関係者の話によると、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の延長に伴い、会場側が施設利用の停止を発表したためという。大田区総合体育館では、11日に「緊急事態宣言延長に伴う施設利用の方針について」というタイトルで、「ご利用のお客様へ。平素より大田区総合体育館をご利用いただき誠にありがとうございます。令和3年5月7日に緊急事態宣言が延長されました。当施設は緊急事態宣言解除までの間、原則として使用を停止いたします。皆様のご理解とご協力をお願いいたします」と施設の使用自体を停止する旨と、利用者に対して理解を求めている。
大田区総合体育館では、4月29日に開催予定だったGAEAISM事務局主催の女子プロレスイベント『GAEAISM ―Decade of quarter century―』が開催ギリギリで中止要請され、6月13日への延期を発表したばかり。全日本も6月26日への延期を発表した。K-1、スターダムは延期で代替日は検討中。ノアは中止としており、代替興行の開催は未定。
東京都は、11日まで大規模イベントの無観客開催もしくは中止を要請していたが、12日から31日までの緊急事態宣言延長が決まった際、イベントに関してはキャパシティの50%ないし、上限5000人までの少ない方という条件付きながら緩和したため、プロレス・格闘技の聖地である後楽園ホールを始め、新宿FACE、新木場1stRINGなど各団体が、有観客試合の再開を発表している。
大田区総合体育館を押さえていた団体はビッグマッチとしていただけに、興行に与えるダメージは大きく、緊急事態宣言がさらに延長となれば6月の大会も開催が微妙になるだけに、利用を考えていた団体首脳陣にとっては頭が痛いだろう。
東京都では感染拡大が止まらない状態。プロ野球やJリーグ、大相撲などメジャースポーツが有観客に踏み切る中、今回、大田区総合体育館が下した決断は賛否が分かれるところである。
(どら増田)