今回の動画で山本氏は、中日で計11年間(1987-1991,1996-2001)選手と監督という間柄で共に戦った星野さんとの思い出についてトーク。その中で、2015年シーズンに当時楽天シニアアドバイザー(同年9月からは同取締役副会長)だった星野さんに引退を報告したところ、現役生活で唯一ほめられたという話を語った。
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現役時代は100勝、200勝と節目の白星を挙げると、誰よりも先にまず星野さんに報告していたという山本氏。しかし、これらの報告をした際に星野さんからほめられたことはなく、星野さんの通算勝利数(146勝)を超えた報告をした時は逆に「当たり前だろこのやろう!」と怒られてしまったという。
2015年シーズン中に引退を決意した時も、真っ先に星野さんに電話で報告したという山本氏。すると、「(星野さんは電話が)鳴った瞬間に『引退の報告だ』って気づいたと思う。だからのっけからすごいほめてくれてね」と今までになく自身をほめてくれたという。
ただ、星野さんは山本氏のことをほめるだけでは終わらず、最後に「野球でお前、ここまでしてもらったんだから、野球のことだけ考えて死ね」と言い放ってきたとのこと。この言葉が一番印象に残っているという山本氏は、「おもしれえ人だな」と星野さんなりの激励と捉えつつ電話を終えたと語っていた。
山本氏は動画で星野さんが自身をMLB球団に移籍させようとしていた話や、星野さんに怒られるメリットについても話している。
今回の動画を受け、ネット上には「ちょっと口調はキツいけど星野さんの愛が感じられるな」、「最後の最後までほめなかったのは、まだまだやれる投手っていう期待の裏返しでもあったのかな」、「昌さんがちゃんと言いつけ守ってコーチとかやってるのもグッとくる」といった反応が多数寄せられている。
「山本氏は1984年から2015年まで中日一筋でプレーし、『581登板・219勝165敗5セーブ・防御率3.45』という成績を残し50歳で引退。引退翌年の2016年から現在まで野球解説者として、メディア上で幅広く活動を続けています。また、野球解説者としての活動のかたわら2018年3月から母校・日大藤沢高野球部の特別臨時コーチを務め、2019年秋季キャンプと2020年春季キャンプでは阪神で臨時コーチとして指導するなど近年は指導者としての活動も増えてきています」(野球ライター)
2018年1月4日に星野さんが亡くなった際、2日後の同月6日に自身の公式ツイッターを通じて「私を野球選手として一人前にしてくれた人、一番の大恩人を失いました」と悼んだ山本氏。星野さんへの感謝の思いは今もなお変わっていないのかもしれない。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
大久保博元氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCKa1VlSq1WwdSQWv4JFdgxg
山本昌氏の公式ツイッターより
https://twitter.com/yamamoto34masa