自民党総裁選の5候補が北海道釧路、札幌両市で地方遊説するさなか、小沢氏は四国から反撃ののろしを上げた。
きょう16日に綿貫民輔国民新党代表(81)と会談を持ち、衆院選マニフェストへの日本郵政グループ各社の株式処分凍結明記など“郵政民営化見直し”に関する合意文書の調印をする予定。小沢氏は合併プランについて「時間があればその時に話してみたい」と述べた。
電光石火の合併劇が決まれば、野党反撃に政局の焦点が移る。
政治記者は「仮に合併ならずとも、国民が自民党総裁選のデキレースにしらけムードを強めているこの時期、連携強化を模索する動きはインパクトが大きい。無投票3選確定で自民党に話題をかっさらわれていた民主党は息を吹き返し、国民新党は存在感を増すウィンウィンのプランだ」と指摘する。
民主、国民新両党は衆院選に向け候補者調整を進めているが、東京21区など複数の小選挙区で競合。協力を進めるため、両党の一部で比例代表の「統一名簿」構想が出ている。小沢氏は、合併に至らない場合でも、統一名簿を含めた一層の選挙協力で“野党艦隊”を強固なものにする考えだ。
さらにこの日、松山市のホテルで地元放送局・南海放送の女子アナウンサー永江孝子氏(48)と会談し、次期衆院選で愛媛1区からの出馬を要請。同区は、自民現職で安倍内閣で官房長官を務めた塩崎恭久氏(57)のおひざ元で、永江氏は即答こそ避けたが「小沢代表と話し、心が触れ合ったところがある」と前向きな姿勢をみせた。
さらに、けさ16日のスポーツニッポンは、民主党が女子マラソンメダリストの有森裕子さん(41)に出馬要請する方針を固めたと報じている。
次期衆院選での政権交代に向け、民主党は水面下で女子アナや著名人候補といった“大物刺客”擁立をもくろんでいる。
前出の政治記者は、小沢氏の次の一手について「最も破壊力のある“爆弾”は最後に出すはず。小沢氏本人の国替え出馬がどの選挙区になるかも注目だ。俗っぽい言い方をすれば、魅力ある“対戦カード”の複数マッチメークと、大物参戦で風向きを変えるつもりだろう」と予測した。