海外情勢
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社会 2021年12月20日 06時00分
Withコロナが進む欧州、オミクロンに関心はない?「インフルエンザのような感覚」という声も
新型コロナの変異株「オミクロン株」が見つかって以降、日本はより警戒を強めているが、ヨーロッパ各国の人々の反応は日本と異なるようだ。日本と同じようにヨーロッパのほとんどの国でオミクロン株に関する情報が報道されているが、ヨーロッパの多くの国の人々はそこまで警戒していない。スペイン在住のスペイン人男性は、株が変異することは前から分かっていたため「はやる時ははやる」という心構えでいるそうだ。ドイツ在住のドイツ人男性も「もう収束は時間しか解決できない」と明かし、必要以上に警戒すれば心が疲れ、楽しく人生を送ることができないと前向きに捉える。 >>日本人に人気のレストランも軒並み閉店 観光客が戻ってきたハワイ、街の様子に変化<< そのため、日常の経済活動はすでにコロナ禍前に戻ったと言っても過言ではない。イギリスでは一旦、解除をしたマスクの義務づけを再び強化し、ドイツやフランスなど多くの国ではレストランや映画館などを利用する際、ワクチンパスと呼ばれるワクチン接種証明書やコロナの陰性証明書が必要になるという規制はあるものの、レストランは人でにぎわい、ワクチン接種が必要などのルールを取り入れながら小中規模のイベントは開催されている。 日用品の買い物も、コロナ禍当初は週に1、2回まとめ買いをして人との接触を極力避ける人がほとんどだったが、今はほとんどの人がコロナ禍前のように買い物をしているようだ。ドイツに住むイギリス人は「自分が住んでいるドイツでも母国のイギリスでも、コロナに振り回されて買い物を控えようと考える人はほぼいないと思う。コロナ禍前のように毎日買い物に行く人もいる」と話す。また人と会う際は、集まることができる人数のルールなどに従う必要があるものの「人と会うことに抵抗はなくコロナ禍前のように普通に人と会っている。コロナ禍当初は友人同士でも気を遣って誘うこと自体、互いにしていなかったが、今はそれもなく外食も友人らと普通にする」と明かしていた。 旅行への警戒心もあまりなく、今年の夏頃にバカンスを再開する人が出始めて以降、もう大丈夫だと安心したのか、コロナ禍前のように休暇の計画を立てる人が増え始めた。ドイツに住むドイツ人の女性は「もうコロナはインフルエンザの感覚でいる人が多い」と明かし、人々の外出の頻度はコロナ禍前とほぼ変わらないのではないかと話していた。 とはいえ、感染症対策ができていないわけではない。 ヨーロッパではコロナ禍前まで、マスクは医療従事者がつけるものという感覚で、人生でマスクをつけたことがないという人も珍しくなかった。だが今は何の違和感もなく、マスクが義務化されている室内や電車、バスなどではマスクをしている。さらに家庭でコロナの簡易検査キットを備えることは常識になっていて、少しでも体調が悪ければすぐに調べるような流れが通常になりつつあるのだ。例えばドイツでは州によって異なるが、幼稚園や保育園でも週に2回ほどの間隔でコロナテストを必須にしているところが多く、幼い園児も自宅で簡易検査をしてから幼稚園や保育園に通う。ただ、オミクロン株が出現してから特に警戒を強めたという様子はなく、これまで通りの対策を続けているようだ。 在独日本人は家庭用簡易検査で対策を施し「人にうつさないという意識は高い」と話す。一方で、「コロナ対策は検査キットに頼っている面が大きい」と明かし、「陰性なら問題ないと、少しのかぜでも人が多くいる場所に出向く人は一定数いる。コロナでなくても結果的に人々の免疫力を下げることにつながりそう」と心配する。 いくつかの制約はあるものの、ヨーロッパではすでにコロナ禍前のような生活が戻りつつあるようだ。
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社会 2021年12月06日 06時00分
空港で涙を流す家族も オミクロン水際対策、海外では一晩でパニックに 影響を受けた人の声
新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の感染が各国に広がっていることを受け、日本政府は11月29日に外国人の入国禁止を発表。その後、南アフリカなどのアフリカ大陸に加え、オミクロン株の感染者が確認されたイタリアや英国、ドイツなどヨーロッパからの入国者への規制も強化され始めた。こういった水際対策に対しては迅速だったと多くの日本人が評価をしているが、その一方で突然の入国不可に戸惑いを隠せない人たちもいる。 >>ワクチン未接種者のみロックダウンも? 感染拡大のヨーロッパで厳しい措置 企業が従業員に接種を強いる国も<< 日本はこれまで日本人の配偶者(日本人の妻または夫などを持つ外国籍の家族)に対しては入国を許可してきたが、12月2日に発表された水際対策で、日本の長期ビザを所有していない日本人の配偶者の入国は認められないことが決定された。これは要するに、国際結婚をして海外に住んでいる日本人の外国籍の家族が、日本に一緒に帰国できないことを意味し、年末年始に家族で帰国を予定していた人たちが日本で過ごせないこととなったのだ。 政府の決定は12月2日に通達されその日から変更になるという素早いものであったが、日本との時差もあり現地の夕方頃に空港にすでにいて、空港で日本国籍の妻と子どもは日本に帰ることができるが、外国籍の夫はその場で入国できないことが分かったケースもあったという。他にも、ドイツ人の夫を持つドイツ在住の日本人女性は、ウイルスの特性上仕方ないと理解を示しながらも「夫と子どもと一緒に帰国する予定だったからつらい。日本にもう3年近く帰れておらず、今回やっと自分の両親に会えることを待ち望んでいた」と話す。夫の入国が不可となった翌日が出発予定日だったが「突然の決定で自分の両親に帰ることができないと伝えたら泣いていた。孫の顔が見せられない。突然の変更で、ショックを受ける夫を置いて自分だけ帰国する気にもなれず、言葉にならない」と涙ながらに語った。 またフランス人の夫を持つフランス在住の日本人女性は、日本国籍を持つ自分と3歳の娘だけが帰国する選択肢もあったものの、家族が一定期間離れることに懸念があり、帰国自体を断念した。「周りにも自分と同じような人が多くいて、昨日、日本人の配偶者が入国できないという連絡が来た後は、みんなで連絡を取り合って話していたら泣けてきた。誰も責められないがつらすぎる」と言葉を絞り出していた。 一方で、日本の世論に疑問を持つ人もいる。ドイツ在住の日本人女性は「最初に水際対策を厳しくすることは大切だし、その中で海外からの入国者に対して批判が集中することは、理解できる」と前置きした上で、海外からの帰国者が何も考えずに帰国しているようなイメージを持たれていることが残念だと言う。「日本にコロナを持ち込んではならないと、帰国日の数週間前から不要不急の外出や人との接触を避けてきた。事情を話して子どもの保育園も休ませ、自分も完全在宅勤務に切り替えていた。自分だけではなく帰国予定の多くの日本人やその家族がそうしていて、多くの人は海外から帰るという責任感をきちんと持っていることは知ってほしい。自主隔離を無視しているのはほんのごくわずかな人だと思う」と訴えていた。 ただ、中には「コロナ禍で日本人もずっと自粛していたのだからこの決定は仕方ない」「日本は日本国民を守らなければならないし、素早い対応は素晴らしいと思う」「外国籍の夫が入国できないとしても、この状況で家族で帰りたいとはさすがに思わない」と配偶者ビザでの入国拒否に一定の理解を示す海外在住日本人もいるようだ。 なお、ヨーロッパでもオミクロン株への警戒は強まっており、ドイツやフランスでは南アフリカなどからの帰国者に対して隔離義務を設けるなどしている。しかしながら、世間はそこまで気にかけていないという。ドイツ在住の日本人は、「新しい株が入ってくることはある程度予想していて腹もくくっている感じです。コロナの恐怖より、飲食店の営業時間が短くなるなどの規制を気にしている人の方が多いです。新規感染者がすでに多いこともオミクロン株の出現にそこまで敏感になっていない理由だと思います。国境を接する国が多いので、日本とはまた意識が違うのでしょう」と推測していた。 昨日は空港で、外国人の夫のみが日本に行けないと知って子どもたちが号泣していた姿を見たという人もいる。簡単に国をまたぐことができないこの状況が一刻も早く改善されることを祈るばかりだ。
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社会 2021年11月22日 06時00分
ワクチン未接種者のみロックダウンも? 感染拡大のヨーロッパで厳しい措置 企業が従業員に接種を強いる国も
ヨーロッパ各国では現在、新型コロナウイルスの感染者が増大している。特に11月に入ってから急激に増え、多くの国で1日の新規感染者数が過去最高を更新しているのだ。例えば、ドイツの11月16日の新規感染者数は人口約8324万人に対し5万人を超え、隣国のオーストリアは人口約891万人に対し1万人以上、チェコ共和国は人口約1070万人に対し1万人超え、ハンガリーも人口約975万人に対して1万人を超えている。 >>コロナ禍の外出制限に違反したカップル、警察に捕まる 車内で恥ずかしい姿で発見され拘束<< 感染者が増えている原因として、11月に入り、急激に寒くなったことやレストランが通常通りオープンして人との交流が活発になったことなどが考えられる、という現地の専門家もいるが、最も大きい理由として多くの専門家や各国の政府が挙げているのが「ワクチンの未接種者」が多いことである。感染が拡大しているドイツではワクチンの2回目の接種を終えた人が9月頃から70パーセント弱で頭打ちとなっていて、オーストリアは約65パーセント、チェコ共和国は約60パーセント、ハンガリーも約60パーセントからほぼ増えなかった。 そんな状況を受け、各国は感染拡大防止のための新たな措置を次々と講じている。ただ、その対策のほとんどはワクチンの未接種者に対するものだ。 ドイツは飲食店やジムなどに入店する際のほか、電車などの公共交通機関を利用する場合も、ワクチンの2回接種が完了した者とコロナから回復した者に限られ、ワクチンパスポートの提示やコロナから回復した書類の提示が求められる。ワクチンの未接種者は薬局などで検査をしてコロナの陰性証明書の提示が必要になっている。 州によっては陰性証明書があっても未接種だと飲食店などの利用はできず、ワクチンの2回接種が完了した者とコロナから回復した者だけという州もある。オーストリアではさらに強い対策がなされ、15日からワクチン未接種者にのみ事実上のロックダウンが課された(22日からは全国民が対象となった)。未接種者の外出が許可されるのは通勤や生活必需品の買い物をする時、健康のための散歩に限られ、都市部では警察が巡回してワクチンパスポートの提示を求めて、未接種者が不要な外出をしていないか常に確認するという徹底ぶりだ。 チェコ共和国でも22日からオーストリアと同様の対策が取られる見込みで、ワクチンの未接種者の外出は生活必需品の買い物や散歩のみに限られる。ハンガリーでは11月から企業に従業員のワクチン接種を義務付ける権限を与えた。企業が従業員の安全上ワクチン接種が必要と見なした場合は、企業が従業員にワクチン接種を強制できるのだ。病院などで用いられていることが多い。 こういった各国の未接種者に対する対策を受け、該当国では「差別だ」「人権無視である」という声が多く聞こえる。批判の声を上げるのは未接種者がほとんどだが、「やりすぎている」「ワクチン接種は選択の自由であるべき」などワクチン接種者からの声も少なくはない。実際、このように未接種者に対する対策に不満があることもあってか、不便を強いられてもなお接種をしない人も多いようだ。ドイツやオーストリアではここ数日、ワクチン接種会場では列ができ、ワクチンの接種率も日々数ポイント上がっているようだが、チェコ共和国とハンガリーでは相変わらず接種率は上がらず、低いままである。 一方で、ヨーロッパ在住の日本人たちはワクチンの接種率が低いことは問題であると認めながらも、マスクの着用や密を避けることへの意識の低さも問題であると口々に話す。ヨーロッパのほとんどの国では電車などの公共の場ではマスクの着用義務があるものの、義務となっている以外の場所では基本的に人々がマスクをつけることはない。ドイツ在住日本人は「電車でもマスクを口元まで下げて鼻だけではなく口もほぼ出している人もいますし、日本に比べ、一人ひとりのマスクに対する意識が低いと思います。ヨーロッパでは政府はとにかくワクチン接種率を上げることが感染拡大につながると考えているようですが、マスクの着用など基本的な部分ももっと考えられるべきだと思います」と指摘している。 ヨーロッパでは再び新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化しているようだ。ワクチン未接種者に対する対策が功を奏すればいいのだが…。
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社会 2021年11月08日 06時00分
眞子さんの結婚会見、海外からも「尊敬する」「素敵な愛の物語」エール集まる メーガン妃との比較も?
10月26日に、小室眞子さんと小室圭さんの結婚記者会見が行われた。会見では眞子さんが圭さんの母の金銭トラブルを巡り、誹謗中傷に苦しめられたと話す場面があったが、そんな眞子さんの言葉を受け、日本では「国民に対しての怒りを感じた」「マスコミ批判会見だった」という声が挙がっていた。 >>眞子さまと小室さんの結婚報道に「余計なお世話」ヨーロッパでも大きく報道、現地の反応は<< 海外でも、眞子さんと圭さんの結婚会見については多く報じられたが、イギリスのニュースサイト『Financial Times』は、眞子さんの会見での振る舞いについて「反抗的で自立した態度と口調だった」「彼女の言い回しには日本のメディアに対する批判が含まれていた」と報道。圭さんの態度に対しては「勇敢で少し挑発的な態度を見せた」「冒頭で眞子さんを愛していると述べた態度に誠実さのほか、反抗心や計算高さを感じた人もいたかもしれない」と紹介していた。 しかしこのように2人の会見での態度を批判的に捉えた報道があるにもかかわらず、イギリスを中心としたヨーロッパでは圭さんと眞子さんの態度に対して批判的な声はほぼ聞こえない。イギリスの大手ニュースサイト『Daily Mail Online』は、結婚会見について細かく報じ、「眞子さんは称号より愛を選んだ」「マスクの下の圭さんの表情は幸せそうに見えた」などと紹介。ニュース記事のコメント欄では「彼らは何よりも愛を貫いた。素晴らしい」「日本の圧力に耐えて結婚した2人が好きだ」「2人は真実の愛を見つけた。2人は結婚のために、喜んで金銭を手放したのだろう」「2人は名誉より愛を選んだ」「尊敬する」「伝統文化や国民の不満に立ち向かうことは信じられないほど困難だったはずだ。勇敢で、本当に素敵な愛の物語」などの声が挙がり、2人を称える人がほとんどなのだ。 こういった声が挙がるのは、海外では感情を表に出すことや意見をはっきりと言うことを“普通のこと”だと捉えている背景があるからだ。どんな立場の人がハッキリとものを言っても違和感がないのだ。 ヨーロッパ在住の日本人は「日本では皇族という立場の人が感情的になったことに驚いたり違和感を持った人が多かったようですが、ヨーロッパでは政治家の会見にテレビタレントなどが怒りを見せたり、強い口調で批判することは珍しくありません。日本の皇族という立場を明確に理解していないというのもありますが、多くのヨーロッパの国では誰もが物事に対してハッキリと意見する文化があるので、今回の眞子さんの振る舞いに対し、特に何も思わなかったのだと思います」と分析する。 さらに眞子さんが会見で複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたことについて「決して良くはないが、周りの人々に助けられている」と会見で触れたことに関しても同情の声が多く集まる。「かわいそう」「つらかっただろう」と思いやる意見がある一方で、「もう放っておいてあげればいい」「日本人は選択の自由という意味を理解していない」など、日本人を批判する声も少なくはない。 また眞子さんと圭さんの結婚会見に、ヨーロッパで批判があまり集まらなかったのは2人の結婚会見報道を受け、改めてハリー王子とメーガン妃の結婚を比べ“それよりマシ”と考える人が多いからかもしれない。 特にイギリス人からは「眞子さんはメーガンのレベルにまで成り下がることはないだろう。彼女はNetflixを使ってお金を稼ぐようなことはしない(メーガン妃が夫のヘンリー王子とともにNetflixで番組制作契約を結んだことを受け)」、「眞子さんは愛のために地位を捨てた。メーガンはそれとは全く反対のことをした」、「ハリー王子とメーガン妃は地位や肩書を使って、お金を得ようとしている。彼らのようなエゴは圭さんと眞子さんにはない」といったヘンリー王子とメーガン妃に対する痛烈な批判がネット上で繰り広げられ、それと比較して一時金を放棄した眞子さんらの対応を賞賛する人も多いのだ。 またハリー王子とメーガン妃が暮らすアメリカからも「アメリカ人として圭さんと眞子さんの結婚を祝福したい。一方でヘンリー王子とメーガン妃は英国に戻ることを望む」「ハリー王子とメーガン妃はこのカップルから学ぶことがたくさんあると思う。まずは謙虚さから学んでほしい」などの声が挙がっている。 眞子さんと圭さんの結婚会見に対し、海外では批判的に捉えた人はあまりいなかったようだ。それよりも、ハリー王子とメーガン妃の結婚に対する批判が再燃したことで、眞子さんと圭さんを応援したくなる人が増えたようだ。記事内の引用について「Mako Komuro, the quietly defiant former princess marries for love」(Financial Times)よりhttps://www.ft.com/content/117eccc6-a0d0-48af-99d9-63e9fbd70efa「Princess Mako bows out of Japan's royal family as she marries commoner - and APOLOGISES for 'trouble' their engagement caused while condemning press coverage that left her with PTSD」(Daily Mail Online)よりhttps://www.dailymail.co.uk/news/article-10130771/Japans-Princess-Mako-marries-commoner-loses-royal-status.html
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社会 2021年10月18日 06時00分
眞子さまと小室さんの結婚報道に「余計なお世話」ヨーロッパでも大きく報道、現地の反応は
秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さんの結婚が発表され、日本では批判も含め様々な声が世間から挙がっている。ヨーロッパでも同様に眞子さまと小室さんの結婚は報道され、注目を集めているが、世間が注目している部分は日本とは異なるようだ。 ヨーロッパでは今回の結婚に関して、フランスやドイツ、イタリアなどで特に多く報道されている。ドイツ国営の国際放送事業体が運営するニュースサイト「DW」は、「4年間待った後、ついに眞子さまは学生時代に恋した相手の小室さんと結婚する」という書き出しで、眞子さまと小室さんの結婚を報道。しかし日本人の多くがこの結婚を喜んでいないと伝え、小室さんが日本人の道徳的基準を満たしていないことなどを理由に、日本国民の約90パーセントはこの結婚を認めていないと続けていた。>>「日本政府は頼りなさすぎる」「日本人じゃなくてよかった」五輪開催に海外から皮肉 バッハ会長の母国ドイツでも笑い話に?<< さらに同記事では小室さんが、母親が金銭を支援してもらっていた男性としたやりとりを、自らが録音したことにも触れ、「録音悪魔」と呼ばれていると伝えた。そしてアメリカから帰国した小室さんが髪をポニーテールにしていたことが、さらに批判の嵐を引き起こしたとつづっている。眞子さまが多額の一時金を放棄したことにも触れているが、「それでも多くの日本人は結婚に納得していない」と報道。多くの日本人は世論も考えて結婚に臨むべきだと考えていると日本人の声を代弁していた。日本でもSNSを中心に結婚に対する批判が多いと書かれており、「眞子さまのご家族が皇室から追放される」というハッシュタグが出回ったことや「彼女はどうやって結婚会見をするのか疑問である」と日本のネットユーザーの声を伝えている。 「DW」と同様の内容がフランスやイタリアなどの他のヨーロッパの国でも報じられたが、日本人の反応が多く書かれていることもあってか、「他人が人の恋愛を心配するのは余計なお世話」(フランス在住の30代フランス人)「顔が見えないSNSでの批判はただ不満をぶつけたいだけ」(ドイツ在住の40代ドイツ人)と日本人の批判に対する反論も見受けられる。 なお同記事ではヘンリー王子とメーガン妃にも言及。眞子さまと小室さんの結婚をヘンリー王子とメーガン妃になぞらえて考える人がいると伝えた上で、ヘンリー王子とメーガン妃は英国王室の高位メンバーから退いたもののそれ以前はイギリスの税金から収入を得ていたため、眞子さまは一時金を受け取らず、小室さんは弁護士事務所で、眞子さまは美術関連の仕事をして経済的に独立すると伝えていた。 こういった日本人の批判に対し疑問の声が挙がる背景には、日本とは違うヨーロッパの気質もあるかもしれない。ヨーロッパの多くの国では、恋愛に対して自由という風潮があり、他人が人の恋愛に口出しすべきでないと考える人が多い。眞子さまと小室さんの結婚は、国の象徴となる皇族の結婚ということで一般的な恋愛とは異なるものの、同じように考え、「人の恋愛に他人が関わるべきではない」(ドイツ在住ドイツ人)と、はっきりしている。 また別の背景としては、ドイツやフランスなどでは結婚は個人がするもので相手の家族とは切り離して考えられていることも挙げられるだろう。結婚はあくまで個人間のことと思われており、相手の親の経歴や素性をそこまで気にしない人が多い。親も子どもの結婚に反対するケースは少なく、逆に子どもが相手の家族の経歴や素性を気にすることもないため、小室さんの母親のトラブルで小室さんと眞子さまを批判するのはおかしいという声が挙がるのだ。 しかしながら、皇族の仕組みやあり方、小室さんの母親の金銭トラブルに小室さんの学費が関わっていることを理解していない上で日本人が批判していることをやゆするヨーロッパの人は多いよう。ドイツ在住の日本人女性は「ヨーロッパの人は、“多くの人に反対されながらも貫いた2人の恋愛を、小室さんの母親が金銭トラブルを起こしたというだけで多数の日本人が反対している”というふうに単純に捉えて、批判しているように思います」と語っている。 ヨーロッパでは、日本人の批判が中心に報道されることもあるようだが、ただ恋愛に反対しているのではなく日本人にとってもっと根深い問題があると理解しているヨーロッパの人は多くはないのかもしれない。記事内の引用について「Japans Prinzessin Mako: Traumatisiert zum Standesamt」(DW)よりhttps://www.dw.com/de/japans-prinzessin-mako-traumatisiert-zum-standesamt/a-59389586
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社会 2021年10月04日 06時00分
総選挙、人気ドリンクのボトルが政党ごとのマニフェストに ドイツの選挙熱に「日本では考えられない」の声も
9月26日、ドイツでは連邦議会選挙(総選挙)が行われ社会民主党(SPD)が勝利。日本でもドイツの選挙に関しては広く報道されていたが、それ以上にドイツでは企業などを巻き込んで大きな盛り上がりを見せていたようだ。 選挙が近づくとどの場所でも話題は選挙のこと。老人ホームで高齢者らが、中高年が道端で選挙について話す一方で、若者も選挙を語る。会社で同僚とどの政党がいいかを話す人もいれば、大学生が友人らとそれぞれの政党の良さなどを議論したり、政党について話すワークショップを開くこともある。また20代は特にInstagramやTwitterといったツールを利用し、政治に関し意見を発信することもあるという。まさに老若男女が選挙に染まるのだ。 >>政治に無関心な日本人に海外から呆れ声「文句を言うのに具体的に説明できない」 家族で議論する国も<< さらに選挙前に向けて企業も大々的なキャンペーンを敢行。ドイツの人気ジュースメーカー「true fruits」は、独自に選挙の約5週間前にジュースのラベルのデザインに各政党の名前とそれぞれのマニフェストを印字して発売したのだ。true fruitsは同デザインのジュースの販売を公式Instagramで発表したが、各政党の許可を得て行っていることだとは伝えていない。政党のマニフェストが印字されたジュースはドイツ全土に出回った。SNSでも話題になり、ある現地のドイツ人は、「スーパーで自分の支持する政党のデザインのジュースを勝手に棚の前に並べ替える人もいた」と話す。 そうした中、ドイツの大手スーパー「EDEKA」は、右派の政党『ドイツのための選択肢(AfD)』のデザインのジュースを排除する動きを見せた。『AfD』は右翼政党として知られ、移民・難民受け入れ反対を前面に押し出している。EDEKAが『AfD』のデザインのジュースを置いたことから一部の消費者からは「人種差別」という批判が挙がっていたが、そういった声を受けてかEDEKAは公式Facebookで「右(右側=右翼の政党であるAfD)のボトルを置くスペースは棚にない」というコメントとともに『AfD』のデザインのジュースをtrue fruitsに返却することを発表した。EDEKAは『AfD』の政策に反対し、多様性を受け入れることが重要だと示す狙いがあったとみられている。このEDEKAの“挑発”を受け、true fruits側は公式Instagramで「親愛なるEdeka様」で始まるコメントを発表し、「あなた方がしていることはとても恥ずべきこと」「排除するのではなくすべての政党について知る機会が重要」などとつづっていた。 このような動きを見てネット上では「EDEKAが意思を示したことは重要なこと」「企業にも政治に参加する権利がある。EDEKA側もtrue fruits側もただ意見を伝えただけ」「EDEKAの行動は民主主義に反している」などと賛否両論が巻き起こったが、在独日本人からは「日本では考えられない。賛否が出てくること自体がいいこと。日本だったらあえて批判をするようなことはせず当たり障りのない解決策を探るはず」「いいか悪いかは別にして、こういう動きが若者などに政治に興味を持たせるきっかけになるのは確か」という声が挙がっていた。 選挙が近づくと、動きが活発になるのは大人の社会だけではない。小学校や中学校に各政党の議員が訪れ、生徒と議論を交わす機会も設けられるのだ。ドイツでは日頃から政治に関する教育が積極的に行われていて、議論の場では生徒からも厳しい質問が飛ぶという。小学生の息子を持つあるドイツ人の母親は「議員らとの議論の場で、生徒から難民についてどう思っているかという質問が出たと息子から聞いた」と明かす。学校にはいろいろな国籍の友人がいてドイツ語ができない子どももいるため気になり、生徒は現場からのリアルな声を届けたという。こうした議論で、生徒らにとって政治に興味を持つきっかけになることはもちろん、考えを持っていれば直接伝えられ自身も政治に参加できるという経験を学ぶ。また議員にとっても、生徒らが将来有権者となった際、支持者になるかもしれないというメリットがある。そのため議員も子どもだからと気を抜かず、熱のこもった議論を展開するそうだ。 また著名人らの動きも活発だ。1980年代に人気を博し、今もなお多くのファンを抱えている69歳の男性ドイツ人歌手ローランド・カイザーは『社会民主党(SPD)』のSNSなどに登場したり新聞のインタビューに答えて『SPD』を支持することを表明し、ドラマなどに出演しているドイツの31歳の人気女性モデル、ソフィア・トマラは『キリスト教民主同盟(CDU)』が主催し、党のマニフェストを伝えるイベントや演説に参加した。そしてドイツのドラマや映画に多く出演している40歳の女優ノラ・チルナーと29歳の人気男性ミュージシャン、ヘニック・マイは『緑の党』主催の党イベントに参加している。 ドイツ人にとって選挙は自分らの将来を決める重要な日であり、日本の総選挙とは比べものにならないほど盛り上がりを見せるようだ。
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社会 2021年09月21日 06時00分
政治に無関心な日本人に海外から呆れ声「文句を言うのに具体的に説明できない」 家族で議論する国も
現在、日本では自民党総裁選へ向け候補者らが日々メディアを通して政策をアピールしているが、そもそも近年、政治自体に興味を示さない若者は珍しくはない。そんな日本人を見て、海外の人たちは違和感を覚えるようだ。 日本に留学経験があるという20代のドイツ人は留学中に、同年代の日本人が政治の話をしないことに驚いたという。多くの日本人は誰が首相や議員になっても同じと考えていたことに「引いた」と明かし、「こんなふうに国民が考えていると国民が政府からなめられると思った」と警告していた。また別の20代のドイツ人留学生は「多くの日本人が国に不満があり文句を言うのに、具体的に何が不満なのか説明できなくてびっくりした」と明かす。 さらに日本に長年住んでいたという30代のフランス人男性は職場で政治の話をしたところ、周りの日本人が口ごもったことが「あり得ない」と話し、税金や失業率などは自分たちの生活と直結する話なのに「日本人は興味もなければ知識もなかった」と振り返った。 日本人の政治への無関心さは海外の人から見ると異質に映るようだが、そもそも海外では人々は政治にどれほど興味を示しているのだろうか。例えばドイツでは、老若男女関係なく、政治の話をすることが多い。バスで隣同士になった人と世間話の延長で政治の話になったり、家庭で家族と政治の話をすることもあるそうだ。家族の間で支持する政党や政策が違うこともあるが、それも議論のためにはいいことと捉えられる。中学生くらいになると子どもも大人の政治の話に割って入る。フランスでも友人同士で政治の話をすることがあり、カフェで貧富の差の解消や環境のために政府ができることなど、具体的な話をすることも多い。「今から議論をしよう」と一人が言い出し、あえて今の国の問題について話し合うこともあるという。 さらにスウェーデンでも政治の話が日常的に交わされ、特に夕食をとりながら家族で話すことが多い。その際、子どもも交わるが、大人は子どもたちに自分で考えさせ、大人の意見を押し付けないようにするという意味で子どもに政治について教えようという態度は見せず、ただ自分の意見を主張し、子どもに意見を求めることもあるそうだ。政策などを批判することもあるが、ただ批判をするのではなく、問題がなぜ起きているか、それに対して責任者はどのような対応をしていて何が間違っているのかという部分まで掘り下げる。 このように、日本と比べ海外では政治の話が身近であるようだが、その背景には国が政治に興味を持ちやすい仕組みを作っていることもあるだろう。例えばドイツでは自分の考えと似た政党が分かるマッチングアプリのようなものがある。これは連邦市民教育庁が提供しているもので、いくつかの質問に「イエス」「ノー」「どちらでもない」の3つの選択肢から答えを選んでいくと最後に各政党と自分の考えの一致率が表示されるのだ。これは選挙の際に活用されるが、選挙の関心を引くことはもちろん、選挙後も自分が支持した政党が主張した政策に沿って動いているか追うきっかけになる。『DW』の2017年9月の記事によると、ドイツでは有権者の3人に1人が選挙の際にこのようなマッチングアプリを使用するようだ。同じように政党の考えと自身の考えがどれほど一致しているかを調べるマッチングサイトは日本でもあり、新聞社などが提供しているが、ドイツに比べると認知度や利用度が少ないといえよう。 フランスでは政治家がSNSを活用していて、最近ではマクロン大統領がTikTokを使って新型コロナウイルスのワクチン接種を呼びかけたことが話題になった。日本でもSNSを利用して国民に情報を発信している政治家は多いが、FacebookやTwitterを使用している政治家も多く、政治に関心がない世代に注目されない場合が多い。 マクロン大統領の場合TikTokでワクチンに関する質問を募集し、それに答えていたのだが、FacebookやTwitterではなく、近年、フランスの若者が最も関心のあるツールであるTikTokを使用していた。フランスでは若い世代のワクチン非接種が問題視されているが、TikTokへの投稿で注目度が増し若者らがマクロン大統領の投稿を拡散。ワクチン接種や政府のコロナ対策について意見が交わされることもあった。マクロン大統領は自撮りでTikTokに投稿したのだが、こういった若者が興味を持ちやすいような演出も功を奏しているといえよう。 日本でも政治家のSNSの投稿がきっかけで議論が広まることもあるが、フランス在住の日本人によると、日本ではやみくもに批判をしたり、政治家という人に対して批判を向けることが多いが、フランスの場合は「人ではなく政策」に対する意見をきちんと持ち、批判をするという。批判をする前に自分で調べてSNSなどでつぶやくそうで、「フランス人の議論好きという気質も詳しく調べて議論するという姿勢を作り上げているのかもしれない」と推測していた。 スウェーデンでは小学生の頃から政治を身近に感じられる仕組みができている。多くの学校がニュースについて生徒が話し合う機会を毎日設けたり、学校では投票に行くことはもちろん、デモをすることも大切だと教えられる。さらに小さなことでも大人が決めるのではなく、子どもたち自身に決めさせ、一人ひとりが意見を持つことが大切で、それが決定に反映されることを学ばせる。例えば学校の予算で新しい本を買う時にどの本がいいか投票で決めたり、幾らかの予算を新しい遊具に使うのか学校の備品の修復に使うのかまで生徒に聞いて投票で決めるのだ。 他国から見ると、日本人の政治に対する意識の低さはこっけいに映るのかもしれない。日本人も一人ひとりが自ら政治に関心を持つことも大切だが、国や教育が政治に目を向けさせる仕組みを作ることも必要だろう。記事内の引用について「German election: Wahl-O-Mat App pairs voters with political parties」(DW)よりhttps://www.dw.com/en/german-election-wahl-o-mat-app-pairs-voters-with-political-parties/a-40301081
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社会 2021年08月30日 06時00分
非接種者への差別が始まる? ドイツ、非接種者は店内飲食やジム利用のハードルが上がる
日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が進みつつあるが、一足先にワクチンの供給を広く進めてきたドイツは、ここにきて接種率が鈍化しているという。こういった事態を受け、ドイツは様々な策を進めることとなったが、それによってワクチン非接種者への差別のようなものも横行しているようだ。 ドイツの27日現在のワクチン接種率は2回目の接種を終えた人が全人口の約65パーセント。1日当たりの新規感染者こそ1万3000人ほどいるが、死亡者数は20人前後で、ピーク時の昨年12月の死亡者数が1000人前後だったことを考えると、2回目の接種率が半数を超えた6月中旬あたりから死亡者数の数は大幅に減ってきた。死亡者数の減少はワクチン接種が広まったことも一つの要因といえよう。7月くらいまではワクチン接種の予約を取ることが難しかったが、現在は対象年齢であれば予約なしで接種が可能だ。 >>五輪で話題、ドイツでカタカナがブームの兆し「スタイリッシュな文字」「自分の名前はどう書く?」と人気<< とはいえ、8月中旬から接種率の伸びが鈍化した。政府はそれを受け、週末には大型スーパーマーケットや広場などにテントを出し予約なしでその場で接種できるキャンペーンなどを展開するほか、街中には接種を促すポスターが張られることとなった。 しかしいまだにワクチン接種に対して否定的人たちが一定数いるため、政府はワクチン接種促進に向けてさらなる策を強化。これまで無料だったPCR検査が10月から有料になるほか、7日間の人口10万人当たりの感染者数が35人以上になった州では、ワクチン非接種者は陰性証明書を取得し、提示しなければ公共の施設の利用ができなくなった。ワクチン接種者は証明書があれば通常通り公共の場を使用できる。証明書は接種手帳のほか、パソコンやスマートフォンでQRコードをダウンロードして取得できる。 公共の施設とは、具体的には飲食店の屋内や美容院、マッサージ店、スポーツジム、プール、サウナ、宿泊施設、病院(訪問)、コンサート会場やメッセなどの屋内の施設などが挙げられる。これらの施設は国から指示を受け、それぞれの場所のスタッフが一人ひとりに対してワクチン接種の証明書があるか、陰性証明書を持っているかの確認を行う。こういった政府の対策には「ワクチンの接種をしたのだからそれなりの恩恵が欲しい」というワクチン接種者からの声がある一方で、「ワクチン非接種者を排除しようとしている」「人権を無視した政策。いつの時代だ」というワクチン非接種者からの批判の声もある。 実際のところ、ドイツではワクチン非接種者が差別的な扱いを受けていると語る人も多くいる。ワクチン非接種の20代ドイツ人女性は、複数人が集まる場に行くとワクチンを接種したかという話題に必ずなるといい、「非接種だと言うとコロナ収束のために協力していないという言い方をされ、居心地は悪い」と明かす。また別の30代ドイツ人男性は、ワクチンをまだ接種していないことを上司に問い詰められ、「いずれは打つ予定」とはぐらかすと「明日、○○の会場で予約が可能だからした方がいい」と言われて、結局その場でワクチンの予約をすることになったそうだ。ハラスメントにならないよう、上司は言い方に気をつけていたそうだが「あからさまな圧力を受けた」と怒りを込めた。 さらに別の30代ドイツ人男性はワクチンを打っておらず、近しい人たちから嫌厭される経験をしたそうだ。男性は趣味で仲間とサッカーをしていたが、接種がまだだと明かすと、陰性証明書があってもサッカーへの参加を拒否されたという。男性は「今、ワクチンの非接種者は間違いなく生活がしにくい。友だちも失う」と悲しそうに話す。 コロナ禍を抑えるためにはワクチンの接種は避けては通れない道であろう。ドイツでは政府がワクチン接種促進に舵を切ったが、それによって非接種者への差別が生まれるという問題が発生しているようだ。
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社会 2021年08月07日 06時00分
五輪で話題、ドイツでカタカナがブームの兆し「スタイリッシュな文字」「自分の名前はどう書く?」と人気
オリンピックが開催され、アスリートらの戦いに多くの人が釘付けとなっているが、注目を浴びているのはアスリートだけではない。日本では、ドイツ人選手らが身に纏っているカタカナで「ドイツ」と書かれたユニフォームが話題となり、SNSを中心に関心の目が集まっている。 しかし、現地ドイツではどのような反応があるのだろうか。ドイツ在住日本人によると、現地ドイツでも“カタカナユニフォーム”は話題になっており、「可愛いデザイン」「カタカナは、なんてクールな文字なんだ」という声が挙がっているという。オリンピックドイツ代表の公式Instagramでは、投稿写真に「ドイツ」というカタカナ文字が入ったロゴをほぼ毎回貼っており、それもカタカナがドイツで広く知られることに影響しているようだ。 >>”ワクチンをサボる人”造語も生まれる 接種予約の無断キャンセルが社会問題に、ドイツのワクチン事情<< ドイツ人がカタカナを気にかけているということは日常でも感じる場面があるようで、とある30代の在独日本人男性は「ドイツ人の友人男性にカタカナで自分の名前はどう書くのか聞かれた」と明かす。その友人はオリンピックのドイツ代表が開会式の際に着ていたユニフォームにカタカナが書かれていたことでカタカナを知ったそうで、日本の独自の文字に感銘を受けたそうだ。 また、別の30代の在独日本人女性は、公園で10歳ほどのドイツ人と思われる少年に突然話しかけられ、「オリンピックでカタカナを知っておしゃれだと思ったから、日本語を勉強し始めたんだ」と言われたという。少年はスマートフォンに日本語学習のアプリケーションをダウンロードしてカタカナを含めた日本語の勉強を始めたそうで、少年に「今度、日本語を教えてほしい」と言われたそう。日本人女性は「オリンピックがなければ、この少年は日本に興味を持つことはなかったかもしれない。少年の意欲が嬉しかったし、オリンピックの影響は大きいと身をもって感じた」と思いを打ち明けた。 他にも、40代の在独日本人男性が、同僚のドイツ人女性にオリンピックでドイツ代表のユニフォームを見てカタカナを知ったことを伝えられ、「今までアジアの文字は漢字しか知らなかったけど、オリンピックで日本にはカタカナという独自のスタイリッシュな文字があることを知った」と興奮気味に言われたそうだ。同僚からは「こんなにも可愛い文字があることをなんで今まで言わなかったんだ」と嬉しいお叱りを受けたと話し、これまで知られていなかった日本の文化がドイツに浸透しつつあることを紹介した。 別の在独日本人によると、これまでは日本と言えば、寿司や礼儀が正しいというイメージが強く、文字についてはあまり注目されて来なかったという。漢字の存在は知られていたものの、日本ではなく中国の文字と認識されていることが多かった。しかし、今回のオリンピックでカタカナをきっかけに日本に興味を持つ子どもが増え、また意識が高い若者はカタカナをおしゃれの対象として見始めているようだ。 ドイツでカタカナがブームになる日は、すでに来ていると言えよう。
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社会 2021年08月06日 18時10分
カナダ五輪記者、日本人親子からの心温まる贈り物を公開 関係者に手を振る男の子も紹介し「これは魔法」感動の声続々
連日行われているオリンピック。日本には選手だけではなく、オリンピックの感動を伝えようと多くの記者が世界各国から訪れているが、とある記者のツイートが反響を呼んでいる。 カナダの国営放送「CBC」で記者を務めるデビン・ハーロウ氏は、日本のコンビニエンスストア「セブンイレブン」を気に入ったようで、連日セブンイレブンで購入した食事について投稿し、日本でもその投稿がじわじわと注目を集めている。そんなハーロウ氏の元に、とある荷物が届いたことを同氏はTwitterを通して報告している。 ハーロウ氏は1日、自身のTwitterで国際放送センターにいる自分宛に届いたという荷物の写真を掲載し、「本日の終わりに短い報告を」「小包が届いた、私に? 私に!」とツイート。その後、荷物を開けると、中には新幹線や犬、ハンバーガーが完成するレゴブロック、うちわなどが入っていたという。 >>日本人観光客を受け入れ始めたヨーロッパ、アジア人差別はもうない? 現地での意識に変化は<< ハーロウ氏は荷物の詳細について、ツイートした翌日である2日、カナダの国営放送「CBC」の公式ホームページに記事にして報告しているが、記事によると荷物は“ヨウコ”という4歳の息子を持つ、45歳の日本人の母親からで、荷物の中にはその女性からの手紙が入っていたという。女性はハーロウ氏がセブンイレブンについて連日ツイートしているというネット記事を見てハーロウ氏のことを知ったそうで、便箋用紙2枚に渡ってびっしりと英語で書かれたその手紙には、「記者の皆さんにはもっと東京を楽しんでもらいたかったのですが、(コロナ禍で)多くの行動の制限があり残念に思います」と書かれていた。 さらに手紙は続き、手紙と共に同封したレゴブロックなどについて言及。女性は自身の4歳の息子が新幹線のレゴブロックが大好きなこと、そしてそれらを100円ショップで見つけたことを明かしつつ、「一息つける時間があったら、同封したレゴブロックを組み立ててみてください。そしてコロナが収束したら、是非また日本に来てください」と綴られていた。 ハーロウ氏は一連の出来事を受け、記事の中で「彼女は私の東京オリンピックでの経験を忘れられないものにしてくれた」と明かしている。そして、女性に向けては、荷物が届いたことを報告した1日の最初のツイートに返信する形で、「ヨウコへ私が日本に来たことを歓迎してくれてありがとう」「私はこの出来事を忘れないでしょう」とツイートしていた。 ハーロウ氏の報告を受け、ネットユーザーからも多くの反響があり、海外の人からは「涙が溢れた」「ホスト国の文化と人々の行いに感謝」という声が。日本人からは「多くの日本人はこのような状況下でのオリンピックの開催を残念に思っています。ですが、私たちはあなた方がまた日本に戻ってきてくれる日を楽しみにしています」との声が寄せられていた。 またハーロウ氏は1日、別のツイートもしており、「オリンピック期間の私のお気に入りの瞬間の一つ」というコメントと共に5歳前後の男の子とその父親と見られる男性が、クレヨンのようなもので書かれたオリンピックの五輪マークの絵と「がんばれ!!」「Good Luck!!」と書いた紙を手に持ち、手を振っている写真を投稿。男の子と父親はオリンピック関係者のバスが通る道で待ち伏せし、バスが通ると紙を掲げて手を振っていたと思われ、ハーロウ氏は「バスが通りすぎるたびにそれぞれのバスに手を振っています」「これは魔法です。純粋な魔法です」と綴っていた。 こちらのツイートにも多くの反響があり、海外の人からは「この瞬間、あなたは純粋な愛を感じたことでしょう」「日本は素晴らしい行いをする」「私はオリンピックの盛り上がりを共有できない東京の人々に心を痛めています。ですが、情熱を持っている彼らの行動をシェアしてくれてありがとう」という声が、日本人からは「日本のメディアはオリンピックの開催について否定的なことを言っているけど、それをどうか信じないで。多くの日本人はアスリートたちが私たちに勇気をくれることを楽しんでいます。こんな大変な状況下でも日本に来てくれてありがとう」「日本のメディアは日本人がどのように感じているか報道しないけれど、日本人は頑張る選手たちを応援しています。コロナ禍が落ち着いたら日本に改めて来てください。日本人はあなたの再訪を待っています」との声が寄せられていた。 SNSを通じて、ホスト国である日本はオリンピック関係者からのリアルな声を聞くことができ、逆に日本人は自らの思いを直接伝えることができる。SNSは温かな国際交流ツールにもなり得るようだ。記事内の引用についてDevin Herouxの公式Twitterよりhttps://mobile.twitter.com/Devin_Heroux「The magic of the Olympics, delivered in a manila envelope」(CBC)よりhttps://www.cbc.ca/sports/olympics/summer/olympics-postcard-aug2-1.6126660
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