武藤敬司が保持するGHC王座に挑む丸藤は「武藤さんがノアに上がるようになって、エムズアライアンスとして一緒にやるようになり、非常に頼もしくリスペクトできる人が入ってくれたと思う部分と、武藤さんが短期間でノアに与えた影響という意味では、一レスラーとして脅威に感じていて。ノアで旗揚げ当初からやっていて、ノアに対する存在意義を示すには、今の武藤さんに勝つことが一番じゃないかと思いますので、当日しっかり結果を残して、僕のノアにいる存在意義を示したいと思います。ベルトが新しい形になってから、一度も触れたことがないので、必ずこのベルトに触れたいと思います」と王座奪還を宣言。
武藤は「さいたまSAに久しぶりに来て、改めて素晴らしいアリーナだと思いました。コロナ禍の中で、ここで試合できること、タイトル戦ができることを非常にうれしく思っております。当日は見てくれる人に元気になってもらえるようなプロレスをしたいと思っております」と王者として少し余裕があるコメント。
さいたまSAでGHC戦に臨むにあたって、丸藤は「僕はあまりこの会場に来たことがないので、実感がそんなに湧かないい部分はあるんですけど。ほかの競技とかで見ていて、ここのメインアリーナですから、コロナ禍でたくさん制限される部分はありますけど。そこで試合ができる、タイトル戦ができる、しかも相手が武藤敬司ということなので。僕はお客さん全員に響き渡るような試合ができるように。この会場で試合することを楽しみにしてます」と話した。
トリプルメインイベントの最後の試合に組まれたことについて、武藤は「当日たくさん試合が組まれますよね。プロレスは基本的になんでもありの世界で、俺自身はほかの試合はあまり気にせず、自分の自信あるプロレスで勝負したいと思ってます」と余裕しゃくしゃく。一方、「ほかの試合を意識するか?」と問われた丸藤は「大会を盛り上げるという点では、それが必要なのかもしれないですけど。今回に限っては全く意識してないです。自分の試合だけ、自分の相手だけ」と自身の試合に専念する考えだ。
この一戦は“天才対決”とも称されているが、丸藤は「僕は全然天才じゃない。“天才”武藤敬司、僕は円熟した武藤さんを食い尽くしたいなと思ってるだけです」と話した。ファンの頃のあこがれの存在だった武藤とのタイトル戦に関して、丸藤は「いろんな感情はあるんですけど、無理やりそれを表に出して勝負できるような相手じゃないと思ってるんで。と言いながらも、しっかり楽しみながら勝ちたいなと思います」とキッパリ。
これまでの前哨戦では、丸藤が新必殺技の虎王・零を出していないが、武藤は「もう1戦、前哨戦があるからね。彼のやる技って、非常にトリッキーな技が多いから。気を付けなければいけないかなと思うけど。そればっかりはぶっつけ本番でどう反応するかというところですね」と気を引き締めていた。ビッグマッチに慣れた2人が、さいたまSA大会のオーラスを彩る。
(どら増田)