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子連れお断りの店問題、海外では意外な反応も テーブル片付け代、叫び声に追加料金の店も

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 近年、日本で増えている「子連れお断り」の店。高級店だけではなく、日常で外食するような一般的な店でもこういった取り組みをしているところは増えつつある。多くの店は「他のお客様の迷惑になる」ためとしている。店にとっては苦渋の決断だろうが、子連れの食事はチェーン店に限られてしまう、といった親の嘆きも少なくはない。Twitter上では「ひどい差別」「まだ店に入る前から子連れだってだけで入店拒否されるって、外国人お断りと違わない」「ちゃんとコントロールしてもらってる方が他の客も居心地良いし助かる」と賛否の声が上がっている。

 まだまだ両者が理解を深めるには時間がかかりそうだが、海外ではどうなのだろうか。

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 アメリカでも、子連れ客を禁止する一般的な店がいくつかある。ニューヨーク州で、手頃な価格帯の個人経営のピザ店では4歳未満の子どもが入店できない時間帯を設けた。アメリカのニュースサイト『New York Daily News』によると、店主は“店に来る人は仕事後の食事の時間を楽しみにしているため、周りに泣いている子どもがいないことを喜んでいる”という旨のコメントをしている。賛否はあるものの、常連客からの評判はいいようだ。アメリカでは子ども禁止のレストランを紹介するサイトがある。ほか、子ども禁止のレストランに賛成する署名がネット上で行われており、子連れ禁止を支持する人が多いことがうかがえる。

 ドイツでは、2018年に個人で経営する一般的な家庭料理店が、14歳未満の17時以降の入店を禁止にして話題になった。ドイツは子どもには寛容であるべきという社会的雰囲気があり、法律でも子どもの声は騒音ではないと決められているほどだ。そういった中で子どもの入店を禁止する店ができたことは珍しかったが、ドイツのネットユーザーからは当時「オーナーの店なのだから店がルールを決めればいい」「親でさえも子どもの声を聞かずに平和に食事したい時があるから理解できる」と店側を支持する声が多かった。

 ニュース『DW』のインタビューによると、オーナーは決断を下すまでに時間がかかったとしながらも、子どもが他の客に迷惑をかけているにもかかわらず、親が注意しないどころか笑顔で全く気にかけない光景を目にしていた。「この決定は子どもを差別しているのではなく、子どもをコントロールできない親に向けての決定だ」と話している。在独日本人は「ドイツでは日本のようにお客様が優先という考えは元々なく、店員が忙しい時は会計を待つなど客が店側に気を遣う。客自身も自分たちの立場が上だと思っていない。こういう意識も理解を得られやすかったのだと思う」と分析した。

 なお、子どもの入店を巡っては他の国でも賛否を巻き起こしているようだ。フランスでは個人経営のレストランが店のドアに「子どもは入れません、ありがとう」と掲示し、ネット上で賛否を巻き起こしたと地元のニュースサイト『DNA』が報じている。

 イギリスでは持ち帰り専門店を含め、国内に数店舗を展開する一般的な価格帯の中華ビュッフェレストランが赤ちゃんを連れた客に3ポンド(約488円)の追加料金を請求するとして話題になった。『Times Now』によると、店側は料金は「(赤ちゃんによって)散らかったテーブルを片付けるための手間賃」とのことだが、「ばかげている」と批判的な声も多かった。

 シンガポールでは子どもが叫び声を上げたり、言うことを聞かなかった場合10シンガポールドル(約1000円)を請求する店が現れた。この店は個人経営で、価格帯は若干高めだが高級店とまではいかないカジュアルレストラン。店の決定には「子どもに優しくない」という批判もあったが、ニュースサイト『CNA』は「迷惑な子どもに対する苦情が少なくなった」「一部の人だけではなく、すべての人にとって楽しい食事を提案するためだ」という店側の主張を紹介している。

 子連れでのレストラン入店に対しては、それぞれの立場での言い分があり、日本だけではなく海外でも問題になっているようだ。海外では断固とした対策を取る店もあるようだが、日本人にとっては“客側が上”という意識が強い人も多く、理解の仕方が海外とは異なるかもしれない。

記事内の引用について
「New York restaurants have 'no kids' policy; Noise, annoying kids menus drive owners to ban」(New York Daily News)より
https://www.nydailynews.com/life-style/new-york-restaurants-no-kids-policy-noise-annoying-kids-menus-drive-owners-ban-article-1.156483
「German restaurant says 'no children allowed'」(DW)より
https://www.dw.com/en/german-restaurant-imposes-no-children-allowed-dinner-policy/a-45116704
「Un restaurant interdit aux enfants crée le buzz」(DNA)より
https://www.dna.fr/economie/2022/12/07/un-restaurant-interdit-aux-enfants-cree-le-buzz
「Bizarre: Restaurant charges extra Rs 270 from parents who bring their babies along; gets slammed online」(Times Now)より
https://www.timesnownews.com/viral/bizarre-restaurant-charges-extra-rs-270-from-parents-who-bring-their-babies-along-gets-slammed-online-article-94278752
「Restaurant with 'screaming children surcharge' says it has yet to impose fee on guests」(CAN)より
https://www.channelnewsasia.com/singapore/angies-oyster-bar-grill-screaming-children-surcharge-diners-complaints-2954911

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