事の発端は、5月5日午前9時頃、愛知県の公式ウェブサイト上に県内で新型コロナウイルスに感染した人の氏名や入院先、さらには「恋人」「愛人?」など関係性が記載された情報を、約45分間不特定多数が閲覧出来る状態にしていたこと。「悪用などは報告されていない」としているが、個人情報保護意識の低さに、全国から怒りの声が相次いだ。
>>大村愛知県知事の「東京と大阪は医療崩壊」に吉村大阪知事や高須院長が猛反発「名古屋市ともう少しうまく連携したら?」皮肉も<<
この件について、愛知県は28日記者会見を開き、情報が誤掲載された人に対し、1人あたり2万円から4万円の賠償金を支払うと発表。愛知県の感染症対策局局長が「改めて深くお詫び申し上げる」と頭を下げた。なお、大村秀章知事は会見に出席しなかった。
この記者会見に怒りを見せたのが、愛知県に本拠を置く高須クリニックの高須克弥院長。謝罪会見の記事を自身のTwitterアカウントで引用リツイートすると、「大村知事、何故出てこない。何故逃げる」と怒りを見せる。
さらに、金額が最大1人4万円とされていることについても、「安すぎます。僕なら、はしたがねを拒否して責任を追及します。一般企業なら責任者は辞職か馘首です。沢山の県民税を払っている県民は君たちの主人です。愛知県民をなめるんじゃない」と憤りを顕わに。
続けて、「これを決めた責任者は大村知事ですか?ケチですね。はした金ですが、このお金は僕らの払った県民税から出すのですか?担当者や知事の懐は少しも痛まないのですか?『少ない』と被害者が言ったら気前よく増額するつもりですか?何という税金の使い方だ。酷いよ大村知事」とバッサリ斬った。
大村知事は28日も「コロナ禍で東京と大阪は医療崩壊していた」としたことに吉村洋文大阪府知事が怒りを見せたことについて、記者会見で「公表されたデータを見てそう述べた。違うというならデータを出すべきだ。そうでなければ単に言い訳しているだけ」と発言。これに吉村知事が不快感を示し、詳細を説明した上、「大村知事が事実関係も調査せずに、『大阪や東京は医療崩壊!』って謝罪もんだよ」と憤りを見せている。
その後、大村知事への怒りが噴出し、「大村知事」のワードがTwitterのトレンド1位に入る事態に。「あいちトリエンナーレ2019」に肯定的な層からは「たらい回しにされていたのは事実」「大村知事は間違ったことを言っていない」という声もあるが、そのほとんどが「なぜ愛知県知事が東京と大阪に喧嘩を売るのか」「愛知県にとって一つもプラスにならない行動。慎んでほしい」という批判の声だった。
大村知事については、現在高須院長らが中心となり、リコール運動が展開されており、賛同者も集まっている状況。コロナ禍で、名古屋市に「あいちトリエンナーレ2019」の負担金を要求する、大阪と東京を医療崩壊と名指しするなどの行動が批判されている大村知事。その真意を測りかねるネットユーザーが続出している。