶら下がり取材をめぐっては、森内閣以前は首相の隣を歩きながら記者団が質問する方式だったが、小泉内閣発足に伴い、立ち止まっての取材が定着。安倍前首相は退陣表明翌日に入院したため、ぶら下がり取材には応じられなかった。 それにしても報道陣無視をあえて宣言する神経が分からない。
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社会 2008年09月02日 15時00分
自民党に追い風!?福田首相辞任で今秋にも解散総選挙
衆議院は、年内早期解散も。昨夜の福田康夫首相の突然の辞任表明で、政界にゲリラ豪雨並の解散風が吹き始めた。1年前の安倍晋三前首相に続く電撃辞任。自公政権には逆風と思われそうだが、政界筋の見方は違う。次期首相候補の筆頭には禅譲説も取り沙汰されている麻生太郎幹事長が上げられている。しかし、自民党の総裁選が行われることになれば強力な対抗馬の出現もあっておかしくなく、活発な総裁選挙戦が展開。それが自民党支持率の回復につながるというのだ。 福田首相は、すでに5月ごろに周辺に「辞めたい」と漏らしていたという。国会運営では「ねじれ国会」で法案が思うように通らず、ここにきて公明党が臨時国会の召集時期で対立するなど自公政権にほころびが目立ち始めていた。永田町の政界筋は、その背景をこう説明する。 「来年、都議選を控えているため、公明党は少しでも早い時期に総選挙をやりたがっているのは周知の事実。それに加えて、福田政権の支持率が一向に回復せず、『福田ではもう駄目だ。一時的に議席は減らしたとしても、総選挙を早くやった方が傷が浅くて済む』と判断した。これだけが(福田首相の)辞任の理由ではないが、昨夜の会見でも公明党への恨みつらみを漏らしていたので分かるように、引き金になったのは間違いない」 与党であることのうま味を知っている公明党。民主党との連立も視野に入れていたとしてもおかしくない。 ところで、“福田後”はどうなるのか。総裁選の実施は必然と見てよく、国民にそこそこ人気のある麻生幹事長が挙党体制を築くため、全会一致で選出されるのか。全国紙の政治部デスクが解説する。 「両院議員総会で選ぶか、総裁選で後継を決めるかは、今日にもはっきりすると思うが、おそらく総裁選になる」 と言い、その根拠に民主党の党代表選と自民党内の事情を指摘する。 「民主党は小沢代表の無投票選出が確定的。自民党が両院議員総会で選ぶとなれば、民主党との違いを強調できない。それに、党内からも麻生氏を快しとしない勢力から反対の声が上がるのは必至。全国の党員を巻き込んだ選挙になると見て間違いないでしょう」(前出・政治部デスク) それでは、対抗馬に名乗りを上げるのは誰なのか。自民党の有力議員は「ずばり、小池百合子前防衛大臣だ」と断言。 さらに続けて今後をこう予測する。 「神輿を担ぐのは国家戦略本部会長代行の中川秀直。さんざん無視されてきている『上げ潮派』のひとりで、敗戦覚悟で戦いを挑んでおかしくない。小池は人気の面では麻生にひけは取らない。それに、ここで負けても次があると読んでいるはずだ」 総裁戦実施で自民党にメリットもある。どちらが総裁、ひいては首相の座に就いても自民党の支持率回復が見込めるからだ。 「ご祝儀人気といっていいですが、もし40%前後にでもなれば総選挙をやって勝つ可能性が出てくる。したたかなのが自民党。転んでも、ただでは起きませんよ」 国民の生活に直結することとはいえ、当分は楽しめるお祭りになる?
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社会 2008年09月01日 15時00分
都防災訓練に在日米海軍過去最大級の強襲揚陸艦出動
防災の日の1日、国や全国各地の自治体が大災害に備えた防災訓練を実施した。これに先立ち東京都の総合防災訓練が8月31日、中央・江東両区と合同で行われ、在日米海軍からは過去最大級の強襲揚陸艦エセックスが参加。石原慎太郎都知事は自衛隊ヘリで同艦に着艦し、救急医療設備などを視察して「心強い」と述べた。本紙は米軍後方支援ヘリMH-60Sナイトホークに同乗して同艦に乗り込み、取材した。 訓練は、東京湾岸北部を震源とする強い地震が発生したとの想定で、都内各会場で実施された。エセックスは葛西臨海公園(江戸川区)の沖合約4.5kmの洋上で待機。“子機”のホバークラフト式揚陸艇LCACを陸に放ち、同公園に避難した帰宅困難者役の都職員ら97人を収容すると、洋上でドッキングした。 在日米軍によると、エセックスは長崎・佐世保に前方配備され、垂直離着陸できる多目的攻撃機AV-8Bハリアーや、ミサイル、ロケットを搭載した多用途攻撃ヘリAH-1Zスーパーコブラなどが着艦。毎分3000発の20?ガトリング砲を発射する自動追尾型迎撃システムや、レーダー誘導型のシースパロー対艦ミサイルシステムを装備するハイテク艦という。上空のナイトホークから見た同艦は「でかすぎる!」のひとこと。 米艦船が都の防災訓練に参加するのは3年連続になる。在日米海軍司令官のジェームズ・ケリー少将は、艦内で帰宅困難者役らに「防災訓練にまた米海軍艦船が参加できて光栄だ。もしも関東大震災クラスが発生したら、海上からの支援は不可欠」などとあいさつ。艦内ミニ見学ツアーが組まれた。 エセックスは全長約257mで4万650t、最大乗組員数3000人の大型艦。一昨年参加したフリーゲート艦「ゲイリー」(全長約138m、4100t)や、昨年のドック型揚陸艦「トーテュガ」(同186m、1万6568t)よりはるかに大きい。 「別名は『鉄のワニ』。トーテュガや横須賀基地の米艦船の多くはコマンダー(中佐)が艦長を務めているけど、エセックスの艦長はキャプテン(大佐)だからね」(在日米軍関係者)という。参加艦船は年々ランクアップしている。 昨年は天候不良のため、石原知事の乗る自衛隊ヘリがトーテュガに着艦できなかった。今年は無事着艦。艦長や乗組員に直立不動の敬礼で迎えられると、知事は敬礼ポーズでこたえた。 エセックスは手術室6室、集中治療室(ICU)14床と入院病棟など医療施設が充実しており、在日米軍によると600床の民間病院に匹敵するという。ICUを視察した知事は「たいへん心強い」と述べた。 昨年のトーテュガは横須賀港まで帰宅困難者役を運び、航行中に米軍によるギターライブやバーベキューパーティー、土産物販売などがあったが、今年はなし。短時間の滞在でLCACで葛西臨海公園にUターンし、冷水がふるまわれるにとどまった。 それにしても燃料高騰の折、よくもこれだけ壮大なスケールの訓練を強行したものだ。
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社会 2008年08月30日 15時00分
石原知事が北京五輪総括で吠える 星野ジャパン選手はおかしい
2016年五輪招致を目指す東京都の石原慎太郎知事(75)は29日、定例会見で北京五輪を総括。日本選手に不利なルール変更をぶった切り、男女とも欠場選手を出したマラソンの情報管理に不満を述べた。ただ、メダルすら取れず撃沈した星野ジャパンについては「あれは選手がおかしい」と采配には触れず、選手に喝を入れた。 まずは柔道。「国際化も結構だが、IOCで力を持っている白人が伝統を無視したルールをつくって、柔道が柔道の体をなさなくなってただのケンカみたい。最初にちゃんと組ませないと。つかみ合いで終わるあんなのスポーツじゃねえよ」 次は卓球。「東洋人がピンポン強いもんだから、卓球台を25cm高くしようって案が出たらしいけど、これはつぶしたそうだ」と述べた。事実関係は不明だが、実現していれば、小柄な福原愛選手はラケットをさばきにくくなっただろう。 知事は「F1やスキージャンプも日本選手に不利なルールになった。オリンピックや国際競技の運営は必ずしもフェアじゃない。だったら、バカでかい男が得なバスケットボールのカゴを50cm上げたらいい。飛びつく(ダンクシュートする)人間もできなくなるだろうから」と逆襲提案した。 ルール変更といえば、星野ジャパンも本番直前の延長タイブレーク方式導入に困惑し、守り勝つ野球を標ぼうする星野仙一氏(61)は激怒。1次リーグ米国戦は同方式で負けている。もっとも、抑えの岩瀬はポカスカ打たれるし、G.G.佐藤は落球しまくり、守りもクソもなかったが…。 知事は「あれはルールの変更というよりもね、ちょっと驕っているんじゃないの、プロ野球選手ってのは」とばっさり。選手村に入らなかった野球、マラソン選手を批判した日本選手団の福田富昭団長と同様の見解を述べた。 「どんな高級ホテルか知らんけど、自分たちだけ高級ホテルに泊まって選手村に入らない。強烈な連帯感で『がんばろう!がんばろう!』と言い合っている選手村に、プロ野球選手だけ行かないなんてのはおかしいよ」と選手批判した。 いまや星野ジャパンのメダル逸は国民的話題だ。特にその采配はボロクソに言われ、来年3月のWBC監督続投か否かに注目が集まっている。知事と親交が深く、東京五輪招致大使も務める星野氏だけに、采配に触れないよう気遣ったのか。 いきなり話題を変えて「それから陸連とJOCはしっかりしてもらいたいね。国民は非常に不満を持っている。ケガはしょうがない。早く言ってもらいたい」と情報伝達の遅れから補欠選手を出せなかったマラソンに矛先を向けた。
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社会 2008年08月29日 15時00分
党結成は麻生が仕掛けた!?強がる小沢と喜びすぎの福田
“反小沢グループ”が動いた!民主党の渡辺秀央元郵政相と大江康弘、姫井由美子両参院議員が28日、小沢一郎代表にはついていけないとして離党届を提出。無所属の荒井広幸、松下新平両参院議員を巻き込んで新党「改革クラブ」を結成した。衆参のねじれ解消には及ばない弱小勢力だが、民主党内の空気を一変させる可能性はある。ところが、小沢民主党は強がってみせるばかり。一方の福田首相は“麻生次期首相のポイント”と気付かず手をたたいて喜んでいる。
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社会 2008年08月28日 15時00分
サニーサイドアップ株は買いか
きょう28日、大証ヘラクレスへの上場が近づくPR会社「サニーサイドアップ」(本社・東京都渋谷区、次原悦子社長)の公募価格が決定する。元サッカー日本代表の中田英寿氏(31)や北京五輪で2冠2連覇に輝いた北島康介選手(25)らとマネージメント業務契約する注目企業だけにいくらの値をつけてくるのか…。「目論見書」における想定発行価格こそ1株2800円だが、証券市場の関心はが然、高まるばかりだ。 来月5日、大証ヘラクレスに上場される「サニーサイドアップ」。初値も興味の的だが、その前の公募価格も注目の的。証券市場関係者の一部からは「北島の2冠を祝した、ご祝儀相場になるのではないか」と予想する声が早くも聞かれる。 北島選手こそ保有株式数は800株、全体の0.11%の保有比率だが、中田英寿氏に至っては、5万2000株(保有比率は6.91%)を保有。目論見書の想定発行価格(1株2800円)から見積ると、時価総額は1億4560万円に上る。まさに大株主である。総資産80億円超ともいわれる中田氏の飛躍の歴史が、同時に「サニーサイドアップ」の躍進の歴史でもあったわけだ。 「同社は85年に設立。次原悦子社長が97年に創業者の母親から引き継ぎ、社長に就任。98年、中田氏のイタリア移籍以降、積極的に海外進出を果たし、業績を伸ばした。中田氏の移籍ビジネスを始め、公式HP『nakata.net』などのイメージ戦略や大手菓子メーカ『東ハト』執行役員就任などのプロジェクトを成功させ、『中田ビジネス』だけでも年間10億円とも、15億円ともいわれる収益を達成したといわれます。昨年6月期も、資料によれば中田氏と北島選手のマネージメント収入だけで50億8600万円、全体の16.7%を占めていたほど。さらに今年から人気女子ゴルファーの上田桃子選手とも契約。メジャー制覇に一番近い存在だけに、さらなる業績アップが期待できる」(スポーツ紙文化社会部デスク) 今年度6月期(連結)も、売上高67億8700万円、経常利益2億9800万円を見込む。「この数字はすごい。本業はPR会社だけに、アスリートやスペシャリストなどを30人も抱えているというだけで芸能事務所と比較するのは難しいですが、単純に売上高だけを見ればトップ10に入るでしょう」(大手芸能プロ幹部) ただ、「買い材料」ばかりではなさそうだ。「中田人気」の陰りを不安視する声も聞こえてくる。 「『旅人』だった中田氏が主宰した6月のドリームマッチは、『+1』(プラス・ワン)キャンペーンの一環として行われ、来場者は6万人を超えたが、視聴率、評判はイマイチ。キャンペーンの趣旨や収益に関する説明不足からファン離れを懸念する声もある。それ以降、中田氏は再び『旅人』となり、CM出演も途切れている状況。かつてのカリスマ・イメージの勢いはない」(前出・デスク) しかし、そんな不安材料を打ち消すのが大手広告代理店関係者だ。 「中田氏より前に契約していた元サッカー日本代表の前園真聖氏のイメージ戦略では、短期間に5本のCMに出演させて露出過多となり、効果を上げられなかった。それからですね、アスリートの旬は短いが、稼げるときに稼ぐのではなく、じっくりと中期、長期的でイメージ戦略を練るようになったのは。中田氏、北島選手、上田選手ともに露出を控えることで価値を高める手法を取っている。契約本数は少ないが、契約金は相場よりも高額になる。したがって、現在の中田氏の動向もまた、戦略と観た方がいいのではないでしょうか。サニーサイドアップは次原社長の腹心も、切れ者の女性だけに、ユニークなイメージ戦略を再び企ててくるはずです」 もちろん、国民栄誉賞候補といわれる北島選手もカギを握る。別の代理店関係者が北島人気を分析する。 「あの涙が実に効いている。CMの契約金は好感度調査から『イチローに並ぶ1億円』まで、相場は上がってきている。あとは、北京五輪中に報道された『引退』が、どう株価に影響を与えるか。すぐに関係者から『スポンサーへ配慮して』と促されて、否定コメントを出し、ここにきて年内の引退はほぼ消えた。『現役続行であれば、国民栄誉賞辞退』という憶測が流れるが、世界屈指のアスリートとして16年東京五輪招致の最終プレゼンテーター候補にあがっている。ロンドン五輪では、あのサッカー界で最も名を知られるデビット・ベッカムが就任し、名誉とマネーを手にしたポジション。『サニーサイドアップ』は中田氏に続く『北島ビジネス』でさらなる急成長を遂げる可能性もある」 最後にベテラン証券マンが慎重にこう話す。 「ご祝儀相場となれば、1株3000円超えの可能性は高い。ただ、そこで一喜一憂するのは早計でしょう。この会社はあくまでPR会社。ビッグネームに踊らされずに、業績をしっかりチェックしたほうがいい」 所属企業の株価にまで影響を及ぼしそうな北島。あなたは買う?買わない?<サニーサイドアップ所属のアスリート・文化人>朝日健太郎(ビーチバレー選手) 五十嵐亮太(プロ野球選手) 上田桃子(プロゴルファー) 大黒将志(サッカー選手) 北島康介(水泳選手) 杉山愛(テニス選手) 為末大(陸上競技者) 福島晃子(プロゴルファー) 大黒摩季(シンガー・ソングライター) さかもと未明(漫画家)高橋和(将棋棋士)前園真聖(サッカー解説者) 中田英寿(元サッカー選手) ビル・グレンジャー(料理店支配人) 小林尊(フードファイター)
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社会 2008年08月28日 15時00分
石原知事がレスリングメダリスト軍団をガッチリ握手で祝福
北京五輪のレスリング日本代表メダリスト6人が27日、東京都庁の石原慎太郎知事(75)を表敬訪問し、祝福の握手の力強さにたじろいだ。 福田富昭レスリング協会会長率いる訪問団は、連続金メダルの吉田沙保里(55kg級)と伊調馨(63kg級)、連続銀の伊調千春(48kg級)、連続銅の浜口京子(72kg級)の女子選手4人と、フリースタイル55kg級銀メダルの松永共広、同60kg級銅メダルの湯元健一の男子選手2人。 北京ではアテネ五輪ほどメダル数が伸びなかったため、知事は「あなたがたに救われたよ」とまずは感謝。メンバーの顔をながめて「なんで男よりも女の数のほうが多いんだ。どうも日本の男は頼りないなあ」とこぼした。女子選手の肩に手を回して記念撮影した知事は「幸せいっぱいですよ」と笑顔だった。 伊調馨は面会後、知事の印象について「最後の最後まで緊張しっぱなし。握手の力が強かった」と目をまるくした。湯元は「握手した瞬間に“強い人だな”と思いました」と、やはりオーラを感じたという。いったい、どれほどの力で握手したのか? 都民の浜口は「初めて都庁に入り、石原都知事さんとお会いできて嬉しいです。メダルを見せたら喜んでくださいました。心の底から東京オリンピック実現を願ってます」と話した。
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社会 2008年08月27日 15時00分
次期衆院選に北京五輪戦士が多数出馬か
北京五輪が幕を閉じて3日。昨26日には選手団の解団式が行われ、お祭りムードも急速に収まりつつある。そんな中、出場選手たちは次のステージを求めて早くも動き出している。五輪で勝ち取った知名度を生かしてキャスターやタレントになる元アスリートも多そうだが、本紙の調べで最大勢力を誇りそうな“再就職先”が、政治家。そう、年内にあるともいわれる衆院選に、北京五輪で活躍した選手たちが多数、出馬するというのだ。 「すでに自民党幹部は、人材の最終選考に入っていて、中には獲得に動き始めているケースもあるようです」と語るのは永田町関係者。 各政党が狙っているのは北京五輪で一躍、知名度を上げた選手たち。照準を合わせているのはもちろん、年内ともいわれる衆議院選挙だ。 「年末年始が有力視されている解散・総選挙ですが、実はもっと早まる可能性もあるんです。サミットと北京五輪への出席が終わって、福田首相はもう事実上用なし。まさに死に体です」という。それだけに、幹部の動きは迅速、他党に“いいとこ取り”をされないうちにツバをつけてしまおうという作戦のよう。 永田町関係者らの間で、イの一番に名前が挙がっているのがハンマー投の室伏広治(34)だ。「3大会連続のオリンピック出場や前回アテネ五輪金メダリストとしての実力もアピールポイントではあるんですが、新米政治家としてはやはり、容姿が重要なんです。ホリの深い顔立ちと恰幅のいい身体は、“政界発マダムキラー”として十分なスペックです」と評価するのは、自民党関係者。 当の室伏自身は引退などサラサラ考えていないようで、「北京五輪で5位に甘んじたのは怪我のせい。本来の力を発揮すればメダルに絡んで当然だった。また、ハンマー投は選手生命の長いスポーツで、『アジアの鉄人』と呼ばれた室伏の父・重信氏は39歳で日本記録を更新しているほど。彼ならあと2大会は五輪を経験できるかもしれない」(スポーツ紙デスク)と、周囲の評価も高い。しかし、別の永田町関係者は「そこがいいんですよ。選手としてまだ通用するのに政治家になる。これが有権者受けするわけです。また講演活動等での演説もしっかりしていて議員向き」と太鼓判を押す。 自民党は昨年の参院選時にサッカーのキング・カズこと三浦知良選手に出馬を打診し、断られた過去を持つ。現役選手の“引き抜き”に躊躇など一切ないだけに、接触の可能性は高そうだ。 容姿で高評価といえばもうひとり、陸上・男子400メートルリレーで日本初のメダル奪取に成功した朝原宣治(36)もそう。予選落ちで当然と思われた男子トラック競技で、奇跡のメダルをもたらしたのは、チームの大黒柱・朝原の力によるところが大きいのは事実。 「絶対にあきらめない精神力と、後輩走者を引っ張ったリーダーシップは全国の有権者にアピールした。またスーツが似合いそうなダンディーな顔立ちにソフトな語り口もいい」と二重丸を付けたのは自民党関係者。朝原は北京五輪を最後に引退を表明。その後は後進の育成に携わりたいとしているが、「義理堅い人間だと聞いているので、からめ手でいけばなんとかなるのではないか」と、虎視眈々の構えだ。 女性選手ではマラソンの土佐礼子(32)がみこしに担がれそうな情勢。今回、肝心のレースでは故障のため途中棄権と、最悪の結果に終わったが、「政治家にアスリートとしての実績はそれほど必要ない。むしろレースを触媒にどれだけ人間味のあるドラマを有権者に訴えられたかが一番重要。そういう意味でいえば今回のレース、涙の夫婦愛を見せ付けた土佐は高ポイントとなったはず」と評価するのは、地方政界のフィクサーとして暗躍する会社経営者。 また、多くの政党の争奪戦となりそうなのが金メダルを取った女子ソフトボールの大立役者、エース・上野由岐子(26)だ。「女性アスリートの中では一番の逸材」(政党関係者)、「政界にあの闘魂を注入してほしい」(自民党関係者)と引く手あまたの様子。上野選手にはプロ野球界からコーチ等のオファーがあるとの情報もあるが、「結局、女性がやっていける世界ではないし、ソフトボール人気が頂点に達している今、第2の人生のスタートを切るのが世渡り上手というもの」(スポーツ紙デスク)と厳しい意見もある。今後の上野の身の振り方には注目が集まりそうだ。女性選手ではほかに、レスリングの伊調千春(26)、馨(24)姉妹の名前も挙がった。 政権政党である自民党といえば、根っからのスポーツ好き。日本体育協会会長、日本プロスポーツ協会会長、2016東京オリンピック招致委員会理事などを歴任する森喜朗元首相が謎のキングメーカーぶりを発揮しているのは周知の通り。それだけに勝負のかかった衆院選の目玉候補に、北京五輪選手を据える可能性は非常に高い。○指導者も出馬か 五輪で知名度を上げたのは選手だけではない。政党の触手は、コーチ・監督にも伸びようとしている。永田町関係者がとくに興味を示したのは以下の3人だ。●水泳・北島康介の平井伯昌コーチ 「北島だけでなく、背泳ぎの中村礼子にまで銅メダルを取らした実績はすごいし、メディアでの露出も多く、顔を売った。ヌボっとした見た目の裏にある明哲さがいい」(自民党関係者)●野球・星野仙一監督 「評価は急落かと思いきやそうでもない。潔い敗戦コメントに有権者のうっぷんはすでに晴れており、かつての『理想の上司』像は崩れていない。老若男女を問わず票が見込める逸材だ」(政党関係者)●女子サッカー・佐々木則夫監督 「ユーモアのある性格なんでしょ?試合中、一発ギャグなどでなでしこたちの緊張感を取り去り、躍進させた点は評価できる。癒やし系キャラは女性票獲得に有効ですから」(政党関係者)
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社会 2008年08月21日 15時00分
北京五輪 北朝鮮美女応援団はどうした?
北京五輪閉幕が迫る中、これまで国際的スポーツ大会にたびたび登場し、各国男性の熱視線を浴びた北朝鮮「美女応援団」の姿が見えないままだ。どこにいるのか?と一部マニアの関心を集めている。 国をあげて喜ぶような場面でもその姿は見当たらない。17日に体操女子跳馬で北朝鮮体操女子史上初の金メダルを獲得したホン・ウンジョン選手が表彰台で手を振る先に美女はいなかった。このまま現れずに大会が終了してしまう可能性が高くなっている。 美女応援団はその華やかな容姿もさることながら、一糸乱れぬ応援が見事。清純なイメージと献身的な応援姿勢に“萌え心”が刺激され、韓国ではファンクラブが設立されたほどだ。 2002年に韓国でアジア大会が開催された際は、観戦そっちのけで「美女」見たさに各競技場に詰め掛けるフトドキ者も多く、ちょっとした騒動になった。 今回、北朝鮮が美女の派遣を見送っている理由は判明していない。ただ、いくつかの要因が重なっていると推測される。 北朝鮮事情通が「彼女らは国際的イメージアップに利用されているにすぎない。北朝鮮お得意の工作活動の一環だ」と指摘する通り、そもそも派遣の目的は明確である。 今回は長年の友好国である中国で開催中の五輪とあって「工作活動」は必要とされていない。むしろ派遣を自粛することによって、この期に乗じた脱北者など“不測の事態”を避ける狙いもあるとみられる。 過去には、韓国を訪れた美女応援団のうち数十人が帰国後、周囲に韓国で見聞きしたことを漏らしてしまい、収容所送りにされたと韓国紙が報じたケースがあった。 真相は分からないが、こうした記事が出ることじたい物騒な話。ほかに、団体応援を制限している今大会に配慮したためとの説もある。 北朝鮮は五輪前、「10個以上のメダル獲得」を目標に掲げたが、19日現在で金2つを含む6つにとどまっている。メダル獲得いかんで人生が180度変わるとされる北朝鮮代表選手。まさか、美女応援団が現れないために士気が下がることはないだろうが、テレビの向こう側では、美女を拝めないことに一抹の寂しさを感じている男性が多いようだ。