海外ニュースサイト『CBS SF Bay Area』と『San Francisco Chronicle』は、息子をヘアカットに連れていった際の理容師の対応に不満を持ち、車でひき殺そうとしたとして、28歳の母親が逮捕されたと12月12日までに報じた。
記事によると、12月4日の午後、アメリカ・カリフォルニア州ブレントウッドに住む母親が、7歳になる息子の髪を切りに、63歳の男性理容師の床屋を訪れたという。ヘアカットの最中、息子はじっとしていられず、男性は息子の首に小さな引っかきキズをつけてしまったようだ。男性は、息子を落ち着かせようとしていたが、母親はその男性の対応に不満を抱いていたようである。
ヘアカット終了後、母親は満足した様子で帰っていったが、ほどなくして床屋に戻ってきたという。このときに母親は、息子の首にキズがあると指摘したという。男性は「引っかきキズは、出血もなく小さなもの。私ができることは何もない」と反論して、母親と口論に発展。口論はエスカレートし、母親は床屋の入り口のガラスを蹴り始めたという。
母親が立ち去ったところで、男性は母親の車のナンバープレートを撮影しようと外に出たそうだ。母親は男性めがけて車を発進させ、男性に体当たりしたという。男性は突き飛ばされて、隣のお店のドアガラスに突っ込み、右足を複雑骨折する重傷を負ったという。母親はそのまま逃走したが、1週間後、自ら警察署に出頭。その場で逮捕されたようだ。母親は事件について黙秘しているが、ひき逃げや殺人罪など複数の罪で起訴される見込みだという。
このニュースが世界に広がると、「床屋の対応が不満でも、ひき殺そうとするのは間違っている。常軌を逸している」「子供をなだめるのは母親の仕事なのに。逆恨みされた床屋はかわいそう」「母親はお金が欲しかったのかな。被害者ビジネスか?」「床屋の対応も良くなかった。反論せずに謝罪すれば良かったかも」などの声が上がった。
海外には、髪を切ってもらった美容師に危害を加え、逮捕された人が他にもいる。
海外ニュースサイト『Deutsche Welle』は2018年8月16日、髪を切ってもらった美容師に催涙スプレーをかけた疑いで、ドイツ・ブレーメンに住む当時38歳の男が逮捕されたと報じた。同記事によると、男は髪を切りに、美容院を訪れたという。ヘアカット終了後、男は仕上がりが気に入らないようであったが、嫌々ながらも会計を済ませて、立ち去ったという。
ほどなくして、男は催涙スプレーを手に美容院に戻ってきた。男は、当時52歳の美容師の顔に催涙スプレーを吹きかけ、中指を突き立てて現場から逃走したという。一連の騒ぎで店内にいた当時23歳の従業員もケガをしたそうだ。
男は逃走後まもなく、ブレーメン駅で逮捕。男は暴行罪など複数の罪で起訴される見込みだと報じられた。なお、今年12月19日時点で男にどんな判決が下ったかは分かっていない。
ヘアスタイルは見た目の印象を大きく左右する。美容師は恨まれやすいのかもしれない。だからといって、髪を切ってくれた人に危害を加えるなど、断じて許されることではない。
記事内の引用について
Mother charged with attempted murder for allegedly running down Antioch barber with Prius over son’s haircut(San Francisco Chronicleより)
https://www.sfchronicle.com/crime/article/Woman-suspected-of-running-down-Antioch-barber-14901547.php
She Was Looking Right At Me; Barber recalls Frightening Moments Before Digrunted Mother Ran Him over(CBS SF Bay Areaより)
https://sanfrancisco.cbslocal.com/2019/12/06/brian-martin-antioch-barber-disgruntled-mother-ran-him-over/
Man pepper sprays hairdresser after bad haircut(Deutsche Welleより)
https://www.dw.com/en/man-pepper-sprays-hairdresser-after-bad-haircut/a-45111887