「俺は病気に勝って戻ってくる!」
レインズはマイクを握ると、「謝罪しないといけない。11年間白血病と付き合ってきたが、再発してしまった。王座を返上しないといけない」と告げた。「22歳で宣告されて、仕事もなく、子供ができたり、その時は人生で一番大変な時期だった。でもWWEがチャンスをくれて、みなさんの前に登場することができた。そして、みなさんがリアクションをくれてとても感謝している」とレインズが包み隠さずに病状を説明し、ユニバースへ感謝の気持ちを伝えると、場内から“サンキュー・ローマン”コールが起きた。
最後にレインズは「これは引退のスピーチではない。もう一度白血病をやっつけて俺は戻ってくる。ありがとう。みんな愛してます」とベルトを置いてリングを後にした。ステージでは盟友シールドのセス・ロリンズ、ディーン・アンブローズが現れてレインズとハグすると、涙ながらに3人拳を合わせてシールドポーズで締めくくった。レインズの王座返上により、日本時間の11月3日に開催されるPPV『クラウン・ジュエル』では空位のユニバーサル王座をめぐり、前王者のブロック・レスナーとブラウン・ストローマンが対戦することが決定した。
メインイベントではロリンズ&アンブローズが、王者ドルフ・ジグラー&ドリュー・マッキンタイア組のロウタッグ王座に挑戦。ハイレベルな一進一退の攻防を展開すると、ユニバーサル王座決定戦に出場するストローマンが登場。さらにロリンズの攻撃がレフリーに誤爆すると、ストローマンが因縁のマッキンタイアを襲撃して場外乱闘に発展。するとロリンズは1人で劣勢になったジグラーをカーブストンプで沈めると、アンブローズがレフリーを叩き起こして3カウント。ロリンズ&アンブローズがタイトルを奪取した。
王座奪取に喜ぶ2人だったが、ここで突如アンブローズはロリンズを蹴り上げ、ダーティ・ディーズを見舞う。さらに襲撃を続けるアンブローズは場外のマットを剥がすと、「お前のせいだ」と叫びながら2発目のダーティ・ディーズでロリンズをKO。場内が騒然とする中、アンブローズはシールドの衣装を脱いでその場を後にした。レインズが白血病の治療専念を告白し長期欠場に入ったことで、シールドの使命は終わったのかもしれない。この光景をレインズはどんな思いで見ていたのだろうか?
WWEのトップスターによる衝撃告白には驚いたが、レインズにはしっかりと治療に専念してもらい復活を果たしてほしい。しかし、レインズの離脱によりロウはもちろんWWEの勢力図も大きく変わるかもしれない。
文 / どら増田
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