まあ、いくら勉強したところで今さら手に負えないことは自明なのだが、それよりもその人が持つタレント性(それがバカというキャラであっても)をそのまま活かせばいいだけの話なのだ。それで売れれば勝ち。それが芸能界なのだから。
なぜこんなことを書いているかというと、15日放送の「バニラ気分!」(フジテレビ系)にゲスト出演した里田まい(23)の素晴らしい発言を聞いたからだ。里田の実母からのコメントを紹介する場面。里田ママは娘のバカさ加減に呆れ、学習させようと地図帳を片手に娘を追いかけまわしたという。ところが、娘は偉かった。「勉強するとディレクターさんに怒られる」と徹底拒否したというのだ。
向学心あふれるスザンヌとは大違いではないか!いや、勉強しないことがタレントとしての向学心ということを里田は知っているのだ。世間の論理とは正反対だが、まったくもってそれは正しい。
ハッキリ言えば、里田まいなんてついこの間までは誰も知らないタレントだった。一応、ハロープロジェクトのユニット「カントリー娘。」に02年1月に加入。かれこれキャリア6年選手なのだ。アルバムもリリースしていたし、女子フットサルでも北澤豪監督(39)の指示に忠実に従う名選手としてプレイしてきた。ところが、いずれの活動も世間に届くことはなかった。
デビューした以上、芽が出ないことほど辛いことはない。それが昨年初出演した「クイズ!ヘキサゴンII」でまさかの狂い咲き。ほぼすべての解答でボケるという離れ業を演じて(本人的にはすべて本気)、一躍ブレイクを果たしたのである。今やハロプロで最も有名なタレントになった。
事務所的にも里田的にもこの座を守らなくてはならない。つまり、勉強してはいけないのだ。それを忠実に守っている。木下優樹菜(20)も含めた3バカの中で最後まで生き残るのは里田だと確信した瞬間だった。