12日の東京・両国国技館大会に蝶野デビュー25周年を祝し、プロレス界のメジャー3団体から看板戦士が集結する。蝶野&全日本プロレス武藤敬司&ノア小橋建太という各団体のトップが手を組み、新日プロ中西学&全日プロ小島聡&ノア秋山準と対戦。現状のプロレス界で考えうる至玉の6人タッグ戦といえる。
大一番を前に機運も高まっている。この日は主役の蝶野に宣戦布告が相次ぎ、小島から「蝶野さんからフォールを獲りたい」、秋山からも「蝶野さんにお祝いのニーをぶち込みたい」と襲撃予告が飛び出すなど、お祭りマッチながら闘いの熱も出てきた。
今年は三沢さんの追悼や闘魂三銃士が25周年を迎えることから、この一戦以外でも記念興行が多く開催され、ここのところ“夢のカード”が次々と実現している。だが、選手の中にはこうした夢対決の連発について慎重な見方があるのも事実。小橋は「各団体でやっていってなんかの記念にやるのは良いけど、やり過ぎて当たり前になるのは怖い」「刺激にはなるけど、乱発するのはよくない」などと見ている。
かつて女子プロレスが団体の垣根が無くなったことによって低迷の一途をたどっただけに、最近のプロレス界のボーダレス化に疑問の声が上がるのは当然のことなのかもしれない。
第3世代タッグに不協和音だ。蝶野&武藤&小橋のビッグ3と闘う中西&小島&秋山がどうも一枚岩ではない。今回の第3世代タッグの発起人でもある中西は、会見で試合に向けて「ここから始まる何かがあると思う。思いっきりぶつかりたい」と意気込んだものの、まだチームメートからは信頼が得られていない状況。初タッグを組む秋山が会見後に「自分のチームは不安」とぶちまけ「中西さんがチームリーダーみたいになってるけどそれはどうか。まあ、小島選手とコミュニケーションをとりますよ」と苦笑い。暗にまだ中西とは打ち解けていないことを明かしていた。