◇今週のこの1枚◇ ジム・ノワール「Tower of Love」(2005年/Atlantic UK)
ワールドカップの熱気の真っただ中ですが、8年前のアディダスのワールドカップ・キャンペーンソングに「Eanie Meany」が選ばれ、その当初、話題に上がったジム・ノワールです。
マンチェスター出身で、9歳から作曲を始め、様々なジャンルの音楽をやっていたみたいですが、兄の影響でビートルズやザ・キンクス、ビーチボーイズなど1960年代の音楽にどっぷりはまり、宅録で作品を重ねていきました。その音源が同じマンチェスターのインディーレーベルからシングルを発売することとなり、それがプレスに絶賛され、合計3枚のシングルを出し、どれもソールドアウトとなり、その作品と新曲を合わせたのがこのアルバムです。
派手な装飾は無いのですが、サイケデリック感がたっぷりで、美しいコーラスワークも聴けます。1曲目の「My Patch」からジョージ・ハリスンを彷彿させるメロディーで、いきなり持っていかれます。ゆっくり時間が流れて行く感じでアルバムは進み、素朴ながら美しいメロディーの曲が並びます。8年前の作品ですが、今の時代の空気感に合ってる気がしますね。宅録ならではの、おもちゃ箱のような良さが出ているアルバムです。
自分の中では、隠れた名盤ですね。あまり周りでも話題に上がったことがない人ですが、さり気なく友だちに教えてあげると、面白い人かもしれません。
■マグミ オフィシャルウェブサイト http://magumi.jp/main.html
■ライブ日程はこちら http://npn.co.jp/newsrelease/detail/0352870/