9・26横浜大会で高山善廣を下し、GURENTAIから三冠ベルトを奪還した小島。同時に政権交代にも成功し、第2次小島内閣を発足させた。
だが、新チャンピオンを待ち受けていたのは、思いもよらぬ反応だった。アジアタッグ王者の浜には「個人的には、体調もいいし、勢いのあるうちに早く三冠に挑戦したいと考えています。お世話になった人に勝つのが恩返しといいますか、角界のしきたり。恩返しをしたいと思います」と挑戦状を叩きつけられた。
それだけではない。8・30両国大会で高山に挑戦した諏訪魔からは「ひとつ言わしてもらうよ。小島聡、(横浜での)あのマイクなんだよ。客にこびんなよ。『オレが全日本引っ張っていく』って何で言えないんだよ。今のチャンピオンは認めません」と非難を浴びた。
まさか浜から挑戦表明を受け、味方から批判されていることなど、知る由もない小島は「初めて聞いたことなんで、きちんと考えてから返答します」と保留した。
この日は、メーンでKAI&大和ヒロシとのF4トリオで武藤敬司&カズ・ハヤシ&近藤修司と対戦。大和が武藤のシャイニングウィザードにごう沈し、初陣を白星で飾ることは出来なかった。
まさに踏んだり蹴ったり。それでも「俺はどんな試合会場でも、どんな街に行っても、三冠のベルトを持っているのを頭に入れて試合をやっていきたい」と巻き返しを誓っていた小島。第2次政権は前途多難な船出となったが、小島の反撃が見ものだ。
◎船木がみのるとの再戦準備
船木誠勝が“怨敵”鈴木みのるとの再戦に向けて、準備を整えている。
この日、河野真幸と組み“無我の哲人”西村修&真田聖也と対戦した船木。序盤のグラウンドでの静かな攻防だったが、船木が西村のお株を奪うエルボースマッシュを叩き込むと、同じ技で反撃された。
さらにコブラツイストを食っても、コブラツイストで返すなど一進一退の攻防。西村との初対決を十分満喫した。
最後は、ミサイルキック、ソバット、バックドロップの波状攻撃で真田を仕留めた。
次期シリーズ開幕戦(11日、東京・後楽園ホール)でみのるとのタッグ戦が控える船木は「意外に早かったですね。不完全燃焼で終わってしまったんで、ひと区切りができなかった。それでいいと思います」と語る一方で「シングルは当分いらないですね。向こうはしたくないと思ってるだろうし、もうやらないと思います」と見切りをつけていた。