海外情勢
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社会 2023年04月10日 06時00分
「外国人お断り」騒動にみる日本の差別意識、顔の小ささやはしの使い方を褒めるのも差別?
先日話題になった、とあるTwitterユーザーの投稿。軽井沢駅前の飲食店に「外国人は入店禁止」と書かれたボードが掲示されていたというもので、外国人差別ではないかとネット上で広まった。 Twitterユーザーやネットユーザーからは「日本人だって入りたくないです。こんな店」「外国で観光中に同じこと書いてあったら悲しい」という批判的な意見がある一方、「外国人とは言葉が通じないしトラブルが発生した場合こじれることが多く初めから来ないでという店は多いと思います」「好き嫌いじゃなくおもてなしが100%できる自信がないからそう書いたかもしれない」「お店側としては、お客さんが入ったほうがいいはずなのにNOというのはそれだけの理由があるからでは」など店側を擁護する意見もあり、賛否両論となっていた。 実は過去にも外国人を入店拒否した店がいくつか話題になっている。とあるすし店が中国人の予約をすぐに取らなかったということがあったり、北海道にある銭湯が外国人の施設利用を「遠慮する」という旨の看板を掲示したことがあった。いずれのケースも「差別だ」との声が日本人からも出ていたが、すし店の場合は中国人観光客のドタキャンが相次いでいた。銭湯の場合は外国人の公共浴場における利用、入浴のマナーが悪く、他の利用者からのクレームが多く寄せられていたという背景があった。 >>子連れお断りの店問題、海外では意外な反応も テーブル片付け代、叫び声に追加料金の店も<< 外国人お断りの店のケースは、店側にも理由がある可能性が高い。しかしながら、知らず知らずのうちに外国人を差別していることもあり、日本人の差別意識を考える必要はあるかもしれない。我々日本人が悪気なく発した言葉が差別につながることもあるようだ。 例えば、褒め言葉のつもりで「鼻が高い」と外国人に言ったことがある人もいるかもしれない。しかし西洋では鼻は小さい方がいいと思われているため、失礼に捉えられたり“外国人は鼻が大きい”とレッテルを貼られ、差別されているように感じることがあるそうだ。他にも「顔が小さい」は脳みそが小さく頭が悪いと言われているように受け止められたり、白人に「肌が白い」と言うのは、病人のようだと言われていると捉えられることがある。また、はしを上手に使える外国人を褒めると“外国人ははしを使ったことがない”と偏見があると思われ、気分を害する人もいるそうだ。 過去には、大手企業の偏見が騒動につながったケースもある。2014年にANAが流したCM。外国人に変身したという設定のバカリズムが、金髪のかつらと高さを強調したゴム製の鼻をつけるという内容なのだが、これが海外で外国人をステレオタイプ化していると批判された。2017年には大みそか恒例のバラエティ番組『絶対に笑ってはいけない』(日本テレビ系)で、ダウンタウンの浜田雅功がアメリカの人気俳優エディー・マーフィーに扮したという設定で、顔を黒く塗るメイクをして登場。アメリカやイギリスのメディアを中心に人種差別だと批判された。海外では顔を黒く塗り、黒人のようなメイクをすることは屈辱的な風習だと受け止められている。 実際に日本に滞在、在住経験のある外国人は差別を感じる場面に出くわすことがあるようだ。日本に住んでいると思われる外国人はTwitterで「レンタカーを借りた時に“外国人が運転しています”というステッカーを貼られた」とつぶやき、日本に滞在経験があるヨーロッパ在住者はレストランに入ろうとした際、日本語が話せると言ったのにもかかわらず「外国人は日本語が話せないから入店できない」と冷たく追い返されたと話す。また日本に住んでいる別の外国人はとある施設で、ランダムで荷物検査をしていたが「自分を含め、明らかに外国人だけがピックアップされて荷物検査をさせられた」と話した。 一方で、「日本は島国で長年単一民族国家だった訳で、急速なグローバル化で一般国民はまだまだついていけてないのが現状なのではないか?」「島国なので臆病?シャイ?でなれてないので、外国人が苦手?と言うだけだと思う」「国際化には時間がかかる日本はまだ途上にある」と、差別について冷静に分析する日本人のTwitterユーザーの声もある。 ヨーロッパやアメリカのように大陸がつながっていて、外国人が周りにいることが普通という環境ではない日本にとっては、外国人がいる環境にまだ慣れきっていないのかもしれない。海外でのアジア人差別が話題になるが、日本人も外国人を差別していないか改めて向き合う必要があるだろう。今後日本は、国際化をより受け入れることが多文化を知ることにつながり、自然と差別もなくなっていくのかもしれない。
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社会 2023年03月27日 06時00分
車椅子ユーザーのエレベーター問題、ドイツではあり得ない? 原因は国民性か、設備の至らなさか
最近話題になった、デザイナーでユーチューバーのさしみちゃんのツイート(現在は削除)。さしみちゃんは車椅子ユーザーであるが、本人によるとエレベーター待ちをしていた際、後から来た車椅子ユーザーではない人に追い抜かれ先に乗られたということだ。さしみちゃんはその時の様子を動画付きでツイートしていた。 これが大きな反響を呼び、実業家のひろゆき氏も反応。自身のTwitterで「エレベーターの車椅子優先ルールとか、広がらないルールは、誰かが波風を立てて問題提起しないと広まらないです。波風を立てる覚悟のある人が出て来ると、未来はちょっと良くなります」とつづり、さしみちゃんの行動を肯定していた。 ひろゆき氏のツイートを受け、リプライでは「当たり前のことが当たり前に出来ないってのは悲しい」「車椅子優先エレベーターとかじゃなければ、車椅子だろうと並んだ順番かな」という声、ネット上では「ちょっとした待ち時間だとスマホ見ている人がほとんどで周りが見えていない人が大多数」「車イスとその同行の方が来られたので、先にどうぞと手で合図をして乗ってもらった。その時自分は特に急いでいなかったのでそういう行動になったが、朝の通勤時や休日のなかなか来ない商業施設のエレベーターだったらどうだったかと思う」「地方だからかな。周囲の人が、車イスの方にエレベーターに乗るのを譲っているところしか見たことない」といった声が上がっていた。 >>車椅子ギャル、エレベーター割り込み告発も容姿批判され苦言「こんなに個人攻撃に遭う世界」<< さしみちゃんのツイートをきっかけに車椅子ユーザーへの配慮が改めて注目されているが、ドイツではあまりこういった議論がなされないようだ。 ドイツではお年寄りが一人、車椅子で行動していることも多く、日本より車椅子ユーザーが多い印象。しかし、エレベーターでは車椅子ユーザーを優先させるのは当たり前の光景で、それゆえ議論になることはあまりない。在独日本人は「公共交通機関を多く利用するが、順番に関係なく車椅子ユーザーやベビーカーは優先される。これまで優先されなかった場面に出会ったのはほんの少し、数パーセントくらいだと思う」と話す。 なぜ、ドイツでは車椅子ユーザーが優先されやすいのか。それはドイツでは不便が多く、助け合わなければならない環境があるからかもしれない。日本のようにドイツでも電車などの乗り降りの際に、補助板を使用して車椅子ユーザーが乗降しやすいようにするが、毎回ではないものの運転手が面倒くさがるような仕草を見せて手伝わない場合もある。 そういった状況に人々は慣れているため、バスなどでは分かりやすい場所にある補助板を乗り合わせた人が運転手よりも早く前に出し、車椅子を押して乗降させるのだ。エレベーターの場面でも、エレベーターが止まりやすいため、動いている時は車椅子ユーザーを優先させるべきという考えがある。 また、ドイツでは日本のようにサービスをする側、受ける側の区別がはっきりしていないことも挙げられるだろう。日本では車椅子ユーザーを見かけても駅員が来るだろうと思い、手助けをちゅうちょする人もいるかもしれない。しかしドイツでは元々サービスをする側に多くを求めない傾向がある。レストランなどでも客が優先という意識はなく、忙しい時はテーブルに店員が来るまで会計をひたすら待つ。時にはサービスを受ける側が気を遣うのだ。サービスをする側がやってくれる、という考えがない。できる人が助けようという意識が強く芽生えるのかもしれない。 一方で、ドイツでは大抵の駅にエレベーターもしくはスロープがあり、バリアフリー設計になっているのだが、エレベーターは一つの出口にしかないことも多い。車椅子ユーザーは地上に出てから遠回りをするなど、設備の面で見直しが必要なことも多い。エレベーターも、日本のように常に動いているわけではなく、故障などで頻繁に止まることも多々ある。周りに人がいれば車椅子を複数人で担いで階段を上がる、ということもあるが、周りに人がいなければ人が来るまで待たなければならない。駅員が全ての駅にいるわけではないので呼び出しボタンなどはない。店でも入り口が小さく、段差があることも多く、車椅子ユーザーは入ることができる店は限定される。 日本に滞在経験のあるドイツ人は、日本の駅で何人もの駅員が車椅子ユーザーを手伝う様子を見たといい「通りすがりの人ではなく駅員が手伝ってくれるだろうと、ある程度予測できるのは心強いと思う」と話す。 また日本で車椅子ユーザーを助ける光景を多く目にし、電車でスペースを空けたり、車椅子ユーザーのために乗っていたエレベーターを降りる人も目にしたという。「日本で車椅子ユーザーに対して考えるべきという議論が出ていることが意外だった。ベビーカーにも優しかった」そうだ。しかしながらドイツに比べると駅では混み合っていたり、多くの人が急いでいるような場合も多く「余裕が生まれていないのも事実だと思った。車椅子ユーザーにまで気が回らず、助けたくても助ける時間がないのかもしれない」と分析した。 日本でも、Twitter上では“車椅子で段差が難しかったが東京で助けてもらった”“乗り換え駅で駅員さんが待っていてくれて手伝ってくれる”“地方では優先エレベーターがあるし、車椅子が優先という注意書きもある。譲らない方が難しい”“地方では譲ってくれる。高層ビルが少ないからすぐに次のエレベーターが来るし、並んでいる人も少ない”という旨のツイートをする人が見受けられ、助け合いがあふれていることも確かである。 車椅子ユーザーが快適に社会で生活できるようにするためには、人々が車椅子ユーザーに関心を持ち、何をすべきか考えることと、社会的な設備、環境を整えることの両方が必要になってくるだろう。記事内の引用ツイートについてひろゆき氏の公式Twitterより https://twitter.com/hirox246
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社会 2023年02月27日 06時00分
子連れお断りの店問題、海外では意外な反応も テーブル片付け代、叫び声に追加料金の店も
近年、日本で増えている「子連れお断り」の店。高級店だけではなく、日常で外食するような一般的な店でもこういった取り組みをしているところは増えつつある。多くの店は「他のお客様の迷惑になる」ためとしている。店にとっては苦渋の決断だろうが、子連れの食事はチェーン店に限られてしまう、といった親の嘆きも少なくはない。Twitter上では「ひどい差別」「まだ店に入る前から子連れだってだけで入店拒否されるって、外国人お断りと違わない」「ちゃんとコントロールしてもらってる方が他の客も居心地良いし助かる」と賛否の声が上がっている。 まだまだ両者が理解を深めるには時間がかかりそうだが、海外ではどうなのだろうか。 >>実の兄と妹が子ども4人授かるも、近親相姦罪で刑務所行きを繰り返す 法改定を訴え<< アメリカでも、子連れ客を禁止する一般的な店がいくつかある。ニューヨーク州で、手頃な価格帯の個人経営のピザ店では4歳未満の子どもが入店できない時間帯を設けた。アメリカのニュースサイト『New York Daily News』によると、店主は“店に来る人は仕事後の食事の時間を楽しみにしているため、周りに泣いている子どもがいないことを喜んでいる”という旨のコメントをしている。賛否はあるものの、常連客からの評判はいいようだ。アメリカでは子ども禁止のレストランを紹介するサイトがある。ほか、子ども禁止のレストランに賛成する署名がネット上で行われており、子連れ禁止を支持する人が多いことがうかがえる。 ドイツでは、2018年に個人で経営する一般的な家庭料理店が、14歳未満の17時以降の入店を禁止にして話題になった。ドイツは子どもには寛容であるべきという社会的雰囲気があり、法律でも子どもの声は騒音ではないと決められているほどだ。そういった中で子どもの入店を禁止する店ができたことは珍しかったが、ドイツのネットユーザーからは当時「オーナーの店なのだから店がルールを決めればいい」「親でさえも子どもの声を聞かずに平和に食事したい時があるから理解できる」と店側を支持する声が多かった。 ニュース『DW』のインタビューによると、オーナーは決断を下すまでに時間がかかったとしながらも、子どもが他の客に迷惑をかけているにもかかわらず、親が注意しないどころか笑顔で全く気にかけない光景を目にしていた。「この決定は子どもを差別しているのではなく、子どもをコントロールできない親に向けての決定だ」と話している。在独日本人は「ドイツでは日本のようにお客様が優先という考えは元々なく、店員が忙しい時は会計を待つなど客が店側に気を遣う。客自身も自分たちの立場が上だと思っていない。こういう意識も理解を得られやすかったのだと思う」と分析した。 なお、子どもの入店を巡っては他の国でも賛否を巻き起こしているようだ。フランスでは個人経営のレストランが店のドアに「子どもは入れません、ありがとう」と掲示し、ネット上で賛否を巻き起こしたと地元のニュースサイト『DNA』が報じている。 イギリスでは持ち帰り専門店を含め、国内に数店舗を展開する一般的な価格帯の中華ビュッフェレストランが赤ちゃんを連れた客に3ポンド(約488円)の追加料金を請求するとして話題になった。『Times Now』によると、店側は料金は「(赤ちゃんによって)散らかったテーブルを片付けるための手間賃」とのことだが、「ばかげている」と批判的な声も多かった。 シンガポールでは子どもが叫び声を上げたり、言うことを聞かなかった場合10シンガポールドル(約1000円)を請求する店が現れた。この店は個人経営で、価格帯は若干高めだが高級店とまではいかないカジュアルレストラン。店の決定には「子どもに優しくない」という批判もあったが、ニュースサイト『CNA』は「迷惑な子どもに対する苦情が少なくなった」「一部の人だけではなく、すべての人にとって楽しい食事を提案するためだ」という店側の主張を紹介している。 子連れでのレストラン入店に対しては、それぞれの立場での言い分があり、日本だけではなく海外でも問題になっているようだ。海外では断固とした対策を取る店もあるようだが、日本人にとっては“客側が上”という意識が強い人も多く、理解の仕方が海外とは異なるかもしれない。記事内の引用について「New York restaurants have 'no kids' policy; Noise, annoying kids menus drive owners to ban」(New York Daily News)よりhttps://www.nydailynews.com/life-style/new-york-restaurants-no-kids-policy-noise-annoying-kids-menus-drive-owners-ban-article-1.156483「German restaurant says 'no children allowed'」(DW)よりhttps://www.dw.com/en/german-restaurant-imposes-no-children-allowed-dinner-policy/a-45116704「Un restaurant interdit aux enfants crée le buzz」(DNA)よりhttps://www.dna.fr/economie/2022/12/07/un-restaurant-interdit-aux-enfants-cree-le-buzz「Bizarre: Restaurant charges extra Rs 270 from parents who bring their babies along; gets slammed online」(Times Now)よりhttps://www.timesnownews.com/viral/bizarre-restaurant-charges-extra-rs-270-from-parents-who-bring-their-babies-along-gets-slammed-online-article-94278752「Restaurant with 'screaming children surcharge' says it has yet to impose fee on guests」(CAN)よりhttps://www.channelnewsasia.com/singapore/angies-oyster-bar-grill-screaming-children-surcharge-diners-complaints-2954911
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社会 2023年02月13日 06時00分
海外でも「スシテロリズム」と各国で報道 回転寿司騒動、「日本は衛生面に過度に反応」との指摘も
大手回転寿司チェーン「スシロー」の店舗で高校生が、置かれている湯飲みをなめたり、回転している寿司に指でつばをつけたりする動画が拡散され話題になっている。他の回転寿司チェーン店でも同様の事件が報告され、世間から批判や不安の声が相次ぐ事態となっている。 この騒動は海外でも報道された。アメリカではいくつかのネットメディアが動画付きで紹介。ニュース専門チャンネル『CNN』は、「スシテロリズム」という言葉をタイトルにつけ、日本でここ数日SNS「スシテロ」と呼ばれる同様の動画が出回っていると報じた。日本は世界で最も清潔な場所であり、さらにコロナ禍前からマスクをつけていたことを紹介して日本の衛生意識の高さについて論じていた。 >>W杯でも話題?「日本人はなぜ歯並びを直さない」 海外では育ちの良さを表す指標、就職で不利になることも<< オーストラリアでは国内ニュースを発信する『The New Daily』が、騒動を起こした少年の顔をはっきり見える状態で動画を紹介し、炎上したスシロー以外の回転寿司チェーン店での迷惑行為動画も紹介。一方で日本では「迷惑行為」が一つのトレンドのようになっていると報じられている。同メディアによると、オーストラリアで同様の迷惑行為は現在のところないようだ。 イギリスの大手紙『The Guardian』のWebサイトでも「スシテロリズムが日本のレストラン界を襲う」というタイトルで、今回の騒動について触れた。同紙は日本のSNS上で批判や回転寿司店に対する同情の声があると報道。また「歌手の手越祐也」の「現在の状況はスシローにとって最悪の状況。私はスシローに必ず行く」という声も紹介している。 少し別視点から騒動を見ていたのがドイツのニュースサイト『Berliner Zeitung』だ。騒動を紹介するとともに、こういった動画が日本で広まり批判を浴びるのは、日本は衛生面や清潔面に対して過度に反応することが関連していると指摘する。同メディアは、日本人が清潔さを重要視するのは、カタールサッカーW杯で日本がドイツに勝った後、スタジアム全体を掃除した事実が証明していると報じている。 世界で今回の騒動が話題になっているが、海外の人々は日本のこの騒動に対してどう思っているのだろうか。 アメリカでは回転寿司店が比較的多く、現地の人にとってなじみの存在だ。アメリカ在住と思われるネットユーザーからは「許されない」「少年は法で裁かれるべき」といった大きな反応が寄せられている。一方で、「アメリカではもっとひどいことが拡散される」という人もいる。アメリカでは公園のトイレなどを破壊する「チャレンジ動画」や、小学生が学校の友人にだまされて「頭蓋骨破壊チャレンジ」と呼ばれる、両足を友人に払われ地面にたたきつけられる動画など、命に関わるような迷惑行為動画が拡散されることも珍しくない。日本が「この程度のことで大騒ぎになるのは平和な証拠」(アメリカ人男性)という見方もあるようだ。 アメリカほどではないものの、オーストラリアでも回転寿司店は特に都市部に多い。現地のネットユーザーはTwitterで「(日本は)コロナ禍で何も学ばなかったのか」と怒りをぶつけていた。 アメリカやオーストラリアに比べるとイギリスやドイツに回転寿司店は多くない。とあるイギリス人男性は今回の事件を残念だとしつつ「イギリスでも若い少年少女が、ハンバーガー店に置いてあるマヨネーズやケチャップを口に入れている動画や画像がSNSに出回ることがある」と明かした。しかし日本ほど騒動にはならず、日本でこれほど批判を浴びるのは「日本人のほとんどが常識を持ち、清潔な国であるという証拠」と語っていた。 ドイツ人女性は、湯飲みをなめるような行為は良くないとしながらも、多くの人がよってたかって少年に批判を浴びせていることに「怖さを感じた」と明かす。少年が高校を自主退学したという報道があることを伝えると、「日本の社会では一度失敗したらそこから普通の生活に戻るのは難しい」と分析していた。 世界に衝撃が走った回転寿司店での迷惑行為だが、行為を批判する一方で日本の国民性が騒動を大きくさせたという見方もあるようだ。記事内の引用について「‘Sushi terrorism’ prank videos in Japan are hurting its famous conveyor belt restaurants」(CNN)よりhttps://edition.cnn.com/2023/02/08/business/japan-sushi-restaurants-prank-videos-intl-hnk/index.html「Japanese sushi trains derailed by social media pranks」(The New Daily)よりhttps://thenewdaily.com.au/life/eat-drink/2023/02/07/sushi-terrorism-social-media-trend-japan/「Wave of ‘sushi terrorism’ grips Japan’s restaurant world」(The Guardian)よりhttps://www.theguardian.com/world/2023/feb/03/wave-of-sushi-terrorism-grips-japans-restaurant-world「Sushi ablecken: Japanischer Trend mit Ekelgarantie」(Berliner Zeitung)よりhttps://www.berliner-zeitung.de/kultur-vergnuegen/asien-gastro-essen-social-media-videos-internet-sushi-ablecken-japanischer-trend-mit-ekelgarantie-li.313966
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社会 2023年01月30日 06時00分
W杯でも話題?「日本人はなぜ歯並びを直さない」 海外では育ちの良さを表す指標、就職で不利になることも
ここ最近、日本でも特に”歯並び”を気にする人が増えている。『日本歯科新聞』や2022年8月にビジネス系の情報を発信するサイト『AMP』で公開された記事よると、歯科矯正の初診患者数は2017年が1日あたり800人だったところ、2020年は2900人となり、患者数が3.6倍となったそうだ。実際、YouTubeを見ても矯正の経過を紹介する動画が増えており、動画で子どもが歯科矯正をし始めたことを報告する親も増えている。 数年で日本でも歯並びに関する意識は高くなっている。しかし海外では日本よりさらに歯並びが重要とされているようだ。 >>光熱費、物価高で国民に約4万円のボーナス ドイツ、賃金アップも不満の声が出る理由とは<< 例えばアメリカでは、就職をする際、歯並びがいいことは言うまでもなく重要な条件だそうだ。在米日本人は、日本人が歯並びに対してまだまだ意識が低いことを指摘し「アメリカではどんなに能力があっても歯並びが悪ければ就職は無理。それくらい大事」と話す。また簡単なアルバイトの面接でも「歯並びを見られるケースは多い」と言う。別の在米日本人は「歯並びを直しただけで就職試験に受かりやすくなった」とも伝えていた。 アメリカでは数年前まで、歯並びがいいことは育ちがいいことを意味していた。だが今は育ちがいいというより、歯並びの良さはほぼ常識となっているため、歯並びが悪いと貧乏で悪い教育を受けていた、恥ずかしいといったかなりマイナスのイメージを持たれるそうだ。さらにアメリカでいう歯並びの良さとは、歯がある程度そろって並ぶことは当然。歯を削りストレートにするほどだという。ホワイトニングも重要である。在米日本人からすると「アメリカ人が言う一般的な『歯並びがいい』は、日本だったら歯のCMモデルになれるほど」だと言い、高いレベルで歯並びの良さが求められている。 ドイツも同様に歯並びは重要とされているが、アメリカのように見た目というよりかみ合わせに対する意識の面で重要視されている。そのため八重歯や明らかにガタガタした歯がなければそこまで悪い印象は受けず、アメリカほど歯並びが就職に影響しない。しかしある程度歯並びがいいことは、自己管理ができているとみてもらうという点で重要である。またドイツでは18歳まで歯科矯正に保険が適用されるため、大人になって歯並びが悪いと、幼い頃に親からあまり良くない教育を受けていたと思われてしまう。 お隣フランスは少し異なり、日本で八重歯がかわいいと言われることがあるように、歯と歯の間から幸せが入ってくるという意味で、すきっ歯が幸運の歯と言われている。現在も言われていて、すきっ歯の俳優やモデルもいるが、就職や社会的地位を保つためにある程度歯並びがいいことはやはり重要だ。フランスでは16歳までは歯科矯正に保険が適用される。 歯並びが重要とされているのは欧米だけではなく、最近では東南アジアでも歯並びへの意識が高くなっている。フィリピンでは歯並びがある程度いいと、就職で有利に働く。海外進出をめざす企業も多いため、その点で歯並びを見られることもある。タイでは就職というより、タイ人にとっては高い費用のかかる歯の矯正自体がステータスとなっているため、ワイヤーを使った矯正ではワイヤーの色を赤や青にしてわざと矯正していることを見せつけているそうだ。 なお、程度にもよるが歯科矯正にかかる価格は日本で100万円程度。アメリカでは7000ドル程度(約90万円)、ドイツやフランスは保険適用外で7000ユーロ(約98万円)ほど。東南アジアでは少々安くフィリピンは10万ペソ(約23万円)、タイは10万バーツ(約40万円)だそうだ。各国、近年は安く矯正できる会社も出てきている。 日本でも歯科矯正をする人は増えてきてはいるものの、世界に比べるとまだまだ意識は低い。実は日本の歯並びの意識の低さが露呈した意外な場面がある。 それは昨年行われたサッカーW杯。日本がドイツやスペインを下し世界が日本チームに注目し、テレビやネットメディアに日本のサポーターが映る場面も多かった。その際、笑顔の日本人や歓声を上げる日本人の姿が映し出されたが、海外のSNSでは「こんなに品のある見た目の人がなぜ歯並びを直さないんだ」「日本人はお金持ちなのになぜ矯正をしない人が多い」「日本人の歯並びが気になって試合が頭に入らない」といった声が上がり、日本人の歯並びの悪さが気になる人も多かったようだ。 海外で働きたいなどとグローバルな視点を持つ日本人は増えてきているが、海外で活躍するためにはまずは歯並びを見直す必要があるのかもしれない。記事内の引用について「初診の矯正患者数 コロナ前後で3.6倍も増加」(日本歯科新聞舎)よりhttps://www.dentalnews.co.jp/dental-news-jpn/2022/09/13/4154/「歯科矯正の初診患者数は3年間で3.6倍増 特に女性の割合増加が顕著に DRIPS、厚労省患者調査から分析」(AMP)よりhttps://ampmedia.jp/2022/08/10/drips-orthodontics/
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社会 2023年01月16日 06時00分
東京都の5000円は足りない? ドイツ、出生率アップの背景 物価高を受けて児童手当増額も決定
東京都の小池百合子知事が4日、少子化対策として18歳までの都内に住む子どもに月5000円程度を支給する方針を明らかにした。これを受け、世間からは「額は少ないけれど少なからず助かる」「5000円では足りない」「月5000円貰えるなら子供を増やそうと考える人は少ない」といった賛否の声が上がっていた。 少子化が問題とされている日本だが、日本では2005年に女性1人当たりの出生率が過去最低の1.26を記録。その後は1.3〜1.4人台で推移し、2021年は1.30で6年連続で低下し、出生数は過去最少だったそうだ。 >>大学無料のドイツ、学生は交通費も無料に 一方で”偽の学生”が増える欠点も<< 少子化が問題となっているのは日本だけではなく、ドイツも同様である。しかしドイツは1990年代から出生率が低下したことから2000年に本格的に少子化対策を開始。少しずつ結果を出している。 その対策の一つが、日本でいう育休制度の充実である。2000年から育休制度の法改正が行われ、「Elternzeit(両親時間)」という名称で、父親、母親合わせて最長36カ月の育児休暇が取れるほか、育休から復帰後も法律で元の職場での同じポジションが保証されるようになった。 育休中は生まれる前の平均手取り賃金の67パーセント、最高で月1800ユーロ(約25万6000円)が受給できることも保証されている。また細かな部分では、子どもがかぜなどで通院する際は親が有給を消化する必要はなく、医者から受診したという証明書をもらえば公休となるのだ。日本では子どもが体調不良を起こすたびに有給がなくなるという親が多いが、ドイツではその心配はない。 なおドイツでも日本の児童手当にあたる「Kindergeld」が導入されているが、支給額は2000年には第一子の子ども1人当たり月額270マルク(約1万4000円)だったのが、2015年には月額188ユーロ(約2万6800円)。2016年は190ユーロ(約2万7100円)、2022年には219ユーロ(約3万1000円)へと増額され、今年も物価高を考慮して政府が増額を決定。250ユーロ(約3万5000円)に設定された。 日本の児童手当は1人当たり一律月1万円(3歳までは1万5000円)で、比較するとドイツの児童手当は大きな額といえよう。また日本の児童手当は15歳までだが、ドイツは18歳まで毎月の額が支給され、子どもが進学した場合は25歳まで支給される。日本は世帯主の年収が960万円程度を上回ると子ども1人につき5000円に減額されるが、ドイツの場合は所得制限はない。 こういった成果もあり、ドイツは出生率が増加に転じた。2000年には女性1人当たりの出生率が1.38だったのが、2016年には1.59に上昇し約20年ぶりの水準となった。その後も1.53〜1.57と1.5人台をキープしている。 現地では「子ども支援が充実して女性も働きやすくなったし子育てでキャリアを諦める必要がなくなった」(ドイツ人女性)、「子どもを産むことで金銭的な心配をしなくていいことが大きい」(ドイツ人男性)、「税金が子ども支援に使われていることが実感できるのはいいこと」(ドイツ人男性)といった声が上がっている。 また4人の子どもを持つ在独日本人女性もドイツの児童手当には満足だと言い、「4人の子どもがいる我が家では、『お金をもらうために子どもを産んでいるの?』とジョークを言われたことがあるほど」だと明かす。 2023年時点で4人の子どもがいる家庭は1000ユーロ(約14万2600円)の児童手当を受け取ることになるが、「そんなジョークが出ること自体、日本ではあり得ない。ドイツでは子育て支援が充実しているんだなと実感した」と語っていた。 なお、TBS系のニュースサイト『TBS NEWS DIG』は1月5日、東京都の子ども1人当たり5000円を支給する政策の効果について紹介。中央大学の教授の意見として、大学など将来の学費の心配をなくす方が効果は大きいとして、東京都の政策の効果は「限定的」だと伝えていた。 また東京都の子ども支援に所得制限は設ける予定はないとのことだが、対象となる子どもは190万人いて年間約1140億円の予算が必要になる。そのことから財源がいつか回らなくなり、別の面で市民に負担がかかる時がくるのではと心配する声も紹介している。 大胆な政策を続け、成果が出た後も支援の強化を怠らないドイツ。ドイツの成功例を見ると、少子化問題に取り組むには根気強い政策と、親がある程度満足できる額の児童手当が必要といえよう。記事内の引用について「東京18歳以下に月5000円程度給付へ…少子化対策につながる?専門家「効果はあったとしても限定的」【news23】」(TBS NEWS DIG)よりhttps://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/261163
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社会 2022年12月10日 06時00分
W杯、ドイツ元サッカー選手の日本人侮辱発言が物議 “三苫の1mm”が差別問題に発展
ベスト8入りを逃すも、ドイツやスペインに勝利し、日本中に感動と興奮を巻き起こしたサッカーカタールW杯。日本はグループステージ最終戦のスペイン戦に勝利し、グループ1位で決勝トーナメントに進んだ。一方、ドイツはコスタリカに4対2で勝利したものの、日本の勝利によってグループステージ敗退が決定。そんなドイツで、スペイン戦で決めた日本の決勝ゴールがいまだに物議を醸しているという。 日本の決勝ゴールは三笘薫選手がゴールラインギリギリのボールを折り返し、田中碧選手がゴールを決めたもの。このボールの折り返しがゴールラインを出ていたか出ていないかがポイントとなったわけだが、VARによりボールは出ていなかったと判定。ゴールが認められた。 >>W杯ゴミ拾いに「ドイツ報道で『ただで働いてくれる便利な人』」指摘の医師に現地住民から反論<< しかし日本の決勝ゴールが認められず、日本がスペインと引き分けていればドイツの決勝トーナメント進出が決まっていた。ドイツ国内では“日本のボールがゴールラインを出ていた”と主張する人が多数いるのだ。テレビやネットメディアで“ボールは出ていた”と主張するコメンテーターなどもいたが、議論が行き過ぎ、日本人を差別するメディアまで出てきている。 ドイツの大手ニュースチャンネル『WELT』は、約150万人の登録者がいる公式YouTubeチャンネルで、日本の決勝ゴールについて議論。そこに出演していた元プロサッカー選手ジミー・ハルトウィグ氏が、ボールはゴールラインを割っていたと主張するとともに、その流れで日本人に対していきなりおじぎをするポーズをしながら「Ching Chang chong(チン・チャン・チョン)」と発言したのだ。 「Ching Chang chong」とは特に意味はなく、アジア人をばかにするときに使う言葉。だいたいのドイツ人やヨーロッパの人はアジア人差別の発言として知っているそう。さらに別の動画でもハルトウィグ氏は「Reisabteilung(ライスアプライルング)」とも発言。これは日本人をばかにする、“米ばかり食べる人種”といった意味の言葉である。 この動画を見た在独日本人がネットを中心に猛批判。批判を受けてか「Ching Chang chong」発言の動画は削除されたが、動画の一部がネットを中心に出回り、現在も物議を醸している。在独日本人からは怒りの声がほとんどだが、ドイツ人からは「言葉のあや。日本人が敏感になりすぎ」という声や「差別は何があっても恥ずかしい」「カタールに対して人種差別を訴えていたのに結局自分たちが人種差別をしているなんて先進国のすることではない」という声、また「VARで判定が出ているのにいまだに感情的になって議論していることに呆れかえる」という声までさまざまだ。 とはいえ、日本人には少なからず影響が出ているようだ。小学校低学年の日本人とドイツ人のハーフの息子を持つ在独日本人の母親は、息子が学校で友達に「Ching Chang chong」と言われたと明かしていた。母親によると、小学校世代では「Ching Chang chong」を知らない子どもも多いのに、動画のせいか「Ching Chang chong」という言葉が使われ始め「息子はショックを受けていた」と話していた。 またドイツ人とネットのオンラインゲームをしていた日本人は、日本人だと正体を明かすと相手のドイツ人に「Ching Chang chong」と、からかわれたそうだ。W杯直後の出来事だったため「少なくとも動画での差別発言が影響していると思う。それにW杯でドイツが決勝トーナメントに行けなかったことも恨んでいる」と分析していた。 別のドイツに住む日本人女性は、W杯関連のYouTube動画やSNSに上がっている動画の中に、「Ching Chang chong」と書き込む人がいて悲しいと語った。書き込んでいる人がドイツ人とは限らないものの、日本対スペインのハイライト映像があると特にコメントが目立つといい、「削除されたものもあるが、日本人としてつらい」と明かしていた。 ドイツ人の間で、今回の「Ching Chang chong」は日本人が話題にするほど話題にはなっておらず、大きく取り上げられているわけではない。だが騒動を知ったドイツ人からは「日本人に謝罪すべき」「日本人のW杯での試合はどれもフェアだった」「日本人が逆の立場だったら同じことはしないと思う」という擁護の声も挙がっている。 優勝国候補と言われていた国がグループステージで敗退したことは非常に残念で国民の悔しさも想像以上だろう。しかし差別は決して許されることではない。
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社会 2022年11月26日 06時00分
W杯、日本がドイツに勝利 現地では「日本なんかに負けた」の声、 人権問題が原因と指摘も?
23日、日本はサッカーワールドカップカタール大会でドイツと対戦。2対1で逆転勝利を収め日本中が歓喜に沸いた。一方で、ワールドカップ開催に関しては、ワールドカップのスタジアム建設中の劣悪な労働条件やカタールで同性愛行為が法律で禁止されていることなどを理由に、各国が抗議を表明。イギリスやデンマークがハート形のロゴとともに差別反対を表す「ONE LOVE」と書かれたキャプテンマークを巻くと表明もしていた。キャプテンマークの装着はFIFAからの反対もあり最終的にはかなわなかったが、今回は明らかにこれまでとは少し違うワールドカップとなっていた。 カタールでの人権問題に対しては日本の対戦国であったドイツも差別反対を表すキャプテンマークを巻くことを表明。装着はかなわなかったものの、代わりに試合前に行われる集合写真で選手全員が口をふさぐポーズを見せ、“声を上げることを許さない”FIFAの姿勢に抗議を示した。 >>電気代高騰にSNSでも悲鳴、ドイツでは更に2、3倍に? 1日中電気をつけないなど深刻な状況に<< 実際、ドイツ国民もカタールの人権問題を重く受け止め、ドイツの調査会社「infratest dimap」によるとドイツ人の3分の2人権問題を理由にワールドカップのボイコットを支持していた。ネット上でなどでは「人権が無視されるW杯など意味がない」「W杯を見ること自体がカタールの人権無視に加担する」という声が寄せられ、ワールドカップの時期になると盛り上がりを見せるスポーツバーも今年は抗議の意を込めてあえてオープンしないという店も珍しくはなかった。 過去の大会では各地で行われていたパブリックビューイングも多くの場所で中止されることに。企業側もこうした国民も意思をくんでか、ワールドカップの時期になると見受けられるワールドカップコラボ商品が今年は圧倒的に少なかった。さらにワールドカップとなると社員全員で試合を観戦する会社も多かったが今年は少なかったようだ。 そんな中行われた日本との初戦。敗戦を受け、ドイツ人の反応は多種多様だ。とある若いドイツ人は「どうせ負けるなら最初からこんな大会出るべきではなかった。人権問題についてもはっきりとした抗議はできなかったし、さらに負けたら説得力がない」と言い、別のドイツ人は「結局FIFAやカタールの強い圧力に負けてW杯に出場し、試合にも負けた。何も手にできていない。国としてカタールの人権問題をうやむやにしたことはもっと問題視されるべき」と語気を強めた。 一方でドイツが負けたこともあり「人権問題ばかりに気を取られていたから日本なんかに負けたんだ」「試合数日前に人権問題をSNSにアップしていた選手がいた。サッカー選手ならサッカーのことだけに集中すべきだった」「人権問題以前に、日本に負けたことは今後のドイツサッカーにおいて大きな問題」「試合前の写真撮影で口封じのポーズなんてするから集中できていなかった」という厳しい声がネットを中心に上がっている。 ワールドカップ前からカタールの人権問題に声を上げる人が多かったドイツ。しかし初戦で負けたことで、その批判の方向の一部が選手らへと向かっているようだ。記事内の引用について「Zwei Drittel der Bundesbürger für Boykott der Fußball-WM in Katar」(infratest dimap)よりhttps://www.infratest-dimap.de/umfragen-analysen/bundesweit/umfragen/aktuell/zwei-drittel-der-bundesbuerger-fuer-boykott-der-fussball-wm-in-katar/
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社会 2022年11月14日 06時00分
大学無料のドイツ、学生は交通費も無料に 一方で”偽の学生”が増える欠点も
度々話題になる大学の無償化。日本では2020年から「高等教育の修学支援新制度」が取り入れられ、金銭的な理由で大学や専門学校に進学できない生徒を支援している。だが全額無償で学校に行くためには4人世帯の場合、住民税非課税世帯となる年収約270万円未満であることが条件で、全ての学校が対象でなく、条件は緩いとは言えない。 実業家のひろゆきこと西村博之氏はTwitterで幾度となく日本の大学の学費が高いことに触れ、6日には海外では多くの国が「自国民の大学費用が無料」であると指摘。日本のように「親に金がないと子供が大学に行けない国は良くないです」とツイートして日本の問題を伝えていた。実際、同意見の人も多いようで西村氏のツイートには「学びたいを誰もが叶えられるようにして欲しい」「日本は子育て支援が少なすぎですね」「優秀な日本人を増やしたいなら、日本の子供を優秀に育てるためにかかる教育費用、塾も含めて無償化にしないと」といった声が寄せられていた。それでは具体的に海外の大学学費事情はどうなっているのだろうか。 >>女子高生になりすまし、女子高生に話しかけた55歳男が逮捕 過去が原因で厳しい刑罰に<< 日本の大学の場合、国立で年間約60万円、私立だと約100万円の学費がかかることがほとんどだが、海外では無料の場合が多い。たとえばドイツやフランスは日本円で2万円程度の登録料がかかるのみで学費は無料。ほかにもオーストリアやノルウェーもほぼ無料で、フィンランド、アイスランドなども無料である。 ヨーロッパを中心に多くの国が大学の学費が無料となっているが、特にドイツは学費以外にも学生が金銭的な問題を抱えないように整備されている。ドイツでは学費無料以外にも大学生ならば自分が通う州内、もしくは一定範囲の公共交通機関が無料で乗り放題になるのだ。一定区間乗り放題の1カ月の定期は場所によるが、60ユーロ(約8700円)から80ユーロ(約1万1700円)ほど。大学に通っている約4年間、この金額がかかることがないのは大きい。さらにドイツは銀行口座を持った場合、多くの銀行で口座維持費というものがかかり、銀行によるものの維持費は月々3ユーロ(約440円)から10ユーロ(約1460円)。それが大学生は無料になる。 このように見ていくと学生にとってドイツは非常に過ごしやすいと言えそうだが、一方で問題も抱えているようだ。ドイツのニュースサイト『Handelsblatt』によると、ドイツでは大学生の特権、特に交通費が無料になる特権を得るためだけに在籍する“偽の学生”が多いという。2019年11月の記事によると、デュッセルドルフ大学だけでも交通費を無料にするためだけに在籍している学生が8000人いるそうで、この人数は同大学の4人に1人に当たるという。またケルン大学では交通費を無料にするためだけに4000人の“偽の学生”がいるのではないかと言われている。 さらにドイツでは州によるものの、多くの場合10歳で将来の進路を決定する必要があり、10歳で今後大学に行くか専門職として働くか、決めなければならない。教育を受ける権利を平等に与えるために大学が無料となっているが、10歳の時点で今後の道を決める場合、親の意見や家庭環境が大きく影響するのだ。 「学費もかからないし、就職をしたくないからいられるだけ学生でいる」と話すドイツ人学生もいる。家庭の経済状況に左右されず優秀な人材を増やすために大学生を大切にする制度は日本でも必要だろう。だが、“偽の学生”を増やさないためにも、制度にある程度の厳しさは必要なのかもしれない。記事内の引用について「An der Uni einschreiben nur fürs Semesterticket: Ist das legal?」(Handelsblatt)よりhttps://www.handelsblatt.com/politik/deutschland/scheinstudierende-an-der-uni-einschreiben-nur-fuers-semesterticket-ist-das-legal/26567188.htmlひろゆき氏の公式Twitterより:https://twitter.com/hirox246
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社会 2022年10月31日 06時00分
外国人観光客のマスク問題が深刻に? タクシーの乗車拒否や“雰囲気”での判断が「難しい」の声も
円安やコロナの水際対策緩和の影響を受け、訪日外国人が増加している今日。ニュースでも訪日外国人の増加が多く報じられているが、ネットを中心に「テレビに映る外国人観光客がマスクをしていない」「マスクをしないなら日本に来るな」といった声が上がり、外国人の非マスク率の高さを指摘する人も多い。 日本を旅行する外国人が増えたこともあり、最近では旅行動画をTikTokにアップしている外国人もいる。しかしそれらの動画に日本人と思われる人が動画の内容とは関係なく唐突に「日本ではマスクをしろ」とコメントを寄せる場面が見受けられるようになった。「外国人観光客が増えて活気が戻ってうれしい」「経済にいい影響を与えそう」という期待の声が日本人からある一方で、マスクが原因でネガティブな声も目立っているようだ。 >>円安でヨーロッパからの観光客も増える?「日本では常にセール状態」 円安動画がTikTokで人気<< 実際、日本に旅行に来た外国人はマスクに関連したトラブルをいくつか経験しているようだ。ヨーロッパから日本に来た20代の外国人観光客2人は、写真撮影だけのためにマスクを外したところ「年配の日本人女性にすごく怒られた」そうだ。これまで何度か日本には来ていたが声を荒らげて怒られた経験は初めてで「日本が怖くなった」と明かす。 また幼い子どもと一緒に家族で訪日したスペイン人家族は、ある施設で3歳の子どもにマスクをつけさせるよう促され、「マスクをしないなら基本的には入れない」と言われたと明かす。自国では子どもにマスクをさせる習慣がなかったため「子どもへのマスクは抵抗がある」と困惑していた。またドイツ人観光客は日本で常にマスクをつけていたが、タクシーに乗る際に「外国人はすぐにマスクを外すから」という理由で乗車を断られ「偏見だと悲しくなった」と肩を落とした。 一方で、日本のマスク着用ルールに疑問を呈す外国人観光客の声もある。ヨーロッパ在住の30代の外国人観光客は「電車の中など自分の国ではマスクをつけなければならない場所は法律で決まっているのに、日本は雰囲気でつける場所や場面を考える必要があり難しい」と吐露。日本の厚生労働省が「屋外では原則不要」としているのに、それでもマスクを必要とする雰囲気を理解するのが「厳しい」と話す。 さらにイギリスから来た外国人観光客は、空港の近くでマスク反対派と思われる人に「ノーマスクで良いですよ」という紙を渡され「何を信じたら良いのか」と戸惑う。ドイツからの観光客は、日本のルールに従いマスクをするとした上で「ドイツでは電車など以外ではほぼマスクをしていない。日本は1年前の、まだ世界がコロナで騒いでいた時代にいるみたい」と指摘した。 海外ニュースサイト『The Washington Post』も10月17日の記事で、日本でのマスク事情について触れている。同記事では円安で訪日外国人が増えていることを伝えつつ、日本にとってマスクは社会にとって不可欠な「顔の下着」のようなものであると紹介。日本が外国人観光客を歓迎することは正しいことだとしながらも、明確で分かりやすいマスクのガイドラインを設けた方いいだろうと締めくくっていた。 「外国人は多いけど日本の風習にのっとりみんなきちんとマスクつけてる」「みなさん律儀にマスクを着用していて、申し訳ない気持ちになる」と、外国人が日本に合わせてマスクをしていることに特別な思いを抱いている日本人も少なくはない。日本人と観光客が互いに気持ちよく過ごせるようなマスクの着用環境が今後、出来上がればいいだろう。記事内の引用について「Maskless Tourists in Japan Trigger a Debate Over ‘Face Underwear’」(The Washington Post)よりhttps://www.washingtonpost.com/business/maskless-tourists-in-japan-trigger-a-debateover-face-underwear/2022/10/17/1db90a08-4e57-11ed-ada8-04e6e6bf8b19_story.html
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