東京では、都市再生機構の新宿営業センターに直接出向けば、事故物件の掲示も見られる。これには毎月一回の抽選会があり、極めて盛況なのだ。
なお、抽選会の直後に行っても、窓口で新たな事故物件概要についての資料がもらえるので、基本的に年中事故物件を検討できる。
…不況とはいえ、あまりそういうことを気にしない人たちがたくさんいるのは、面白い現象といえそうだ。
実際にそんな事故物件を訪れてみよう。
仮に、[Yマンション]とする。小田急線沿線の渋谷区某所、大きな公園にも近いスーパー一等地にある古いマンションだ。
「10年以上前にその一室でむごい殺人事件があって以来、15万円の家賃を11万円に値引きさせていただいています」
と業者からも説明を受けた。
場所は高架下。だが、防音が施してありまったく問題なし、とのこと。いろんな意味でおススメ物件(?)のようだ。
同マンションには、空き部屋が4部屋あり、そのひとつが問題の部屋。バイク便の人に聞いたら、最近も周辺で殺人があったらしい…。
こうやって事故物件は日々、生まれているのだろうか。
取材時、突然下駄をぶつけたような『カンカンカン!』という音が3階の“廊下の奥から”聞こえてきたのである。するとそれは、『カンカンカンカンカンカン!!』すぐに耳をつんざくばかりの大音量に変わって止まらなくなった。
ところが、怖くなって敷地を後にしたとたん、それを見ていたかのようにプツッとラップ現象のような物音は止んだのである。
購入は、各人の自己責任でお願いしたい。