今回の動画で高木氏は今オフ去就が注目される現役選手を複数挙げ、移籍の可否や新天地予想などをテーマにトーク。その中で、今オフポスティングでのMLB挑戦を表明している西川について自身の見解を語った。
これまで日本ハム(2011-)一筋で活躍している28歳の西川は、今シーズンを含め「.286・51本・346打点・1128安打・287盗塁」といった通算成績を残し、盗塁王を3度(2014,2017-2018)している俊足巧打の外野手。昨オフの契約更改の際に今オフのポスティング移籍を球団に要望したことを公言しており、球団も西川のこれまでの貢献度の高さを考慮し認める可能性が高いとみられている。
しかし、西川のMLB挑戦について高木氏は「やめといた方がいいね。絶対やめといた方がいい」と猛反対。「(外野を)守れない、肩が弱すぎる。(MLBに行けたとしても)失敗すると思う」と、仮にMLB球団に移籍したとしても肩の弱さが響いて失敗に終わるだろうと主張した。
高木氏は続けて、「スイングスピードとかそういうものはあるし身体能力も高い。ただ、あの肩じゃやっぱり(外野は)守れないと思う。(移籍先の球団も外野を)守らせてくれないと思う」と発言。打撃力や走力に秀でていることは認めつつも、肩が弱いことから思うように出場機会を得られないのではと推測した。
「(MLBでプレーしたいという)自分の夢を追いかけるという意味では全然反対はしないけど、『どっちでもいいですよ』っていうんだったらやめといた方がいいと思う」という高木氏。長年抱いていた夢をどうしてもかなえたいという気持ちが強いなら尊重するが、そこまで意志が固くないのであればMLB挑戦は控えた方がいいと主張していた。
この他にも高木氏は今オフのFA市場で最大の目玉と目されるヤクルト・山田哲人の動向予想や、巨人・菅野智之のMLB移籍の可能性について動画内で語っている。
今回の動画を受け、ネット上には「肩が弱点っていうのはその通りだと思う、指標もかなり悪いし」、「変に行って失敗するくらいなら残留してほしい、日本ハムにとっては欠かせない主力だし」、「肩が弱いっていう不安材料を、足が速い、年俸が安いといった好材料でどこまで補えるかが今後を左右しそう」、「MLB球団もその辺考慮して足元見てくるはずだから、行きたいなら相当な覚悟が必要だな」といった反応が多数寄せられている。
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「高木氏に肩の弱さを危惧されている西川ですが、今シーズンの守備成績をみると補殺数はわずか『2個』。また、ARM(送球により走者の進塁をどれだけ抑止したかを表す指標)も『-3.8』で、他のポジションを守っていない外野専門の野手としては12球団ワーストの数字と肩の弱さが浮き彫りとなっています。このあたりのデータはMLB球団も把握しているとは思いますので、西川は仮にポスティングを利用しても、肩の弱さを理由にマイナー契約や春季キャンプでの招待選手といったシビアな条件を提示されるかもしれませんし、最悪の場合買い手なしに終わる可能性もゼロではないでしょう。それでも本人が挑戦の意思を崩さないのは長年の夢であることに加え、走力の高さやリーズナブルな年俸(今季年俸2億円/推定)といった好材料を売り込めば移籍を実現できるという自信があるからなのでしょうが、『最初は低評価でも結果を出してのし上がってやる』という強い意志がない限りはMLBに挑戦しても挫折する可能性は高いと高木氏は考えているようです」(野球ライター)
16日午後6時時点で、移籍先のMLB球団について具体的な名前は挙がってきていない西川。果たして今後獲得に名乗りを挙げる球団は現れるのか、そして移籍後に結果を残せるのか。ファンの注目が集まる状況はもうしばらく続きそうだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
高木豊氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCgr5CkgytiVfdnk4C0M42nQ