逮捕された男は、2014年から2019年にかけ、女性職員の氏名を電子カルテで検索。登録されていた約20人の電話番号を自分の携帯電話に登録していた。実際に連絡をしたことはなかったため、事件の発覚が遅れたが、昨年10月、見知らぬLINEアカウントが友達と表示されたことを不審に思った女性が機構に相談したことで明るみに。調査の結果、そのアカウントの所有者が、52歳放射線技師の男であることが発覚した。
管理する大阪市民病院機構の聞き取りに対し、男は「気になった女性職員の電話番号を収集することが目的だった」などと話しているという。同機構は男を停職6か月の懲戒処分に。さらに閲覧履歴の抜き打ちチェックなど、再発防止策も発表している。
電子カルテを不正に検索し、女性職員の電話番号を不正入手するという事案に、「気持ちが悪すぎる。しかも放射線技師って…」「自分もこういうことをされているのではないかと不安になる」「他にもやっているやつがいそう」など、呆れや不安の声が上がる。
また、市民病院機構の「停職6か月」という処分についても、「甘すぎる。情報漏えいについて軽く考えているのでは」「こんな人間をまだ働かそうとする。民間企業なら解雇間違いない」などの指摘が上がった。
今回のように、電子カルテなどの顧客データベースを私的に検索し、個人情報を不正入手するケースは相次いでいる。中でも、美容室に勤務していた男が、客の女性に一目惚れし、予約サイトの登録番号を不正入手しLINEアカウントを特定し、メッセージを送る事案はネットで炎上を招き、当該美容師は店を追われたものと見られている。
現状、人間の良心に任されている顧客データベース。不正利用できないようなシステムの構築が求められる。