処分のきっかけとなったのは今年5月、大阪府から愛媛県を結ぶ高速バスの40代男性運転手が、耳にイヤフォンをつけ音楽を聴きながら運転したこと。この様子を見た乗客が「運転手が歌いながら運転しているのは不快」と西日本JRバスにクレームを入れ、事態が発覚した。
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近畿運輸局は「イヤフォンを装着したままの運転が事故につながることを運転手に理解させる指導が十分ではなかった」と指摘し、14日に運行していた西日本JRバス大阪北営業所に対し、バス2台を5日間の使用停止とする行政処分をした。これを受け、西日本JRバスは「処分を真摯に受け止め、安全運転の徹底に努める」とコメントしている。
運転手の行動と処分に「歌を唄うくらいは良いと思うけど、イヤフォンを耳につけるのは不安になる」「声を出して唄うのはちょっとどうかと思う。お客さんが乗っているわけだし…」「密閉タイプのイヤフォンだと本当に外の音が聞こえない。そうなると当然、事故の危険性は高まる。多くの人の命を預かる人間にあるまじき行為と言われても仕方ない」という声が上がる。
一方で、「高速道路はずっとまっすぐだし、人間なので眠くなることもわかる。イヤフォンはNGだとしても、運転手をリラックスさせるような措置があるべきだ」「じゃあどうやって運転手の眠気や精神的負担を軽減するのか。安全運転の遵守を徹底するだけでは、問題解決にならない」などという指摘も出ていた。