山口敏太郎
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トレンド 2010年11月09日 15時00分
“歴史に残る程のレベル”で売れなかった、カワイソウな玩具
もうすぐ年末。各玩具メーカーにとってはクリスマス商戦をかけた勝負どころである。実写作品では長期シリーズである『仮面ライダー』と『スーパー戦隊』が並び『ウルトラマン』シリーズも、12月23日公開予定の新作映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』が控えている。 アニメ・実写を問わず、其々の作品の目玉商品が年末年始に集中する。玩具メーカーは“如何に魅力的な商品をリリースするか”、映像制作サイドは“如何に作品が関連商品販売促進に繋がるように演出をするか”悪戦苦闘する事になる。 年末のクリスマスムード=玩具販売戦が近付くと思い出されるのは、大作玩具にして歴史的に不憫な記録を残した「DX大型基地マックスマグマ」だ。 「マックスマグマ」は『地球戦隊ファイブマン』(1990年・東映)に登場した、戦隊メンバーの基地(マグマベース)にして、スーパーファイブロボと合体することによって誕生する最強ロボである。 ところが、ウィキペディアにも公然と記され、玩具関連のメディア媒体でもしばしば語られる通り、この「DX大型基地マックスマグマ」は洒落にならない程売れなかった。 丁度、この頃は『戦隊シリーズ』も過渡期を迎えており、『ファイブマン』も視聴率や作劇面で大苦戦を強いられていたのは事実である。しかし、そうした背景を別にしてもこの「マックスマグマ」、“これじゃ、売れるわけがない”という要因が明らかに存在しているのである。 マックスマグマは基地形態「マグマベース」として第1話から登場しているが、本格的に“最強ロボ”として真の姿を見せた時期は意外と早く、全48話中、第29話「合体VS合体」でその無敵ぷりを魅せている。 …が、なんと、その後再び「マックスマグマ」として活躍したのは“最終回のみ”!! 劇中、ロボット形態として登場した本数はたったの計2回なのである。 これではマックスマグマが「販売不振玩具の代表格」という位置づけにされてしまうのはあんまりだ。 この件は「売れる商品でなかった」のではなく「どう考えても売れる環境になかった」と言うのが正しいのではないか? 更には、このマックスマグマ、劇中最終回では壮絶なまでの大破を遂げてしまう。どこまでも報われない、あまりにも不憫なメカだ。もう書いているだけで泣けてくる。 各映像プロダクションと玩具メーカーは、特にこの時期ともなれば、「如何に商品を売るか」という点に腐心している事と思うが、やはり作品としての面白さが関連玩具の人気、強いては売れ行きに火をつけるものなのだと再認識して欲しいところである。 なんと去年度放映の『侍戦隊シンケンジャー』は放映終了後になって尚、現在新たに主力ロボット=シンケンオーや各戦隊メンバーのアクションフィギュア展開が始動したのである! 『シンケンジャー』は、決して劇中でロボットが全面的に押し出されていたシリーズはない。むしろ、先のマックスマグマの様に『シンケンジャー』も年末の目玉であった大型ロボ「モウギュウダイオー」は在庫の山を抱え、見事なまでにコケていた。 しかし、放映を終えて尚、新商品展開に繋がるのは一重に作品の魅力に他ならないだろう。“関連商品が売れてナンボのキャラクター作品”とはいえど、どうかどうか玩具のCMの様な作品にはなり果ててくれるなと願うばかりである。(小野寺浩 山口敏太郎事務所)【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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スポーツ 2010年11月09日 10時30分
カナダの虎と暗闇の虎…二人の“地下の虎”が新宿に現れた! 10・17 地下プロレス『EXIT-53 CORE:Q』
昨年5月に産声をあげ、その後すぐさま焼失し、そして蘇生した地下プロレスの聖地、東京・新宿は歌舞伎町二丁目の『CORE STADIUM』。波瀾万丈の宿命を背負ったこの闘技場も、わずか1年の間に、多士済々の地下戦士たちの血と汗、時には涙を吸い込み、その歴史を刻み続けてきた。 そして10月17日の『EXIT-53 CORE:Q』において、早くも17回目の闘いを迎えることとなった。このハイペースは実に驚異的だが、過去の感傷に浸る暇も与えず、地下のリングの闘いは進化、そして深化を続けるのである。【第1試合】“人間狂気”紅闘志也、“メトロ街の貴公子”SEIKEN vs “超竜”高岩竜一、“兇悪獣”ナイトキング・ジュリー 紅&SEIKENのストライカーコンビと、高岩&ジュリーのメガパワーコンビの激突。 紅と高岩の初邂逅の迫力と殺気に、CORE STADIUM全体にピーンと緊張感が走る。紅はバックブロー、カカト落としで牽制しながら、フックで高岩からダウン(!)を奪ってみせる。これには場内が大きくどよめいた。 高岩&ジュリーにパワーでは後塵を拝する新鋭SEIKENも、二人の巨体めがけて臆することなくキレのよい蹴りを連発する。“顔面兇器”のジュリー、キャリアはるか上の高岩とも張り手の打ち合いを見せ、試合は期待に違わぬ好勝負に。最後はジュリーのベアハッグに沈んだものの、SEIKENの健闘が光った。【第2試合】“頭突き世界一”富豪2夢路、“求道妖怪”入道 vs “ブラジル大車輪”ペドロ高石、“カナディアン・タイガー”ブラック・トムキャット 結果的にこの日最大のトピックとなった、第2試合のタッグ戦。地下世界王者の“人間狂気”紅闘志也と“超竜”高岩竜一の迫力と緊張の初邂逅がファンを魅了した第1試合の余韻が、虎の仮面を被った一人の男が登場するや否や、摩訶不思議な重い空気に塗り変わってしまった。 虎の仮面の男の名は、「ブラック・トムキャット」。どこをどう見ても、かつてCORE STADIUMに幾度か現れた、あの“カナダの虎仮面”に酷似している。そしてその体格、マスクから伸びる長い金髪も、かつて5・16『EXIT-39 CORE:L』に突如闖入し、高岩竜一に手錠マッチを強制したリッキー・フジそのもののようにも見える。そして「ブラック・トムキャット」とは、奇しくもリッキーがカナダで虎仮面として闘った時のリングネームでもある。どこからどう見てもリッキー・フジに酷似した、この銀色のタイガーマスクだが、やはり終始無言を貫き、その正体が明かされることはこの日も叶わなかった。 一方、ゴングが鳴ってからの主役となったのが、紅のWUW王座にも挑戦し、すっかり地下の住人となった感のあるペドロ。カポエイラ式回転蹴りなどの華麗かつ鮮やかな足技で入道を吹っ飛ばす。夢路もペドロに触発され、浴びせ蹴りで対抗! そして地下の洗礼=世界一の頭突きをペドロにぶち込んでいく。 ペドロが腕十字を入道に極め、勝敗が決した後に、また波乱が起こった。 悠然とリングを引き揚げるカナダの虎仮面の前に現れたのは…、ブラック・タイガー! そしてそのまま数秒睨み合う、カナダの虎と暗闇の虎。思えばブラック・タイガーも、9・12『EXIT-46 ANNIVERSAIRE』に女子として地下初参戦を果たした華名に、試合後「地下日本女子王座決定戦」の認定書を手渡すなど、地下プロレス主催組織WUW(World Underground Wrestling)のキーマンと思しき行動を見せてきた。 この二人の“地下の虎”の関係は敵対関係なのか、はたまた二人とも地下組織の側に立つ者同士なのか。地下の虎たちの人間模様(虎模様?)は、まったくもって複雑怪奇だ。【第3試合 地下日本阿吽選手権】[王者組・阿の帯]“銀座の鉄人”三州ツバ吉、[王者組・吽の帯]“格闘僧侶”日龍 vs[挑戦者組]“革命王子”矢野啓太、“タックル将校”竹嶋健史 今夏に“富士山頂の地下プロレス”も制覇し、すっかり阿吽の帯が堂に入った感のある王者組。しかし今回の挑戦者は、今年に入りますます波に乗りまくる出世魚・矢野啓太。そう簡単にすっきり勝たせてくれる相手ではない。この日も矢野は、変幻自在のサブミッション、キレのよいドロップキックにエルボースマッシュと、硬軟織り交ぜた攻めで王者組をキリキリ舞いさせてみせる。 試合は見応えのあるグラウンドの攻防が中心となったが、最後は日龍が新技・インド式肩固め(コブラクラッチ+肩固めの複合技)で竹嶋に勝利、王座を防衛。立場逆転を賭けての阿吽選手権シングル直接対決では三州に敗れた日龍だったが、タッグ戦で飄々と勝利することによって、飄々と阿の帯を三州から奪還してしまった(阿吽王座は、阿が吽よりも上位とされる)。これが阿吽の帯の闘いの面白さでもある。 全試合結果は以下の通り。◆地下プロレス『EXIT-53 CORE:Q』2010年10月17日(日)開始:18:00会場:東京・新宿歌舞伎町二丁目『CORE STADIUM』<第1試合>高岩竜一、○ナイトキング・ジュリー(18分12秒 ベアハッグ)紅闘志也、●SEIKEN<第2試合>○ペドロ高石、ブラック・トムキャット(13分50秒 腕ひしぎ逆十字固め)富豪2夢路、●入道<第3試合 地下日本阿吽選手権>[王者組]三州ツバ吉、○日龍(14分50秒 インド式肩固め)[挑戦者組]矢野啓太、●竹嶋健史※第2代王者組が4度目の防衛に成功。※直接勝負を決めた選手に阿の帯が、そのパートナーに吽の帯が授与される。よって、勝負を決めた日龍に阿の帯が、そのパートナーの三州に吽の帯が授与される。※試合はすべて時間無制限一本勝負。KO、ギブアップのみで決着。 地下プロレス『EXIT』公式サイトhttp://www7.plala.or.jp/EXIT/梶原劇画で伝承された「地下プロレス」が、この日本に存在した! 闇の闘いを伝える『EXIT』とは何か!?http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/97320773/高岩竜一に“強制手錠マッチ”って…、誰か教えてくれよ!? 5・16地下プロレス『EXIT-39 CORE:L』(2)http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/69351958/地下プロレスに現れたタイガーマスクの正体を…誰か教えてくれよ!http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/90191041/終戦記念日に地下プロレス…またしても“暑いリング”の新記録更新! 『EXIT-44 CORE:O』http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/52985865/仰天! 「地下プロレス」が「霊峰富士山頂」にて「日本最高峰プロレス」!!http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/23287014/華名、日本地下マットに女子初見参! そして…!? 9・12地下プロレス『EXIT-46 ANNIVERSAIRE』(1)http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/18410126/あわやリング破壊! 猛者揃いのタッグ戦はカオスの大乱闘 9・26地下プロレス『EXIT-50 BULLFIGHT』http://npn.co.jp/article_mroonga/detail/40591800/(山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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トレンド 2010年11月08日 18時05分
「円谷チャンネル-BB」HPを開いたら、ナンダコリャ!?
円谷チャンネル-BBは、円谷プロと松下電器産業が2003年11月にサービスを開始した動画配信サービスで、2005年4月からはPNSが事業主体として運営を引き継いでいる。 今回のリニューアルはウルトラマンシリーズ誕生40周年を記念したもので、無料コンテンツを含めてコンテンツを大幅に拡充、既存会員を含めた多くのユーザーへ円谷プロの作品の魅力を伝えることを目指している。(※当時のプレス紹介文より) という文句で開設されたはずの、この「円谷チャンネル‐BB」であるが、リンクを開くと待っているのは、なぜか「ビリヤード講釈」!! アドレスにも「tsuburaya=円谷」の文字が含まれているのに、これは一体全体どうなっているのだろうか? ちなみに以前、「円谷プロダクション」の公式HPとして使われていた「http://www.m-78.com/」のアドレスも現在は表示されない状態になってしまっている。 TYOグループによる買収、バンダイナムコグループへの株売却、パチンコ開発販売会社のフィールズ株式会社と、資本体系が変動したことによってHPの運営・管理に大きく影響したのだろう。 しかし、「円谷チャンネル‐BB」がビリヤード講釈に変貌しているのはまさに驚愕の一言。 しかも、「暮らしの知恵」「カラダに効くレシピ」などなど各項目も地味に充実しているときたものである。●「円谷チャンネル‐BB」こと「きまるビリヤード」http://www.tsuburaya-bb.jp/(小野寺浩 山口敏太郎事務所)【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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トレンド 2010年11月08日 12時00分
何故、仮面ライダーの1/1スケールのマスクが売られなくなった?
一昔前までは、仮面ライダーやウルトラマンなどのプロップマスクや隊員服・ヘルメット等のレプリカが良く売られていたものだが、近年においては1/1スケールの被り物の商品展開は殆ど無くなってしまった。 アメリカのキャラクターは特に映画公開時期に合わせ、日本でもスパイダーマンのコスチュームやダースベーダーのマスク等の商品展開が成されたものだが、なぜか本家・日本の代表キャラクターである「仮面ライダー」や「ウルトラマン」等のコスチュームグッズは今日においてはめっきり見られなくなってしまった。 例えば、レインボー造型から発売されている「仮面ライダー」シリーズのレプリカマスクのラインナップはいずれも1/2スケールだ。 何故日本では1/1スケールのプロップスーツやマスクが消滅してしまったのだろうか? 某版権元プロ関係者によれば、「実際に着用出来るグッズの消滅」の背景には、「犯罪などに悪用される恐れがあまりにも多いからだ」とコメントしている。 実際、上記の「スパイダーマンマスク」や「ダースベイダーマスク」は発売直後に見事なまでに犯罪アイテムとして悪用されてしまった。2010年5月28日には、茨城県の牛丼店「すき家水戸東店」において、スパイダーマンのマスクで顔を隠した強盗団が店のレジの売上金約3万円を奪って逃走するという事件があった。 本土アメリカにおいても、7月26日、ニューヨークのロングアイランドでダースベーダーに扮した銀行強盗が出現。もはや冗談を通り越して、見事なまでに暗黒面に堕ちてしまっている。 強盗が覆面を被り素顔を隠すのは常ではあるが、強盗の付けた面が「仮面ライダー」や「ウルトラマン」では洒落にならない。メーカーや版権元にとっても、キャラクターのイメージダウンにつながってしまう。そんなリスクを背負う位であれば、最初から被り物は出さない方がいいと考えるのは自明の理であろう。 しかしながら、一方で「大人向けの本格変身ベルト」というコンセプトでリリースされている「コンプリートセレクション」や、変身ベルトの1/1サイズのプロップ等、“顔を隠さない形”でのアイテムは充実していっている。これは唯一の救いであろうか。 クオリティはそのままに、1/2スケールで制作されたマスクも決して悪くは無いが、やはり実物サイズのプロップアイテムこそ燃えるものだ。 どうか、ハイエンドユーザーが実寸サイズのレプリカマスクを収集できる平和な世の中になってくれることを願ってやまないものである。(小野寺浩 山口敏太郎事務所)【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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社会 2010年11月06日 14時00分
水子供養はなぜ定着したか?
いまや普通に、神社や仏閣で「水子供養」と書かれたのぼり旗や看板を見かけることがある。そのせいか、多くの人は「水子供養」が大昔から日本全国で行なわれていたものだと思っているようだ。 「水子供養」の発祥は江戸時代といわれてはいるが、ところが一般的に知られるようになったのは1970年代中ごろであり、定着したのは80年代になってからといわれている。 「水子供養」が広まった理由として「戦後にフリーセックスなど性の乱れが広がったため、妊娠中絶をする女性が増えたから」ともいわれているが、人口中絶の統計を見ると、戦後最も中絶が多かったのは、1955年(昭和30年)の117万143件である。 以降、1965年(昭和40年)では84万3248件、1975年(昭和50年)では67万1597件、1985年(昭和60年)では55万127件(※参照:厚生労働省 国立社会保障・人口問題研究所発表資料より)と、妊娠中絶は減り続け、昨年の2009年では過去最少の22万1980件となっている。つまり、戦後妊娠中絶が減少していく中、1970年代中ごろから突如「水子供養」が流行しだしたのだ。 その理由としては、ある宗教団体と墓石屋が「水子地蔵」を大量生産・大量販売したことにある。これが当たった。当然、他の神社仏閣や新興宗教団体もマネをするようになり、日本に「水子供養」が定着するようになった。 筆者はここで「水子供養はただの霊感商法である」などと言うつもりはない。そんなことを言ってしまえば、宗教や占いもまた、ただの霊感商法ということになってしまう。 宗教にせよ占いにせよ、不安定な精神を持ってしまった人類にとって、上手に働けば救いとなるだろう。しかし悪く働けば、戦争の原因や権力の濫用(らんよう)にもなる。 「水子供養」が定着したのは、母親たちの罪の意識や我が子への想いがあり、需要と供給が満たされたからであるとも考えられる。事実、妊娠中絶をした女性たちの中には、精神的ストレスから「中絶後遺症候群」といわれる心身の病になってしまう人も少なくないという。そういった女性たちが「水子供養」を受けることによって、少しでも救いになるのであれば、それはそれでいいことなのかもしれない。 ただ、江戸時代では、本来「水子」は神の子とされ、たとえ流産や死産、中絶をしたとしても、それは神の元に帰るのであり、親を怨んだり祟ったりするという考えはけっしてなかった。そもそも、まだ世にも出ていない胎児が「親を怨み、親を祟る」などという発想はなかったのだ。 もし、現代の「水子供養」に「水子を供養しないと祟られますよ」とか「あなたがいま病気なのは水子を供養していないからです」などと恐怖をあおり、心身ともに弱っている母親に高額な供養料を求めるようなところがあるとしたら、それはいかがなものであろうか? と思うのである。巨椋修(おぐらおさむ)(山口敏太郎事務所)山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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トレンド 2010年11月06日 13時30分
秋の節分? 11月6日に恵方巻き?
節分といえば2月3日頃にその年の恵方を向いて海苔巻きをまるかじり、という関西の風習が全国的になって久しいのだが、最近各地のスーパーなどで「秋の節分にも海苔巻きを食べよう」というキャンペーンを見掛けるようになった。 そもそもこの「節分」とは何か? というと季節の「節目、分かれ目」のことである。馴染み深い2月3日頃の節分の翌日が立春、すなわち立春から暦の上では春が始まるのだ。 立春とは古代中国より伝わる季節区分法「二十四節気」の一つで立春の他に立夏、立秋、立冬があり、それぞれの前日は前の季節との分かれ目、すなわち節分ということになる。 ということは節分は年に四回あるのだが、なぜ立春前日の節分だけがスポットライトを浴びていたのかというと立春前日の節分は他の節分と違って特別な意味を持っているからだ。 二十四節気は立春に始まり大寒で終わる。 すなわち立春は一年の初めにあたる日で、立春の前日の節分は旧冬と新春の境目であり一年の最後の日に当たり、単に季節の節目である他3つの節分と違って1年の節目なのだ。 行事としては平安時代頃より宮中の旧暦大晦日(1月下旬から2月上旬頃)に行われていた旧年の厄を祓う儀式「追儺の儀(鬼を祓う儀式で鬼とは悪霊のこと)」が江戸時代頃には立春前日の節分に炒り豆を撒いて旧年の厄を祓う民間行事として広まっていき、現代まで続いている。 「節分に海苔巻きをまるかじり」という行事は諸説あるが江戸末期、船場の旦那衆の座敷遊びをヒントに大阪の海苔問屋と鮓組合が、海苔巻きの売上げ増の為のキャンペーンからはじまった、とも言われている。 海苔巻きを切らないのは「縁を切らない」と言う意味に通じ、一人一本をまるかじりするのは新春前夜の豪華なご馳走ともなる上、家族で数切れずつ分けて食べてもらうよりも、一人一本を食べていただくほうが売上もアップするということだ。 あの手この手のアイデアで売上げ増を目論むのはいつの時代も同じといえる。11月6日前後の立冬前日の節分は特にイベントや行事がない為、新しいイベントを提唱するにはよい時期なのかもしれないが、果たして「秋の節分」の海苔巻きまるかじりは定着するだろうか…?(「催旺風水」あーりん 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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トレンド 2010年11月06日 11時30分
怪談作家・呪淋陀(じゅりんだ)の「不思議スポット探訪:麻布観音」
殺伐とした現代社会。 心が癒され優しい気持ちになれる場所がある。 西麻布にある長谷寺。彼方には六本木ヒルズが見える境内。お寺と高層ビルというミスマッチな光景。そこは都内とは思えないほど静かで清らかな空気に包まれていた。 本尊の十一面観音は通称『麻布観音』として親しまれている。お参りした人々は口々に、御姿を眺めていると心が洗われる。どんな悪人も優しい気持ちになれる。観音様と目が合った途端、感動で涙が自然と溢れて来る等々…。 『麻布観音』の不思議な魅力について語るのだった。 『麻布観音』を初めて拝観した時、その存在感に圧倒された。一本の木から彫られた約10メートルもの巨大観音像。生命感溢れる神々しいオーラを放っていた。「観音様と必ず目が合いますよ」と聞いていたが、驚いた事に本当に目が合った。ふくよかで優しい御顔立ちの観音様。柔和な眼差しで私を見つめて来られた。 しかし、全てを見透されているような畏怖の念を抱いた。観音様と対峙しているとだんだん心臓が高鳴って来た。仏像でこんなに気持ちがときめくのは初めての体験だった。 観音堂にいた一人の老人。『麻布観音』と長年接して来た方らしい。彼は私にこう語った。 観音様も信仰心がなければただの木である。 世の中で起こる様々な恐ろしい犯罪や事件などは、見えない世界を信じない事から起こるのである。観音様を拝む事は自分自身を拝む事であり、自身が観音様ならば悪行など出来ないはずである。例えば、重い病気の人がいるとする。その人は観音様を拝み続ける事で不思議と病が癒えたと言うのだ。 しかし、それは観音様の力ではなく病も気からと言う様に、拝む事により自身の心の在り方が変わっただけのである。信じる事はとても重要である。人を信じる事。最も大事なのは自分を信じる事。観音様は自分自身なのだ。 慌しい世の中。心にゆとりが無くなりがちだ。たまには仏像等を無心にただ眺めるのも良いと思う。(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ)山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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社会 2010年11月04日 18時00分
愛知県西三河地方のふしぎ話「宮口町の化け狐」
愛知県豊田市宮口町は、現在では県道が通り交通量も多く、その県道沿いには公設市場やコンビニも建ち並んでいるが、昔は宮口村と呼ばれ、小高い山と野原や田畑ばかりの場所であった。 昔、この辺りには化け狐が現れて、人を騙すといわれていた。一般に狐は子供の頃は「キャン、キャン」と鳴き、成長すると「コーン、コーン」と、年をとった狐は「ワーイ、ワーイ」と鳴くという。 この宮口村に住む次郎吉という男は最近、化け狐に化かされた。蕎麦畑を川だと思って、着物を頭に上にのせて歩いていた。 ある暖かい秋の夜、庄屋の屋敷に地主たちが集まって秋祭りの相談をしていた。その日は酒も入ったこともあって、帰りは遅くなった。地主たちは近道をして帰ろうと向かったのは、化け狐が出没する辺りであった。 「ここには人を化かす狐が出るらしい」と、甚兵衛が心配そうに言った。「そんな狐がいるものか! 我々は騙されるものか」と、吾兵衛たちは笑って相手にしない。 しばらく行くと、不思議なことに道がなくなり、大きな池が現れた。「これは狐の仕業だ。もとに来た道を戻ろう」。甚兵衛が制止しても、吾兵衛たちは「これは雨が溜まったものだ。浅いから歩いて渡ろう」とザブザブと池の中に入っていった。酒を飲んだ勢いもあり、池の中は気持ちがよく、吾兵衛たちは子供のようにはしゃぎ、踊りだした。その様子を甚兵衛だけがニヤニヤして見ていた。 踊り疲れて一休みしていると、着物がまったく濡れていないのに気がついた。吾兵衛たちは池ではなくすすき野原で踊っていただけであった。いつの間にか、甚兵衛の姿は消え、遠くの方で「ワーイ、ワーイ」と狐の鳴き声が響き渡っていた。(写真:「宮口神社」愛知県豊田市宮口町)(「三州(さんず)の河の住人」皆月斜 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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芸能ニュース 2010年11月03日 17時00分
電撃ネットワーク結成20周年パーティーに潜入してきました!
日本が誇る…というか、日本よりもむしろ海外で圧倒的に高い評価を受けているパフォーマンス集団「電撃ネットワーク」の結成20周年を祝うパーティーが、10月27日の夜、東京・六本木の「Bar QUEST」で行われました。結成20周年を祝うために、会場には大勢の著名人やファンが駆けつけました。 私は電撃ネットワークさんとも長い付き合いであるモノマネ芸人のレイパー佐藤さんに連れられて、このビッグイベントに潜入することができたのですが、会場に入るといきなり、席に座っているデビィ夫人を発見! その他にもよく見れば、ブラザーコーンさん、漫画家の蛭子能収さんなど、多くの著名人の姿も見えます。 妙にハロープロジェクト関係の曲がやたらと流れているな〜と思ったら、会場内ではアイドルマニアでもある掟ポルシェさんがDJをやっていて、会場を盛り上げていたのでした。 ですが、パーティーの本番はむしろ、ここから! 会場に用意されたステージに、本日の主役である電撃ネットワークさんが登場! デビィ夫人や、国生さゆりさんなどからお祝いのコメントをいただいた後は、サンプラザ中野くんさんが「Runner」を熱唱されたり、マギー審司さんがマジックショーを行ったかと思えば、エスパー清田さんは超能力でスプーン曲げを披露したりと、電撃ネットワークと付き合いのあるエンターティナーたちが様々なパフォーマンスを行っていきます。 ショータイムの合間には、大木凡人さん、漫画『グラップラー刃牙』の作者・板垣恵介さん、ビヨンセの振り付けもしているジョンテ・モーニングさん、出版プロデューサーの高須基仁さん等々も壇上して、イベントを盛り上げてくれました。 ショーの後半では、葉月パルさん、桜井ちひろさん、ぺよん潤さん、レイパー佐藤さん、影武者Xさんといった電撃ネットワークと親しいモノマネ芸人軍団が一気に登場して会場は大盛り上がりのまま、本日の主役である電撃ネットワークのパフォーマンスが行われていきました。 パーティーの終わりに電撃ネットワークの南部虎弾さんはこう語っていました。 「電撃ネットワークは20年間、今まで一度もテレビでレギュラー出演した番組はありませんでした。そんな自分たちが20年も活動を続けていくことができたのは、本当にたくさんの人が応援してくれて支えてくれたからです」 電撃ネットワークが一度もテレビ番組にレギュラーで出たことがないというのは、正直意外なことだと感じました。ですが、電撃ネットワークのパフォーマンスの面白さと、その人柄は、実に多くの人々を虜にしているのだということを、このパーティーでは改めて感じさせられたのでした。 20年後の電撃ネットワークにも、多くの人たちが応援して熱狂していることでしょう。(「作家・歩く雑誌」中沢健 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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ミステリー 2010年11月03日 16時00分
怪談作家・呪淋陀(じゅりんだ)の「怪談:美炎」
一度だけ不思議な体験を致しました。 幼い頃、祖父が亡くなりました。 その夜、祖父の遺体の横に私は祖母とふたり布団を並べて眠りました。 なぜ、私が一緒に寝る事になったのか理由はわかりません。 光一つ入らない真っ暗な部屋でした。 幼い私は祖父の死体が傍にあると思うと怖くてなかなか寝付けませんでした。 「はるさーん…はるさーん…」 静寂の中、どこからともなく声が聞こえてきました。 はるというのは私の祖母の名前です。 私は声に驚いて目を開けました。 すると暗闇の中、灯りが見えました。 何と寝ている祖母の足元で七色の炎がゆらゆらと燃えていました。 炎は天井まで火柱を上げて、まるで祖母を見降ろすかのように静かに揺らめいていました。 赤、青、黄、紫等の様々な炎の色が絡み合って極彩色に光り輝いていました。 この世のものとは思えぬ美しく怪しい光景でした。 しかし、私は恐怖のあまり布団を被って眠ってしまいました。 翌朝、祖母が起きるなり私に言いました。 「昨日の夜、おじいさんが来た…」 その後、元気だった祖母はみるみる衰弱してまもなく祖父の元へと旅立ちました。(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ)山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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ミステリー
特命! 日本ダービーを予想せよ! 馬の姓名判断、霊能犬の動物予知で大予想
2008年05月28日 15時00分
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ミステリー
衝撃!! 羽田の鳥居の祟り事件はインチキだった!!
2008年05月13日 15時00分
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ミステリー
グラビアアイドル疋田紗也がゴム人間に襲われた!!
2008年04月01日 15時00分
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ミステリー
船橋の神社で、狐の生首が出現!
2008年03月18日 15時00分
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ミステリー
東京にザシキワラシ出現!!
2008年02月19日 15時00分
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ミステリー
小さな侍幽霊 新宿に出現!
2008年02月05日 15時00分
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ミステリー
うずまき生物
2008年01月22日 18時18分