スポーツ
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スポーツ 2019年03月27日 22時00分
「ふるさと納税」自治体と総務省のイタチごっこが続く
数千円を寄付するだけで、豪華な返礼品を受け取れる「ふるさと納税」制度は、納税者のみならず、返礼品を提供している地方の事業者にとっても恩恵が大きい。庶民の“裏楽しみ”ともいえる「ふるさと納税」だが、「返礼品は寄付額の3割以下」という国の通知を受けた自治体が、返礼品の低額化に走った結果、寄付金が減る事態を招く自治体も出てきた。 総務省は、自粛を求める通知を全国自治体に送ったが、見直す意思を示さなかった大阪府泉佐野市や佐賀県みやき町など12の自治体名の公表に踏み切った。ところが、「名指しされた自治体は、寄付が集まらないのではと予想されたのですが、実際には返礼割合が高いと逆に総務省が全国に宣伝してくれたことで、一部の自治体では寄付が急増しています。とはいえ、三重県志摩市や鳥羽市は、国から真珠製品などの取り扱いをやめるよう求められたことが影響し、19年度の一般会計当初予算案を前年度より低く見積もらざるを得ない状況でした」(ふるさと納税に詳しいライター) さらに、総務省通知の抜け穴を突く手法も登場している。「食品などの返礼品と合わせて、寄付額に応じてインターネット通販大手のアマゾンの『ギフト券』を送り、実質的な返礼割合が3割を超えるようにする自治体が出てきたのです。各自治体の返礼品を載せる一部のポータルサイトが、キャンペーンと称し自治体に知恵を付けて支援したこともあり、同手法は一気に拡散しました」(同・ライター) 昨年末、これに驚いた総務省は、こうした抜け穴を「不適切」と指導し、違反した自治体名を公表する結果となった。「それまでもポータルサイト上では、『ポイント還元10倍』などとして、寄付額に応じて独自のポイントを期間限定で付与するといったサービスも横行しており、ギフト券を規制したところで、ポータルサイト運営企業の方が総務省より一枚も二枚も上手ですから新手のサービスが出てくるでしょう」(同) もはや「イタチごっこ」の状態だ。
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スポーツ 2019年03月27日 21時40分
技論争を伝える側から考える 80年代「延髄斬り」を猪木氏以外に使わなかった古舘アナ
元女子プロレスラーの豊田真奈美さんが22日にツイッターで発信した内容がプロレスファンや関係者、そして現役、OBレスラーの間で話題になっている。 「誰?ビー・プレストリーって?決め技がジャパニーズオーシャンサイクロンスープレックスね…女子には藤本つかさ 男子には日高郁人 勝手に使わないで貰いたい」 豊田さんは現役時代フィニッシュホールドとしてジャパニーズ・オーシャン・サイクロン・スープレックスを使っていた。21日に行われた女子プロレス団体スターダム大阪・世界館大会で、外国人選手のビー・プレストリーが豊田さんがの技を“無断使用”したことに苦言を呈したのだ。 「技を譲る」という文化は豊田さんが所属していた全日本女子プロレスから派生したもの。豊田さんは一昨年の引退ロードにおいて、技の継承者として藤本らの名前を挙げていた。現在はタレントとして活躍している北斗晶も引退する際、現役時代の必殺技・ノーザンライトボムを長与千種に継承したが、長与は「北斗から受け継いだ大切な必殺技を使うほどの相手がいない。使うのなら北斗に使いたかった。大切なものはなかなか出せない」と現在まで使用していない。 この論争に正解はないと思っているが、男子のプロレスしか見ないファンは違和感を覚えたのではないだろうか。実は男子の世界でも本家に「許可」をもらっている選手が多いのだが、あまり明らかにされていない。 しかし、リングには上がらないものの、テレビの実況席からこれを貫いた人物がいる。1980年代、テレビ朝日系列『ワールドプロレスリング』で新日本プロレスの実況を務めた古舘伊知郎アナウンサーだ。数多くの名言を残しているが、アントニオ猪木氏の必殺技、延髄斬りのフレーズは猪木が使った時にしか発していない。これは「延髄斬りは猪木さんにしかできない技」という古舘アナのこだわりで、藤波辰巳(当時)や外国人選手が同じ形で蹴りを放っても「ジャンピングハイキック」と最後まで言い続け、「延髄斬り」イコール猪木氏のイメージをファンに植えつけたのだ。 藤波は師匠である猪木氏との対戦前「猪木さんの技は全部使える」とコメントしていたが、古舘アナだけは「延髄斬りは使えない」と思い、実況をしていたのは間違いないだろう。今話題となっている論争について古舘アナが見たらどう感じるのだろうか? かつて新日本の選手が使っている技を、全日本プロレスの選手が使った際に日本テレビのアナウンサーが焦ったという話もあり、われわれ報道陣もフィニッシュホールドを本部席に確認しに行くと「え?あの技じゃないの?」なんてことはよくあること。アナウンサーは瞬時に考えなければならないので大変な作業だ。アメリカWWEでは開発した選手を技名にして実況している。このスタイルが一番スマートではないかと、伝える側の一人としては感じている。文 / どら増田写真 / ©︎H.J.T.Production
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スポーツ 2019年03月27日 21時10分
【DeNA】2019年開幕投手は今永昇太に決定「若手に声をかけていきたい」とエースの自覚を語る
ベイスターズは21日、横浜赤レンガ倉庫で「横浜DeNAベイスターズ出陣式2019〜Go Beyond the Limit.~」を行い、約3000人のファンの前で開幕投手を発表した。 ラミレス監督より、開幕投手の決定権を与えられた三浦大輔ピッチングコーチの口から「2019年の開幕投手は今永昇太」と発表され、今永昇太が登場。観衆からは期待の大きな歓声が挙がった。 昨年4勝11敗、防御率6.80と散々たる成績に終わった今永は、2016年の良かったときのフォームに立ち返り、テークバックの際にバッターからボールを持った手が見えないように、身体に近づけるフォームに戻すなど、復活に向けた取り組みを行った。 オフに参戦したオーストラリアリーグでは、6試合で4勝無敗、防御率0.51、奪三振57と、地元紙に”アンタッチャブル”と称されるなど、圧巻のピッチングを披露。実戦の中で感覚を掴むと、オープン戦や侍ジャパンでも好投を続け、4年目で初の大役を任されることとなった。 今永は昨年のこの時期、左肩のケガにより開幕に間に合わなかったことで、昨年の開幕投手、石田健大と、昨年のドラフト1位左腕、東克樹らが投手陣を引っ張った。しかし、今年はその二人が共に左肘の故障で、開幕に間に合わないことについて、「今年は彼らが帰って来た時に、チームがベストなポジションに」と口にした。 開幕投手に指名されたことにより、「今までは自分のことばかりで精一杯。余裕がなかった」と語るが、今年は開幕投手を任される立場、イコール“エース”ということで、「これからはチームのことを一番に」とマインドにも変化が生まれ、「若手にも声をかけていきたい」と自覚も芽生えてきたようだ。 今週金曜日、29日に迫った本拠地横浜スタジアムでのドラゴンズとの開幕戦。総じてベイスターズの開幕戦は分が悪く、DeNA体制になってからでも、ケガで離脱した山口俊の代役を任された井納翔一しか勝っていない。しかし、今年は一度挫折を味わった「投げる哲学者」がいる。出陣式でもファンの前で「勝ちます!」と宣言した“ニュー今永”が今年、不在のエースの座にしっかりと腰を据える。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年03月27日 17時50分
大谷翔平を軟禁!? メジャーリーグの身勝手な“人質”作戦
日本の野球界の未来は大谷翔平が握っている。レジェンド・イチローが引退を表明したせいか、そんな声が囁かれている。 「2024年、東京五輪の次のフランス・パリ大会なんですが、追加競技に当選した野球・ソフト、空手の存続は絶望的です。28年はアメリカ・ロス大会。アメリカは野球大国なので野球・ソフトが復活する可能性はありますが、まだ決定ではない。そうなると、21年と25年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)をいかに盛り上げるかが重要なカギとなってきます」(球界関係者) 野球競技はお客も入るし盛り上がる――それを手っ取り早くアピールする方法は、二刀流・大谷を国際試合で活躍させることだ。 だが、大リーグ機構はWBCの提唱者でありなから、またもやトッププレーヤーの大会派遣に難色を示し始めている。 「前回のWBC大会でアメリカ代表はようやく世界一の座を奪取できました。勝因は、それなりの主力クラスの選手を派遣したから。でも、主力クラスの選手を派遣するリスクを再認識させられたんです」(特派記者) 新たなリスクとは、多額な保険金だという。主力選手の所属球団は、万が一ケガをした場合のリスクを、WBCを主催する大リーグ機構に訴えた。その見返りとして、機構は保険金を掛けることにした。退会中にケガをして公式戦に出場できなくなったら、同じ力量クラスの選手を獲得できるよう、保険金を支払う約束を交わしたのだ。 そうなると、保険金の掛け金も大きくなる。よって、二刀流・大谷をWBCに出場させるとなったら、投手と打者の2人分の保険金が必要になる。大リーグ機構は大谷のWBC出場に、早くも難色を示したというわけだ。 「所属のエンゼルスはアナハイム市が所有する本拠地球場の長期契約を破棄しました。ロス五輪の競技会場ともなるロングビーチ市が『五輪施設の建設と同時に新球場造りたい』と誘致しています。球団がアナハイム市とロングビーチ市を天びんにかけられるのは、大谷というドル箱がいるからです」(同・記者) 大谷がいれば強気な商売もできる。WBCの出場に対してもそうだが、まさに“人質”状態だ。
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スポーツ 2019年03月27日 17時40分
WWEアスカがまさかの王座陥落 レッスルマニアは女子両ブランドの王者が激突!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間27日、コネチカット州アンキャスヴィルのモヒガン・サン・アリーナで、主力ブランドのスマックダウンを開催した。 今年はスマックダウン女子王者として『レッスルマニア35』への出場を狙う日本人女子スーパースターのアスカ。『レッスルマニア35』のメインイベントで、ベッキー・リンチとともにロウ女子王者のロンダ・ラウジーに挑戦する“女王”シャーロット・フレアーを相手に防衛戦に挑んだ。 シャーロットは昨年の『レッスルマニア34』でアスカの連勝記録を止めた因縁の相手。アスカはその後もシャーロットから直接勝利を収めていないだけに王者としては負けられないところ。一方のシャーロットも世紀の一戦を前に負けるわけにはいかない。アスカはヒップアタックからスープレックス、さらにスライディング・ニーと怒涛の攻撃を見せた他、三角締めやアスカロックでシャーロットを追い詰めたが、最後はシャーロットにフィギュアエイトを決められると無念のタップアウト。アスカが『レッスルマニア35』を前にまさかの王座陥落。シャーロットが新王者となった。 アスカは試合後のインタビューで「負けてしまいました。せやけど、止まってられへん。進むしかない」と大阪弁で前向きにコメントしたが、今回の敗戦は痛い。『レッスルマニア35』まで2週間を切っており、王者としての出場どころか同大会への出場も微妙な状況に追い込まれた。逆にシャーロットが新スマックダウン女子王者となったことで、『レッスルマニア35』のメインで行われるトリプルスレットはロウとスマックダウン両ブランドの女子王者が激突することに。『レッスルマニア』史上初の女子によるメインイベントに華を添える形となった。『レッスルマニア35』終了後、アスカも含めた女子戦線はブランドの枠を超えた再編が繰り広げられる可能性もあるだろう。 なお、今大会で中邑真輔は『レッスルマニア35』前、最後のWWE王座挑戦権を獲得するチャンスを与えられたが、それを逃している。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年03月27日 17時30分
オリックスの新1番打者・福田周平が打率.296、出塁率.387で絶好調 「投手以外ならどこでも守ります」と貪欲
「1、2番が出てくれるとチームがいい勝ち方が出来る」 オリックスの西村徳文監督は、オープン戦において1番の福田周平、2番の西浦颯大の出塁率と得点力の高さを評価。開幕からこの1、2番コンビでシーズンに臨むことを決めた。 特に、プロ2年目にしては異例のキャプテンに指名した福田は、オープン戦17試合中16試合に出場し、打率.296(54-16)、三塁打4本と長打率.481、得点圏打率は.500、四球を8回選んでいることから、出塁率も.387と好成績を残した。本人は「試合数が少ないですから」と自嘲気味に話していたが、若手主体となったチームの先頭打者としての活躍が期待出来そうだ。オープン戦では「左投手の方が打っていた」こともあるが、本人に左投手への苦手意識はなく、西村監督は相手投手の左右に関係なくオーダーを固定したいタイプの監督なので、余程のことがない限り、1番福田は揺るがないだろう。 「今年は打率の1割、出塁率を上げたい」 春季キャンプで福田は今シーズンの目標のひとつに、このようなことを話している。23日の試合後には丸々1割上回ったのだが、24日に打席数が多かったこともあり、打率が上がり、出塁率が下がるという現象が起こっている。「四球が取れていることが大きいですね。四球は調子のバロメーターだと思っているので。どの打順であっても塁に出ることを心掛けている」と福田が野球をする上で、「平常心であること」「落ち着いて打席に入ること」を昨年から話しているが、「引きつけて四球を選ぶこと」が加わったことで、相手チームにとって厄介な1番バッターになるのは間違いない。 「僕は1年間でやりたい。143試合トータルで。開幕だからといって力み過ぎても良くない。僕のやることは決まっているので」 どんな気持ちで開幕に臨むのか?と尋ねると、このような答えが返ってきた。福田はいつもブレない。しかし、昨年は大きな怪我をしながらも、「大丈夫」「問題ない」と言いながら、シーズン終盤の試合に出場し続け、貪欲さ溢れるアグレッシブなプレーを見せる姿に、首脳陣やチームメイト、スタッフの胸を打っていた。西村監督はこうした経緯から、福田をキャプテンに指名したと思われる。「キャプテンとしての仕事は何もしてない」と話す福田だが、あの貪欲さ溢れるプレーを見せ続けることで、結果的にチーム全体が盛り上がっていけばいいだろう。 「ピッチャー以外ならどこでも守りますよ!とにかく試合に出たい」 福田の貪欲さは、これまでのオリックス(特に野手)に足りなかったことの一つ。打線では、福田と主砲の吉田正尚が怪我なく1年間機能し、チームを牽引して行けば、今年のオリックスは間違いなく面白いチームになる。取材・文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年03月27日 11時40分
“世界一”の元捕手・里崎智也氏がユーチューバーに 目標は「1億円プレイヤー」
高木豊氏(元大洋他)や中村紀洋氏(元近鉄他)など、YouTuberへの転身を果たす人物も増えてきている元プロ野球選手。そんな時代の流れに、この度とある人物が新たに加わることになった。 26日、自身のツイッターに「『YouTuber』としてデビュー致しました!!」と綴ったのは、1999年〜2014年までロッテで活躍した里崎智也氏。「これから沢山動画を配信していきますので応援宜しくお願いします!是非見てください!」と、今後の意気込みを表明した。 同ツイートに添付されたリンクを確認すると、「【祝】里崎智也、YouTuberになります!!」というタイトルが付けられた1本目の動画が登場。自己紹介や抱負を交えつつ、視聴者にチャンネル登録を呼びかけている。 これまでも様々なメディアで活躍してきた中、新たな一歩を踏み出した里崎氏。今回の一件を受けたネット上には、「普通に技術面話すだけで伸びそう」、「辛口コメントを期待したい」、「テレビで言えないような話をするなら面白いかも」といったコメントが寄せられている。 確認時点で、1本目の動画は再生回数「7066回」、「Satozaki Channel」と題されたチャンネルの登録者数は「2936人」となっている里崎氏。動画内で語った「YouTuberになって1億円プレイヤーになる」という目標には、当然ながらここから様々な工夫を凝らしていく必要がある。 ただ、里崎氏は現役時代ロッテで日本一を2回(2005年・2010年)、代表に選出されたWBC(2006年)で世界一を1度経験している。元々トーク力には定評があるだけに、これらの経験は十分強みとなり得るだろう。 また、自身の人脈を活用し、動画に豪華なゲストを招くこともできる。ちなみに、“先輩”である高木氏は昨年6月15日の動画で、江川卓氏(元巨人他)をゲストに迎えたところ、これがチャンネル内で一番再生された動画(約25万回)となっている。 プロ野球より一足早く、“開幕”を迎えた里崎氏。こちらも激しい競争が待っているYouTuberの世界に、どのような戦略で立ち向かっていくのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年03月27日 06時00分
新日本初のMSG大会全カード決定! 内藤対飯伏、ザック対棚橋、スターダム岩谷も参戦
日本時間4月7日、新日本プロレスがアメリカROHとの合同興行として初進出する『G1 SUPERCARD』アメリカ、ニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)大会の全対戦カードが決定した。 新日本がWWE(WWWF、WWF)と提携していた1970年代後半から80年代前半にかけて、新日本の選手がWWEのMSG定期戦などに上がっていた。だが、新日本が共催とはいえMSGで大会を開催するのは初めて。チケットはアメリカにおいて近年“ニュージャパン”人気が急騰していることもあり、発売と同時にほぼ完売したというのだから驚きだ。翌日にはWWEが世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア35』をニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアムで開催するとあって、今年の『レッスルマニア』ウィークに全世界のプロレスファンの注目が集まるのは間違いないだろう。 第0試合では、1分時間差バトルロイヤルHONORランボーマッチの開催が決定。1.4東京ドームの恒例だったニュージャパンランボーと同様、本戦に出場しない新日本とROHの選手が大量に出場することが予想される。既に今大会への出場を志願していた獣神サンダー・ライガーの参戦が発表された。ライガーは今大会に出場する全選手の中でアメリカでの知名度が最も高い“世界の”レジェンド。来年1月での引退を表明した。ライガー目当てのファンにはしっかりと目に焼きつけてもらいたい。 第1試合はNEVER無差別級王者ウィル・オスプレイが、ROH世界TV王者ジェフ・コブとダブルタイトルマッチ。既にジュニアヘビー級の域を超えたオスプレイが、スーパーヘビー級のコブとのシングルマッチで記念すべきMSG大会の幕を開ける。オスプレイには次期挑戦者としてタイチが名乗り上げており、体格差はあれども負けられないところ。コブもアメリカのリングでタイトルを失うわけにはいかない。激戦必至だ。 第2試合ではダルトン・キャッスルとルーシュによるROH対CMLLの米墨対決。第3試合にはROHの女子ブランド・WOHの世界王者の岩谷麻優(スターダム)が参戦。ケリー・クレインを相手に防衛戦を行う。女子選手もWWEに参戦しなければMSGのリングに上がる機会はないだけに岩谷は大きなチャンスを手に入れた。第4試合はROHのブリー・レイNYCストリートファイトオープンチャレンジマッチ。第5試合はIWGPジュニアヘビー級選手権試合だ。王者の石森太二が、ROHのバンディード、CMLLのドラゴン・リーを挑戦者に迎えて3WAYマッチを行う。 後半の第6試合は、第一弾決定カードだったIWGPタッグとROH世界タッグのダブルタイトルマッチ。ROH世界タッグ王座の移動に伴い、IWGPタッグ王者組のタマ・トンガ&タンガ・ロア、ROH世界タッグ王者組のPCO&ブロディ・キングに、EVIL&SANADA、ブリスコブラザーズが4WAYで対決する。勝てば日米のタッグタイトルを総取りでき、挑戦者組にとっては願ってもないチャンスとなる。 第7試合ではブリティッシュヘビー級王者のザック・セイバーJr.が、棚橋弘至と防衛戦を行う。『ニュージャパンカップ2019』で対戦した際、棚橋に敗れたザックは激怒し、マネージャーのTAKAみちのくは「しかるべき舞台で決着をつける」と予告していた。棚橋にとってザックは苦手なタイプではあるが、タイトルコレクターの顔を持つだけに、ブリティッシュヘビー級王座をMSGの舞台で、“あの技”で獲りたいと思っているだろう。歴史は繰り返すのか注目だ。 第8試合では半ば内藤哲也が逆指名した形で、飯伏幸太とのIWGPインターコンチネンタル選手権試合が実現。こちらもザック対棚橋と同じく『ニュージャパンカップ2019』の再戦となる。現在進行形の日本人対決がMSGで行われるのはとても興味深いこと。女子では過去にクラッシュギャルズと極悪同盟による日本人対決がMSGで行われているが、男子では初ではないだろうか。内藤と飯伏には世界のファンが釘づけになるような試合を見せつけてほしい。 ダブルメインイベント第1試合はROH世界選手権試合。王者のジェイ・リーサルがマット・テイヴェン、マーティー・スカルを挑戦者に迎え、3WAYラダーマッチを行う。天井から吊されたベルトを取った選手が勝利となる。 ダブルメインイベント第2試合はIWGPヘビー級選手権試合。王者のジェイ・ホワイトにオカダ・カズチカが挑戦する。オカダは故・ジャイアント馬場さん、引退されたキラー・カーンさんに続いて、MSGのメインイベントに立つ日本人3人目の選手となる。ニューヨーク、マンハッタンのど真ん中で“カネの雨”を降らせることができるのか?それともジェイが阻むのか?両選手が持ち得る全てをぶつけ合う試合が見られるはずだ。 当日はツイッターの世界のトレンドに「njpw」や「njmsg」が並ぶ可能性は十分。日本では桜が満開の時期に“ニュージャパン”ブランドが海を渡る。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年03月26日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「アドリアン・アドニス」日米で異なった “暴走狼”のキャラ設定
日本においてはシングルプレーヤーとしてよりも、タッグで暴れまわった印象が強いアドリアン・アドニス。コーナーポストからのツープラトン攻撃の先駆者であり、以後、多くのタッグチームがこれを真似ている。キャリア後年にはなぜか“太ったおかまキャラ”に転向し、そちらも米マット界で好評を博したものだった。※ ※ ※ 本場アメリカのプロレス界を見たときに、今ひとつピンとこないと感じたことはないだろうか。 例えば、ハリー・レイスが“ハンサム”の愛称で呼ばれること。日本では美獣と訳されていたが「あのいかつい顔のどこがハンサムなんだ」と感じるファンはきっと少なくないはずだ。 「実物と真逆のニックネームを付けるというのは、かつてのアメリカンギャングの流儀を真似たもので、痩せっぽちの構成員を“ファットボーイ”と呼ぶような一種の洒落がよくあったのです」(プロレスライター) 言われてみれば「なるほど」だが、日本人からするとすぐには理解しにくい。 「ダスティ・ローデスが人気を博して“アメリカンドリーム”と呼ばれたのも、ゴージャスな衣装で南部なまりのマイクアピールをしてみたり、ラフファイトにコミカルな動きを混ぜたり、いちいち米国人にとってツボだったからなのですが、やはり日本人には分かりづらいところでしょう」(同) ローデスに関しては、名前の読み方からして本国とは異なる。その英語表記は「Rhodes」でこれは近鉄や巨人に在籍したタフィ・ローズと同じものであり、正しくは「ダスティ・ローズ」と呼ぶべきなのだが、なぜか日本ではローデスで定着している。 同様に発音と呼び名が異なる1人にアドリアン・アドニスがいる。 アドリアンの英語表記は「Adrian」で、発音としては「エイドリアン」となる。これは映画『ロッキー』のヒロインの名前として日本でもなじみがあり(エイドリアンは英語圏では男女ともに使われる名前)、これにならって「エイドリアン・アドニス」の方がむしろ親しみやすそうなものだが、これまたアドリアンで定着している。 1982年の新日本プロレス初参戦時には、鋲の付いた黒い革ジャンスタイルから暴走族を連想されて“暴走狼”と呼ばれたが、これもまた本国での実情とは異なるのだという。 「実際のところは70年代後半からニューヨークで起きた、ハードゲイ・ムーブメントのギミックだったようです」(同) なお、日本でハードゲイ=レザーファッション(革ジャン)のイメージが一般に広まったのは、それから約20年後、芸人のレイザーラモンHGがテレビに出始めた’05年あたりのことである。 そもそもアドニスが本名の「キース・フランク」からリングネームを改めたのは’78年のことで、その名はギリシャ神話の美少年からとったもの。男女共用のエイドリアンというあたりからも、ゲイを意識したものである可能性は高そうだ。 「ちなみにアドニスの名付け親は、当時の大物プロモーターであるジム・バーネット。後年には同性愛者であることをカミングアウトしていて、かつてお気に入りのジャック・ブリスコをNWA王者にねじ込んだとの噂もある人物です」(同)★新たなスタイルを模索中に早世 ボブ・オートン・ジュニアとのマンハッタン・コンビやディック・マードックとのタッグでの“陽気なラフファイター”のイメージが強いが、改めてその顔を見ればかなりの美形であり、得意技のマンハッタン・ドロップ(正面からのアトミック・ドロップ)も、金的を狙うあたりはゲイギミックに由来するものといわれれば、そう見えてくる。 アメリカでブレークしたジェシー・ベンチュラ(のちのミネソタ州知事)とのタッグチームも、着飾ったド派手なベンチュラと皮ジャンのアドニスとの組み合わせは“女装家とハードゲイ”ということだったか。 80年代の後半からWWF(現WWE)において、ピンクのタイツに厚化粧の太ったおかまキャラを演じ始めたのを見て、「あのアドニスにそんなことをさせるなんて、だからアメプロはダメなんだ」と憤った日本のファンは少なくないが、アメリカマット界においてはさほど不自然なキャラ変更ではなかったのかもしれない。 もっとも実際のアドニスは妻子持ちで、その素顔は不良少年がそのまま大人になったようだったという。 当人もこうしたギミックには嫌気がさしていたらしく、’87年にWWFを退団した翌年、新日に久々の参戦を果たしたときには、かつての革ジャンこそ羽織っていたが、おかまキャラはすっかり影を潜めていた。 当時、アドニスは34歳。心機一転、新たなプロレス人生を歩むため自動車でカナダ遠征へ向かう際、山道に飛び出してきたヘラジカを避けようとして、車ごと湖に転落。新たなスタイルを披露することは永遠になくなってしまった…。アドリアン・アドニス***************************************PROFILE●1953年9月15日〜1988年7月4日。アメリカ合衆国ニューヨーク州出身。 身長185㎝、体重127㎏。得意技/マンハッタン・ドロップ、ダイビング・エルボー・ドロップ。 文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年03月26日 21時10分
ハート・ファウンデーションが殿堂入り!今年のレッスルマニアは女子が初メイン
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間26日、主力ブランドのロウを開催した。 今週のロウでは、80年代にWWEのタッグ戦線をにぎわせたユニット、ハート・ファウンデーションのWWE殿堂入りが発表された。2019年度の殿堂者はD-ジェネレーションX、ホンキー・トンク・マン、トリー・ウィルソン、ハーレム・ヒート、スー・エイチスン(ウォリアー・アワード)に続き6組目となる。 2006年にシングルプレーヤーとしてWWE殿堂入りを果たしているブレット・ハートはハート・ファウンデーションの一員として再び殿堂入りした。ブレット・ハートと義兄のジム・ナイドハートは1985年にハート・ファウンデーションを結成。ジミー・ハートがマネージャーを務め、1987年にはダイナマイト・キッド&デイビーボーイ・スミスのブリティッシュ・ブルドッグスを破り、WWE世界タッグ王座を獲得。1990年のPPV『サマースラム』ではデモリッションとの3本勝負に勝利して、2度目のタッグ王座を獲得した。 ジム・ナイドハートはWCWに移籍後、新日本プロレスにも参戦しており、1992年に『G1クライマックス』(トーナメント1回戦敗退)と、ミング(キング・.ハク)とのタッグで『SGタッグリーグ』に出場している。 殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2019』は、日本時間4月7日にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで開催され世界配信される。追加発表に期待したい。 今年の『レッスルマニア35』はレッスルマニア史上初めて、メインを女子の試合が務めることが決定した。WWEは昨年、女子だけのPPVも成功させている。今回のメイン抜擢はこの成功が大きな後押しをしたものと予想される。 メインで行われるロウ女子選手権試合では、チャンピオンのロンダ・ラウジーにベッキー・リンチ、シャーロット・フレアーが3WAY形式で挑戦するカードが決定している。この日は、3選手が試合時間を競うビート・ザ・クロック・チャレンジを開催。3人がライオット・スクワッドの各メンバーと対戦した。 サラ・ローガンと対戦したロンダは逃げ回るサラを捕まえると、アームバーで沈めて85秒殺。続けてルビー・ライオットと対戦したシャーロットはフィギュアエイトを決めたが85秒を超えてしまったためロンダに敗戦。これに逆ギレしたシャーロットは試合を控えるベッキーにビックブーツを放った。ダメージを負ったベッキーは対戦したリブ・モーガンに攻め込まれたが、隙を突いたジャックナイフホールドで丸め込んで3カウント。ベッキーはロンダを7秒上回る78秒の最速勝利だった。間接的な前哨戦は一番不利な状況だったベッキーが勝利を収めている。 『レッスルマニア35』は日本時間4月8日にニュージャージー州イーストラザフォードのメットライフ・スタジアムで開催され、こちらも世界配信される。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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ノア 丸藤 脱三沢さん決意
2009年10月08日 15時00分
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DREAM 桜庭 姿見せず
2009年10月08日 15時00分
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岡田 オリックス新監督内定の深層
2009年10月07日 15時00分
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「時代」を彩った男と女 元女子テニス選手神尾米さん 肩の故障に悩まされながらも8年間185勝174敗
2009年10月07日 15時00分
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亀田一家 ベガスの野望が吹っ飛んだ!!
2009年10月07日 15時00分
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DREAM ミノワマン 憧れの超人に王手!!
2009年10月07日 15時00分
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ハッスル 小川直也 インリンにもオファー?
2009年10月07日 15時00分
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新日本 “夢のカード”乱発にチョット待った〜
2009年10月07日 15時00分
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亀田家 判定に不服 WBAに再戦要求
2009年10月07日 15時00分
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戦極 石井慧がマムシ作戦
2009年10月06日 15時00分
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武藤 丸藤と天才対談 再出撃前向き
2009年10月06日 15時00分
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大日本 若手急成長にあの人の力
2009年10月06日 15時00分
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男子ボクシング エルナンデス 王者・西岡に猛“口撃”
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DREAM 桜庭に地獄の要請
2009年10月06日 15時00分
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朝青こっそり韓国へそしてモンゴル?
2009年10月06日 15時00分
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スポーツ
OPBFを守る男と奪う女 フラッシュ赤羽ジムの二枚看板に迫る
2009年10月06日 15時00分
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スポーツ
「時代」を彩った男と女・あの人は今 マラソンランナー・中山竹道さん
2009年10月06日 15時00分
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スポーツ
DREAM サップは集金ファイター!?
2009年10月05日 15時00分
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スポーツ
全日本 三冠王小島に大逆風
2009年10月05日 15時00分