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書評「サラムモロッコ」大西久恵著、書肆侃侃房

 灼熱の砂漠の国モロッコ。「若者の旅行離れ」が懸念されるほど海外旅行は一般的になったが、モロッコに行ってきたという話はなかなか聞かない。8つの世界遺産を抱える観光大国だが、その魅力は極東の日本には届いてこないのが現状だ。

 現地の旅行会社に勤務していた著者は、日本人旅行者がモロッコを訪れては文化の違いから不快な思いをして帰っていく姿を目に心を痛めた。「日本で得られるモロッコ情報が少なすぎるからだ」と作り上げたのが本書。

 たとえばショッピング。モロッコではあらゆるものに値札がないので、タクシー乗車時も先に値段交渉をしなくてはならない。観光客にはふっかけてくるので、言い値の3分の1からスタートして調度いいという。モロッコ旅行のお供に。(税別1500円)

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