◇今週のこの1枚◇ピクシーズ「Indie Cindy」(2014年/Hostess Entertainment)
有名なところでは、カート・コバーンやレディオ・ヘッド、ブラーなどに影響を与えた alternative rockの始まり、ピクシーズの登場です。
同じような世代の私としては、ピクシーズのようなバンドが1980年代後期に発生したのが非常に納得がいきますね。ギターサウンドがヘヴィーなのに、ハードロックではなく、狂い叫ぶボーカルがいても、punkでもない。80年代は音楽が目まぐるしく変化した時代なので、アメリカという風土もプラスされて、簡単なようで簡単じゃないピクシーズが誕生したのでしょう。
alternative rockの衰退と共に、一度解散をします。10年前に再結成をして、ライブ活動を再開しますが、2013年にベースでピクシーズに女性コーラスという個性を出していたキム・ディールが残念ながら脱退します。当然、新作などあり得ないと思ったところに届けられたのが、23年振りに出たこのアルバムです。1曲目から今までの鬱憤を晴らすような怒涛の曲が始まり、ヘヴィーながらも違うタイプのギターサウンドが続きます。歌は、叫び狂うスタイルは鳴りを潜めましたが、どの曲もpopで、メロディーに拘った感が伝わります。いい意味で、少し大人なサウンドになって帰って来たイメージでしょうか。それでも、よく耳を傾ければ、巧妙な変なところがあちこちに仕掛けられていますね。
日本でも、この夏、サマーソニックに登場します。見た感じは冴えなそうなおっさん達ですが(笑)。新しいベースサポートとして、ア・パーフェクト・サークルやズワンの元メンバーであるパズ・レンチャンティンが加入したので、その中で華となることでしょう。とっても美人さんでコーラスもいいらしいですよ。機会があったら新しいピクシーズを是非!
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