逮捕されたのは、一宮市の美容室で店長を務めていた31歳の男。5月29日午後6時頃、24歳の女性が来店し髪を染めている際、カバンから鍵を盗むと女性の自宅に向かう。そして、盗んだ鍵を使って家に侵入すると、ブラジャーやパンツを盗んだ。
さらに、女性が帰宅すると、男は「会いに来たよ。部屋に入ったから」などと電話をする。女性からの通報を受け、警察が捜査した結果、美容院の店長を務める男の犯行であることが判明し、窃盗などの疑いで逮捕された。
取り調べに対し、男は「仕方ないですね」と容疑を認め、「自分の性的欲求を満たすためにやった」と話しているという。この常軌を逸した事件に、「異常すぎる。こんな人間が店長をやっているなんて…」「女性が髪型を自分で切り、整えることはほぼ不可能と言っていい。そこを悪用するなんて許しがたい」「信用を悪用して性的欲求を満たした。美容師免許を剥奪してほしい」など、怒りの声が上がっている状況だ。
男が勤務していた美容院のウェブサイトには、実名と顔写真が掲載されていたが、既に削除されている。また、「店長」も別の人物になっており、逮捕を受け、美容院も解雇された模様だ。事件の詳細は明かされていないが、女性の電話番号や住所は、店の顧客情報から入手した可能性が高い。その上、預けた荷物から鍵を盗み出し自宅に侵入し、下着を盗んだとなれば、解雇は致し方ないだろう。
美容院などでは、持参した荷物を店に預けるのが一般的。「盗まない」という信用が、客と店の従業員に成立していることから生まれた行為だが、このような事件が各所で発生していないとも言い切れない。
多くの美容院は真面目に営業しているものと思われるが、今回のような事件が起きたことは全国の同業者の信頼を損なうもので、罪は限りなく重いと言える。そして、美容院に通う客は、安易に美容師を信用せず、貴重品を身につける必要があるのではという声が広がっている。