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外国人観光客のマスク問題が深刻に? タクシーの乗車拒否や“雰囲気”での判断が「難しい」の声も

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 円安やコロナの水際対策緩和の影響を受け、訪日外国人が増加している今日。ニュースでも訪日外国人の増加が多く報じられているが、ネットを中心に「テレビに映る外国人観光客がマスクをしていない」「マスクをしないなら日本に来るな」といった声が上がり、外国人の非マスク率の高さを指摘する人も多い。

 日本を旅行する外国人が増えたこともあり、最近では旅行動画をTikTokにアップしている外国人もいる。しかしそれらの動画に日本人と思われる人が動画の内容とは関係なく唐突に「日本ではマスクをしろ」とコメントを寄せる場面が見受けられるようになった。「外国人観光客が増えて活気が戻ってうれしい」「経済にいい影響を与えそう」という期待の声が日本人からある一方で、マスクが原因でネガティブな声も目立っているようだ。

 >>円安でヨーロッパからの観光客も増える?「日本では常にセール状態」 円安動画がTikTokで人気<<

 実際、日本に旅行に来た外国人はマスクに関連したトラブルをいくつか経験しているようだ。ヨーロッパから日本に来た20代の外国人観光客2人は、写真撮影だけのためにマスクを外したところ「年配の日本人女性にすごく怒られた」そうだ。これまで何度か日本には来ていたが声を荒らげて怒られた経験は初めてで「日本が怖くなった」と明かす。

 また幼い子どもと一緒に家族で訪日したスペイン人家族は、ある施設で3歳の子どもにマスクをつけさせるよう促され、「マスクをしないなら基本的には入れない」と言われたと明かす。自国では子どもにマスクをさせる習慣がなかったため「子どもへのマスクは抵抗がある」と困惑していた。またドイツ人観光客は日本で常にマスクをつけていたが、タクシーに乗る際に「外国人はすぐにマスクを外すから」という理由で乗車を断られ「偏見だと悲しくなった」と肩を落とした。

 一方で、日本のマスク着用ルールに疑問を呈す外国人観光客の声もある。ヨーロッパ在住の30代の外国人観光客は「電車の中など自分の国ではマスクをつけなければならない場所は法律で決まっているのに、日本は雰囲気でつける場所や場面を考える必要があり難しい」と吐露。日本の厚生労働省が「屋外では原則不要」としているのに、それでもマスクを必要とする雰囲気を理解するのが「厳しい」と話す。

 さらにイギリスから来た外国人観光客は、空港の近くでマスク反対派と思われる人に「ノーマスクで良いですよ」という紙を渡され「何を信じたら良いのか」と戸惑う。ドイツからの観光客は、日本のルールに従いマスクをするとした上で「ドイツでは電車など以外ではほぼマスクをしていない。日本は1年前の、まだ世界がコロナで騒いでいた時代にいるみたい」と指摘した。

 海外ニュースサイト『The Washington Post』も10月17日の記事で、日本でのマスク事情について触れている。同記事では円安で訪日外国人が増えていることを伝えつつ、日本にとってマスクは社会にとって不可欠な「顔の下着」のようなものであると紹介。日本が外国人観光客を歓迎することは正しいことだとしながらも、明確で分かりやすいマスクのガイドラインを設けた方いいだろうと締めくくっていた。

 「外国人は多いけど日本の風習にのっとりみんなきちんとマスクつけてる」「みなさん律儀にマスクを着用していて、申し訳ない気持ちになる」と、外国人が日本に合わせてマスクをしていることに特別な思いを抱いている日本人も少なくはない。日本人と観光客が互いに気持ちよく過ごせるようなマスクの着用環境が今後、出来上がればいいだろう。

記事内の引用について
「Maskless Tourists in Japan Trigger a Debate Over ‘Face Underwear’」(The Washington Post)より
https://www.washingtonpost.com/business/maskless-tourists-in-japan-trigger-a-debateover-face-underwear/2022/10/17/1db90a08-4e57-11ed-ada8-04e6e6bf8b19_story.html

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