ドイツ
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社会 2022年09月20日 06時00分
電気代高騰にSNSでも悲鳴、ドイツでは更に2、3倍に? 1日中電気をつけないなど深刻な状況に
原油の価格高騰やウクライナ情勢などの影響を受け、世界的に値上がりし続けるエネルギー価格。日本も例外ではなく多くの日本国民が価格上昇に苦しんでいて、ネット上では「電気代やばいですよね 5000円は上がってます」「やばい、2021年年間の電気代を9月半ばにして既に突破してしまった」「ボーナスは電気代に消えました」「8月の電気代12000円ておい」と恐ろしさを訴える声が多く上がっている。 とはいえ、日本より深刻な国の一つがドイツだ。ドイツの今夏のエネルギー価格は前年同時期より50パーセント以上上昇していて、最近の報道では来年、さらにその2〜3倍の価格になると言われている。ドイツではほとんどの国民がエネルギー節約モードに入っており、深刻で窮屈な生活をしいられているというのだ。 >>光熱費、物価高で国民に約4万円のボーナス ドイツ、賃金アップも不満の声が出る理由とは<< ボーイフレンドと2人で暮らす20代の女性は、電気代を節約するため真っ暗になるまで、できるだけ電気をつけない生活をしているという。現在ドイツは20時頃まで明るいためそれまでは電気を我慢し、20時を過ぎたら寝室に行き早めに就寝の準備をするか、キャンドルの明かりで過ごしているという。「向かいのマンションを見てもほとんどの人が電気をつけていない」そうで、多くの人にとって節電が普通になっていることがうかがえる。 ドイツでは賃貸住宅が多い。賃貸住宅の場合、月の光熱費の見込み額が前もって算出され家賃に光熱費が含まれている。しかし月々の家賃に含まれている光熱費の見込み額より使用量が多かった場合、年に一度、見込み額を超えた分の請求が来るシステムが多くの家で採用されている。女性によると電気をつけない生活で「月に100ユーロ(約1万4300円)は節約できていると思う」そうだが、年に1回の光熱費の請求におびえているそうだ。 夫と2人の小学生の子どもと賃貸住宅で暮らす別のドイツ人女性は、電気代節約のために「料理を1〜2日に1回にした」そうだ。ドイツはガスではなくIHクッキングヒーターの家がほとんどだが「少しの調理でもかなりの電気代になるはず」と、夕食はパンにチーズやハムなど電気の使用を避けたものが中心になりつつある。もともと夜にパンとチーズだけなど質素な食事をする習慣があるドイツ人だが「冬になると温かいスープなどを作りたいけど今年は電気代を考えたら難しそう」とさらに料理の機会が少なくなる見込みだ。小学生の子どもに持たせる軽食のパンも「電気代節約のために焼いていない」と言う。こういった努力によって月に50ユーロ(約7100円)は節約できていると推測している。 また一人暮らしをしているという30代の男性はシャワーの回数を減らしたり温度も下げて使ったりして「とにかくできることは全てしている」そうだ。掃除機も倉庫にしまい、「最近はもっぱら、ほうきとちりとりで掃除をしている」と話す。ペットを飼っており、冬になれば例年は部屋を暖かくしている。だが、今年は難しくなりそうだと明かし「ペットにまで寒い思いをさせなければならない」と肩を落とす。 各家庭だけではなく、政府としてもエネルギー確保に向けた省エネ規則を9月から課すことを決定し、社会全体が節約の雰囲気だ。規則の内容はよりエネルギーの使用が増える冬に向けたもので、「公共の建物内のオフィスの暖房は19度まで」「病院やケアセンターを除いた公共の建物では、手洗いに温水は使ってはならない」「22時~翌4時のイルミネーション広告の禁止」「店舗は外に熱が逃げないようにドアを常に閉めておく」などである。 できることは全てしているともいえそうなドイツ人の生活。今後、さらにエネルギー価格が上がるとなると、今以上の節約生活ができるかどうか不安に思っている人も少なくないことだろう。
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社会 2022年09月05日 06時00分
光熱費、物価高で国民に約4万円のボーナス ドイツ、賃金アップも不満の声が出る理由とは
世界的に物価の高騰が続く近年。ロシア・ウクライナ情勢の緊迫により光熱費は特に上昇している状況だ。日本では多くの国民が物価の値上げに不安を抱えているが、ドイツではすでに政府が国民の不安を和らげるための対策がいくつか取られているようだ。 ドイツの経済情報を発信している海外サイト『TRADING ECONOMICS』と『Business 2 Community』などによると、ドイツでの2022年8月の食品価格は前年同月よりも16.6パーセント上昇。エネルギー比も前年同月比で50パーセント以上上昇し、年間で最大5000ユーロ(約70万円)、月で割ると約416ユーロ(約5万8000円)多く支払うことになる可能性があるそうだ。ドイツも例に漏れず物価高の影響をもろに受けている国である。 >>コロナ禍の海外旅行、日本帰国時のハードルが高い? 現地で50万円近く支払うハメになった人も<< ドイツの場合、給与も同時にアップしており異常なインフレとは言い難いところもある。ドイツにおけるさまざまな統計を発表しているサイト『Statista』によると、ドイツの平均年収は年々上昇しており、2021年は2020年に比べて1321ユーロ(約18万4000円)上がっている。2022年2月の段階ではアルバイトの最低時給が9.82ユーロ(1371円)だったのが、今年7月に10.45ユーロ(1459円)に引き上げ。さらに10月からは12ユーロ(1675円)に引き上げられる予定である。しかしながら、ここ数カ月は物価上昇が著しく賃金の上昇も追いついていない状態だ。 そんな中、ドイツ政府は少しでも国民の経済的負担を和らげようとガソリンの価格が上がり始めると同時に、ドイツ全土に鉄道網を持つドイツ鉄道が運営する公共交通機関の激安チケットの販売を決定。ドイツでは、多くの場合、市内である一定区間は何回でも電車とバス、地下鉄が乗り放題のマンスリーチケットが販売されていて、そのチケットを購入することが一般的であるが、6〜8月までの3カ月間は1カ月9ユーロ(約1255円)で販売されていた。例えばミュンヘンで同様のチケットを購入した場合、通常であれば59.1ユーロ(約8242円)かかるため、かなりの節約になる。 それだけでは終わらず、政府はエネルギー高騰の対策として、雇用されているすべての市民に一人当たり300ユーロ(約4万1840円)の救済金を支払うことを決定した。支払いは9月中に行われる。救済金受け取りの対象者は従業員のほか、有休のインターンやミニジョブという時間制限の中で働いているアルバイトのような扱いの従業員にも支払われることになっている。働いていない年金受給者は受け取れない。さらに7月には物価上昇の救済策として子ども一人当たり100ユーロ(約1万3947円)を支払い済みだ。子どもと扱われる年齢は18歳までで、支払いにあたり特別な申請はいらない。 また企業として対策しているケースもある。ドイツで最大の鉄道会社ドイツ鉄道は、エネルギー節約支援金として従業員全員に100ユーロ(1万3947円)のボーナスを12月に支給することを確約。これは、ドイツ鉄道が従業員にオフィスビルの照明をこまめに消すことや暖房やエアコンの使用を控えること、エレベーターではなくエスカレーターを利用することなどを訴え、それを行う従業員に負担があるとして従業員一人当たり100ユーロを支払うというものである。モチベーションを上げるための施策ともいえ、もし12月までに予想以上の成果が見られた場合、ボーナスは150ユーロ(約2万920円)に値上げされる。 とはいえ、政府が対策を取っても市民からは安心の声が聞こえるわけではなく、むしろ「賃金が上がっても救済金をもらっても足りない。全然満足していない」「救済金はいらないから物価とガス代を下げてほしい」「働いている人しか300ユーロの救済金がもらえないなんて不公平だ」「年金をもらっているからといって救済金がもらえないのはおかしい」「ここまで物価が上がっては余裕がなく何もできない」という声もある。 ドイツではさまざまな救済策が取られているものの、まだまだ物足りないと思っている国民も多いようだ。世界的に物価高騰の影響を受けている今、各国で国民を安心させるための対策が望まれている。記事内の引用について「Germany Inflation Rate」(TRADING ECONOMICS)よりhttps://tradingeconomics.com/germany/inflation-cpi「Inflationssorgen sind zurück: So reagiert die EZB」(Business 2 Community)よりhttps://www.business2community.com/de/news/inflationssorgen-sind-zurueck-so-reagiert-die-ezb「Höhe des durchschnittlichen Bruttolohns/ Bruttogehalts im Jahr je Arbeitnehmer in Deutschland von 1991 bis 2021」(Statista)よりhttps://de.statista.com/statistik/daten/studie/161355/umfrage/monatliche-bruttoloehne-und-bruttogehaelter-pro-kopf-in-deutschland/
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社会 2022年08月22日 06時00分
コロナ禍の海外旅行、日本帰国時のハードルが高い? 現地で50万円近く支払うハメになった人も
コロナ禍になり約3年。今年は、久しぶりにお盆休みに遠出をしたという人も多いようだが、同時にそろそろ海外に行きたいと思っている人も少なくはないようだ。『日本経済新聞電子版』(日本経済新聞社)に掲載された7月5日のプレスリリースでは、年内に海外に行きたいという人が約6割いると旅行会社「株式会社旅工房」が伝えている。 実際、多くの国が観光客を受け入れ始め、入国前の手続きもかなり少なくなり、海外に行くこと自体が難しい時期は過ぎ去ったといえよう。例えばアメリカは、入国前のPCR検査の実施は撤廃され、ワクチンを2回接種していれば入国が可能だ。入国後の隔離はない。ドイツにおいてはPCR検査もワクチン接種証明書も不要で入国後の隔離も不要である。世界ではすでに各国がコロナ禍前のような状態に戻っているのだ。 >>日本がコロナ感染最多を記録する一方で、日常が戻る欧州「もうコロナ禍は終わった」の声も<< ただ、問題は日本に帰国する時である。他国に入国することが容易になっている一方で、日本に帰国する際のハードルは高い。日本に入国するには現地出発前72時間以内に受けたPCR陰性結果の証明書が必要で、それがなければ搭乗自体できない。さらに日本は基本的に日本独自のフォーマットでの検査結果証明書を必要としているため、異国で規定のフォーマットで検査結果を受け取ることができる機関を探さなければならず、難易度が高いのだ。 また万一陽性だった場合、基本的には陰性になるまでその国に滞在しなければならない。感染リスクがほぼなくなっても陽性から陰性になるまでには2〜4週間かかると言われ、陰性になるまでその国にとどまらなければならないのだ。国によっては感染者専用の施設に滞在可能だが、現地の人ですでに埋まっていることもあり、重症でなければ提供を受けられる可能性は低い。大使館が宿泊場所を用意してくれるといったことも基本的にはない。なお、各国にある日本大使館が提示する条件をクリアすれば回復証明書の発行が可能で、日本に帰国ができるものの、発行までに時間がかかるケースも多い。 このようなことからSNSを中心に、多くのトラブルが報告されている。この夏、ドイツに旅行に行ったという男性は現地でコロナに感染し帰国ができなくなったとのことだ。ヨーロッパは夏はバカンスシーズンでどこのホテルも通常より高く、さらに円安という状況。男性は陰性になるまで3週間近く現地に滞在したが、ホテル代に加え飛行機のチケットの変更などでプラス50万円ほど費用がかさんだという。ドイツでは重症でない限り国が用意した施設や病院に泊まることはないため、自分でホテルや民泊などの隔離場所を用意しなければならない。男性は「ドイツでは一定の条件をクリアすれば隔離は5日間で、その後は外に出られたが、5日間は出前やルームサービスで過ごして食が合わず精神的にもつらかった」と話す。 またスペインでコロナに感染し足止めとなった男性は費用的な問題に加え、現地の日本大使館に電話をするもなかなかつながらず、どのような対応を取ればいいかと不安だったと話す。男性は「6時間近く待ったが、結局つながらず諦めた」そうだ。幸いにも男性はもともと滞在していたホテルに確認し、同じホテルで隔離することができた。大使館はできる限りの対応をしているようだが、同様の状況の人が多いようで追いついていないのが現状だ。 またアジア各国も観光客を受け入れ始めたこともあり、中でも韓国に行く人は多いようだ。韓国ではコロナ禍を経て観光での入国が可能になったものの、入国に査証(ビザ)を必要としていた。しかし8月4日から31日まで限定で日本からの入国者はビザなしで入国が可能となっている。入国前、入国後のPCR検査は必要だが入国後に隔離はない。気軽に韓国に旅行に行こうと考える人も多いようだ。 とはいえ、韓国も日本と同様にコロナの感染者が増大しており、現地で感染してしまうケースも珍しくはない。もし現地で感染したら7日間の隔離が必要で、もちろんその滞在費は私費である。国が隔離施設を提供してくれる場合もあるが、空きがないことが多く、さらに現地の感染者も多いことから空きの確認が取れるまでにも時間がかかる。韓国でコロナに感染してしまったという女性は、費用はもちろん、熱症状がありながら現地での対応にも苦労したという。「感染後、韓国の保健所に電話をしたものの、言葉が分からずきちんと伝えられたか心配。また着いてすぐに発症したため、一緒に行った友達を一人で過ごさせてしまった」と肩を落とす。さらにお盆休みを利用しての旅行だったが、日本帰国のめどが立たず「休み続けることになり、会社の人にも申し訳ない」と漏らしていた。 旅行先の国でコロナに感染し、対応に戸惑う人は多いようで、各国の日本大使館は「ホテルの延泊、フライトの変更、PCRテスト受検等の多大な金銭的負担が発生する可能性があり、事前の準備をするように」といった注意喚起を行っている。 諸外国は日本人観光客を受け入れる体制が整ってきているが、帰国へのハードルが高い限り、気軽に海外旅行に行ける、とはならないだろう。記事内の引用について「旅工房、「海外旅行に関するアンケート」を実施」https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP635844_V00C22A7000000/
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社会 2022年07月19日 06時00分
エネルギー価格が6割上昇のドイツ、物価も高騰し家計を圧迫も不満が少ないワケ
ロシアのウクライナ侵略の影響で世界的にエネルギー価格が高騰している。日本でも電気料金やガソリン価格などがジワジワと上がり、家計を圧迫しているが、日本以上にエネルギー価格の高騰が顕著な国がドイツだ。 海外ニュースサイト『Reuters』や『Clean Energy Wire』によると、今年のドイツのエネルギーコストは、昨年に比べおよそ6割上がっているという。ガソリン価格も同様に2〜3割ほど上昇。エネルギーコスト上昇に伴い、家庭の電気代やガス代が家計をひっ迫していることはもちろんだが、パンやパスタ、植物油など日用品の物価の上昇も家計を苦しめる。 >>ゼレンスキー大統領に批判されたドイツ、国民の反応は? ドイツ首相にも批判の目が向いたワケは<< 現地に住むドイツ人は「物価は全体的に1.2〜1.5割ほど高くなったイメージ」だといい、ジワジワと上昇したというよりも「スーパーに行ったらいきなり上がっていた」という感覚だそうだ。一部のメーカーはホームページなどで値上げを公表しているが、「公表からすぐに値上がりしたように感じる。報道でも物価上昇は報じられていたが多くの商品が値上がりしたためどの商品が、と具体的に報じられることもなかった」と言う。一人暮らしならまだしも、家族の多い家庭では相当なダメージとなるだろう。ドイツではもともと節約上手な人が多いため、電気をこまめに消すなどエネルギーを節約する生活がすでに成り立っている。ここからさらに、というのは無理があるとも言えよう。 エネルギー価格高騰の背景には、ドイツが天然ガスや石炭、石油といったエネルギーの大半をロシアから輸入していたことが大きいだろう。ウクライナ侵攻に伴う経済制裁で、ロシア側からの天然ガスの供給が60パーセント減少した。それに加えてドイツは2011年に脱原発を決めており、よりエネルギー源を輸入に頼らなければならないという問題もある。原発の代わりとしてドイツでは太陽光発電や風力発電を強化してきたが、太陽光発電や風車が景観や自然を守るために建てられないなどの弊害もあり追いついていない。 生活水準が変わるといってもおかしくないほどエネルギー価格の高騰はドイツにとって深刻な問題だ。しかしドイツ人の反応は意外なものだ。ウクライナの現状を知れば、自分たちの価格の上昇はささいなことと受け入れ「もっと大変な人たちがいる。これくらいのことは我慢できる」「むしろもっとロシアに対して制裁をしてもいい」「今大切なことは、戦争に反対してやめさせること」という声が挙がっている。 一方で、「車で出かけることをほとんどやめた。少しは節約になったがいつまでも続けられないしこれからが心配」「例年、バカンスのために貯蓄をしているがそれが生活費に回っている。今年はバカンスに行けないだろう」「今年子どもが小学校に上がるが、このご時世で家計が苦しくカバンなど学校に必要なものは中古でそろえた」と本音を吐露する人も少なくはない。 ドイツの冬は厳しいが、ドイツ政府はエネルギー需要が増える冬場に十分なエネルギーを確保できない恐れがあるとして、既にエネルギー供給の緊急事態に備える警戒レベルを3段階のうち上から2番目まで引き上げると宣言している。状況はこれからさらに厳しくなるのだ。 政府は国民に一層の節約を求めているが、限界があるように感じざるを得ない。世論が今後変化していく可能性もあるだろう。記事内の引用について「German households feel the heat from rising power and gas bills」(Reuters)よりhttps://www.reuters.com/markets/commodities/german-households-feel-heat-rising-power-gas-bills-2022-01-04/「German households pay 52 percent more for energy than a year ago」(Clean Energy Wire)よりhttps://www.cleanenergywire.org/news/german-households-pay-52-percent-more-energy-year-ago
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社会 2022年05月17日 06時00分
実の兄と妹が子ども4人授かるも、近親相姦罪で刑務所行きを繰り返す 法改定を訴え
近親者との婚姻や、性的関係を持つことを法的に禁止している国は少なくない。海外では、そうした法律を人権侵害だと訴える人がいて、物議を醸しているようだ。 ドイツ・ライプチヒで、近親者との性行為を禁じる法律が人権侵害に当たるとして、法改正を求めている兄妹がいると、海外ニュースサイト『Daily Mail』『news.com.au』などが5月3日までに報じた。 >>自分以外の男と性的関係を持った姉に激怒、弟がバットで姉を殴り殺す<< 報道によると、ライプチヒ在住の44歳男性(以下兄)は、37歳の女性(以下妹)との間に4人の子どもを授かったという。兄と妹は血のつながった兄妹同士で、父親も母親も同じだ。 1978年生まれの兄は、3歳のときに養子に出されている。養子に出されたのは、貧困や父親のDVが原因と報じられている。兄は18歳になった1996年に実の両親探しを始めたという。4年後22歳になり、実の母親を探し当て再会を果たした。このとき、母親と一緒に暮らしていた妹(当時15歳)とも初めて会ったそうだ。 初対面から間もなく、兄は母親らの住む家に引っ越して同居を開始。兄と妹は相部屋で、ベッドも一緒であった。兄妹は意気投合し、互いに引かれ合ったという。兄妹は、同居から1カ月後に性的関係を持ったそうだ。避妊はほとんどしなかったと伝えられている。 母親は、兄と同居を開始してから半年後に心臓発作で亡くなったという。妹は兄にますます依存するようになっていき、同居開始翌年の2001年10月、当時16歳の妹は妊娠し長男を出産したという。出産後、兄妹は近親相姦の罪で逮捕、起訴された。兄は執行猶予付きの禁固1年の判決を受けた。妹は未成年のため、保護観察処分のみであった。 判決後も、兄弟は関係を続け、妹は妊娠・出産を繰り返したという。妹は、2003年に長女、2004年に次女、2005年に三女を出産し、長男を含め合計4人の子どもをもうけた。妹が次女を出産したときも、兄は近親相姦で有罪となり、禁錮10カ月の実刑判決を受けている。妹が三女を出産した際、兄は刑務所にいたそうだ。三女出産後、兄はみたび逮捕され、のちに2年半の実刑判決を言い渡されている。なお、妹の刑罰に関する報道はなく不明である。 兄は刑期を終えて出所後、妹の元へ戻り、現在も一緒に暮らしている。妹は「私たちは大人になってから出会い恋に落ちた。子どもができたのも自然な流れ。私たちの愛は本物です」と各社の取材に対し回答している。兄妹は2012年に、近親間の性行為を不法とするドイツの法律は人権侵害に該当するとして、欧州人権裁判所に訴えたという。しかし、裁判所は、兄妹の訴えを却下。理由として、婚姻および家族制度の保護を挙げている。加えて、生まれてくる子どもに障がい発生のリスクが高いと言及。実際、兄妹の4人の子どものうち、長男(現在20歳)と長女(現在19歳)は歩行困難、会話ができないなど、重い障がいがあると伝えられている。 兄妹は裁判所の判断に納得しておらず、今後も法改正に向けて争う姿勢だという。なお、日本では、近親婚は民法上の不法行為とされているが、近親間の性行為について法的規制はなく、罪に問われることはない。 このニュースが世界に広がるとネット上では、「実の兄妹を恋人としては絶対に見られない」「思春期の男女を同じベッドで寝かせたら危険」「避妊くらいしなさい」「毒親恐るべし。すべては母親の責任」「兄妹だが純愛。性行為なら認めてあげてもよさそう」「生まれてくる子どもがかわいそう。障がいがなくても絶対にいじめにあう」「近親相姦よりも、16歳未成年との性行為で罰せられないのか?」などの声が上がった。 愛のカタチは人それぞれだ。近親同士が愛し合うのは個人の自由だが、生まれてくる子どもは、かなりの重荷を背負うことになりそうだ。記事内の引用についてGerman man, 44, who fell in love and had four children with his SISTER, 37, after their mother died continues his fight to make incest legal(Daily Mail)よりhttps://www.dailymail.co.uk/femail/article-10774499/German-man-four-children-sister-reveals-fight-make-incest-legal.html‘I fell in love with my sister and had four children – we’ve done nothing wrong’(news.com.au)https://www.news.com.au/lifestyle/real-life/i-fell-in-love-with-my-sister-and-had-four-children-weve-done-nothing-wrong/news-story/518c59e8132fd8d3288db7b089315892
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社会 2022年05月16日 06時00分
著名人の死去報道、他国に比べ美化し過ぎている? 日本人の意識に苦言を呈す外国人も
「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さんが亡くなったことが5月11日に分かり、テレビやネット上では上島さんの訃報を伝えるニュースが多く報じられた。相次ぐ芸能人の自殺報道。しかし行き過ぎた報道もあり、5月11日には松野博一官房長官が言及。「相談窓口を併せて報道するなどの対応を厚生労働省から報道機関にお願いをしている」などと話し、著名人の自殺報道が場合によっては自殺を誘引する恐れがあることなどを警告していた。 各国の報道機関は世界保健機関(WHO)が定めたいわゆる「自殺報道ガイドライン」を踏まえ、自殺に関するニュースを伝えている。ガイドラインでは「自殺の報道記事を目立つように配置しないこと」「自殺に用いた手段について明確に表現しないこと」「自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと」などと定めているが、日本ではまだまだ行き過ぎた報道が目立つようだ。だが、他国では状況が異なるという。 >>ニュース番組の芸能人コメンテーターは変? 海外では「分からないなら見るな」、専門家が淡々と説明する国も<< ほとんどの国がWHOのガイドラインに従ってはいるが、それに加え、独自の規制を設けている国も少なくない。オーストリアでは1987年に精神科の専門家らが自殺報道の方法を定めたガイドラインを設定。きっかけとなったのは地下鉄での自殺が増加したことだった。それまでは地下鉄での自殺が未遂を含め年に1、2件だったのが、1984年頃から増え始め、1987年頃までには最大年約20件にまで急増。その原因はメディアが自殺をセンセーショナルに報じたことであると考えられた。 こうした状況を受け、1987年に精神保健の専門家らが自殺を報道する際のガイドラインを設定。ガイドラインでは1面に自殺報道を掲載しないことや、自殺者、自殺行為を美化する描写や表現をしないことなどが定められた。ガイドラインが設定された後は自殺数が激減し、地下鉄内を含め、全体の自殺率を減らす効果があったという。現在もこの規定は守られており、同国の自殺対策支援団体もメディアの自殺報道を支持しているようだ。 またアメリカや韓国も見出しに「自殺」という言葉の記載を避けることなどの規制を独自に設けている。アメリカでは精神科研究所や自殺防止委員会などがガイドラインを作成したが、現状、ガイドラインを守りきれているかというと、そうではないという声もある。韓国のガイドラインは韓国記者協会が作成。ただし韓国でも守られていないことが多く、センセーショナルな報道も珍しくはないようだ。 一方、自殺について淡々と報じる国もある。ドイツでは、コロナ禍真っただ中の2020年3月、ヘッセン州シェーファー財務相の自殺が大体的に報道されたが、多くのメディアが「自殺」という言葉を使用して報じた。近年、日本ではあまり“自殺”という文字を入れた報道を見かけないが、ドイツではタイトルに“自殺”という言葉を入れた報道も少なくはなかった。また、財務相の自宅やゆかりのある人への取材などはなかったが、財務相の功績をたたえるコメントを紹介している記事もあった。 これについて現地在住のドイツ人は「自殺に関する報道は、とても慎重にされていると思う」とした一方で、「自殺という言葉を使って報じるのは、自殺の真実などプライベートなことを除いて、事実をあやふやにせず、きちんと知りたいというドイツ人の気質もあるかもしれない」と分析。“自殺”という文字の衝撃が「ないわけではない」というが、「ドイツ人は自己肯定感が高い人が多く、メンタルも強いと思うし、報じるメディアもその気質を知ってのことだと思う」と推測した。 日本で自殺に関するニュースを見るたびに「日本は自殺を美化するような報道が多く、日本人は自殺を肯定的に捉えているのではないかとさえ思った」と明かす、日本に数年住んだことのあるという別のヨーロッパ出身者もいる。自殺に関する報道が人々に与える影響は決して小さくはない。報道の在り方がより問われる時代となっているようだ。厚生労働省、各都道府県では悩みを抱えた人の相談窓口を設けている。詳細はこちらから。・厚生労働省 相談先一覧https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)https://jssc.ncnp.go.jp/soudan.php
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社会 2022年05月02日 06時00分
60歳男性、ワクチンを90回接種 偽の証明書の販売が目的か 体に異変は?
まだまだ新型コロナウイルス収束のめどが立たない現在。ワクチン接種は感染者や重症者を防ぐ重要な事項だと位置付けられ、接種をしていなければ行動が制限される国は多い。そんな状況の中、とある国では偽のワクチン証明書を販売するため、過剰にワクチンを接種した男性がいる。 ドイツ・ザクセン州で、60歳の男性がワクチンの偽の証明書を販売することを目的に、数十回ワクチンを接種していたことが明らかになったと海外ニュースサイト『Sky News』と『The Independent』などが4月4日までに報じた。 >>ワクチン証明書を偽造した男、妻の上司にバレ妻と3人の子どもを殺害 逮捕され家族離散を恐れ犯行<< 報道によると、男性は数カ月間にわたって同州にあるワクチン接種センターに通い続け、ワクチンを打ち続けていたという。接種の間隔は不明だが、男性はこれまでに最大90回、ワクチンを接種した。複数のメーカーのワクチンを打っていたそうだ。 ある日、男性は2日連続で接種センターを訪れたが、その場にいたスタッフが2日続けてワクチンを打とうとしていることを発見。警察が駆けつけ、男性は事情を聞かれた。 報道をまとめると、男性はワクチンを接種したくない人たちに偽の接種証明書を販売するため、自らワクチンを接種していたそうだ。警察は男性の所有物から複数の偽のワクチン証明書を押収した。通常、ワクチンを接種するにはパスポートなどの本人確認書類が必要だが、男性がなぜワクチンを何度も接種できていたのかは不明である。現在までに男性は拘束、逮捕されていないが、警察は男性を文書を偽造した罪に問えるかどうかを含め、引き続き捜査を進めると明かしている。 『Sky News』によると、過剰接種が男性の健康に影響があったのか現段階では分かっていない。一方、海外ニュースサイト『New York Times』は、ワクチンの接種回数が多すぎると免疫機能が損なわれる可能性があるという専門家の意見を紹介している。同記事はイスラエルの4回目のワクチン接種に関するものだが、記事の中で専門家は、ウイルスと戦うための免疫機能が低下するため、過剰な接種は裏目に出る可能性があると警告している。 なお、ドイツでは4月にコロナによる規制がほぼ撤廃されているが、男性がワクチンを接種していた期間は飲食店やレストラン、劇場に入るには接種証明書を提示するか、陰性証明書の提示が必要であった。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「男性は高齢なのにこんなことをして大丈夫なのか」「いくらお金のためとはいえ、90回もワクチンを打つ気にはなれない」「ワクチン接種の有無で行動を制限すること自体に問題がある」「男性は罪に問われる可能性は高いと思うが、偽のワクチン接種証明書を購入した人も罪に問われるべき」といった声が挙がっていた。 コロナ禍によって、通常では起こらないような事件が起こっているようだ。記事内の引用について「COVID-19: Man in Germany allegedly gets 90 jabs to sell forged vaccine passes」(Sky News)よりhttps://news.sky.com/story/covid-19-man-in-germany-allegedly-gets-90-jabs-to-sell-forged-vaccine-passes-12581652「German man ‘gets 90 Covid-19 vaccinations so he can sell forged passes’」( The Independent)よりhttps://www.independent.co.uk/news/world/europe/germany-90-covid-vaccines-passes-b2050261.html「Israel Considers 4th Vaccine Dose, but Some Experts Say It’s Premature」(New York Times)よりhttps://www.nytimes.com/2021/12/23/world/middleeast/israel-vaccine-4th-dose.html
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社会 2022年04月25日 06時00分
「戦争反対」生放送で抗議したロシア人女性、ドイツメディアの特派員に 現地では解雇を求める運動も
ウクライナ侵攻を続けるロシア。ロシアに都合の悪い報道や市民の声を封じるため、当局は一般人やメディアに厳格な言論の規制を導入した。そんな中、世界中で話題になった一人の女性がいる。ロシア政府系テレビ番組の編集者であるマリーナ・オフシャンニコワ氏だ。 3月14日、オフシャンニコワ氏はロシア政府系のニュース番組で、突然カメラの前に現れて「戦争反対」のメッセージを掲げて抗議。この行動によってオフシャンニコワ氏はロシア治安当局に身柄を拘束され14時間にわたり取り調べを受けた。その後、3万ルーブル(約4万5000円)の罰金を科せられたのちに釈放された。現在は弁護士をつけて対応中だが今後、刑事罰に問われる可能性もあり、その場合は刑務所に収監されるかもしれないという。勤務していたテレビ会社は自ら退職したとオフシャンニコワ氏自身が明かしている。 >>ゼレンスキー大統領に批判されたドイツ、国民の反応は? ドイツ首相にも批判の目が向いたワケは<< そんな最中、4月11日にドイツ大手メディアの「Axel Springer」が「Die Welt」紙で、オフシャンニコワ氏がフリーランス特派員として記事を執筆することになったと発表した。ロシアとウクライナ関連の記事を書くそうだ。ただ、現段階ではドイツに移住するという情報はなくロシアにとどまりながら記事を執筆するとみられている。 現地ドイツでは、オフシャンニコワ氏がロシアのテレビで抗議活動をした直後「素晴らしい女性」という声のほか、「なんとかドイツで保護できないか」という声もあった。そのため今回オフシャンニコワ氏がドイツメディアで働くことが決まると「ほかのメディアでは知り得ない現実を知ることができる」「思い切って事実を伝えてほしい」と期待する声が多い。 そんなオフシャンニコワ氏はすでに2つの記事を執筆し、「Die Welt」内でドイツ語で公開されている。 最初の記事は4月11日に公開され、自身が抗議した理由やその後について紹介。今後さらなる罰金を科される可能性があることや、黙ってウクライナ侵攻を見届ける選択は自分にはなかったことを告白していた。 2つ目の記事は4月15日に公開され、ロシア政府系テレビ局の報道やロシア社会の現状を紹介。ロシア政府系のテレビ局は政府にとって都合のいいことばかりを報道しており、その時に使える単語は限定されていたこと—例えば「戦争」ではなく「特別軍事作戦」という単語を使用して報道しなければならなかったこと—、また現在、ロシアで平和主義者は裏切り者と呼ばれていることなどが伝えられている。多くのドイツ人が記事を引用してSNSに投稿しており、「読んでほしい」「信頼できる記事」というコメントが寄せられるなど反響は大きい。 一方で、否定的な声が全く出ていないわけではない。現在ロシアから出て別の国で働いていると思われるほかのロシア人ジャーナリストからは「彼女の行動は敬意に値するがロシアでリスクを冒して他国に渡ったのは彼女だけではない」「ほかにも数十人のロシア人ジャーナリストがヨーロッパで仕事を探している」といった声がSNSを通じて出ており、オフシャンニコワ氏が特別扱いされていると感じている人もいるようだ。 またドイツ国内でも一部のメディア関係者らがSNS上で「彼女は最近までロシアの嘘を作り上げる一人だった」「彼女が何年もプロパガンダで働いていたという事実はどうなるのか。同紙の評判を台無しにしなければいいが」と発信し、オフシャンニコワ氏の過去を疑問視する人も少なくはない。実際、現地ではドイツ在住のウクライナ人らが「Axel Springer」社の前に来て、過去にオフシャンニコワ氏の解雇を求めるデモ活動をしているという報道も出てきている。 ドイツ在住の日本人は、ドイツ人は多くの人に反対されながらも意見をはっきりと言う人が好まれるため今後活躍が期待されるとしながらも、「ドイツ人はメディアにだまされることなく自分の目や耳で聞いたものを信じる傾向にある。そのため”流行”のような形でオフシャンニコワ氏を受け入れることは考えづらく、今後シビアに彼女の記事を見て判断していくこととなるだろう」と分析した。 オフシャンニコワ氏の抗議は素晴らしいといえよう。しかし彼女がドイツで受け入れられるかどうかは、彼女が発信するものを見てからになりそうだ。
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社会 2022年03月28日 06時00分
ゼレンスキー大統領に批判されたドイツ、国民の反応は? ドイツ首相にも批判の目が向いたワケは
23日、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でオンライン演説をした。アメリカ連邦議会での演説では、日本の名前こそ出さなかったものの1941年の真珠湾攻撃を思い出すようにと促していたため、日本が批判を受けるのではないかと考える人もいた。しかしふたを開けると、日本での演説は総じて日本への感謝を伝えるもので、日本国民の多くは演説を好意的に受け取ったようだ。 一方、演説で真っ向から批判を受けたのはドイツである。ゼレンスキー大統領は17日にドイツの連邦議会でオンライン演説をしたが、そこでゼレンスキー大統領は、ドイツがロシア産の天然ガスを輸送する「ノルドストリーム2」の計画を進めてきたことなどを“自国の経済を優先させた政策”などと批判したのだ。 >>ウクライナ大統領国会演説の動きで思い出される、感動を呼んだブータン国王スピーチ<< とはいえ、真っ向から批判されたにもかかわらずドイツ国民の反応は冷静なようだ。SNSでは「難民を受け入れるなど我々にできることはしているのに困惑している」「ドイツはやるべき制裁は科した」と反論する人もいたが「常に犠牲者の言うことには耳を傾けるべき」「世界に恥じない行動をしてほしい」と前向きに捉えている人も少なくはなかった。 このような反応が意味していることについて、ドイツ在住の日本人は「ドイツでは言いたいことは言うのが正しいとされているので、批判が悪いことだと受け取られていないのだと思います。もしかすると、ゼレンスキー大統領はこのようなドイツの文化を理解して演説の内容を精査したのかもしれません」と話す。 逆に、言いたいことは言うべきという文化が、ドイツのショルツ首相にマイナスの影響を与えたようだ。 オンライン演説でゼレンスキー大統領は「ショルツ首相に言いたい。ヨーロッパに今ある壁を壊してほしい。後世が誇れるようにドイツにふさわしい指導的な役割を果たしてほしい」と呼びかけた。このようなこともあり、ドイツ国民はショルツ首相が演説に対して何も言葉を発さなかったことを問題視しているようだ。 各報道機関がアップした公式動画などを確認すると、演説後、ゼレンスキー大統領の退席後にスクリーンは消され、ほとんどの議員が席を立って拍手をしていた。その後、進行役と思われる女性が補足説明をし、ここで一度演説については区切りとなるのだが、動画でショルツ首相が真剣に話に耳を傾けている姿は見掛けるものの、意見を述べようという態度は見られない。 ドイツのニュースサイト『DER SPIEGEL』は、「議会でこれほどまでに厳しく政治的失敗について言及されたことはなかった」とした上で、演説後のショルツ首相の態度に対し「彼は何をしたか? ただ黙って座っていただけだった」と批判した。ドイツ国民からもショルツ首相に対し「ウクライナ人が苦しんでいることは理解できるが、ドイツとしての立場もあり、全ての要望には応えられないと言うべきだった」「スピーチで問いかけられたのに通常国会にすぐに戻るなんて恥ずかしい」「ショルツ首相は返答すらしなかった」などの声が挙がっている。 またメルケル前首相の名前を出し、「メルケルだったらロシアと話し合いが持て、こんな事態にはならなかったかも」「メルケルだったらその場で意見した」などの声も一部では出ていた。 多くの国で演説をしているゼレンスキー大統領だが、国によって反応は違うようだ。記事内の引用について「Tag der Würdelosigkeit」https://www.spiegel.de/politik/deutschland/deutsche-abgeordnete-und-selenskyjs-rede-im-bundestag-tag-der-wuerdelosigkeit-kommentar-a-80735ab1-925d-4452-bdb4-46d34479bf27
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社会 2022年02月28日 06時00分
北京五輪、失格の高梨沙羅を励ましたドイツ人は誰? 現地でも話題、日本人への意外な称賛も
20日に幕を閉じた北京五輪では、多くの感動とともに波乱もあった。中でもスキージャンプ混合団体でスーツの規定違反で高梨沙羅や、ドイツやノルウェーなどの5選手が失格となり、世界中に混乱を招いた。 日本でも検査官に対する怒りの声や高梨に同情する声が多く挙がっていたが、それと同時に注目されたのは、失格となって泣いている高梨の肩をさすり、そっとティッシュを差し出した一人の女性だ。この場面は偶然テレビ中継に映り、日本ではSNSを中心に話題になった。女性はユニフォームなどからドイツの関係者ということが分かり、ネット上では「おそらくドイツの選手。泣けるね、心温まるシーン」「ドイツは2回目進めなくてつらいだろうに励ましてくれてありがとうございます」というような声が多かった。そんな日本での声が、現地のドイツにも届いていたようだ。 >>カナダ五輪記者、日本人親子からの心温まる贈り物を公開 関係者に手を振る男の子も紹介し「これは魔法」感動の声続々<< ドイツでは“高梨を慰めたドイツ人のことが日本で話題になっている”と複数のメディアが報じている。報道をまとめると、この女性はドイツ代表に同行した28歳の理学療法士だったという。ドイツ人理学療法士が日本で話題になっていると報じた現地メディアの一つ『WELT』は、失格者を多く出した事態を「これほど多くの議論を引き起こした五輪はない」と非難。そして自国の選手とともに日本の高梨も失格になり「この日本人女性は手に負えないほど泣いた」と同情した。 その一方で、高梨を慰めた理学療法士が日本で話題になっていることを紹介。高梨を慰めている場面の動画が拡散されていると実際の投稿を交えて明かしつつ、「日本ではこのドイツ人がSNSで広く祝われている」と伝えていた。 同記事では高梨についても「高梨は世界で最も成功したジャンパーの一人」「他国のジャンパーや監督らからも人気があるジャンパー」と紹介。高梨が1回目のジャンプで失格となったが2回目を飛び、日本が4位になったことについては「(高梨の失格で1つのジャンプがカウントされなかったが)日本人がどれほど強いかを示す結果だった」と称賛していた。そんな高梨に対し「日本人は誰も高梨を責めてはいない」「高梨に同情している」とドイツでは伝えられている。 とはいえドイツでは今回の失格に関して、測定に対する怒りの報道が圧倒的に多い。五輪開催中に比べると現在は少し落ち着いたものの、失格となった試合から3週間近くたった今でも「まさに悪夢だった」「明確なルールを設けるべき」と、テレビやネットメディアでコーチや関係者の怒りのコメントを交え報じられているのだ。なお、ドイツスキー連盟は今回の件を受けて、FIS(国際スキー連盟)と話し合いの場を設け、ルールの改革を提案したことを明かしている。 一方、意外な形ではあるが、ドイツではいまだに怒りの報道が多いこともあってか、判定に抗議の意を示して怒るより、高梨の心のケアを心配している日本人に対して称賛が上がっている。ドイツのSNSなどでは「日本人は誰も恨む心を持っていない」「日本は次に向かっている」「悲しんでいる高梨のことを第一に心配できる日本人はすてき」との声が寄せられている。 高梨には「ドイツから応援している」「私はあなたを誇りに思っている」といった応援の声も集まっている。皮肉とも言えるが、今回の五輪で意外な形で国境を越えた絆が生まれたのかもしれない。記事内の引用について「Deutsche Betreuerin in Japan für ihre Geste des Mitgefühls gefeiert」(WELT)よりhttps://www.welt.de/sport/article236894175/Olympia-Skispringen-Deutsche-Betreuerin-in-Japan-als-Heldin-gefeiert.html
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