建て直しより安価に、使えそうなものはアイデアを活かして復活させる。建物にアイデアを吹き込んであげることで築何十年も経った建造物が姿を変えて甦るのだ。
福岡の若手クリエーター集団である著者らはそんな建物を「未来のビンテージビル」と呼ぶ。ワインやジーンズのように、時が経つほど、住人の生活と愛情が刻み込まれた魅力的なビルになるという。
古い建物が“匠の手”ではなくアイデアによって甦る様子が面白い。欧米には築100年を超える建物が存在する中、日本の建物は50年を待たずして取り壊されている。
現代のエコな風潮にはピッタリな内容だ。(税別1300円)