名古屋市によると、事案が発生したのは25日午前11時45分頃。JR笠寺駅付近の回転場で、運転手のいないバスが数メートル動き、近くのコインパーキングに駐車されていた無人の乗用車に衝突した。バスには当時8人の乗客が乗っていたが、怪我はなかった。
なぜ運転手のいないバスが動いてしまったのか。当時バスの運転を担当していた56歳の運転手は、トイレに行っており、慌てて出ていったため、サイドブレーキをかけていなかった。バスは傾斜で数メートル下がってしまったのだ。
名古屋市交通局の調査に対し、男性運転手は「トイレに行きたくて慌ててしまった。我慢していたが、限界だった」と話しているという。同交通局では、乗客に声をかけた上で駐車しトイレに行くことを許可しているが、「基本動作を改めて徹底する」と話している。
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公共交通機関のトイレ問題については、16日に東海道新幹線の運転士が時速150キロで走行中にトイレが我慢できなくなり、3分間運転免許のない車掌のみの状態となったことが発覚している。
ネット上では「生理現象を考慮していないのは不安」「人間が運転している以上こういうことはあり得るので責められない」などと当事者よりも運営者側の責任を問う声が多いが、一部には「自己管理不足」「離れるにしてもルールは遵守するべきだ」という指摘も多く上がっている状況だ。
人間である以上、生理現象は防ぎようがない。「我慢しろ」だけではない対策が必要ではないか。