特に槍玉に挙げられることが多いのが、ジャンプの「腐女子狙い」です。
ジャンプ作品を愛好する腐女子自体は昭和の時代から存在していましたが、ここ数年は明確に、腐女子(男性同士の恋愛を妄想する女性読者)に迎合した作品が増えたと言われています。とはいえ、同性愛者と明言されたキャラでも増えたのかといえば、そんな事は無いようです。何をもって作品は「腐女子狙い」と定義されるのでしょう。
■美形がたくさんいて、妄想の余地がある作品が好まれる。
まず、主要キャラが美形で固められていると「腐向け」として扱われる頻度がとても高くなります。一人二人ならともかく、ことごとく美形「しか」いない場合は、女性読者狙いと思われても仕方ないかもしれません。
また、男性キャラの数も重要です。極端ですが、「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」と言われるように、人数が多ければ多いだけ、萌えを感じられる男性カップリングが見つかる可能性は高くなります。
この二つが揃うと「腐向け」として注目されやすいですが、更にここに起爆剤となるのが「妄想の余地」です。物語中で悪と戦っていたり、スポーツをしている主人公達が、普段どんな日常生活を送っているか? が不透明だと、腐女子は「○○と××は実は愛し合っている!」という妄想をしやすくなります。
ジャンプでは、円満終了した作品を上げるのが難しいとまで言われるくらい、人気のある作品は際限なく引き伸ばされる傾向にあります。ネタが尽きるとストーリーは薄まり、延々と戦いや試合の描写が続くようになっていきます。
それが「妄想の余地」として腐女子に受け入れられているのかもしれません。
■作家のモチベーション維持のために。
「主要ジャンプ漫画休載回数一覧」を見ると、ジャンプ作家は殆ど休みを取っていないことが分かります。「ONE PIECE」の四週連続休載が話題になりましたが、もう少し作家にモチベーション維持や話作りのための休みを与えて、その穴を休みすぎている作家に頑張ってもらえば、「もう少年ジャンプじゃない、腐女子ジャンプだ」と言われている状況も変わるのではないのでしょうか。(荒井)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/