日本の音楽市場がアメリカを抜いて世界最大の市場になったことが8日、国際レコード産業連盟から発表されたのだ。
今まで日本の音楽業界といえば、常にアメリカが中心。海の向こうから発信された最先端の音楽が、はるばる日本に渡ってきては流行に敏感な若者を中心に流行りだすというのが通例だった。では、その流れがついに逆転してしまったのかと言えば、実はそうでもないらしい。
「確かに昨年一年間で、握手権入りのCDを売りまくったAKB48を始め、Mr.Childrenや山下達郎らベテランアーティストのベスト盤もかなり売れました。では、彼らが本場アメリカでジャスティン・ティンバーレイクやブルーノ・マーズといった世界的アーティスト以上に人気があるかといえば、残念ながら全くそんなことはありません(笑)。アメリカではいまや音楽はダウンロードで買うことが当たり前。1曲100円という安さで購入できる。対して、日本はといえばシングルCDをいまだに1000円というバカバカしい値段で売っている。これこそが事の深層なのです。日本は世界的に見ても優良なお客さんで溢れた市場だということです」(音楽業界関係者)
そんな美味しい市場にいち早く目を付けたのがK-POPだったという。
「ジャニーズよりも歌も踊りも一枚上な彼らがその市場を奪っていったのは、今思えば当然といえば当然でした」(同)
韓流ブームが一段落したいま、恐れるのは次なる刺客の到来だという。
「音楽業界はいま新たな黒船の襲来に気が立っています。迎え撃つには日本のアーティスト全体の底上げが是が非でも必須なのです」(同)
日本の音楽業界は新たな局面に入ったといっていいだろう。(明大昭平)