<ストーリー>
バブル崩壊で工場経営が傾き多額の借金を抱える羽目になった清水久典(三浦友和)。金策に駆け回るが、努力空しく自己破産の危機に。気の休まらない日々を過ごしていたある日、がんの手術をしたばかりの妻ひとみ(石田ゆり子)と、あてもなく日本各地をさすらう旅に出る。長い結婚生活で初めてのデートとはしゃぐひとみの体は、重い病魔に冒されていた。
夫を “オッサン”呼ぶ、死ぬにはまだ若すぎる妻を石田が好演。石田と共に脚本に惚れ込み、出演を決め、無精髭をはやした三浦も、平凡な生活を送ってきたのにどこかでネジがゆるんでしまったふがいない男をうまく演じている。2006年のヒット作「初恋」の塙幸成監督が、賛否両論に曝されながらも、潔く妻の最期を迎えた夫婦の姿を鮮やかに切り出し、ノンフィクションならではの深い感動作に仕上げた。
『死にゆく妻との旅路』
ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー中
出演:三浦友和、石田ゆり子 ほか
監督:塙幸成 原作:清水久典 「死にゆく妻との旅路」(新潮文庫刊)
脚本:山田耕大 / 音楽:岡本定義(COIL)
オフィシャルサイト<www.tabiji-movie.jp>
(C)2011「死にゆく妻との旅路」製作委員会
配給:ゴー・シネマ